1 / 7
まえおき
しおりを挟む
美味いものが好きだ。
いつも食べ物のことばかり考えている。
朝起きて、どんな食事から一日を始めるかベッドに横になったまま考える。末期だ。食いしん坊の末期なのだ。
最近はめっきり小説を読まなくなってしまったが、食に関するエッセイだけは率先して読んでいる。何しろ食べ物が好きだから、文章だろうが漫画だろうが見つけるとすぐに食指が動いてしまう。
気が付けば本棚は食にまつわる本ばかり。
脳味噌まで肥満になってしまいそうで怖い。頭の中についた中性脂肪は落とせるのだろうか。
そんなわけで思うところあって、食に関するエッセイを自分でも書いてみようと思う。
ただいたずらに体重を増やし、満腹中枢を満たしてばかりでは生産性がない。
祖母の金言は「働かざるもの食うべからず」
日々のたるんだ食生活も、ここでいくばかくかの広告収入になれば罪悪感も薄れるだろうという思わくである。
我ながら実に浅ましく、そして小賢しい。
私と同じように食いしん坊でここに行き着いた読者の皆さん。安心して欲しい。私はとても甘い。自分にも貴方にも。ここでは痩せろとか食べすぎだとか、味が濃すぎとか、甘いものは控えろとか、そんな野暮な文章を書くつもりはない。
是非このエッセイを夜中に見て欲しい。できれば寝る前に。そして私のつたない文章力にも関わらず、貴方のお腹の虫が鳴きはじめたらそれが一番の褒め言葉だ。勝利の鐘の音だ。喜んで真夜中のご相伴にあずかろうではないか。
もちろん、気持ちだけだが。
「お夜食」という響きは実に官能的で美しい。
「晩ご飯」が田舎から出てきたばかりの生娘だとしたら、「お夜食」はその娘がヤクザな男に騙されて渋々働くスナックで出会った純粋な学生に「ダメよ、あたしなんかに惚れちゃ」と悲しそうに笑う横顔みたいな雰囲気がある。お夜食とはなんだか艶めかしいのだ。
カップラーメンか。うどんか。お茶漬けか。トーストか。ドーナツか。ソフトクッキーか。ポテトチップスか。アメリカンドッグか。
さあ、お夜食の準備をしよう。
罪深い?いやいや。その邪神がどこの誰だか知らないけど、きっと許してくれる。食べることは尊いことなのだ。なにが罪なものか。
さあ、喉の奥に沸きはじめた唾液を飲み込んで、どうかこのエッセイを楽しんで欲しい。
無論、私はこれを夕食後に書いて、わざとタイマーで夜中に予約投稿しておくけれど。
この「お夜食からの呼び声」を、ぜひ抗うことなく受け入れて欲しい。
いつも食べ物のことばかり考えている。
朝起きて、どんな食事から一日を始めるかベッドに横になったまま考える。末期だ。食いしん坊の末期なのだ。
最近はめっきり小説を読まなくなってしまったが、食に関するエッセイだけは率先して読んでいる。何しろ食べ物が好きだから、文章だろうが漫画だろうが見つけるとすぐに食指が動いてしまう。
気が付けば本棚は食にまつわる本ばかり。
脳味噌まで肥満になってしまいそうで怖い。頭の中についた中性脂肪は落とせるのだろうか。
そんなわけで思うところあって、食に関するエッセイを自分でも書いてみようと思う。
ただいたずらに体重を増やし、満腹中枢を満たしてばかりでは生産性がない。
祖母の金言は「働かざるもの食うべからず」
日々のたるんだ食生活も、ここでいくばかくかの広告収入になれば罪悪感も薄れるだろうという思わくである。
我ながら実に浅ましく、そして小賢しい。
私と同じように食いしん坊でここに行き着いた読者の皆さん。安心して欲しい。私はとても甘い。自分にも貴方にも。ここでは痩せろとか食べすぎだとか、味が濃すぎとか、甘いものは控えろとか、そんな野暮な文章を書くつもりはない。
是非このエッセイを夜中に見て欲しい。できれば寝る前に。そして私のつたない文章力にも関わらず、貴方のお腹の虫が鳴きはじめたらそれが一番の褒め言葉だ。勝利の鐘の音だ。喜んで真夜中のご相伴にあずかろうではないか。
もちろん、気持ちだけだが。
「お夜食」という響きは実に官能的で美しい。
「晩ご飯」が田舎から出てきたばかりの生娘だとしたら、「お夜食」はその娘がヤクザな男に騙されて渋々働くスナックで出会った純粋な学生に「ダメよ、あたしなんかに惚れちゃ」と悲しそうに笑う横顔みたいな雰囲気がある。お夜食とはなんだか艶めかしいのだ。
カップラーメンか。うどんか。お茶漬けか。トーストか。ドーナツか。ソフトクッキーか。ポテトチップスか。アメリカンドッグか。
さあ、お夜食の準備をしよう。
罪深い?いやいや。その邪神がどこの誰だか知らないけど、きっと許してくれる。食べることは尊いことなのだ。なにが罪なものか。
さあ、喉の奥に沸きはじめた唾液を飲み込んで、どうかこのエッセイを楽しんで欲しい。
無論、私はこれを夕食後に書いて、わざとタイマーで夜中に予約投稿しておくけれど。
この「お夜食からの呼び声」を、ぜひ抗うことなく受け入れて欲しい。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
ポケっこの独り言
ポケっこ
エッセイ・ノンフィクション
ポケっこです。
ここでは日常の不満とかを書くだけのものです。しょーもないですね。
俺の思ってることをそのまま書いたものです。
気まぐれ更新ですが、是非どうぞ。

B型の、B型による、B型に困っている人の為の説明書
メカ
エッセイ・ノンフィクション
「あいつB型っしょ、まじ分からん。」
「やっぱ!?B型でしょ?だと思った。」
「あぁ~、B型ね。」
いやいや、ちょっと待ってくださいよ。
何でもB型で片付けるなよ!?
だが、あえて言おう!B型であると!!

Webコンテンツ大賞の戦い方【模索してみよう!】
橘花やよい
エッセイ・ノンフィクション
アルファポリスのWebコンテンツ大賞。
読者投票もあるし、うまく戦いたいですよね。
●応募作、いつから投稿をはじめましょう?
●そもそもどうやったら、読んでもらえるかな?
●参加時の心得は?
といったことを、ゆるふわっと書きます。皆さまも、ゆるふわっと読んでくださいませ。
30日と31日にかけて公開します。

【完結】初めてアルファポリスのHOTランキング1位になって起きた事
天田れおぽん
エッセイ・ノンフィクション
アルファポリスのHOTランキング一位になった記念のエッセイです。
なかなか経験できないことだろうし、初めてのことなので新鮮な気持ちを書き残しておこうと思って投稿します。
「イケオジ辺境伯に嫁げた私の素敵な婚約破棄」がHOTランキング一位になった2022/12/16の前日からの気持ちをつらつらと書き残してみます。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる