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十一
しおりを挟む「‥‥‥そして、兄さんはありったけの力を振り絞って叔父さんの力を打ち払った。その代償に身体の半分が吹っ飛んじまったけど。
それから俺に力を与えた存在を《老》がやむなく《守護神》とし、俺は《うたかた》に選ばれた。結局は兄さんを守ることもできなかった『出来そこない』だけどな」
ふぅ、と、息を吐き話を聞く皆に一瞥をくれる。その全てを知っていた俺の後見人である日向と主治医の瑠璃は静かに目を伏せるだけだった。無月、出雲は、松前の死体を発見したした時、百合にすがり付かれたときの俺の反応の真意に合点がいったと言う顔だ。満月は、口許を押さえ青い顔をしたまま俯く。
そして、百合は‥‥‥。
「う、そ。そんなの嘘よ!お父さんがそんな!殺したなんて。だって、お父様は今でも普通に暮らしてる。あの人‥‥兄は大きな病院に移したって」
激しく取り乱していた。この反応は恐らく本物だ。到底演技には思えない。彼女は、何も知らずに生きてきたのだ。兄の死も、父の罪も。
「《老》はこの事を《倭家》内で起きた内部抗争として騒ぎを揉み消した。駿河の最外層降格を条件にな。最外層ともなれば《倭家》であろうが力を持とうが周りの目はまるで無関心になる。‥‥‥駿河家からしてみれば屈辱以外の何者でもない罰や」
「お前はどうなんじゃ!それをはいそうですかって受け入れたんか。人一人殺して‥‥‥―――っ」
無月は満月の顔を見て言葉を止めた。
満月は少し困ったような悲しむような何とも言えない笑みで無月を見た。
「‥‥俺は、その後瑠璃姉ちゃんのとこで治療を受けとった。出血多量と突然の力の発動のせいでな。一ヶ月くらい意識がなかったらしい。その間に全部終わらせられとったんや。何も言える訳ないやろ?」
目覚めた時には全てが終わり決まっていた。駿河家への裁きも、兄さんの葬儀も、俺の行く宛も。無月は終わったことながらそれを悔やむように拳を握りしめて唇を噛み締めた。根は優しい男なのだ。
「さ、昔話はここまでや。長話になったな。そろそろ聞かせてもらおうか百合。駿河家に何が起きたんや?」
百合は真実を知り戸惑うように一度開きかけた口を継ぐんだ。助けてほしい。百合は家の前でそう言っていた。過去に因縁のある人間に頼むことを躊躇っているのだろう。
俺は、俯いた百合の頭に手を乗せた。
「‥‥お前を、駿河家を恨んでないって言ったら嘘になる。志摩譲はお前らを決して許さへん。でもな、《倭家》の主は駿河家を助けたい。そう思っとる。わかるか?」
これは、俺個人の問題じゃなく《倭家》の問題だ。その主として私情を挟むわけにはいかない。叔父と対峙したときこの言葉を再び言えるかはわからないが。
「っ‥‥‥、父は松前のおじ様と古い友人で葬儀で何か手伝えることがあるかもしれないと早めに斎場へ行こうとしていました」
百合の話はこうだ。
叔父は突然轟音と砂ぼこりを伴って現れた何者かに襲われた。そして、百合が助ける間もなく叔父はそのまま拐われてしまったという。
叔父を見送って共に外へ出ていた叔母は犯人の顔は見れなかったがとてつもなく大きな姿をしていたと言っているらしい。
「どうしてすぐに追いかけなかったんだ?」
しばらく話を黙って聞いていた出雲が口を開いた。確かに、そこまで大きな者であれば百合の力を用いれば追いかけることは容易かっただろう。
「それは‥‥犯人が残していった手紙に追うなと書かれていたので。それに、私、怖くて」
「‥‥‥手紙?」
首をかしげた俺に、百合は制服のポケット中でくしゃくしゃになった半紙を取り出した。
「‥‥‥これは」
――――オ前ノチカラハ知ッテイル。追エバ殺ス。半日ヤル、連絡ヲ待テ。
筆で殴り書きされたかすれた文字。筆跡をたどられないためなのか利き手と逆で書いたような歪な文字だ。
「一体誰がこんな事を。それに、『それ』は駿河の当主だけを狙った。見送りに出た叔母は無傷やったみたいやし。百合も怪我ひとつない‥‥」
なぜ駿河の当主だけが攫われた?
俺は、なにか大切なことを忘れているんじゃ‥‥‥。
ドンドンドンドンッッ!
「――――志摩譲!ここにいるんでしょ?開けて!ここを開けて!早く!」
皆が思考を巡らせ静かになった部屋中に響いたのはドアを叩き割らんとするような凄まじいノックと怒声にも似た女の声。
「この声は‥‥信濃の」
「信濃の姉様?」
瑠璃と満月が同時に反応し玄関へ走る。扉を開いたのか、バタバタと足音がこちらへ近づいてきた。そして、襖を開いた瞬間、髪を振り乱し、涙でくしゃくしゃになった顔をした信濃美姫は俺に飛びかかるように胸ぐらを掴み上げた。突然の出来事に訳がわからずただ首が絞まる苦しみだけが過った。
「志摩譲!あんたの、あんたのせいよ!」
「美姫!」
事態はまるで把握できていないが美姫のただならぬ様子に出雲がそれを引き剥がす。だが、美姫は俺に対しての敵対心を剥き出しにし再び飛び掛かろうとする。出雲が床に組み敷き動きを止めるがそれさえ振り払おうとする。美姫はまるで捕らわれた野生動物のよう唸り声をあげて抵抗を続けた。出雲も力を加減しながらは下手に手出しはできない。
「出雲、そのまま押さえていてくれ――――【冷心】」
「っあ‥‥‥‥」
日向は出雲が押さえ込んでいる間に素早く大きな右手で美姫の顔を覆い言葉を唱えた。美姫の手負いの獣のように荒かった息遣いが次第に収まっていく。
「出雲、日向。もうええよ」
出雲に組み敷かれていた美姫は体を床に伏せたまま切れ長の瞳をさらにつり上げ俺を睨み付けた。若い女のする顔じゃない。俺は美姫に向かって膝を折った。
「美姫、何があったんや。お前がわざわざこんなとこまで」
「何があった?ふざけないで。あんたのせいでお母さんが、お母さんが‥‥」
「っ!まさか、襲われて‥‥」
俺の問いに美姫は顔を伏せた。身体が小さく震え出し、嗚咽が漏れる。
「出雲!」
「わかっている―――――【韋駄天】」
言葉と共に出雲は消えた。否、凄まじい勢いで走っていった。今から皆で行ってもらちが明かない。今は出雲に行かせるのが適任だ。
「‥‥‥静雄おじさんのお葬式に出た後、恵おばさんが心配だから診療所に様子を見てくるってお母さんは家を出てったわ。もちろん止めたわよ。志摩、あんたなんかの言うことを聞いてお母さんにまで何かあったらどうするのって。でも、お母さんは主のためじゃなくて大切な幼馴染みのために行くんだって言って‥‥‥」
そこまで言って再び美姫はこらえていた涙を溢れさせた。
「志摩‥‥‥」
背後で声がした。出雲だ。
「ああ、早かったな。早紀おばさんの容態は?」
「既に診療所に運ばれた後だった。やはり、派手に荒らされていたよ」
出雲は苦い顔を浮かべそれ以上何も言おうとはしなかった。
そんな出雲に美姫は一瞬絶望の色を示し、すぐに怒りの矛先を俺に向けた。燃えるような怒りを示した瞳だ。
「とりあえず瑠璃さんを呼んでくるよう頼まれた。瑠璃さん」
「ええ。‥‥‥譲君」
「俺の事は心配せんでええから早く」
瑠璃は何度も俺を振り返りながら出雲に抱き抱えられ、そして、再び一瞬姿を消した。小さく漏れる美姫の嗚咽がやたらと響く部屋。皆美姫にかける声が見つからずただ彼女を見ているしかなかった。
「っ、んで、なんで、なんであんたなんかが主なのよ。何一つ、守れてないじゃない」
今はただ彼女の紡ぐ憎しみの言葉を聞くことしか出来ない。その言葉を否定する術を俺は持ち合わせていないのだから。握り締めた拳。爪が手のひらに食い込むのがわかった。
「――――それは違います。姉様」
その手を優しくほどいてくれたのは満月だった。そして、満月は泣き崩れた美姫をいつまでも見ていることが出来ず顔を反らした俺の隣に美姫の目線を合わせるようにしゃがみこんだ。
「姉様は私と無月が異端の子と言うことは知っていますよね?双子は厄災を生み、家を滅ぼす。
どちらか必ず生まれると言われる力を持たない子供は、力を手に出来る期日、一二歳にを超えたら家の為に命を捧げなければいけない。でも、私達は何の因果か一二の年に二人して同じ力を手に入れてしまいました。
苦渋を迫られた両親は私達二人ともの命を奪い、自らの命さえ絶とうとしました。双子の血と言う呪いを受けた伊勢谷家を途絶えさせる為に。でも、志摩は両親に殺されかけていた私達を助けてくれました。『双子って二人で一人なんだろ?なら、二人で伊勢谷の当主になればいい』って」
それは、伊勢谷兄妹の忌まわしき過去。満月が心に仕舞い混んだ辛い過去だった。
「満月‥‥‥」
無月の手が満月の肩を優しく触れる。その手に触れて、満月は優しい笑顔でうなずいた。自分はもう大丈夫だと言うように。
「姉様。確かに志摩は《倭家》としては特殊な人間かもしれません。外の血を持ち主で、口は悪いし、喧嘩早いし、なにより主の自覚がありませんでした。
‥‥‥でも、生まれも血も関係なく誰にでも手をさしのべられるそんな彼が私は主にふさわしいと思うんです」
美姫は涙でくしゃくしゃになった顔を上げ、満月と俺を交互に見つめた。戸惑いにも似た瞳にはさっきまでの怒りに満ちたものとはまるで違っていた。
満月は美姫の手をとり、祈るように両手を包んで合わせた。
「姉様に今すぐ志摩を認めてほしいとは言えません。でも、きっと姉様にもわかる日が来ます。その時はどうか素直に志摩譲と言う人間を私達の主として認めてあげてください。‥‥‥私達の希望として」
満月に寄り添うように立っていた無月も、後ろで見守るように立っていた日向も静かに美姫に頷いた。
「っ、な、何よ。異端の分家の当主が揃いも揃って馴れ合いなんて。私は‥‥‥私は」
「今すぐになんて言わへんって。ま、いつまでも俺は待つけどな」
美姫の手を包む満月の両手。その上に俺は手を重ねた。二人分の温もりで暖かな手のひら。俺はいつの間にか笑っていた。今まで俺を認めてくれた者以外の前でこんなにうまく笑えただろうか。
「―――美姫。早紀さんの傷は思っていたより深くないそうだ。意識もすぐ戻るだろう。早く行ってあげなさい」
日向が部屋に飛び込んできた雀を指先に止めて言った。壱岐が現場にいたのだろう。雀は奴の使いだ。瑠璃が伝言を頼んだようで用件を伝えると雀はパタパタと飛び立っていった。
美姫はその雀に続かんと結ばれた手を振り払い、ぐっと涙を脱ぐって立ち上がる。
「‥‥‥待つだけ無駄よ」
そして、長い髪を翻しながら踵を返した。
「あ、姉様っ!」
「満月、ええよ。ありがとう」
「でも‥‥‥」
食い下がらない満月に俺は首を横に降った。美姫は少し不器用な節がある。だからきっと最後の言葉はきっと『待っている』と言う言葉の裏返しだ。現に部屋を出るほんの一瞬彼女は母親に似た顔で笑っていた気がするから。
早紀は穏やかで優しい人だったと聞く。彼女は俺を《倭家》の人間としてよく思っていなかった一人。貼り付いたような笑みしか見せてはくれなかったが、遠巻きからほんの数回見たことのある柔らかな笑顔は今も頭に残っている。
奥州家当主と同じだ。俺は、少しずつ認めてもらえればそれでいい。認められずとも皆を守れればそれで。
「それに、満月が俺をそんな風に思ってくれとるんなら今はそれで満足や。‥‥‥俺の事恨んでると思ってたから」
俺は、お前の両親を―――
言いかけたその口を満月は塞いだ。
「貴方って本当に馬鹿ですね。‥‥‥恨んでいるわけないじゃないですか」
満月は握り締めていた俺の手をとりポケットから取り出した白いハンカチを巻いた。
「‥‥さて、私達も診療所へ行こうか」
安堵感を漂わせる優しい笑みを浮かべながら日向は俺と満月の頭をくしゃりと撫でた。俺が伊勢谷兄妹に密かに抱いていた気持ちがほどかれたのを彼なりに感じたのかもしれない。
「そうやな。‥‥って言いたいところやけどそんな悠長なこと言ってられやん状況や。これ以上犠牲者を増やすわけにはいかへん」
「でも、どうする?宛もなく犯人探しと言うわけにもいかんじゃろ?無差別殺傷の犯人の足取りもつかめへん上に駿河家の当主を拐ったって犯人から連絡もきとらんのに」
無月のごもっともな意見に外へ向かおうとした足が止まる。
連絡を待て。犯人が言った以上待つしかないと言うのか。今こうしている間に百合の父親が危険にさらされていると言うのに。
「気になっていたんだが、松前殿や奥州の奥方、駿河当主に信濃の奥方。駿河だけ形は違えどこの四件は無関係ではない気がするんですよ」
「同一犯ってことか?」
日向は深々と頷く。確かに四人を襲った犯人には「得体のしれない大きな力」という共通点がある。
もし、四人に何か共通点があってこの一連の事件が無差別じゃないとしたら‥‥‥頭の中で四人の顔を順に思い浮かべた。繋がらない。何か、何かがその四人の共通点になるはずだ。何か見落としている?
松前静雄
奥州恵
駿河辰雄
そして、信濃早紀 。
四人の顔を順に思い浮かべる。
「くそっ‥‥‥」
俺は、四人のことを知らなさすぎる。
「――――幼馴染み?」
「え?」
今まで俯いて口をつぐんでいた百合が小さく呟いた。
『幼馴染みだったと‥‥‥』
『古い友人の葬儀‥‥‥』
『大切な幼馴染みのために行くんだって言って‥‥‥』
記憶を辿る中で四人の言葉が繋がった。
「確かに、恵さんと松前殿は幼馴染みだ。それに、美姫はさっきお母さんと恵さんは幼馴染みだと言っていた」
「父も松前のおじ様とは幼馴染みです」
日向の言葉に百合が続く。
「なら、犯人も四人の幼馴染みっつーことか?」
「可能性はある。‥‥‥とりあえず書庫や。あの年代は年の近い人間が少なかったって日向言うとったよな?あそこなら何かわかるかもしれやん」。
「とりあえずここで悩んとってもらちが明かない。さっさと行くぞ」
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