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57 ちょっと肩透かし
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王子の後宮までヤルターシ様は送ってくれた。
護衛としてはあたりまえだけど、心の友としてはきゅん♡とする程に嬉しい。
つい、極まって御礼のハグをして、びっくりされる。
「ありがとう。俺、頑張ってみるよ!」
吹っ切れたようなジュノの笑顔に、ヤルターシは親指をたてて帰って行った。
「お帰りなさいませ、ジュノ様。」
「ただ今戻りました。」
迎えに出てくれた侍従ちゃん達と部屋に行く。
髪型褒められましたぁ♡
と、きゃっきゃ話しながら装備を解除してもらう。
緩い部屋着に落ち着いて、ほうっと溜め息が出た。
「アドル王子はまだご帰宅頂いておりませんよ。」
「えっ、ぁ、そうですか。」
帰って直ぐに王子の気配を探しているのを気付かれた気恥ずかしさに、頬があつくなる。
「アドル王子は、しばらく出向なさいますとの伝令が参りましたよ。」
「はいっ?」
茶器を運んでいた侍従ちゃんの言葉に、ジュノは思わず声を上げた。
「しゅ…出向⁉︎」
「はい。いきなり決まったそうでして。
騎士団も侍従も慌てておりました。」
……まあ、明日執務室に行ったら詳しくわかるよね。
なんとなく手持ちぶたさに夜を迎える。
やっふう!
一人でのんびり寝れるじゃん‼︎
と、ベッドに飛び込んだわりになかなか寝付けなくて、ゴロゴロ転がった。
チュンチュンと空が白みはじめて、やっと眠りについたけれど、なんか眠りは浅かった。
朝食のスフレオムレツも、スープも。
今日はあまり味を感じない。
なんか、王子がいないって…。
調子が狂っちゃうじゃん…。
護衛としてはあたりまえだけど、心の友としてはきゅん♡とする程に嬉しい。
つい、極まって御礼のハグをして、びっくりされる。
「ありがとう。俺、頑張ってみるよ!」
吹っ切れたようなジュノの笑顔に、ヤルターシは親指をたてて帰って行った。
「お帰りなさいませ、ジュノ様。」
「ただ今戻りました。」
迎えに出てくれた侍従ちゃん達と部屋に行く。
髪型褒められましたぁ♡
と、きゃっきゃ話しながら装備を解除してもらう。
緩い部屋着に落ち着いて、ほうっと溜め息が出た。
「アドル王子はまだご帰宅頂いておりませんよ。」
「えっ、ぁ、そうですか。」
帰って直ぐに王子の気配を探しているのを気付かれた気恥ずかしさに、頬があつくなる。
「アドル王子は、しばらく出向なさいますとの伝令が参りましたよ。」
「はいっ?」
茶器を運んでいた侍従ちゃんの言葉に、ジュノは思わず声を上げた。
「しゅ…出向⁉︎」
「はい。いきなり決まったそうでして。
騎士団も侍従も慌てておりました。」
……まあ、明日執務室に行ったら詳しくわかるよね。
なんとなく手持ちぶたさに夜を迎える。
やっふう!
一人でのんびり寝れるじゃん‼︎
と、ベッドに飛び込んだわりになかなか寝付けなくて、ゴロゴロ転がった。
チュンチュンと空が白みはじめて、やっと眠りについたけれど、なんか眠りは浅かった。
朝食のスフレオムレツも、スープも。
今日はあまり味を感じない。
なんか、王子がいないって…。
調子が狂っちゃうじゃん…。
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