少女の足跡

くろいひつじ

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村長が振り下ろしたナタは
僕の足付近をかすめて床に突き刺さった。


僕は村長と場所を入れ替える形で
家からの脱出を成功させた。


僕は振り返ることもせず
一心不乱に走った。


小さな村だったはずが
走っても走っても
出口が見えない

そんな気がした。


村の外に出ようとしたそのとき

少女の姿が見えた。


少女は木の影から僕を呼んでいた。


助かった。
僕はそう思うほど安心してしまっていた。


少女のそばに駆け寄る
少女はこう言った。


少女「こっちに来て。走って。」

続けてこう言う

少女「この村の秘密がまだあるの。」


もう走るしかない
考える余裕もない

ただ少女について行くように
その村から出た。

ーーーー

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