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三章
セカの街の冒険者達10
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「そろそろ作戦開始の時間か。ゴート君といったな、改めて君の役割を確認しよう。朝言ったことは覚えているか?」
「はい、隊長。基本的に俺の役割は情報伝達で、もしこっちに魔狼が来たら南門、回りの部隊の順番で伝えに行くことです」
「その通りだ。だが場合によってはこの場で戦うことになるかもしれん。一応頭にいれておいてくれ。そのときは私が空に魔法を打つことになっているからゴート君は後方から援護を頼むぞ」
「わかりました」
隊長と作戦を確認し再び周囲の警戒に戻る。
魔狼の討伐に少しでも協力しようと作戦参加を決めた俺は集合場所である南門に着くと、直ぐに九班に配属され、森と南門の間辺りで見張りに着く事になった。
部隊編成は森に入る面子が一から三班、周囲の警戒が四から十班となっており、一班あたり三から四人編成で組まれている。俺が配属された九班は隊長と副隊長と俺の三人。
総勢四十人弱の作戦、この規模は日常に支障をきたさないギリギリの動員数らしい。
「ゴート、少し良いか?」
警戒を続けているのだろう、顔の向きは変えずに副隊長が声をかけてきた。
「大丈夫です。副隊長、どうかしましたか?」
「武器を見るにゴートは投げ槍が得意だと思うんだが、あってるか?」
「そうですね、基本的に近づかれる前に投げ槍を当ててって感じです」
「だよな。実はなこの隊長さんは今でこそ冷静な感じを気取ってるが、いざ戦いが始まると少し、いやかなり熱くなる質でな。無茶苦茶な動きをするんだ。だから下手に援護すると誤射になりかねないから、気を付けてくれ」
「わかりました。もしその時は下手に援護せずに周りの警戒を頑張ります」
「すまんね、うちの隊長が」
「おい、聞こえてるぞ」
「事実でしょ」
「ぐっ…」
気心知れたようなやり取りをする二人。
普段からコンビを組んでいるのかも知れない。
作戦開始から三時間程が経った頃、突然森から物音が聞こえてくる。
「何か来るぞ二人とも!」
隊長が一メートル以上あるバスタードソードを構え、副隊長が短弓を引く。
「ガァァア!」
森から出てくる黒い影。魔狼だ。
しかし全身に傷を負っていている。
続けて森から飛び出して来たのは三人の冒険者らしき人物。
「くそっ森から出ちまった」
「おい、犬っころ待ちやがれ!」
「このままだと不味いな、あれは…スマン!そっちで足止めしてくれないか!?」
一人の声が響く。成る程、魔狼を追い詰めたのは良いものの逃げに徹されて殺すまでは至らなかったようだ。
「何で魔獣が人相手に逃げてんだ!?普通死ぬまで暴れるはずだろ!ここに来てなにビビってやがる」
副隊長が隣で愚痴るのも無理はなく、本来魔獣とは死ぬことも恐れずに目の前の敵をいたぶり、殺すことしか考えてないはずで、戦いのなか敵の攻撃を避ける事はあっても命を惜しんで逃走するなんて聞いたことがない。
一瞬の寒気。
何か明確な理由がある訳じゃない。
ただあの魔狼は今確実に殺しておくべきだと確信が持てた。
「ゴート予定変更だ!先行して魔狼の気を引け!」
「任せてください!」
全力で駆け出す。
「隊長!?ゴートは九級ですよ!?」
「しっている!だから今必死に鎧を脱いでいるだろうが!お前も急げ!」
「畜生っこれなら軽装で来るんだった!」
後ろで二人が鎧を脱ぎつつ怒鳴りながら話している。
本来の予定では二人は魔狼を引き付ける役割だったため、しっかりとした防具を着ていたのだが今回はそれが裏目に出たようだ。
意識を魔狼に切り替える。
魔狼は森を出て北東側に逃げている。その方角は不味い。西に兵力が集中している。
段々と魔狼との距離が縮んでいく。冒険者との戦闘でやられたのかスピードがあまり出ていないようだ。
後ろに三人の冒険者、左前方に足の早い俺。
このままでは逃げ切れないと判断したのか魔狼が急に俺の方へ向かってくる。
上等だ魔狼を真正面で待ち受ける。
魔狼と目が合う。
またあの顔だ。嘲け笑っている様にも見える狂気染みた顔。
少しだけ左手が疼き、ちらつく恐怖。だがそれ以上に湧き起こる怒り。
前回実質俺の負けだった。だが今回はそうはいかない。今度こそ殺る。
右手で投げ槍を持ち、左手で解体用のナイフを投擲。
威力こそ大したことはないが顔面への攻撃を嫌がり右前方に避ける魔狼。
勢いがついているから前の方向にしか避けられないし、避けるなら武器を持ってない右前方、俺の左手の方だよな。
膝を緩め右手を素早く引き、足から膝、腰、肩、肘、手首。勢いをつけられない代わりに、関節すべてを連動させその場で投げ槍を放つ。
「グギャアァア!」
仰け反る魔狼。殺るなら今だ。
瞬間短槍を取り出す。
「…っらぁ!」
二、三歩ステップを踏み体重を乗せた投擲。
「ウグッ…」
当たったことだけ確認してすぐさま距離を取りもう一本の投げ槍を構える。
改めて魔狼を見ると左の肩の辺りに投げ槍、そして胴体に短槍が刺さっている。元々の傷も含めもう息も絶え絶えという感じだ。
だが油断はしない。この前の魔狼は目玉を抉っても平気で体当たりをかましてくるような生命力を持っていたのだ。
助走をつけた全力の投擲。
魔狼も避けようと立ち上がるが間に合わず再び投げ槍が胴体へ深く突き刺さった。
ドサリと倒れる魔狼。
まだ息はあるかもしれないが時間の問題だろう。
一応鉈を取り出しながら、もう直ぐ到着する冒険者や隊長達を待つ。
以前の敗北が心の何処かに引っ掛かっていたのか何となく気が軽くなっている。
ふと、お互い万全な状態で戦ったらどうなるのかと考える。少しだけ気になるけど今の実力じゃ自分から戦いたいとは思わないな。
強くならないといけないな。
冒険者でいるためには、自由でいるためには、強さが必要だ。俺は横たわった魔狼を見て改めて思った。
「はい、隊長。基本的に俺の役割は情報伝達で、もしこっちに魔狼が来たら南門、回りの部隊の順番で伝えに行くことです」
「その通りだ。だが場合によってはこの場で戦うことになるかもしれん。一応頭にいれておいてくれ。そのときは私が空に魔法を打つことになっているからゴート君は後方から援護を頼むぞ」
「わかりました」
隊長と作戦を確認し再び周囲の警戒に戻る。
魔狼の討伐に少しでも協力しようと作戦参加を決めた俺は集合場所である南門に着くと、直ぐに九班に配属され、森と南門の間辺りで見張りに着く事になった。
部隊編成は森に入る面子が一から三班、周囲の警戒が四から十班となっており、一班あたり三から四人編成で組まれている。俺が配属された九班は隊長と副隊長と俺の三人。
総勢四十人弱の作戦、この規模は日常に支障をきたさないギリギリの動員数らしい。
「ゴート、少し良いか?」
警戒を続けているのだろう、顔の向きは変えずに副隊長が声をかけてきた。
「大丈夫です。副隊長、どうかしましたか?」
「武器を見るにゴートは投げ槍が得意だと思うんだが、あってるか?」
「そうですね、基本的に近づかれる前に投げ槍を当ててって感じです」
「だよな。実はなこの隊長さんは今でこそ冷静な感じを気取ってるが、いざ戦いが始まると少し、いやかなり熱くなる質でな。無茶苦茶な動きをするんだ。だから下手に援護すると誤射になりかねないから、気を付けてくれ」
「わかりました。もしその時は下手に援護せずに周りの警戒を頑張ります」
「すまんね、うちの隊長が」
「おい、聞こえてるぞ」
「事実でしょ」
「ぐっ…」
気心知れたようなやり取りをする二人。
普段からコンビを組んでいるのかも知れない。
作戦開始から三時間程が経った頃、突然森から物音が聞こえてくる。
「何か来るぞ二人とも!」
隊長が一メートル以上あるバスタードソードを構え、副隊長が短弓を引く。
「ガァァア!」
森から出てくる黒い影。魔狼だ。
しかし全身に傷を負っていている。
続けて森から飛び出して来たのは三人の冒険者らしき人物。
「くそっ森から出ちまった」
「おい、犬っころ待ちやがれ!」
「このままだと不味いな、あれは…スマン!そっちで足止めしてくれないか!?」
一人の声が響く。成る程、魔狼を追い詰めたのは良いものの逃げに徹されて殺すまでは至らなかったようだ。
「何で魔獣が人相手に逃げてんだ!?普通死ぬまで暴れるはずだろ!ここに来てなにビビってやがる」
副隊長が隣で愚痴るのも無理はなく、本来魔獣とは死ぬことも恐れずに目の前の敵をいたぶり、殺すことしか考えてないはずで、戦いのなか敵の攻撃を避ける事はあっても命を惜しんで逃走するなんて聞いたことがない。
一瞬の寒気。
何か明確な理由がある訳じゃない。
ただあの魔狼は今確実に殺しておくべきだと確信が持てた。
「ゴート予定変更だ!先行して魔狼の気を引け!」
「任せてください!」
全力で駆け出す。
「隊長!?ゴートは九級ですよ!?」
「しっている!だから今必死に鎧を脱いでいるだろうが!お前も急げ!」
「畜生っこれなら軽装で来るんだった!」
後ろで二人が鎧を脱ぎつつ怒鳴りながら話している。
本来の予定では二人は魔狼を引き付ける役割だったため、しっかりとした防具を着ていたのだが今回はそれが裏目に出たようだ。
意識を魔狼に切り替える。
魔狼は森を出て北東側に逃げている。その方角は不味い。西に兵力が集中している。
段々と魔狼との距離が縮んでいく。冒険者との戦闘でやられたのかスピードがあまり出ていないようだ。
後ろに三人の冒険者、左前方に足の早い俺。
このままでは逃げ切れないと判断したのか魔狼が急に俺の方へ向かってくる。
上等だ魔狼を真正面で待ち受ける。
魔狼と目が合う。
またあの顔だ。嘲け笑っている様にも見える狂気染みた顔。
少しだけ左手が疼き、ちらつく恐怖。だがそれ以上に湧き起こる怒り。
前回実質俺の負けだった。だが今回はそうはいかない。今度こそ殺る。
右手で投げ槍を持ち、左手で解体用のナイフを投擲。
威力こそ大したことはないが顔面への攻撃を嫌がり右前方に避ける魔狼。
勢いがついているから前の方向にしか避けられないし、避けるなら武器を持ってない右前方、俺の左手の方だよな。
膝を緩め右手を素早く引き、足から膝、腰、肩、肘、手首。勢いをつけられない代わりに、関節すべてを連動させその場で投げ槍を放つ。
「グギャアァア!」
仰け反る魔狼。殺るなら今だ。
瞬間短槍を取り出す。
「…っらぁ!」
二、三歩ステップを踏み体重を乗せた投擲。
「ウグッ…」
当たったことだけ確認してすぐさま距離を取りもう一本の投げ槍を構える。
改めて魔狼を見ると左の肩の辺りに投げ槍、そして胴体に短槍が刺さっている。元々の傷も含めもう息も絶え絶えという感じだ。
だが油断はしない。この前の魔狼は目玉を抉っても平気で体当たりをかましてくるような生命力を持っていたのだ。
助走をつけた全力の投擲。
魔狼も避けようと立ち上がるが間に合わず再び投げ槍が胴体へ深く突き刺さった。
ドサリと倒れる魔狼。
まだ息はあるかもしれないが時間の問題だろう。
一応鉈を取り出しながら、もう直ぐ到着する冒険者や隊長達を待つ。
以前の敗北が心の何処かに引っ掛かっていたのか何となく気が軽くなっている。
ふと、お互い万全な状態で戦ったらどうなるのかと考える。少しだけ気になるけど今の実力じゃ自分から戦いたいとは思わないな。
強くならないといけないな。
冒険者でいるためには、自由でいるためには、強さが必要だ。俺は横たわった魔狼を見て改めて思った。
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