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第八話「記憶の淵に潜むもの」
第二章「鏡像」・⑧
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※ ※ ※
「うおぉッ・・・⁉」
突如、遠方から轟音が響き、水質調査センターを激しい震動が襲った。
室内にあったいくつかの棚が倒れて、収納されていたファイルが床に散乱する。
竜ヶ谷を含むその場にいた全員が咄嗟に手近な物に掴まり、揺れをやり過ごした。
そして、震動が収まった後・・・竜ヶ谷は予感に駆られて窓へと走り、外を見やる。
そこには──山間に立ち昇る砂煙と、その上空から舞い降りる巨大な二色の翼が見えた。
「な、No.011・・・ッ⁉ どうしてここに・・・」
ハッと気付いて腕時計型端末を覗き込むも、画面はスリープ状態で真っ暗なまま。
この距離にジャガーノートがいるなら、<アルミラージ・タンク>のセンサーが作動しているはずだが──「高エネルギー反応探知」の警告音はいつまで経っても鳴る気配がない。
「広域センサーがバカになって・・・いや、違う・・・・・・」
懸念していた可能性に思い至り、竜ヶ谷の背中を冷や汗が伝った。
「た、竜ヶ谷くんっ! あれ! あれっ‼」
──そして、それは現実となる。向かいの窓を見ていた矢野が、必死に叫んだ。
指差す先に居たのは──林の向こうでゆらゆらと揺れながら近づいてくる、巨大な影。
「クソッ! やっぱり生きてやがったのか・・・ッ‼」
「昨夜からの通信不良はNo.014の仕業で、まだヤツは死んでいない」という彼の予想は的中していた。
そして同時に、気付くのが遅すぎた事を悔やんでもいた。
既にユーリャへの連絡を試みたが、やはり通じる気配はない。
司令室への定時連絡も到着前に済ませたばかりで、向こうがこの事態に気付くのにも時間がかかるだろう。
しかも、問題はNo.014だけではない。突如現れたNo.011の存在が、竜ヶ谷の思考を乱していた。
成り行きで共に戦った事があるとはいえ、明確に協力関係を結んだ訳でもない。
「まさか・・・また暴走してるんじゃ・・・・・・」
竜ヶ谷の脳裏に、真っ赤なNo.011の姿がフラッシュバックして──
<──ご心配どうも、竜ヶ谷少尉。生憎と今回は正気だから安心して頂戴>
突然、彼の鼓膜付近の空気がひとりでに震えた。
「うおぉっ⁉ こ、声が⁉ ・・・この感覚って・・・!」
<ご明察。一月ぶりね、No.011ことティターニアよ。今、この建物の真上に居るわ>
見えない事は当然承知で、竜ヶ谷は天井に目を向けた。
「た、竜ヶ谷くん・・・? どうしたんだ?」
「・・・No.011です。話しかけてきました」
「えぇっ⁉」
その場にいた矢野と落合は、つられて天井付近をきょろきょろと見回してしまう。
<時間がないから、簡単に状況を説明するわ。この場には、貴方たちの言うNo.014以外に、もう一体──たった今、私が叩き落としたジャガーノートがいるの>
「あぁ、私を含めれば計三体かしら」と付け加えられ、竜ヶ谷は思わず頭を抱えた。
「・・・悪い冗談・・・ってワケじゃなさそうだな」
<えぇ。しかも更に悪いニュースで、二体はこちらに向かって進行中よ>
先日のNo.013との戦いでは同じ場所に五体のジャガーノートが存在したが──あの時とは、状況が違いすぎる。
今は、<モビィ・ディックⅡ>もなければ<ヘルハウンド>もない。おまけに<アルミラージ・タンク>のメイザー粒子量は<アルミラージ>より少なく、そもそもジャガーノートとの交戦経験があるのは竜ヶ谷とユーリャの二人のみだ。
極めつけに通信不良で増援も期待出来ないこの状況は、正しく絶望的と言って差し支えないだろう。
「ジャガーノートの目的は何なんだ? どうして此処に向かってる?」
<それは私も知りたいところね。あの二体は引き寄せ合ってるようだけど・・・>
「何だって・・・?」
竜ヶ谷の頭に、何かが引っかかった。
「ナンバーイレ・・・いや、ティターニアさんよ! この場にいる全員に会話が聴こえるようにしてくれ! それと、あんたが連れてきたジャガーノートってのはどんなヤツだ⁉」
<そうね・・・一言で言えば、「巨大な銀色の液体金属」かしら。生物らしい思考は一切していないのだけれど、こっちの不意を突いてくる程の知能はあるわ>
「銀色の・・・液体金属・・・ッ⁉ まさか・・・⁉」
そこで、ティターニアの説明を聞いた矢野が、一つの可能性に思い至る。
「まさか・・・「甕」の中に封じられていたオリカガミの首か・・・⁉」
彼の思考にオリカガミの姿が浮かんだ事で、ティターニアもまたその存在を知った。
<──成程。あの二体は、再び一つに戻ろうとしているわけね。文献の内容と現状を照らし合わせると、充分有り得る話だわ>>
「・・・トントン拍子に話が進むのは助かるが、あんまり良い気分じゃねぇな」
改めてとんでもないジャガーノートだな、と竜ヶ谷は思わず苦笑した。
<問題は、元に戻った時に何が起こるかね・・・あまりいい予感はしないけれど>
「あぁ。・・・古今東西、分かれてた2つが合体して弱くなるって話は聞かないからな」
昨夜は一時避難してもらっていた近隣住民も、No.014の殲滅完了判断と共に戻っている。
死骸の調査のために最低限の人払いはしているものの・・・本来の「オリカガミ」が復活した途端に、近くの村を襲わないとも限らない。
しかも、今は通信不良で避難を促すのも一苦労だ。
「・・・・・・やっぱ、戦うしかねぇな」
そう結論付けて、竜ヶ谷は再び天井に顔を向ける
「それで──あんたは、俺たちを助けに来てくれたのか?」
違うと言われたら手詰まりだな、と竜ヶ谷の脳裏に不安が過ったが、返事は早かった。
<えぇ。簡単に信用するのは難しいでしょうけど、信じて欲しいの。私はただ・・・か弱い生命が失われるのが嫌なのよ>
ティターニアの声には、ともすれば必死とも感じられる微かな震えがあった。
「気安く信用するな」とアカネなら言っただろう。
──しかし、竜ヶ谷 佑という人間は、何かにつけて軽薄で一言多いが、根は人情深い男であった。
それにティターニアは、横須賀やサイクラーノ島で人間を助けた実績もある。
「・・・俺たちを助けたい理由は判った。だけど、もう1コだけ聞かせてくれ」
<何かしら?>
「わざわざここまで、銀色のジャガーノートを追ってきた理由は?」
<・・・・・・私の友達を泣かせたから、横っ面引っ叩きに来てやったの>
「──ぶははっ! そりゃいいや!」
思わず吹き出した竜ヶ谷の心に、既に迷いはなかった。
「やれやれ・・・ジャガーノートの提案に乗ったなんて知れたら、後で隊長に殺されそうだ」
<ふふっ。安心して頂戴。ママには内緒にしておいてあげる>
小粋な冗談で返されて、竜ヶ谷は思わず肩を竦めた。
彼は、ティターニアの力の凄まじさを既に知っている。
急拵えで戦力の偏りが激しい共同戦線ではあるが、あまり分の悪い戦いでもないかもな・・・と、薄く笑った、次の瞬間──
「たっ・・・大変だ・・・・・・」
そんな楽天的な気分を、矢野の震える声が遮った。
彼の手元には、先程の揺れで散らばったファイルの一つがある。
偶然矢野の視界に入ったそれには───「オリカガミ」に関する、恐るべき内容が記されていたのだ。
「あの二体は、出会った瞬間───大爆発を起こすぞ・・・‼」
~第三章へつづく~
「うおぉッ・・・⁉」
突如、遠方から轟音が響き、水質調査センターを激しい震動が襲った。
室内にあったいくつかの棚が倒れて、収納されていたファイルが床に散乱する。
竜ヶ谷を含むその場にいた全員が咄嗟に手近な物に掴まり、揺れをやり過ごした。
そして、震動が収まった後・・・竜ヶ谷は予感に駆られて窓へと走り、外を見やる。
そこには──山間に立ち昇る砂煙と、その上空から舞い降りる巨大な二色の翼が見えた。
「な、No.011・・・ッ⁉ どうしてここに・・・」
ハッと気付いて腕時計型端末を覗き込むも、画面はスリープ状態で真っ暗なまま。
この距離にジャガーノートがいるなら、<アルミラージ・タンク>のセンサーが作動しているはずだが──「高エネルギー反応探知」の警告音はいつまで経っても鳴る気配がない。
「広域センサーがバカになって・・・いや、違う・・・・・・」
懸念していた可能性に思い至り、竜ヶ谷の背中を冷や汗が伝った。
「た、竜ヶ谷くんっ! あれ! あれっ‼」
──そして、それは現実となる。向かいの窓を見ていた矢野が、必死に叫んだ。
指差す先に居たのは──林の向こうでゆらゆらと揺れながら近づいてくる、巨大な影。
「クソッ! やっぱり生きてやがったのか・・・ッ‼」
「昨夜からの通信不良はNo.014の仕業で、まだヤツは死んでいない」という彼の予想は的中していた。
そして同時に、気付くのが遅すぎた事を悔やんでもいた。
既にユーリャへの連絡を試みたが、やはり通じる気配はない。
司令室への定時連絡も到着前に済ませたばかりで、向こうがこの事態に気付くのにも時間がかかるだろう。
しかも、問題はNo.014だけではない。突如現れたNo.011の存在が、竜ヶ谷の思考を乱していた。
成り行きで共に戦った事があるとはいえ、明確に協力関係を結んだ訳でもない。
「まさか・・・また暴走してるんじゃ・・・・・・」
竜ヶ谷の脳裏に、真っ赤なNo.011の姿がフラッシュバックして──
<──ご心配どうも、竜ヶ谷少尉。生憎と今回は正気だから安心して頂戴>
突然、彼の鼓膜付近の空気がひとりでに震えた。
「うおぉっ⁉ こ、声が⁉ ・・・この感覚って・・・!」
<ご明察。一月ぶりね、No.011ことティターニアよ。今、この建物の真上に居るわ>
見えない事は当然承知で、竜ヶ谷は天井に目を向けた。
「た、竜ヶ谷くん・・・? どうしたんだ?」
「・・・No.011です。話しかけてきました」
「えぇっ⁉」
その場にいた矢野と落合は、つられて天井付近をきょろきょろと見回してしまう。
<時間がないから、簡単に状況を説明するわ。この場には、貴方たちの言うNo.014以外に、もう一体──たった今、私が叩き落としたジャガーノートがいるの>
「あぁ、私を含めれば計三体かしら」と付け加えられ、竜ヶ谷は思わず頭を抱えた。
「・・・悪い冗談・・・ってワケじゃなさそうだな」
<えぇ。しかも更に悪いニュースで、二体はこちらに向かって進行中よ>
先日のNo.013との戦いでは同じ場所に五体のジャガーノートが存在したが──あの時とは、状況が違いすぎる。
今は、<モビィ・ディックⅡ>もなければ<ヘルハウンド>もない。おまけに<アルミラージ・タンク>のメイザー粒子量は<アルミラージ>より少なく、そもそもジャガーノートとの交戦経験があるのは竜ヶ谷とユーリャの二人のみだ。
極めつけに通信不良で増援も期待出来ないこの状況は、正しく絶望的と言って差し支えないだろう。
「ジャガーノートの目的は何なんだ? どうして此処に向かってる?」
<それは私も知りたいところね。あの二体は引き寄せ合ってるようだけど・・・>
「何だって・・・?」
竜ヶ谷の頭に、何かが引っかかった。
「ナンバーイレ・・・いや、ティターニアさんよ! この場にいる全員に会話が聴こえるようにしてくれ! それと、あんたが連れてきたジャガーノートってのはどんなヤツだ⁉」
<そうね・・・一言で言えば、「巨大な銀色の液体金属」かしら。生物らしい思考は一切していないのだけれど、こっちの不意を突いてくる程の知能はあるわ>
「銀色の・・・液体金属・・・ッ⁉ まさか・・・⁉」
そこで、ティターニアの説明を聞いた矢野が、一つの可能性に思い至る。
「まさか・・・「甕」の中に封じられていたオリカガミの首か・・・⁉」
彼の思考にオリカガミの姿が浮かんだ事で、ティターニアもまたその存在を知った。
<──成程。あの二体は、再び一つに戻ろうとしているわけね。文献の内容と現状を照らし合わせると、充分有り得る話だわ>>
「・・・トントン拍子に話が進むのは助かるが、あんまり良い気分じゃねぇな」
改めてとんでもないジャガーノートだな、と竜ヶ谷は思わず苦笑した。
<問題は、元に戻った時に何が起こるかね・・・あまりいい予感はしないけれど>
「あぁ。・・・古今東西、分かれてた2つが合体して弱くなるって話は聞かないからな」
昨夜は一時避難してもらっていた近隣住民も、No.014の殲滅完了判断と共に戻っている。
死骸の調査のために最低限の人払いはしているものの・・・本来の「オリカガミ」が復活した途端に、近くの村を襲わないとも限らない。
しかも、今は通信不良で避難を促すのも一苦労だ。
「・・・・・・やっぱ、戦うしかねぇな」
そう結論付けて、竜ヶ谷は再び天井に顔を向ける
「それで──あんたは、俺たちを助けに来てくれたのか?」
違うと言われたら手詰まりだな、と竜ヶ谷の脳裏に不安が過ったが、返事は早かった。
<えぇ。簡単に信用するのは難しいでしょうけど、信じて欲しいの。私はただ・・・か弱い生命が失われるのが嫌なのよ>
ティターニアの声には、ともすれば必死とも感じられる微かな震えがあった。
「気安く信用するな」とアカネなら言っただろう。
──しかし、竜ヶ谷 佑という人間は、何かにつけて軽薄で一言多いが、根は人情深い男であった。
それにティターニアは、横須賀やサイクラーノ島で人間を助けた実績もある。
「・・・俺たちを助けたい理由は判った。だけど、もう1コだけ聞かせてくれ」
<何かしら?>
「わざわざここまで、銀色のジャガーノートを追ってきた理由は?」
<・・・・・・私の友達を泣かせたから、横っ面引っ叩きに来てやったの>
「──ぶははっ! そりゃいいや!」
思わず吹き出した竜ヶ谷の心に、既に迷いはなかった。
「やれやれ・・・ジャガーノートの提案に乗ったなんて知れたら、後で隊長に殺されそうだ」
<ふふっ。安心して頂戴。ママには内緒にしておいてあげる>
小粋な冗談で返されて、竜ヶ谷は思わず肩を竦めた。
彼は、ティターニアの力の凄まじさを既に知っている。
急拵えで戦力の偏りが激しい共同戦線ではあるが、あまり分の悪い戦いでもないかもな・・・と、薄く笑った、次の瞬間──
「たっ・・・大変だ・・・・・・」
そんな楽天的な気分を、矢野の震える声が遮った。
彼の手元には、先程の揺れで散らばったファイルの一つがある。
偶然矢野の視界に入ったそれには───「オリカガミ」に関する、恐るべき内容が記されていたのだ。
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