16 / 29
16、美女と冷蔵庫
しおりを挟む
炎の仮面冒険者による100層踏破済み宣言は日本中に衝撃を与えた。
……が口だけならどうとでも言えてしまう。
100層踏破した事を証明してみせろという輩がSNS上や防衛省ライブ配信のコメント欄に現れ始める。
「異変調査ですがまずは俺が100層まで到達出来るのを皆に見せる所からですよね?」
「え?ええ……」
「その証人。100層までついてこれそうな撮影班は準備できてます?」
「――その役目、俺が引き受けよう」
自衛隊員を運ぶ運送車両のドアが開き、迷彩柄のダンジョンスーツ越しでもわかる筋骨隆々な偉丈夫が姿を現す。
その存在感に騒いでた若者たちも言葉を失い、隊員たちは背筋を伸ばす。
:この人テレビで見たことあるぞ
:そりゃ防衛省ダンジョン対策支部の最強格だからな
「防衛省ダンジョン対策支部にて大将を任じられている野心鬼だ。今日はよろしく頼む」
「よろしくお願いします」
歴戦の猛者が放つ眼圧に対し、冷蔵庫姿の仮面冒険者は事もなげに平坦な口調で挨拶を返す。
「ふっ……ハハハハハッ!」
自身の威容に対する反応を判断基準にしてきた野心鬼は一瞬微かに口角をあげた後、豪快に笑った。
「どうだ?桂城は良い女だろう?」
「???はい。綺麗な方だと思います」
突拍子もない発言に仮面冒険者は戸惑いつつもそう返す。
「だろ?頭がキレ仕事も出来る。だから俺の補佐まで引き上げたんだ。お前のハーレムクランにはやらんぞ」
「はい???」
「野心鬼大将ッ!!」
和奏は顔を紅潮させながら上司の悪ふざけを窘める。
そんなやりとりも日本中にライブ配信されている。
:防衛省大将が冷蔵庫と女の取り合いしてて草
:大将目線ではアルパカ、完全にハーレム野郎らしいな
:なんでアルパカが絡むと絶対おもろい配信になんの?
:キャラが強烈過ぎるのと本人が若干天然かつ豆腐メンタルで予測不能だから
「コホン。日本国民の皆様に誤解を与えたくないので弁明させていただきます。私桂城和奏と野心鬼大将は恋愛関係ではありませんし、当然肉体関係もありません」
:えー。美女と野獣でお似合いじゃないの?
:桂城ちゃん意外とガード堅い?
:国家公務員だし堅実派なのでは?
:職場恋愛は拗れると転職考えなきゃいけなくなるしな
「何より野心鬼大将には奥様とお子さんが6人いらっしゃいます。そういった方との不義で身を滅ぼすつもりは毛頭ございません」
「な?良い女だろ?」
「野心鬼大将はもう余計な事言わないで下さいッ!!」
「わかったわかった。ハッハッハ」
:大将、妻子持ちだった
:そりゃ国の要職に就ける人間に相手がいないとかないわな
:想像通りの子沢山家庭
:バレーボール出来るな
:大将と桂城ちゃんと冷蔵庫の三角関係見たかったわ
:冷蔵庫と三角関係というパワーワード
:この先美女と野獣の進化系『美女と冷蔵庫』が見れるかもしれん
:wwww
「そんじゃあまあ。和気藹々な顔合わせは終わったって事でこの冷蔵庫様に100層まで連れて行ってもらおうか。いや――」
野心鬼はある男の気配に気づく。
「――俺も連れて行ってもらおうか」
原宿の若者たちの人混みの向こうから現れたのは金髪をオールバックに纏めた精悍な顔貌、そして逞しい肉体の持ち主だった。
その背には黄金色の大槍。
:あれ?【東魔天譴】の嗚桜真月じゃね?
:【天譴】じゃん
:東京のナンバーワンきた
「【炎麗黒猫】だったか?東京でデカいクラン創るってんなら挨拶させてもらわねぇとな」
嗚桜は琥珀色がかった両眼で炎の仮面冒険者を直視する。
そして一歩また一歩近づいていく。
:え?なに?今からクランマスター同士の東京の覇権をめぐる仁義なき戦いが始まるのか?
:【悲報】仮面冒険者さん、家電になっても決闘を挑まれる
「嗚桜さんッ!大事な政府調査前に私闘はやめてくださ――」
桂城和奏が両者の間に割って入ろうとしたその瞬間。嗚桜真月は頭を垂れた。
「――頼む。俺にも『原宿』の断末魔を聞かせてくれ。コイツにどれだけの仲間が喰われたか……」
嗚桜の懇願。
それに対し、炎の仮面冒険者が問う。
「不規則氾濫の中での100層踏破、死ぬかもしれないですよ?」
「冒険者を志したその日から覚悟はしてる」
「どちらか一方しか助けられない時、俺は防衛省大将を選びますよ?」
「それで構わない。恨んだりしない」
:シリアスなシーンなのに頭下げてる相手が冷蔵庫なのなんとかして。炭酸水吹いたわ
:冷蔵庫に頭下げてる人、初めて見た
:『俺が死なせない(キリッ』は言わんのね
:それは女冒険者限定なんだろ
:うんこれは男には厳しいハーレム野郎
「わかりました。じゃあ行きましょうか」
炎の仮面冒険者は原宿ダンジョンに向かい出し、撮影班として野心鬼と嗚桜が付き従う形で異変調査が開始された。
:国の二大戦力を引き連れてるのが冷蔵庫で草
:さあまた伝説の配信になるぞ
……が口だけならどうとでも言えてしまう。
100層踏破した事を証明してみせろという輩がSNS上や防衛省ライブ配信のコメント欄に現れ始める。
「異変調査ですがまずは俺が100層まで到達出来るのを皆に見せる所からですよね?」
「え?ええ……」
「その証人。100層までついてこれそうな撮影班は準備できてます?」
「――その役目、俺が引き受けよう」
自衛隊員を運ぶ運送車両のドアが開き、迷彩柄のダンジョンスーツ越しでもわかる筋骨隆々な偉丈夫が姿を現す。
その存在感に騒いでた若者たちも言葉を失い、隊員たちは背筋を伸ばす。
:この人テレビで見たことあるぞ
:そりゃ防衛省ダンジョン対策支部の最強格だからな
「防衛省ダンジョン対策支部にて大将を任じられている野心鬼だ。今日はよろしく頼む」
「よろしくお願いします」
歴戦の猛者が放つ眼圧に対し、冷蔵庫姿の仮面冒険者は事もなげに平坦な口調で挨拶を返す。
「ふっ……ハハハハハッ!」
自身の威容に対する反応を判断基準にしてきた野心鬼は一瞬微かに口角をあげた後、豪快に笑った。
「どうだ?桂城は良い女だろう?」
「???はい。綺麗な方だと思います」
突拍子もない発言に仮面冒険者は戸惑いつつもそう返す。
「だろ?頭がキレ仕事も出来る。だから俺の補佐まで引き上げたんだ。お前のハーレムクランにはやらんぞ」
「はい???」
「野心鬼大将ッ!!」
和奏は顔を紅潮させながら上司の悪ふざけを窘める。
そんなやりとりも日本中にライブ配信されている。
:防衛省大将が冷蔵庫と女の取り合いしてて草
:大将目線ではアルパカ、完全にハーレム野郎らしいな
:なんでアルパカが絡むと絶対おもろい配信になんの?
:キャラが強烈過ぎるのと本人が若干天然かつ豆腐メンタルで予測不能だから
「コホン。日本国民の皆様に誤解を与えたくないので弁明させていただきます。私桂城和奏と野心鬼大将は恋愛関係ではありませんし、当然肉体関係もありません」
:えー。美女と野獣でお似合いじゃないの?
:桂城ちゃん意外とガード堅い?
:国家公務員だし堅実派なのでは?
:職場恋愛は拗れると転職考えなきゃいけなくなるしな
「何より野心鬼大将には奥様とお子さんが6人いらっしゃいます。そういった方との不義で身を滅ぼすつもりは毛頭ございません」
「な?良い女だろ?」
「野心鬼大将はもう余計な事言わないで下さいッ!!」
「わかったわかった。ハッハッハ」
:大将、妻子持ちだった
:そりゃ国の要職に就ける人間に相手がいないとかないわな
:想像通りの子沢山家庭
:バレーボール出来るな
:大将と桂城ちゃんと冷蔵庫の三角関係見たかったわ
:冷蔵庫と三角関係というパワーワード
:この先美女と野獣の進化系『美女と冷蔵庫』が見れるかもしれん
:wwww
「そんじゃあまあ。和気藹々な顔合わせは終わったって事でこの冷蔵庫様に100層まで連れて行ってもらおうか。いや――」
野心鬼はある男の気配に気づく。
「――俺も連れて行ってもらおうか」
原宿の若者たちの人混みの向こうから現れたのは金髪をオールバックに纏めた精悍な顔貌、そして逞しい肉体の持ち主だった。
その背には黄金色の大槍。
:あれ?【東魔天譴】の嗚桜真月じゃね?
:【天譴】じゃん
:東京のナンバーワンきた
「【炎麗黒猫】だったか?東京でデカいクラン創るってんなら挨拶させてもらわねぇとな」
嗚桜は琥珀色がかった両眼で炎の仮面冒険者を直視する。
そして一歩また一歩近づいていく。
:え?なに?今からクランマスター同士の東京の覇権をめぐる仁義なき戦いが始まるのか?
:【悲報】仮面冒険者さん、家電になっても決闘を挑まれる
「嗚桜さんッ!大事な政府調査前に私闘はやめてくださ――」
桂城和奏が両者の間に割って入ろうとしたその瞬間。嗚桜真月は頭を垂れた。
「――頼む。俺にも『原宿』の断末魔を聞かせてくれ。コイツにどれだけの仲間が喰われたか……」
嗚桜の懇願。
それに対し、炎の仮面冒険者が問う。
「不規則氾濫の中での100層踏破、死ぬかもしれないですよ?」
「冒険者を志したその日から覚悟はしてる」
「どちらか一方しか助けられない時、俺は防衛省大将を選びますよ?」
「それで構わない。恨んだりしない」
:シリアスなシーンなのに頭下げてる相手が冷蔵庫なのなんとかして。炭酸水吹いたわ
:冷蔵庫に頭下げてる人、初めて見た
:『俺が死なせない(キリッ』は言わんのね
:それは女冒険者限定なんだろ
:うんこれは男には厳しいハーレム野郎
「わかりました。じゃあ行きましょうか」
炎の仮面冒険者は原宿ダンジョンに向かい出し、撮影班として野心鬼と嗚桜が付き従う形で異変調査が開始された。
:国の二大戦力を引き連れてるのが冷蔵庫で草
:さあまた伝説の配信になるぞ
232
お気に入りに追加
627
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ド田舎からやってきた少年、初めての大都会で無双する~今まで遊び場にしていたダンジョンは、攻略不可能の規格外ダンジョンだったみたい〜
むらくも航
ファンタジー
ド田舎の村で育った『エアル』は、この日旅立つ。
幼少の頃、おじいちゃんから聞いた話に憧れ、大都会で立派な『探索者』になりたいと思ったからだ。
そんなエアルがこれまでにしてきたことは、たった一つ。
故郷にあるダンジョンで体を動かしてきたことだ。
自然と共に生き、魔物たちとも触れ合ってきた。
だが、エアルは知らない。
ただの“遊び場”と化していたダンジョンは、攻略不可能のSSSランクであることを。
遊び相手たちは、全て最低でもAランクオーバーの凶暴な魔物たちであることを。
これは、故郷のダンジョンで力をつけすぎた少年エアルが、大都会で無自覚に無双し、羽ばたいていく物語──。
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
記憶喪失の逃亡貴族、ゴールド級パーティを追放されたんだが、ジョブの魔獣使いが進化したので新たな仲間と成り上がる
グリゴリ
ファンタジー
7歳の時に行われた洗礼の儀で魔物使いと言う不遇のジョブを授かった主人公は、実家の辺境伯家を追い出され頼る当ても無くさまよい歩いた。そして、辺境の村に辿り着いた主人公は、その村で15歳まで生活し村で一緒に育った4人の幼馴染と共に冒険者になる。だが、何時まで経っても従魔を得ることが出来ない主人公は、荷物持ち兼雑用係として幼馴染とパーティーを組んでいたが、ある日、パーティーのリーダーから、「俺達ゴールド級パーティーにお前はもう必要ない」と言われて、パーティーから追放されてしまう。自暴自棄に成った主人公は、やけを起こし、非常に危険なアダマンタイト級ダンジョンへと足を踏み入れる。そこで、主人公は、自分の人生を大きく変える出会いをする。そして、新たな仲間たちと成り上がっていく。
*カクヨムでも連載しています。*2022年8月25日ホットランキング2位になりました。お読みいただきありがとうございます。
無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~
ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。
玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。
「きゅう、痩せたか?それに元気もない」
ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。
だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。
「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」
この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。
最弱テイマーの成り上がり~役立たずテイマーは実は神獣を従える【神獣使い】でした。今更戻ってこいと言われてももう遅い~
平山和人
ファンタジー
Sランクパーティーに所属するテイマーのカイトは使えない役立たずだからと追放される。
さらにパーティーの汚点として高難易度ダンジョンに転移され、魔物にカイトを始末させようとする。
魔物に襲われ絶体絶命のピンチをむかえたカイトは、秘められた【神獣使い】の力を覚醒させる。
神に匹敵する力を持つ神獣と契約することでスキルをゲット。さらにフェンリルと契約し、最強となる。
その一方で、パーティーメンバーたちは、カイトを追放したことで没落の道を歩むことになるのであった。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる