1 / 72
1話、王女の気持ち
しおりを挟む
『私の生まれて初めての恋。そして命尽きるその時まで、私は貴方に恋をしていた。
誰よりも近くにいて、誰よりも貴方に愛してもらった。その愛は私の望む形ではなかったけど…。
貴方にとって、私は親友の妹で、命じられて支えることになった偶然の主人だった。
それでも私は貴方に恋をした。
私はね、美しい貴方に一目で恋に落ちたの…』
今世から来世につながる。
ボルタージュ王国に語り継がれる永遠の恋物語。
ボルタージュ王国。王都メルカ。
近隣諸国では群を抜いての大国であるボルタージュは芸術の国とも言われている。
今だ国境では多少の睨みあいはあるものの、王都に住む人々は、それを理解する事がない暮らしぶりが続いていた。
平和な王城では、月に一度の…エルティーナ王女の結婚相手を見つける為の舞踏会がひらかれようとしていた。
壁には美しい紋様が彫り込まれており、毛足の長い絨毯は真紅。
椅子やテーブル全てが金で造られており、所々に宝石が散りばめられている。
目が眩むような部屋には、この部屋には少し不釣り合いと感じる天使が、拗ねた顔で腰掛けていた。
「エルティーナ様!! もっと真剣に悩んで下さいませ!! あの殿方も嫌。あの殿方も嫌。エルティーナ様は子供ではないのですよ!!」
美しい部屋の中に女性の怒りの声が響き渡る。
「……ナシル…。わかっているわ…。嫌がっているわけではないの…。ただ殿方が気持ち悪くて…舐められているような目線が……ウップ……」
はぁ~と溜息が、エルティーナの小さく形のよい淡く色づく唇から溜め息ともに、思わず声もでた……。
「…エルティーナ様。私ごときが意見するものではないのです。本来なら……。しかしエルティーナ様は、もう嫁いで当たり前のご年齢なのですよ…それなのに……まだ…」
乳母であるナシルは、エルティーナ以上の深い深い溜息をつく…。
王女エルティーナは、十九歳。
ボルタージュ国では、十四、十五歳で嫁ぐ事が普通の中。なかなか、相手が見つからず今だ独身。
王や王妃、兄である王太子までもが恋愛結婚だった為、王女が乗り気になるまで。と皆が甘やかしており、エルティーナは今だ独身であった。
エルティーナの乳母である、ナシルは毎日毎日、頭を抱えていた…。
「…ナシル。舞踏会までまだ時間があるわ。少し一人になりたいの」
少し強くナシルに言うと、彼女がもう何も言わないのを知っていて、エルティーナは思わずそう口にする。
ナシルが「…はい。かしこまりました」と部屋をでようと、礼儀に習ったお辞儀をし腰を曲げた時、ナシルの耳にエルティーナの本当に小さな小さな声が聞こえた…。
「…ごめんなさい」と…
エルティーナ王女は、一日の始まりを表すような光り輝くプラチナブロンドの髪に健康的な滑らかなクリーム色の肌。
けぶるような金色の睫毛は綺麗に上向き。
淡いブラウンの瞳は見るものを癒してくれる、まさに天使であった。
しかし、ふわふわの天使のような見た目だが…少し気も強く、なかなかに頑固であった。
「…あぁ、まただわ…私は、最低ね…八つ当たりしてしまったわ。ナシルは図星ばかりつくから……。
私だって、好きでいき遅れてるわけではないのに……」
声に出してつぶやくと虚しさがさらに増す。
もっと、背が低く。もっと髪の毛がサラサラで。もっと、ウエストも細く。もっと体重も軽くて…。声も可愛くて、生意気ではなくて、守ってあげたくなるような。そんな姿だったら…。
ううん。それよりも、スレンダーな美人だったら……貴方のタイプかしら……?
そうだったら…
アレンは、私に口付けをしてくれる?
抱きしめてくれる??
…抱いてくれる???
遊びでいいのに…。遊びでいいのよ…。やっぱり、十九歳にもなって、男性経験がない女は流石に嫌かしら……。
苦笑いがとまらない。
初恋の貴方に近づきたくて、相手にしてもらいたくて、頑張っても頑張っても、アレンにとっては私は仕える王の娘、それだけ。
私だけが勝手に貴方に運命を感じて…恋をしている。
お父様の命令で仕方なく相手をしてるんだもの…仕方なく護衛として側にいるんだと…わかっているわ……。
アレンが私を女として見ていないとわかっている……。
十一年前に、ベットで眠っている貴方を見て、私は恋に落ちた。そしてその時に出会った瞬間から…私はずっとずっと貴方に恋をしている……。
誰にも言わず……誰にもばれず……。
コンコン。
「エルティーナ様。入室してよろしいでしょうか?」
はぁ……恐ろしく腰にくる、歌うように奏でられる美しい声。まだ誰にも開発されていないあの場所がジンワリとにじんでくるよう。
ソファーに腰掛けているはずなのに、腰がくだけそうだなんて……いえ…実際何度かくだけた経験があるから恐ろしい……。
(ふん!! アレンなんて!!)
「無理です!! 絶対に嫌!! です!!」
エルティーナはドアの向こう側にいる、声の主を思いっきり否定してみる。無理だと分かっていても、言ってしまうのが難しい年頃の乙女である。
「………失礼いたします…」
ガチャと扉が開く音が聞こえる。エルティーナは、聞こえないふりをして。怒ったふりを見せ、「絶対に振り向かないぞ!」と気持ちを込めて入室してきた愛しい人を無視する。
アレンは、そんなエルティーナを見て。ゆっくりと毛足の長い絨毯の上をしっかりとした足取りで、近づいて来る。
エルティーナの目の前に立ち、胸に手を当て腰を折る。
エルティーナの視界にちらちらと大好きな人が入ってしまう。エルティーナは我慢ができず、大好きだけど決して想いは届かない愛しい人を見上げる。
見上げた先には息を呑む美貌のアレンが、微笑みながら立っていた。
アレンは、本当に神がかった美しさだ。
神を模した大理石の彫像のようで……。
思わず溜め息がでる白皙の肌。
宝石を砕いて練り込んだような美しい銀糸の長い髪は、緩く編んで後ろに流している。
瞳の色は純度の高いアメジスト。
騎士として鍛えあげられ極限まで絞り込まれた肉体は、服の上からでも容易に想像ができる素晴らしさだ。
そしてさらに純白の軍服が、彼の魅力を最大限に引き出していた。
ボルタージュ王国広しといえど、神がかった美貌であるアレンの右にでる者はほぼいない。
『白銀の騎士』それがアレンの通り名であった。
何度みても、何度みても、本当に綺麗で美しい。
エルティーナは締めつける胸の痛みを無視し、そっけなく。できるだけそっけなく。と言霊のように胸に刻み、声を出す。
「…何かしら、…アレン」
誰よりも近くにいて、誰よりも貴方に愛してもらった。その愛は私の望む形ではなかったけど…。
貴方にとって、私は親友の妹で、命じられて支えることになった偶然の主人だった。
それでも私は貴方に恋をした。
私はね、美しい貴方に一目で恋に落ちたの…』
今世から来世につながる。
ボルタージュ王国に語り継がれる永遠の恋物語。
ボルタージュ王国。王都メルカ。
近隣諸国では群を抜いての大国であるボルタージュは芸術の国とも言われている。
今だ国境では多少の睨みあいはあるものの、王都に住む人々は、それを理解する事がない暮らしぶりが続いていた。
平和な王城では、月に一度の…エルティーナ王女の結婚相手を見つける為の舞踏会がひらかれようとしていた。
壁には美しい紋様が彫り込まれており、毛足の長い絨毯は真紅。
椅子やテーブル全てが金で造られており、所々に宝石が散りばめられている。
目が眩むような部屋には、この部屋には少し不釣り合いと感じる天使が、拗ねた顔で腰掛けていた。
「エルティーナ様!! もっと真剣に悩んで下さいませ!! あの殿方も嫌。あの殿方も嫌。エルティーナ様は子供ではないのですよ!!」
美しい部屋の中に女性の怒りの声が響き渡る。
「……ナシル…。わかっているわ…。嫌がっているわけではないの…。ただ殿方が気持ち悪くて…舐められているような目線が……ウップ……」
はぁ~と溜息が、エルティーナの小さく形のよい淡く色づく唇から溜め息ともに、思わず声もでた……。
「…エルティーナ様。私ごときが意見するものではないのです。本来なら……。しかしエルティーナ様は、もう嫁いで当たり前のご年齢なのですよ…それなのに……まだ…」
乳母であるナシルは、エルティーナ以上の深い深い溜息をつく…。
王女エルティーナは、十九歳。
ボルタージュ国では、十四、十五歳で嫁ぐ事が普通の中。なかなか、相手が見つからず今だ独身。
王や王妃、兄である王太子までもが恋愛結婚だった為、王女が乗り気になるまで。と皆が甘やかしており、エルティーナは今だ独身であった。
エルティーナの乳母である、ナシルは毎日毎日、頭を抱えていた…。
「…ナシル。舞踏会までまだ時間があるわ。少し一人になりたいの」
少し強くナシルに言うと、彼女がもう何も言わないのを知っていて、エルティーナは思わずそう口にする。
ナシルが「…はい。かしこまりました」と部屋をでようと、礼儀に習ったお辞儀をし腰を曲げた時、ナシルの耳にエルティーナの本当に小さな小さな声が聞こえた…。
「…ごめんなさい」と…
エルティーナ王女は、一日の始まりを表すような光り輝くプラチナブロンドの髪に健康的な滑らかなクリーム色の肌。
けぶるような金色の睫毛は綺麗に上向き。
淡いブラウンの瞳は見るものを癒してくれる、まさに天使であった。
しかし、ふわふわの天使のような見た目だが…少し気も強く、なかなかに頑固であった。
「…あぁ、まただわ…私は、最低ね…八つ当たりしてしまったわ。ナシルは図星ばかりつくから……。
私だって、好きでいき遅れてるわけではないのに……」
声に出してつぶやくと虚しさがさらに増す。
もっと、背が低く。もっと髪の毛がサラサラで。もっと、ウエストも細く。もっと体重も軽くて…。声も可愛くて、生意気ではなくて、守ってあげたくなるような。そんな姿だったら…。
ううん。それよりも、スレンダーな美人だったら……貴方のタイプかしら……?
そうだったら…
アレンは、私に口付けをしてくれる?
抱きしめてくれる??
…抱いてくれる???
遊びでいいのに…。遊びでいいのよ…。やっぱり、十九歳にもなって、男性経験がない女は流石に嫌かしら……。
苦笑いがとまらない。
初恋の貴方に近づきたくて、相手にしてもらいたくて、頑張っても頑張っても、アレンにとっては私は仕える王の娘、それだけ。
私だけが勝手に貴方に運命を感じて…恋をしている。
お父様の命令で仕方なく相手をしてるんだもの…仕方なく護衛として側にいるんだと…わかっているわ……。
アレンが私を女として見ていないとわかっている……。
十一年前に、ベットで眠っている貴方を見て、私は恋に落ちた。そしてその時に出会った瞬間から…私はずっとずっと貴方に恋をしている……。
誰にも言わず……誰にもばれず……。
コンコン。
「エルティーナ様。入室してよろしいでしょうか?」
はぁ……恐ろしく腰にくる、歌うように奏でられる美しい声。まだ誰にも開発されていないあの場所がジンワリとにじんでくるよう。
ソファーに腰掛けているはずなのに、腰がくだけそうだなんて……いえ…実際何度かくだけた経験があるから恐ろしい……。
(ふん!! アレンなんて!!)
「無理です!! 絶対に嫌!! です!!」
エルティーナはドアの向こう側にいる、声の主を思いっきり否定してみる。無理だと分かっていても、言ってしまうのが難しい年頃の乙女である。
「………失礼いたします…」
ガチャと扉が開く音が聞こえる。エルティーナは、聞こえないふりをして。怒ったふりを見せ、「絶対に振り向かないぞ!」と気持ちを込めて入室してきた愛しい人を無視する。
アレンは、そんなエルティーナを見て。ゆっくりと毛足の長い絨毯の上をしっかりとした足取りで、近づいて来る。
エルティーナの目の前に立ち、胸に手を当て腰を折る。
エルティーナの視界にちらちらと大好きな人が入ってしまう。エルティーナは我慢ができず、大好きだけど決して想いは届かない愛しい人を見上げる。
見上げた先には息を呑む美貌のアレンが、微笑みながら立っていた。
アレンは、本当に神がかった美しさだ。
神を模した大理石の彫像のようで……。
思わず溜め息がでる白皙の肌。
宝石を砕いて練り込んだような美しい銀糸の長い髪は、緩く編んで後ろに流している。
瞳の色は純度の高いアメジスト。
騎士として鍛えあげられ極限まで絞り込まれた肉体は、服の上からでも容易に想像ができる素晴らしさだ。
そしてさらに純白の軍服が、彼の魅力を最大限に引き出していた。
ボルタージュ王国広しといえど、神がかった美貌であるアレンの右にでる者はほぼいない。
『白銀の騎士』それがアレンの通り名であった。
何度みても、何度みても、本当に綺麗で美しい。
エルティーナは締めつける胸の痛みを無視し、そっけなく。できるだけそっけなく。と言霊のように胸に刻み、声を出す。
「…何かしら、…アレン」
0
お気に入りに追加
390
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

【完結】お姉様の婚約者
七瀬菜々
恋愛
姉が失踪した。それは結婚式当日の朝のことだった。
残された私は家族のため、ひいては祖国のため、姉の婚約者と結婚した。
サイズの合わない純白のドレスを身に纏い、すまないと啜り泣く父に手を引かれ、困惑と同情と侮蔑の視線が交差するバージンロードを歩き、彼の手を取る。
誰が見ても哀れで、惨めで、不幸な結婚。
けれど私の心は晴れやかだった。
だって、ずっと片思いを続けていた人の隣に立てるのだから。
ーーーーーそう、だから私は、誰がなんと言おうと、シアワセだ。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中

王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
傲慢令嬢は、猫かぶりをやめてみた。お好きなように呼んでくださいませ。愛しいひとが私のことをわかってくださるなら、それで十分ですもの。
石河 翠
恋愛
高飛車で傲慢な令嬢として有名だった侯爵令嬢のダイアナは、婚約者から婚約を破棄される直前、階段から落ちて頭を打ち、記憶喪失になった上、体が不自由になってしまう。
そのまま修道院に身を寄せることになったダイアナだが、彼女はその暮らしを嬉々として受け入れる。妾の子であり、貴族暮らしに馴染めなかったダイアナには、修道院での暮らしこそ理想だったのだ。
新しい婚約者とうまくいかない元婚約者がダイアナに接触してくるが、彼女は突き放す。身勝手な言い分の元婚約者に対し、彼女は怒りを露にし……。
初恋のひとのために貴族教育を頑張っていたヒロインと、健気なヒロインを見守ってきたヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、別サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
【完結】この胸が痛むのは
Mimi
恋愛
「アグネス嬢なら」
彼がそう言ったので。
私は縁組をお受けすることにしました。
そのひとは、亡くなった姉の恋人だった方でした。
亡き姉クラリスと婚約間近だった第三王子アシュフォード殿下。
殿下と出会ったのは私が先でしたのに。
幼い私をきっかけに、顔を合わせた姉に殿下は恋をしたのです……
姉が亡くなって7年。
政略婚を拒否したい王弟アシュフォードが
『彼女なら結婚してもいい』と、指名したのが最愛のひとクラリスの妹アグネスだった。
亡くなった恋人と同い年になり、彼女の面影をまとうアグネスに、アシュフォードは……
*****
サイドストーリー
『この胸に抱えたものは』全13話も公開しています。
こちらの結末ネタバレを含んだ内容です。
読了後にお立ち寄りいただけましたら、幸いです
* 他サイトで公開しています。
どうぞよろしくお願い致します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる