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13部 番外編
それって……
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子供達が羊の国から帰ってきて、ゆりは風の祭りのことを聞いていた。
「草原の真ん中に櫓がくまれていてね」
「櫓」
「人々は櫓の周りで踊ったりしていたよ」
「踊り」
ゆりの脳裏には、懐かしい故郷の夏祭りが思い出されていた。
「それって盆踊りじゃん」
「ぼんおどり?」
「それでそれで?」
「ダーナ様が歌って、みんな踊ってたよ」
「どんな踊り?」
ロイが踊って見せてくれた。
「こんな感じ」
両手を軽くあげたりさげたり、ステップを踏んで回転したりしている。
「みんなが櫓の周りで輪になってそんな風に踊ってるんだ。やっぱり盆踊りっぽい。太鼓とかあった?」
「うん。あったよ」
「それでダーナ様の歌で踊って、途中からダーナ様とかアマンザ様も一緒に踊ってたよ。国王様、ダーナ様がすっごく好きみたいで、うれしそうだったね」
「ずっとダーナ様から離れなかったもんね」
「そうなんだ。すごく楽しそうじゃない。よかったね」
ゆりの脳裏では、浴衣を着たダーナとアマンザが踊っていた。
(観光に来た外国人みたいでいいじゃん)
「サン王子はどうだった? 踊った?」
「ロイが強引に誘ってた。最後の方はちょっとうれしそうだったかな?」
「そうなんだ」
「羊も一杯よってきてたよ」
「ジンギスカン」
「え?」
「こっちの話。アマンザ様、猫と羊の国に行っちゃったのも笑っちゃったけど、一緒に祭りを楽しんだのならよかったね」
「うん。神様一杯来て、みんな喜んでたよ」
ゆりはその後王の間に行き、ラクシュミに、「来年羊の国の風の祭りに行きたい」とねだっていた。
「それは無理だな」
「どうしても?」
「お前の警護が大変すぎるだろう」
ゆりは知らなかったが、ゆりの首には結構な賞金がかかっている。
「私も踊りたいよう。じゃあこの国でもいいからそういう祭りをやろうよ。人々が輪になって踊るようなやつを」
「してもお前は参加できないじゃないか」
「うう」
「庭園で子供達と踊ったらどうだ」
(結局そうなるかー王妃様ってそういうところはつまんないよねー)
仕方ないのでゆりは自分の部屋で一人妄想した。
(盆踊りで浴衣。浴衣かあ……男の人の浴衣もいいよね。だれが一番似合うかな? 神様だったら、ハロルドかな。オルガもいいかも。うちの男達なら……やっぱミカエルか)
「夏祭りに男達と神様達が浴衣で参加。うーん、想像するだけですごいわ」
ゆりはみんなが一緒に盆踊りを踊っているところも想像し、想像だけで結構満足したのだった。
「草原の真ん中に櫓がくまれていてね」
「櫓」
「人々は櫓の周りで踊ったりしていたよ」
「踊り」
ゆりの脳裏には、懐かしい故郷の夏祭りが思い出されていた。
「それって盆踊りじゃん」
「ぼんおどり?」
「それでそれで?」
「ダーナ様が歌って、みんな踊ってたよ」
「どんな踊り?」
ロイが踊って見せてくれた。
「こんな感じ」
両手を軽くあげたりさげたり、ステップを踏んで回転したりしている。
「みんなが櫓の周りで輪になってそんな風に踊ってるんだ。やっぱり盆踊りっぽい。太鼓とかあった?」
「うん。あったよ」
「それでダーナ様の歌で踊って、途中からダーナ様とかアマンザ様も一緒に踊ってたよ。国王様、ダーナ様がすっごく好きみたいで、うれしそうだったね」
「ずっとダーナ様から離れなかったもんね」
「そうなんだ。すごく楽しそうじゃない。よかったね」
ゆりの脳裏では、浴衣を着たダーナとアマンザが踊っていた。
(観光に来た外国人みたいでいいじゃん)
「サン王子はどうだった? 踊った?」
「ロイが強引に誘ってた。最後の方はちょっとうれしそうだったかな?」
「そうなんだ」
「羊も一杯よってきてたよ」
「ジンギスカン」
「え?」
「こっちの話。アマンザ様、猫と羊の国に行っちゃったのも笑っちゃったけど、一緒に祭りを楽しんだのならよかったね」
「うん。神様一杯来て、みんな喜んでたよ」
ゆりはその後王の間に行き、ラクシュミに、「来年羊の国の風の祭りに行きたい」とねだっていた。
「それは無理だな」
「どうしても?」
「お前の警護が大変すぎるだろう」
ゆりは知らなかったが、ゆりの首には結構な賞金がかかっている。
「私も踊りたいよう。じゃあこの国でもいいからそういう祭りをやろうよ。人々が輪になって踊るようなやつを」
「してもお前は参加できないじゃないか」
「うう」
「庭園で子供達と踊ったらどうだ」
(結局そうなるかー王妃様ってそういうところはつまんないよねー)
仕方ないのでゆりは自分の部屋で一人妄想した。
(盆踊りで浴衣。浴衣かあ……男の人の浴衣もいいよね。だれが一番似合うかな? 神様だったら、ハロルドかな。オルガもいいかも。うちの男達なら……やっぱミカエルか)
「夏祭りに男達と神様達が浴衣で参加。うーん、想像するだけですごいわ」
ゆりはみんなが一緒に盆踊りを踊っているところも想像し、想像だけで結構満足したのだった。
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