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3、無理矢理
しおりを挟む『大丈夫よ。メリュー、私にまかせて!』
『ははっ、隙をつくったお嬢さんに感謝だ。久しぶりに生身の身体はいいな』
「ふ、ふざけるな!身体から出て行け!!」
リュカの怒号が響く中。すでに時は遅し。
今現在、身体を乗っ取られてしまった。闇の精霊はメリューの身体に、光の精霊はリュカの身体に、乗り移っている。
なんだか意味が分からない宣言の後は、一切精霊達の声は聞こえない。
「あの、リュカ様。何がおこって…」
メリューが質問をリュカにした瞬間、身体が勝手にナイトシュミーズを脱ぎ、仰向けにベッドに倒れる。そして、あろうことかリュカに向かってご開帳。
「ふえっっっ!?」
ビュクッ、ビュクッと何かが出る音と、リュカの唸るような喘ぎ声が聞こえてくる。
「リ、リュカ様!!」
メリューがリュカを呼ぶと、身体が勝手に動き出す。
奪われたメリューの身体はリュカの近くまで、ゆっくりと這っていく。全裸姿で、ぶるんっぷるんっと胸を見せつけながら。
(やだ、やだ、やめてぇー!!)
メリューは脳内絶叫するが、身体は意思とは無関係に、くねくねといやらしく胸を揺らし続ける。
リュカは目の前で豊満な身体を見せつけられている。揺れる胸をガン見するしかなく、視線を外そうにもリュカの意識では外せない事に気づく。
これほど近くでメリューの裸体を見ることがはじめで、それは正直に男の象徴にダイレクトに響く。
腰が小刻みに動き、己の手は熱をもった陰茎を扱く。
「くそっ!」
「…リュカ、様ぁ」
どうすればいいのか、訳がわからず。情け無いメリューの声は、リュカの性欲をさらに上げていく。
シュッシュッ、グジュっ、シュッシュッ
シュッシュッ、グジュっ、シュッシュッ
シュッシュッ、グジュっ、シュッシュッ
いつまで続くのか? 目には、自らの陰茎を力強くしごいているリュカの姿。月明かりで輝く銀色の髪が揺れ、紅玉の瞳は、突き刺すようにメリューを見続ける。
この壮絶な色気吹き出す裸体を、半ば強制的に見せられている。
麗しい王子様であるリュカを、こうも見せられると、性欲より恐怖が勝る。これがバレたら、もう八つ裂きではすまない。
伯爵家といえども、没落貴族。この事態を招いたのは間違いなくメリューのせいだ。もうメリューは家族もろとも処刑される未来しかないだろう。
恐怖で涙が溢れ出す。
「やだ…、ふぇっ…ごめんなさいっ…」
泣きながら謝るメリューに、リュカは心臓を締め上げられる。
謝罪しながら泣きたくもなるだろう。いきなり初対面の男が乱入してきて辱めて、あろうことか、自慰まで見せられる。
「光の精霊っ、やめろっ!」
そうリュカは口にはしているが、自身の手でいきり勃った巨根を扱く姿は、エロスの神にしか見えない。
そしてリュカは
「ぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!」
という絞り出す声と共に、つるっと丸みを帯びた先端から白濁液を撒き散らす。
ビュクッ、ビチャァァ、ビュクッッ、ブチャァァ
何度も射精した後だが、勢いはおさまらず、目の前に座り込むメリューの頬、肩、鎖骨、胸に吐精された白濁液が付着していく。
ビュクッ、ビチャァァ、ビュクッッ、ブチャァァ
背徳感、高揚感、そして絶望感。好かれる以前の問題だ。リュカが望んだ出会いではないし、このようなプレイをしたい訳ではない。
ビュクッ、ビチャァァ、ビュクッッ、ブチャァァ
それでも、かなしいかな男のサガか。愛しい人の身体を自ら放った液体が流れる様は、性欲をさらに押し上げ興奮を最高潮に誘う。
ビュクッ、ビチャァァ、ビュクッッ、ブチャァァ
「ぁぁ、ぁぁ、ぁぁぁ!! 光の精霊!! やめろっ、射精が、止まら、ない!!」
射精しながらも、まだリュカの手は肉棒を擦り上げている。イキながらのしごきに股間が悲鳴をあげる。
「やめろっ、玉袋、が、つぶ、れ、るっ!!」
メリューの身体には、リュカの吐精した残骸が異常なほど付着していく。
乗り移られているからか、吐精しながらも余韻を楽しむことなく、ずっと力強く巨根を擦り上げており、いっこうに止める気配を感じない。
ビチャビチャ精液をかけられても、目の前で強制的に自慰を見せられても、メリューに嫌悪は正直にいって全くない。
ただただリュカの自慰は美しいだけ。リュカが気持ちいいならこのままいつまでも鑑賞したいが、明らかに気持ちいいを超えて、苦痛になっている。
「ひ、光の精霊様、やめてください!! リュカ様の身体がっ、壊れます!!」
精霊達の傍迷惑な親切。メリューはやめて、やめて、と懇願する。気持ちいいより、ひどく痛そうなリュカを見ていられない。
目に見えてリュカの玉袋が伸縮している。ぎゅっと縮みは射精し、また縮み、そして射精。これでは本当に大事な場所の大事な機能が壊れそうだ。
メリューの必死の言葉が光の精霊に伝わったのか、突如擦り上げが止んだ。荒い息で、意識が朦朧としているリュカの身体は傾き、そのままバタンッとベッドに倒れた。
「リュカ様!!」
下半身を丸出しでベッドに倒れるリュカ。メリューは出来るだけ股間を見ないようにしながら、倒れたリュカの様子を確認する。
息は荒いがちゃんと呼吸はしている。安心し、力がふっと抜けていく。安全を確認すれば、夢のような現実に思考が引きずられ、目の前に倒れる均整とれた美しい身体に見入ってしまう。
『あらあら。メリューは見るだけかしら? 服の上から見ても楽しくないわ、裸体を見るべきよ!』
耳に馴染む小鳥のような闇の精霊の声に、メリューはビクつく。
「えっ!?」
『脱がしましょう!!』
「えぇーーーーって、イヤァァァァァーー!!」
知らない、分からない、何故だ。何故かはわかる。メリューの身体は、闇の精霊に勝手に使われている状態だ。
どこで習ったのか、精霊であるのに服を脱がすのが上手過ぎて驚愕する。
メリューが涙目で絶叫中も、リュカの着用しているうすいブラウスを脱がし、トラウザーズに手がかかる。
やめて、やめて、と涙が溢れるが、メリューの手はリュカのトラウザーズを脱がし、目はがっつりリュカの下半身、男性の象徴に焦点があっている。
全ての衣服を剥いで、満足したのか操られたメリューの手は止まった。目が覚める美しいリュカの裸体が、横たわっている。
『さぁ、メリュー! どうかしら、綺麗よね。触らないの?』
「闇の精霊様、無理です。無理をおっしゃらないでください…お願いします。
これ以上の罪を重ねると…私だけではなく家族まで処刑させられます。私如きが見て触れて良いお身体ではないです。
リュカ様は、この国の王子様ですよ。貴い方なのです。たまたま…少しだけ夜の、手伝いを、する、だけ、だったのに…」
『まぁ、そんな大事にはならないわ。だって部屋に無断で入室したのは、リュカよ。
女性の秘事に勝手に乱入してきたのだから、貴女が罰せられる訳ないじゃない』
闇の精霊の本当に不思議そうな声が、耳をなでる。自由になった身体を縮こませ、両手で顔を覆う。
しばらくメリューの好きにさせていたが、闇の精霊は待つのに飽きたのだろう。
『こんなに準備万端で、泣かれてもね…』
視界を遮っていた両手が勝手にはずれ、股を開き自らの秘所をクパッと開く。
「なっ!?」
先程まで失神していたはずのリュカが意識を取り戻し、上体を起こしベッドに座っていた。
リュカはメリューを慰めようと思考していた最中に、またも闇の精霊に操られたメリューは、リュカの驚くほど至近距離で股を開き、秘所を見せつけるという暴挙に出る。
散々、射精したのに、また立派なリュカの肉棒はギュンッと勃ち上がった。
「ンァッ…」甘いリュカの声と。
「イヤッ!!」メリューの嫌悪ともとれる拒否の声。
極端な互いの声に、二人して顔面蒼白。
二人の試練はまだ続く。
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