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リラクの進む道

1 マナの循環

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すみません。これからはちょっと背後にご注意下さい
私、ねちょねちょなえちえちは大好物でございます
苦手な方は御留まりください
    ============



いつも水底のように凪いだ縹色が、興奮でギラギラ光っている。
自分を抱える身体は熱くて、甘い体臭でクラクラしてきた。

シーシャは四輪の箱型馬車を使う。
その機動力と邪魔者を乗せない様にする為に、小型の二人乗りだ。
リラクはまだ痺れが取れていないという事で、シーシャに横抱きに抱えられた状態だった。

「安心していいよ。もう奴は何も出来ない。」
覗き込む様な近い顔に、視線が泳いだ。

いつものシーシャ様じゃない。
いつもと違う。

剣呑なギラつきが肉食獣のようで、リラクは身を固くした。
マントにくるまれていても、体の熱が伝わってくる。
さらに小さな馬車の中は、マナが暴風のようにうねっていて
身じろぎ一つで、それが向かってきそうで怖かった。

……酔ってる…

ぬいぐるみの様にぎゅっと抱き締められて
熱と早い鼓動がダイレクトにくる。
忙しないふっふっという息に追い詰められていくようだ。

もしやと思い、まさかと思った。
シーシャ様はマナの過剰摂取で酔っている。



さすが王族。腐っても王子。
魔力量はとても多くて、それを吸い切ったシーシャは流石に持て余して酔っていた。
長い間絡んできた面倒者をついに始末したという高揚感と
リラクに薬を盛ったという怒り。
そして助け出せたという万能感で、例え用もなく心地良かった。
身体の中をぐるぐる巡るマナは、普段味わえない酩酊感でシーシャの心の奥を溶かしていく。

目の前に、微かな怯えで見開かれたエメラルドがある。
腕の中で強張った顔で、リラクがじっと見上げている。
そばかすの浮いた顔。
随分と陽に焼けている様に見えるのに、巻いたマントから覗く鎖骨の窪みはミルクのように白い。
ももの上に、硬い尻肉が乗っている。
それがもぞもぞと揺れた。

そう言えば。

シーシャは部屋に入った時を思い浮かべた。
床に転がる裸体を、あのクソ王子が踏み付けていた…
ぺらりとマントを捲ると、リラクがひゃっと声をあげた。

暗色のマントの中で薄桃色の乳輪と、その周りが青紫い痣になって浮いて見えた。
乳頭も赤く腫れ上がっている。
痛そうで可哀想で美味そうな。
シーシャの目はとろりとその腫れた乳首に釘付けになった。
あいつがコレを見た。あいつの跡が付いている。
痛そうに腫れあがって可哀想で美味そうな。


リラクが何か言っていたが、わからない。

シーシャはそっと唇で乳首を挟む。
そっと舌で転がした。
びくり揺れるリラクの身体を押さえたまま、シーシャは溢れるマナを流した。

リラクの目の奥に花火が弾ける。

さざなみのような衝撃が全身に広がった。
シーシャのマナがひた走ると、体という宇宙に花火が打ち上がる。
パシッという音を立てて紅く、蒼く、金色に次々と。
唇に、鼻の奥に、耳に。
大きな花火がドンと咲き上がって、頭の中は白金に弾けた。

「ぃや…やめ…」
シーシャのマナが襲いかかるように、リラクのマナに飛びつく。
あっという間にそれが全身へと駆け巡っていく。

唇から唾液の糸を引きながら、シーシャはそのまま鎖骨を甘噛みして首筋へと舐め上げた。

「(マナを)増やそうか…」

欲情に掠れた声に、リラクは勃ちあがっていた。
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