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(46)SIDE:奏太
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しばらく僕を抱き締めていた斗輝は、そのままゆっくりと起き上がる。
つられて僕もベッドの上に起き上がり、彼の胸に凭れながら視線を上げた。
「シャワーを浴びてから、食事にしよう。それと、これからのことも話さないとな」
そんな僕に優しい微笑みを向け、斗輝が軽々と僕を横抱きにして歩き出す。
そのことに、慌てふためく。発情期が終わった今、裸でいることがものすごく恥ずかしい。
「あ、あの、下ろしてください……。僕、一人で歩けますから……」
ギュッと身を縮めたり足を曲げたりして彼の目に触れる部分を少なくしようと試みつつ、何度もお願いしてみた。
ところが斗輝は微笑んでいるだけで、腕の力を緩めないし歩みを止めようともしない。
「駄目だ、奏太が自分の足で歩ける訳がない。立つことすら、難しいだろうからな」
寝室を出る時にそう告げた彼は、「でも……」と続ける僕の口に、ソッとキスを落とした。
「奏太のおねだりがあまりにも可愛すぎて、自分を抑えきれなかった。時間も回数も、かなり抱いたんだぞ」
そう言うけれど、記憶にあるのは優しく甘く腰を突き上げる彼の姿だけ。言うほど無茶なことをされたりはしなかった。
思わず首を傾げたら、斗輝はほんの少し気まずそうな表情で目を細めた。
「奏太は俺に抱かれて気を失った後でも、寝ている間でも、可愛い声で俺の名前を呼ぶものだから、その……、我慢ができなかった」
どうやら、僕がまともに意識を保っていない間も、何度となく押し倒していたようだ。
そのことがいたたまれないらしく、彼は僅かに視線を逸らした。
「奏太のことは誰より大事でなにより大切なのに、番の香りと俺を呼ぶ声には耐え切れずに……。これまで会えなかった想いが爆発して、少しでも奏太と繋がっていたかったんだ……」
沈んだ声で呟いた斗輝は、次の瞬間、ハッとしたように目を見開く。僕を抱き締める腕にグッと力がこもった。
「だからといって、奏太の体だけが目当てということではないんだ!そこは誤解しないでくれ!」
縋るような目で見てくる斗輝に、僕はコクコクと頷き返す。
「……大丈夫、です。分かってます」
斗輝はいつだって――記憶にある限りだけど――僕に優しい。こちらが申し訳なくなるほど、優しく接してくれる。彼は自分が無体を働いたみたいに言っているものの、たぶん、ひどいことはしていないはずだ。……多少、激しかっただろうが。
それに、意識のない僕を押し倒すほど抱きたいと思ってくれたことが、なんだか嬉しかった。ジワジワと、胸の奥が温かくなる。
今はほとんど香りを感じない逞しい肩口に、ソッと頬を押し当てた。
「斗輝のことは、本当に怒っていませんから。そんなにも僕を、その……、欲しがってくれたことが嬉しいので……」
照れながら告げる僕の言葉に、斗輝が腕の力を緩める。
「父親からオルファとオメガの番関係は聞かされていたが、自分の理性が飛ぶほどのことになるとは考えもしなかったよ」
そこで、彼は僕を床に下ろした。僕たちは脱衣所に着ていて、フワフワなラグの柔らかさを足の裏で感じる。
斗輝は正面から僕を抱き締め、つむじに唇を押し当ててきた。
「我を失う程ほどのめり込める奏太に出逢えて、俺はものすごく幸せだ。アルファの中には、一生番と出逢えない者もいるらしいからな」
もう一度つむじにキスをしてから、斗輝が静かに腕を解く。とはいえ、僕の背中には、しっかりと腕が回されている。
彼が言っていたように、僕は自力では立てなかった。ただ立っているだけなのに両足がプルプルと小刻みに震えていて、支えてくれる腕がなかったら確実にへたり込んでしまう。
そんなことよりも、どうにかしたいことがある。
――明るい場所に全裸でいるなんて無理!
斗輝は誰に見られても恥ずかしくない体つきだけど、貧弱としか言いようがない僕は恥ずかしくて仕方がない。
いくらのどかな田舎で育ったとはいえ、明りが煌々と点いているところで自分以外の人に裸を見られるなんて、父や兄とお風呂に入っていた子供の時だけだ。
少しでも裸を見せないように、正解か不正解か分からないがギュッと斗輝に抱き付く。
「奏太?」
僕の行動を不思議に思った彼が、小さな声で名前を呼んできた。
さらに僕は抱き付き、お願い事を口にする。
「あ、明りを消して、ください……」
彼はクスッと笑い、片腕をスイッチへと伸ばす。
完全に暗くなることはなく、脱衣所とお風呂場が穏やかなオレンジ色に染まった。
周りや僕たちの体が見えなくなった訳ではないが、かなり明るさが抑えられている。
「まったく、清水の手配はさすがだな。ちょうどいい照明具合だ」
斗輝が軽く周囲を見回した。
「清水の番も、ものすごく恥ずかしがり屋なオメガなんだ。番になってだいぶ経つのに、肌を見られることをとても恥ずかしがっているらしい。その様子がものすごく可愛いらしいから、清水にとってはまったく問題ないそうだが」
なるほど、もしかしたら僕が恥ずかしがるかもしれないと予想して、清水先輩がこういった明りになるように設定してくれたということか。
そのことはとてもありがたいけれど、ちょっとだけ、悔しくなってしまう。
清水先輩は斗輝の右腕になるべくして、小さな頃からそういった教育を受けていた。だから、斗輝のためにあらゆる角度で気配りをしてみせる。
でも、僕はなにもできない。番なのに、なにもしてあげられない。
さっき知らされたように、僕はオメガのこともアルファのことも番のことも分かっていない。
なにもできない、なにも知らない。
役立たずな自分が悔しくて、つい唇を噛み締める。
そんな僕に気付いた斗輝は、僕のあご先に片手を添えて上向きにさせると、心配そうに覗き込んできた。
「もう少し、暗くしたほうがいいか? そうなると、完全に明りを落とすことになって、足元が危なっかしくなるが……。まぁ、手探りでなんとかなるだろう」
消せない羞恥心のあまりに俯いたと思ったらしく、彼はふたたびスイッチへと手を伸ばす。
僕はとっさに首を横に振った。
「違うんです、そういうことではなくて……」
上向きにさせられたまま、僕はポツリポツリと思っていたことを口にする。
聞き終えた斗輝は、穏やかに目を細めた。
「だが、奏太は清水にできないことをしてくれているんだよ」
「……え?」
パチリと瞬きをしたら、チュッと音を立てて斗輝がキスをしてくる。
「俺をこんなにも幸せな気持ちにさせてくれるのは、奏太にしかできないことだぞ。これから先、ずっと、奏太は俺のことを幸せにしてくれ」
優しいキスと優しい微笑みに、カアッと顔が熱くなる。
オロオロと視線を彷徨わせたのち、僕は小さく頷き返した。
「そのためには、色々と話し合わないと。とりあえず、シャワーを済ませてしまおう」
「……はい」
照れくさいまま返事をすると、斗輝が静かに僕をお風呂場へと誘導した。羞恥で俯く僕を気遣ってか、抱き合ったままという不安定な状態で。
僕は前に進み、彼は後ろへと進んでいく。
後ろ手でお風呂場の扉を開けた斗輝は僕がお風呂場に入ったところで、クルリと体の向きを変えた。そして、またしても後ろ手で扉を閉める。
「奏太、壁に手をついて」
彼の大きな手で腰を支えられながら、ゆっくりと壁に体を向けた。お尻が丸見えになっているけれど、これなら恥ずかしさが軽減される。
僕がその状態でへたり込まないことを確認すると、斗輝はシャワーヘッドから出るお湯を僕の髪や体にかけていく。
それから彼の手が、僕の全身を丁寧に洗っていった。
ベッドの上ではさんざん彼の手で愛撫されたというのに、髪や体を洗ってもらうというのはまた違う羞恥心がこみ上げてくる。
それを分かっているのか、斗輝はクスクスと小さく笑いながらも余計なことは言わず、
僕の体にお湯をかけて泡を流す。
洗い終わったことにホッと息を漏らすと、右肩にキスをされた。
「んっ」
ピクリと肩を跳ね上げた僕は、ほんの少し恨みがましい顔で振り返る。
斗輝は綺麗な微笑みを浮かべて、僕を見つめていた。
「な、なんですか?」
どうして微笑んでいるのか分からないので問いかけたら、ギュッと抱き締められた。
「恥ずかしがる奏太は、いつ見ても可愛いと思ってな」
「……うっ」
そんな嬉しそうな顔でそんなことを言われたら、羞恥心がさらにこみ上げる。
のぼせたのかと思えるほど顔を火照らせた僕の頬にキスをした斗輝は、その後、手早く自分の髪と体を洗い上げ、僕をお風呂場から連れ出した。
つられて僕もベッドの上に起き上がり、彼の胸に凭れながら視線を上げた。
「シャワーを浴びてから、食事にしよう。それと、これからのことも話さないとな」
そんな僕に優しい微笑みを向け、斗輝が軽々と僕を横抱きにして歩き出す。
そのことに、慌てふためく。発情期が終わった今、裸でいることがものすごく恥ずかしい。
「あ、あの、下ろしてください……。僕、一人で歩けますから……」
ギュッと身を縮めたり足を曲げたりして彼の目に触れる部分を少なくしようと試みつつ、何度もお願いしてみた。
ところが斗輝は微笑んでいるだけで、腕の力を緩めないし歩みを止めようともしない。
「駄目だ、奏太が自分の足で歩ける訳がない。立つことすら、難しいだろうからな」
寝室を出る時にそう告げた彼は、「でも……」と続ける僕の口に、ソッとキスを落とした。
「奏太のおねだりがあまりにも可愛すぎて、自分を抑えきれなかった。時間も回数も、かなり抱いたんだぞ」
そう言うけれど、記憶にあるのは優しく甘く腰を突き上げる彼の姿だけ。言うほど無茶なことをされたりはしなかった。
思わず首を傾げたら、斗輝はほんの少し気まずそうな表情で目を細めた。
「奏太は俺に抱かれて気を失った後でも、寝ている間でも、可愛い声で俺の名前を呼ぶものだから、その……、我慢ができなかった」
どうやら、僕がまともに意識を保っていない間も、何度となく押し倒していたようだ。
そのことがいたたまれないらしく、彼は僅かに視線を逸らした。
「奏太のことは誰より大事でなにより大切なのに、番の香りと俺を呼ぶ声には耐え切れずに……。これまで会えなかった想いが爆発して、少しでも奏太と繋がっていたかったんだ……」
沈んだ声で呟いた斗輝は、次の瞬間、ハッとしたように目を見開く。僕を抱き締める腕にグッと力がこもった。
「だからといって、奏太の体だけが目当てということではないんだ!そこは誤解しないでくれ!」
縋るような目で見てくる斗輝に、僕はコクコクと頷き返す。
「……大丈夫、です。分かってます」
斗輝はいつだって――記憶にある限りだけど――僕に優しい。こちらが申し訳なくなるほど、優しく接してくれる。彼は自分が無体を働いたみたいに言っているものの、たぶん、ひどいことはしていないはずだ。……多少、激しかっただろうが。
それに、意識のない僕を押し倒すほど抱きたいと思ってくれたことが、なんだか嬉しかった。ジワジワと、胸の奥が温かくなる。
今はほとんど香りを感じない逞しい肩口に、ソッと頬を押し当てた。
「斗輝のことは、本当に怒っていませんから。そんなにも僕を、その……、欲しがってくれたことが嬉しいので……」
照れながら告げる僕の言葉に、斗輝が腕の力を緩める。
「父親からオルファとオメガの番関係は聞かされていたが、自分の理性が飛ぶほどのことになるとは考えもしなかったよ」
そこで、彼は僕を床に下ろした。僕たちは脱衣所に着ていて、フワフワなラグの柔らかさを足の裏で感じる。
斗輝は正面から僕を抱き締め、つむじに唇を押し当ててきた。
「我を失う程ほどのめり込める奏太に出逢えて、俺はものすごく幸せだ。アルファの中には、一生番と出逢えない者もいるらしいからな」
もう一度つむじにキスをしてから、斗輝が静かに腕を解く。とはいえ、僕の背中には、しっかりと腕が回されている。
彼が言っていたように、僕は自力では立てなかった。ただ立っているだけなのに両足がプルプルと小刻みに震えていて、支えてくれる腕がなかったら確実にへたり込んでしまう。
そんなことよりも、どうにかしたいことがある。
――明るい場所に全裸でいるなんて無理!
斗輝は誰に見られても恥ずかしくない体つきだけど、貧弱としか言いようがない僕は恥ずかしくて仕方がない。
いくらのどかな田舎で育ったとはいえ、明りが煌々と点いているところで自分以外の人に裸を見られるなんて、父や兄とお風呂に入っていた子供の時だけだ。
少しでも裸を見せないように、正解か不正解か分からないがギュッと斗輝に抱き付く。
「奏太?」
僕の行動を不思議に思った彼が、小さな声で名前を呼んできた。
さらに僕は抱き付き、お願い事を口にする。
「あ、明りを消して、ください……」
彼はクスッと笑い、片腕をスイッチへと伸ばす。
完全に暗くなることはなく、脱衣所とお風呂場が穏やかなオレンジ色に染まった。
周りや僕たちの体が見えなくなった訳ではないが、かなり明るさが抑えられている。
「まったく、清水の手配はさすがだな。ちょうどいい照明具合だ」
斗輝が軽く周囲を見回した。
「清水の番も、ものすごく恥ずかしがり屋なオメガなんだ。番になってだいぶ経つのに、肌を見られることをとても恥ずかしがっているらしい。その様子がものすごく可愛いらしいから、清水にとってはまったく問題ないそうだが」
なるほど、もしかしたら僕が恥ずかしがるかもしれないと予想して、清水先輩がこういった明りになるように設定してくれたということか。
そのことはとてもありがたいけれど、ちょっとだけ、悔しくなってしまう。
清水先輩は斗輝の右腕になるべくして、小さな頃からそういった教育を受けていた。だから、斗輝のためにあらゆる角度で気配りをしてみせる。
でも、僕はなにもできない。番なのに、なにもしてあげられない。
さっき知らされたように、僕はオメガのこともアルファのことも番のことも分かっていない。
なにもできない、なにも知らない。
役立たずな自分が悔しくて、つい唇を噛み締める。
そんな僕に気付いた斗輝は、僕のあご先に片手を添えて上向きにさせると、心配そうに覗き込んできた。
「もう少し、暗くしたほうがいいか? そうなると、完全に明りを落とすことになって、足元が危なっかしくなるが……。まぁ、手探りでなんとかなるだろう」
消せない羞恥心のあまりに俯いたと思ったらしく、彼はふたたびスイッチへと手を伸ばす。
僕はとっさに首を横に振った。
「違うんです、そういうことではなくて……」
上向きにさせられたまま、僕はポツリポツリと思っていたことを口にする。
聞き終えた斗輝は、穏やかに目を細めた。
「だが、奏太は清水にできないことをしてくれているんだよ」
「……え?」
パチリと瞬きをしたら、チュッと音を立てて斗輝がキスをしてくる。
「俺をこんなにも幸せな気持ちにさせてくれるのは、奏太にしかできないことだぞ。これから先、ずっと、奏太は俺のことを幸せにしてくれ」
優しいキスと優しい微笑みに、カアッと顔が熱くなる。
オロオロと視線を彷徨わせたのち、僕は小さく頷き返した。
「そのためには、色々と話し合わないと。とりあえず、シャワーを済ませてしまおう」
「……はい」
照れくさいまま返事をすると、斗輝が静かに僕をお風呂場へと誘導した。羞恥で俯く僕を気遣ってか、抱き合ったままという不安定な状態で。
僕は前に進み、彼は後ろへと進んでいく。
後ろ手でお風呂場の扉を開けた斗輝は僕がお風呂場に入ったところで、クルリと体の向きを変えた。そして、またしても後ろ手で扉を閉める。
「奏太、壁に手をついて」
彼の大きな手で腰を支えられながら、ゆっくりと壁に体を向けた。お尻が丸見えになっているけれど、これなら恥ずかしさが軽減される。
僕がその状態でへたり込まないことを確認すると、斗輝はシャワーヘッドから出るお湯を僕の髪や体にかけていく。
それから彼の手が、僕の全身を丁寧に洗っていった。
ベッドの上ではさんざん彼の手で愛撫されたというのに、髪や体を洗ってもらうというのはまた違う羞恥心がこみ上げてくる。
それを分かっているのか、斗輝はクスクスと小さく笑いながらも余計なことは言わず、
僕の体にお湯をかけて泡を流す。
洗い終わったことにホッと息を漏らすと、右肩にキスをされた。
「んっ」
ピクリと肩を跳ね上げた僕は、ほんの少し恨みがましい顔で振り返る。
斗輝は綺麗な微笑みを浮かべて、僕を見つめていた。
「な、なんですか?」
どうして微笑んでいるのか分からないので問いかけたら、ギュッと抱き締められた。
「恥ずかしがる奏太は、いつ見ても可愛いと思ってな」
「……うっ」
そんな嬉しそうな顔でそんなことを言われたら、羞恥心がさらにこみ上げる。
のぼせたのかと思えるほど顔を火照らせた僕の頬にキスをした斗輝は、その後、手早く自分の髪と体を洗い上げ、僕をお風呂場から連れ出した。
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