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第3章 婚約破棄
35.夜会が始まるヨ
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クリスの腕を取って王宮の夜会会場へ入った。そこはかなり広い空間で、外は夜だというのに中は驚くほど明るかった。会場のいたるところに着飾った男女が立っていてハルが想像していたよりもずっと華やかだった。
今日はあまり喋らないように言われている。そして喋るときはクリスに貰ったこの扇子で口元を隠してごにょごにょ言わないといけない。きっと上手くできる。ハルはやればできる子だからね。
少し後ろにはエマが控えていて、分からないことは都度尋ねるようにと言われた。
あとオリバーにはなるべく常に扇子で顔の下半分を隠すようにと言われた。でもそれをやると片手が塞がるからちょっと嫌なんだよね。
クリスと一緒に会場へ入るとほぉっとあちこちから声がする。なんだろう。
『感嘆の声だね』
(マ、マメリル……!)
なぜかマメリルの声が頭に響いてくる。どこにいるんだろう? 部屋に置いてきたと思ったのに!
『大丈夫だよ。姿消してるし。ハルも迂闊にボクに話しかけないでね。言いたいことを念じるだけでいいから』
(なんでここへ来たの? お留守番しといてって言ったでしょ)
『だって心配だっただもん』
(だもんて……)
まあ姿を消してるから問題ないとは思うけど、マメリルはハルが信用できないらしい。
(感嘆の声ってどういうこと?)
『美形王子と美しい令嬢のお似合いカップルに見惚れた、ってとこかな』
(誰のこと?)
『クリスとハル』
「ええーっ!」
思わず声をあげてしまったハルに隣を歩くクリスが尋ねてくる。
「どうしたの?」
クリスの問いに、左手で持った扇子を半分ほど広げて口を隠しながら小さな声で伝える。
「マメリルが来てるみたいなノ。わたしを心配してくれたみたイ。姿は消してるから大丈夫」
「そうなんだ。まあいいんじゃない? 姿を現さない限り。それにいつも僕がついている訳じゃないからハル……マルレーネが1人のときはきっと助けになるよ」
その何ともおおらかな答えにクリスは結構大物かもしれないと思った。
入場したあとクリスに連れられて、会場の奥に居る王と王妃の前へ足を進める。ハルのことはオリバーから前もって伝えられているようだ。一体何と伝えているのだろうか。特にハルについては何も尋ねられなかった。
王も王妃も40才を過ぎたくらいだろうか。とてもきらきらしい。でもクリスの挨拶のあとに、ハルが扇子を降ろして挨拶をすると2人とも目を瞠っていた。
なんだろう、顔に毛でも生えてたのかな。鏡でもっとちゃんとチェックしておけばよかった。
バルドベルト王は金髪に空色の瞳でクリスと一緒の色だ。筋肉がついていて引き締まった体をしていて肩幅ががっちりしている。ぜひ今度手四つで力比べをしたいところだ。彼にはクリスに対する深い愛情を感じる。
そしてマルガレーテ王妃はというと亜麻色の髪に深紫の瞳の美女だ。ウエストが細いのに出るところは出てなんだか色っぽい。ハルもいつかこんな色気が出るだろうか。綺麗だけど何となくクリスに対する笑顔が空々しい。一見完璧な笑顔だけどハルには分かる。
ちなみにクリスの母親は側妃でアンナという名前らしい。今日の夜会には来ていないそうだ。どんな人だろう。一度会ってみたい。
王たちとの挨拶を済ませ他の貴族との挨拶を何回かする。挨拶のときは扇子を口に当てたままペトラ直伝の貴族スマイルで対応する。作った笑顔なのに、このペトラスマイルで挨拶をすると男性が赤くなる。なぜだろう?
『ハル、笑顔も大概にしないとかえって注目されちゃうぞ』
(えっ、そういうもんなの? だって黙ってにこにこって言われたんだもん)
マメリルに指摘されたけどハルは言われたとおりにやってるんだけどなぁ。じゃあペトラスマイルはハルの素性に突っ込まれたとき用の必殺技にしておいて、通常は控えめにしよう。
おわ、急にクリスを令嬢が取り囲んだ。隣にハルが居たのにあっという間に押しのけられた。力じゃ負けないはずなのになんて乙女パワーだ。貴族令嬢恐るべし。
クリスの守護に徹したいところだけど、下手に目立つ訳にもいかないしここは様子を見よう。そう考えて、扇子を口に当てたまま僅かに笑顔を浮かべてその様子を眺めていると、1人の令嬢がハルに近づいて話しかけてきた。
赤みがかった金髪をくるくると縦に巻いて大きなリボンでハーフアップにしている。ハルに向けられている吊り上がった碧色の瞳が意地悪そうに侮蔑の光を湛えている。
「貴女、どちらのご令嬢ですの? どこの馬の骨とも知れないような令嬢などクリス様には相応しくありませんことよ」
おお、これは知ってる。昼間図書室で見た『愛と妄執の果てに』に出てきた意地悪な令嬢と同じような喋り方をしている。予習しておいてよかった。だからといって別に何もしないけど。クリスに恥をかかせちゃいけないもんね。
令嬢に対し小さな声で返事をする。
「私は隣のマインツ国の辺境伯の娘でマルレーネと申しまス。以後お見知りおきヲ」
打ち合わせ通りの身分を告げる。イントネーションが治らなかったからなるべく小さな声で喋るが、どうやら令嬢は耳がいいようだ。
「まあ、それで訛りが酷いのね。オホホホ、そんな田舎からわざわざご苦労様」
あ、彼女は名乗らないんだ? 彼女は明らかに馬鹿にしたようにハルを睥睨している。
隣のマインツ国は物資の豊かな経済大国だと本に書いてあった。間違っても田舎とは言えないという認識なんだけど、この令嬢はあまり本を読まないのかな?
目立ちたくないから適当に返事しよう。
「お気遣いありがとうございまス」
「フンッ。貴女みたいな田舎娘にクリス様の時間を割かないといけないなんて、本当にお労しいわ」
「申し訳ありませン」
適当に返していると令嬢が口元を扇子で隠しつつハルを上から下まで舐めるように見る。んー、その作法ってペトラ的には正解だっけ?
「貴女みたいな見た目だけの令嬢はすぐ飽きられるんだから。今のうちに身を引いたらいかが?」
令嬢が提言してくれるがそれはできない。だってクリスはハルの唯一だからね。
「考えておきまス」
「貴女ねぇ! さっきから適当なことを言って受け流してるんじゃないわよ! 貴女なんかうちの権力ですぐに握り潰せるんですからね!」
令嬢が吊り目をさらに吊り上げてはしたなく憤慨する。真っ赤な唇が憤怒に歪んでいる。
意外にも受け流していたのがばれたみたい。なんだかこの人絡むなぁ。面倒臭くなってきた。あ、そうだ。
扇子を口に当てたままほんの少し令嬢に近づく。そして令嬢のドレスの腰の切り替え部分に少し顔を近づけて令嬢に伝える。
「失礼ですが、ドレスが少し破けてまス」
「えっ!?」
令嬢が慌ててドレスを確認する。今しがたハルが超高速で糸を切ったんだよね。普通の人には見えない速度でね。ハルの手刀の速さを思い知るがいい。
「きゃぁっ! し、失礼しますわ」
彼女はほつれを確認したあと顔を真っ赤にして恥ずかしそうに会場を出ていった。うん、静かになった。
エマに今の令嬢のことを尋ねてみる。
「今のは誰ですカ?」
「今の方はホーレルバッハ伯爵家のパトリツィア様です」
「パトリツィアさんカ。覚えとこウ」
エマと2人で顔を見合わせてお互いにニヤリと腹黒い笑みを浮かべる。
そしてハルはお腹が空いたので料理が置いてあるテーブルへ向かった。
ハルがお皿を手に料理をちびちび食べていると、やたらと注目される。居心地が悪いのでやめてほしい。作法は守ってるはずなんだけどな。
視線が気になりさりげなく周囲を見渡すと、なんだかきらきらしい一団が会場の中央辺りに固まっているのが見えた。何となくそちらに注目してしまう。
すると1人の小さな小動物を思わせる可愛らしい令嬢を4人の端正な顔立ちをした貴族の男性が囲んでいる。まるで発情期のマガモだ。
以前森にある池の傍で1羽の雌のマガモに複数の雄が群がっているのを見たことがある。あの光景にそっくりだ。
もっと近くで見てみよう。
『ハル、動物じゃないんだからさ』
(ちゃんと気配を消すから。ちょっと会話を聞くだけだから)
妙に好奇心を刺激されてハルはその集団にこっそりとさりげなく近づいた。
今日はあまり喋らないように言われている。そして喋るときはクリスに貰ったこの扇子で口元を隠してごにょごにょ言わないといけない。きっと上手くできる。ハルはやればできる子だからね。
少し後ろにはエマが控えていて、分からないことは都度尋ねるようにと言われた。
あとオリバーにはなるべく常に扇子で顔の下半分を隠すようにと言われた。でもそれをやると片手が塞がるからちょっと嫌なんだよね。
クリスと一緒に会場へ入るとほぉっとあちこちから声がする。なんだろう。
『感嘆の声だね』
(マ、マメリル……!)
なぜかマメリルの声が頭に響いてくる。どこにいるんだろう? 部屋に置いてきたと思ったのに!
『大丈夫だよ。姿消してるし。ハルも迂闊にボクに話しかけないでね。言いたいことを念じるだけでいいから』
(なんでここへ来たの? お留守番しといてって言ったでしょ)
『だって心配だっただもん』
(だもんて……)
まあ姿を消してるから問題ないとは思うけど、マメリルはハルが信用できないらしい。
(感嘆の声ってどういうこと?)
『美形王子と美しい令嬢のお似合いカップルに見惚れた、ってとこかな』
(誰のこと?)
『クリスとハル』
「ええーっ!」
思わず声をあげてしまったハルに隣を歩くクリスが尋ねてくる。
「どうしたの?」
クリスの問いに、左手で持った扇子を半分ほど広げて口を隠しながら小さな声で伝える。
「マメリルが来てるみたいなノ。わたしを心配してくれたみたイ。姿は消してるから大丈夫」
「そうなんだ。まあいいんじゃない? 姿を現さない限り。それにいつも僕がついている訳じゃないからハル……マルレーネが1人のときはきっと助けになるよ」
その何ともおおらかな答えにクリスは結構大物かもしれないと思った。
入場したあとクリスに連れられて、会場の奥に居る王と王妃の前へ足を進める。ハルのことはオリバーから前もって伝えられているようだ。一体何と伝えているのだろうか。特にハルについては何も尋ねられなかった。
王も王妃も40才を過ぎたくらいだろうか。とてもきらきらしい。でもクリスの挨拶のあとに、ハルが扇子を降ろして挨拶をすると2人とも目を瞠っていた。
なんだろう、顔に毛でも生えてたのかな。鏡でもっとちゃんとチェックしておけばよかった。
バルドベルト王は金髪に空色の瞳でクリスと一緒の色だ。筋肉がついていて引き締まった体をしていて肩幅ががっちりしている。ぜひ今度手四つで力比べをしたいところだ。彼にはクリスに対する深い愛情を感じる。
そしてマルガレーテ王妃はというと亜麻色の髪に深紫の瞳の美女だ。ウエストが細いのに出るところは出てなんだか色っぽい。ハルもいつかこんな色気が出るだろうか。綺麗だけど何となくクリスに対する笑顔が空々しい。一見完璧な笑顔だけどハルには分かる。
ちなみにクリスの母親は側妃でアンナという名前らしい。今日の夜会には来ていないそうだ。どんな人だろう。一度会ってみたい。
王たちとの挨拶を済ませ他の貴族との挨拶を何回かする。挨拶のときは扇子を口に当てたままペトラ直伝の貴族スマイルで対応する。作った笑顔なのに、このペトラスマイルで挨拶をすると男性が赤くなる。なぜだろう?
『ハル、笑顔も大概にしないとかえって注目されちゃうぞ』
(えっ、そういうもんなの? だって黙ってにこにこって言われたんだもん)
マメリルに指摘されたけどハルは言われたとおりにやってるんだけどなぁ。じゃあペトラスマイルはハルの素性に突っ込まれたとき用の必殺技にしておいて、通常は控えめにしよう。
おわ、急にクリスを令嬢が取り囲んだ。隣にハルが居たのにあっという間に押しのけられた。力じゃ負けないはずなのになんて乙女パワーだ。貴族令嬢恐るべし。
クリスの守護に徹したいところだけど、下手に目立つ訳にもいかないしここは様子を見よう。そう考えて、扇子を口に当てたまま僅かに笑顔を浮かべてその様子を眺めていると、1人の令嬢がハルに近づいて話しかけてきた。
赤みがかった金髪をくるくると縦に巻いて大きなリボンでハーフアップにしている。ハルに向けられている吊り上がった碧色の瞳が意地悪そうに侮蔑の光を湛えている。
「貴女、どちらのご令嬢ですの? どこの馬の骨とも知れないような令嬢などクリス様には相応しくありませんことよ」
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適当に返していると令嬢が口元を扇子で隠しつつハルを上から下まで舐めるように見る。んー、その作法ってペトラ的には正解だっけ?
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令嬢が提言してくれるがそれはできない。だってクリスはハルの唯一だからね。
「考えておきまス」
「貴女ねぇ! さっきから適当なことを言って受け流してるんじゃないわよ! 貴女なんかうちの権力ですぐに握り潰せるんですからね!」
令嬢が吊り目をさらに吊り上げてはしたなく憤慨する。真っ赤な唇が憤怒に歪んでいる。
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扇子を口に当てたままほんの少し令嬢に近づく。そして令嬢のドレスの腰の切り替え部分に少し顔を近づけて令嬢に伝える。
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「えっ!?」
令嬢が慌ててドレスを確認する。今しがたハルが超高速で糸を切ったんだよね。普通の人には見えない速度でね。ハルの手刀の速さを思い知るがいい。
「きゃぁっ! し、失礼しますわ」
彼女はほつれを確認したあと顔を真っ赤にして恥ずかしそうに会場を出ていった。うん、静かになった。
エマに今の令嬢のことを尋ねてみる。
「今のは誰ですカ?」
「今の方はホーレルバッハ伯爵家のパトリツィア様です」
「パトリツィアさんカ。覚えとこウ」
エマと2人で顔を見合わせてお互いにニヤリと腹黒い笑みを浮かべる。
そしてハルはお腹が空いたので料理が置いてあるテーブルへ向かった。
ハルがお皿を手に料理をちびちび食べていると、やたらと注目される。居心地が悪いのでやめてほしい。作法は守ってるはずなんだけどな。
視線が気になりさりげなく周囲を見渡すと、なんだかきらきらしい一団が会場の中央辺りに固まっているのが見えた。何となくそちらに注目してしまう。
すると1人の小さな小動物を思わせる可愛らしい令嬢を4人の端正な顔立ちをした貴族の男性が囲んでいる。まるで発情期のマガモだ。
以前森にある池の傍で1羽の雌のマガモに複数の雄が群がっているのを見たことがある。あの光景にそっくりだ。
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