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第七部
第59話「幼馴染は、私に隠し事を話してくれない」
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時刻は3時と少し。おやつ時の時間帯なためか、そこまで多くの人は闊歩していない。
でも陽の光がとても暖かく、気温的にも春の気温となっている今日この頃。
私達は気分転換に外へ出掛けていた。最初は本屋で参考書を見たり、晴斗が好きなラノベコーナーを見て回ること1時間。「いっそのことあそこに住みたい」と言い張る晴斗の気持ちはわからなくないけど、いくら何でも住むのは無理だよと心の中でダメ押ししておいた。
その後、普段はあまり来ない神社方面に来てみたりと、色々なところを回った。
お祭りごとなどはやっていないので、そこまで長居はしなかったけど。
……それにしても、これは本当に気分転換の散歩、という感じだ。
普段は気分転換と言っても絶対外には出掛けないような奴だったというのに……一体、どういう心境の変化だろうか。
そんな疑問を抱きつつも長閑な時間を過ごした私達は今、近所にある公園に来ていた。
公園近くの自販機で買った飲み物を持って、空いているベンチに腰を掛け一息吐いていた。
「うぅ~ん! 偶にはこうやって外に出てみるのも悪くないね。晴斗も今日だけじゃなくて、気分転換に外に出ればいいのに」
「……そうだな。偶に、だけどな」
「本当に引き籠もりなんだから。外に出ることも大事だよ? 身体にも良いし、何より陽の光で脳が活性化されるからね!」
「……それはそうだが。でも、外出たら本読めない」
晴斗がぷいっと頬を膨らませながら故意に視線を逸らす。
ゔぅ……。今の仕草は可愛らしいというのに、どうしてこうして性格は可愛くないのかねぇ……。まぁ、今に始まったことじゃないけども!
「学校でも放課後でも読んでるでしょ。今度の連休ぐらいは外出すからね? 絶対引き籠もり確定になりそうだし!」
「何故わかる……。未来なんて、可能性は無限大数だというのに……」
「いや晴斗の場合は、10分の1ぐらいにまで確率上がってるから。そんなに候補が思い浮かばないのよ。逆にその発想しかないってことを理解しなさいっ!」
晴斗の引き籠もり精神は、最早注意したところで無意味に等しいものとなっている。
でも、だからと言って諦めるのは早い。この精神が簡単に直るのなら、そもそもここまで世話を焼いていないわけで……。
ふと、少し前のことを思い出した。
……そういえば、気分転換で春休み……ここに来たんだっけ。
晴斗に振られてしまった翌日──雲のかかった自分の心を晴らしたくて、この公園に咲いていた桜を見に来たことを。
今はもう立派な緑を付けてしまったけれど、当時はまだあの枝いっぱいに花を付けていた。……こうして今でも幼馴染として過ごしていることを考えていたら、そのこともすっかり忘れていた。
私はつい、思い出し笑いをこぼしてしまった。
口許を抑えてクスクスと笑みを浮かべる私に、晴斗は不思議そうな顔で訊ねてきた。
「どうしたんだ?」
「いや……ちょっと、思い出してただけ。何でもないよ」
「ほぉー。何を思いだしたんだ?」
どうやら珍しくこの話に興味があるみたい。
少し躊躇いはしたものの隠す必要もない話なため、私は水分補給をしつつ背もたれに身体を預けて語った。
「……あの春休みの日、私、晴斗に告白して振られたじゃない?」
「……っ、……あ、あぁ」
ビクッと、晴斗は急に身体を縮こまらせた。どうやらこの話がタブーだったのは、お互い様みたい。それもそっか。自分が振ったときの話なんか、誰でも聞きたくないだろうし。
「……あのときは、つい空回りして『覚悟してね』なんて言ったけど……本当は、スゴく嫌だったんだ。振られた事実を認めるのが──。でも……思い返せば返すほど、記憶が鮮明に呼び起こされちゃってさ。それで気分転換をするために、ここに来たって話だよ」
「そう、なのか」
「うん。かなりショックだったね~。今は少しだけ、晴れたけど」
「……ごめん。渚がそこまでになってるって、知らなかった」
「謝られる覚えはないよ。それに、晴斗の意思があの返事だったんだから、それに私がダメ出ししたってしょうがないじゃん?」
「…………悪い」
晴斗は下を俯きながら静かに再び謝罪の言葉を述べる。晴斗が謝る必要はどこにもない。無理して私の気持ちに合わせるような真似をされなくてよかったと思ってるし。
晴斗が私を『幼馴染』として見ていないのは知っていた。
あんな告白をしたところで、遅かれ早かれ結末は──「ごめん」と片付いていたことだろう。……それが、あの日だったっていう、それだけの話。
たとえ何かの間違いで付き合うことになったとしても、私達の関係性はすぐに変化しない。学校での、あの優劣順位が変わらない限り……私達は、きっと変われない。
執着心が他人より強い私のことだ。きっと……晴斗を困らせることにもなっていたかもしれないから。
だから今は、あの返事でよかったって思ってる。あくまでも、今は。
「言わなかったのは私がそうしたかったからだからね。いくら振った張本人だとしても、私がそんなにネチネチ恨みとか抱えると思うの?」
「いや……やりそうじゃね?」
「酷い! そこまではっきりと肯定しなくてもよくない? いや、これって寧ろ肯定というより否定の方じゃない?」
「ボソボソ言う陽キャの図」
「うるさいよインドア派! それに春休み中、部屋から出てこない誰かさんと違ってアウトドアだから爽快感があるのよ。さっきも言ったけど外に出るのはいいことだよ?」
「悪かったな、インドア派で。こちとら、アウトドア派の爽快感とやらが理解出来ない万年“根暗ぼっち”なんですよーだ」
「いじけないの! 別に悪いなんて言ってないじゃない」
少し拗ねてしまった晴斗にフォローを入れる。
インドア派が悪いとは言わないけれど、読書ばかりじゃなく偶には外に出て欲しい。……というか、あそこまで引き籠もりやっててどうして運動神経抜群なんだろうか。神経系が異次元いってるんじゃないの?
──けど今は、こうして私の隣で座りながらベンチでのんびりしている。
陽の当たる真昼間から、普段引き籠もり気味な生活を送っている晴斗とこうして散歩が出来るのが嬉しい。こういうのを、ずっと夢見ていた分、その効力は想像の倍以上。
本日は快晴でほとんど雲もない。青空が広がる小春日和の真下で、ふと空を見上げる。
こんな澄み渡った空の中──思わず手を伸ばしかかった腕を引っ込めた。
……その理由は、言わずもがなだ。
「──渚?」
「は、はい──っ!?」
突然真隣から声が掛かり、うっかり声が裏返ってしまった。
い、いきなり呼ばないでよぉ……!! 変な声出ちゃったじゃな~い……!!
「どうした。そんなに浮かない顔して」
「え、そ、そう……?」
「上の空っていうか。心ここに在らずって感じだったぞ?」
……こういう聞き方、本当にズルいと思う。
今のは“隠す必要性”が無いから話をしたけど、晴斗はそうじゃない。私には話してくれない『隠し事』があるのは確か。彼の表情の変化を見れば、一目瞭然である。
でも私は……迂闊に訊けない。言おうと思えば言えるけど、返ってくる確率に非常に低いと断言出来る。
晴斗の、普段は綺麗黒い瞳が──語ろうとしてくれていないから。
人には機嫌を取るみたいに言っておいて、その実私には何も言ってくれない……。
「…………何で、話してくれないの?」
──そんな晴斗にムカつく……!
──こんな考えがある私に腹が立つ……!
「……何で、って?」
「だって! 晴斗、私に何か隠してることあるでしょ! 昨日、私に『先に帰れ』って言ったときかなり怪しかったし……! あんな風に接せられたら、何か隠してるって思うに決まってるじゃん! なのに、全然話してくれないし!!」
「……知ってたのか」
「知ってた、っていうか……確信したっていうか」
「…………もう、終わったことだから。どうでもいいだろ」
「……っ!?」
ほら……そうやって避けようとする。
どうして何も言ってくれないの……? 何でそうやって、私を信用してないみたいな。そんな……反応しかしてくれないの?
こういう対応が1番嫌いだって、晴斗自身がよくわかってるくせに……!!
好きな人に何かを隠し事されるのって……浮気されたみたいに、とっても辛いんだよ?
でもこの痛みは、私を特別好きじゃない晴斗には判りっこない感情なのかもしれないけど……。
「…………ごめん。やっぱ、何でもない」
私は大人しく、その感情を鎮めた。
気分転換のつもりでここに来たのに、前と違って……状況悪化しちゃったよ。
晴斗……どうして何も言ってくれないの?
私だって、晴斗の全部を知ってるわけじゃないから。だから──知りたいのに。
その変わりに私達の間に出来た溝は、リビングにおいて出来た空気よりも、深いものとなってしまった。……とても、とても深い溝に。
普段見ない泣き顔とか。
少しだけ緩んだときの笑い顔とか。
私だけしか知らない晴斗の顔が……私の中で、少しずつ崩壊していく音がする。
──けど、晴斗のことが好きだということを認めてしまったこの気持ちにかかる衝動は、本当に抑えが効かない……!
でも陽の光がとても暖かく、気温的にも春の気温となっている今日この頃。
私達は気分転換に外へ出掛けていた。最初は本屋で参考書を見たり、晴斗が好きなラノベコーナーを見て回ること1時間。「いっそのことあそこに住みたい」と言い張る晴斗の気持ちはわからなくないけど、いくら何でも住むのは無理だよと心の中でダメ押ししておいた。
その後、普段はあまり来ない神社方面に来てみたりと、色々なところを回った。
お祭りごとなどはやっていないので、そこまで長居はしなかったけど。
……それにしても、これは本当に気分転換の散歩、という感じだ。
普段は気分転換と言っても絶対外には出掛けないような奴だったというのに……一体、どういう心境の変化だろうか。
そんな疑問を抱きつつも長閑な時間を過ごした私達は今、近所にある公園に来ていた。
公園近くの自販機で買った飲み物を持って、空いているベンチに腰を掛け一息吐いていた。
「うぅ~ん! 偶にはこうやって外に出てみるのも悪くないね。晴斗も今日だけじゃなくて、気分転換に外に出ればいいのに」
「……そうだな。偶に、だけどな」
「本当に引き籠もりなんだから。外に出ることも大事だよ? 身体にも良いし、何より陽の光で脳が活性化されるからね!」
「……それはそうだが。でも、外出たら本読めない」
晴斗がぷいっと頬を膨らませながら故意に視線を逸らす。
ゔぅ……。今の仕草は可愛らしいというのに、どうしてこうして性格は可愛くないのかねぇ……。まぁ、今に始まったことじゃないけども!
「学校でも放課後でも読んでるでしょ。今度の連休ぐらいは外出すからね? 絶対引き籠もり確定になりそうだし!」
「何故わかる……。未来なんて、可能性は無限大数だというのに……」
「いや晴斗の場合は、10分の1ぐらいにまで確率上がってるから。そんなに候補が思い浮かばないのよ。逆にその発想しかないってことを理解しなさいっ!」
晴斗の引き籠もり精神は、最早注意したところで無意味に等しいものとなっている。
でも、だからと言って諦めるのは早い。この精神が簡単に直るのなら、そもそもここまで世話を焼いていないわけで……。
ふと、少し前のことを思い出した。
……そういえば、気分転換で春休み……ここに来たんだっけ。
晴斗に振られてしまった翌日──雲のかかった自分の心を晴らしたくて、この公園に咲いていた桜を見に来たことを。
今はもう立派な緑を付けてしまったけれど、当時はまだあの枝いっぱいに花を付けていた。……こうして今でも幼馴染として過ごしていることを考えていたら、そのこともすっかり忘れていた。
私はつい、思い出し笑いをこぼしてしまった。
口許を抑えてクスクスと笑みを浮かべる私に、晴斗は不思議そうな顔で訊ねてきた。
「どうしたんだ?」
「いや……ちょっと、思い出してただけ。何でもないよ」
「ほぉー。何を思いだしたんだ?」
どうやら珍しくこの話に興味があるみたい。
少し躊躇いはしたものの隠す必要もない話なため、私は水分補給をしつつ背もたれに身体を預けて語った。
「……あの春休みの日、私、晴斗に告白して振られたじゃない?」
「……っ、……あ、あぁ」
ビクッと、晴斗は急に身体を縮こまらせた。どうやらこの話がタブーだったのは、お互い様みたい。それもそっか。自分が振ったときの話なんか、誰でも聞きたくないだろうし。
「……あのときは、つい空回りして『覚悟してね』なんて言ったけど……本当は、スゴく嫌だったんだ。振られた事実を認めるのが──。でも……思い返せば返すほど、記憶が鮮明に呼び起こされちゃってさ。それで気分転換をするために、ここに来たって話だよ」
「そう、なのか」
「うん。かなりショックだったね~。今は少しだけ、晴れたけど」
「……ごめん。渚がそこまでになってるって、知らなかった」
「謝られる覚えはないよ。それに、晴斗の意思があの返事だったんだから、それに私がダメ出ししたってしょうがないじゃん?」
「…………悪い」
晴斗は下を俯きながら静かに再び謝罪の言葉を述べる。晴斗が謝る必要はどこにもない。無理して私の気持ちに合わせるような真似をされなくてよかったと思ってるし。
晴斗が私を『幼馴染』として見ていないのは知っていた。
あんな告白をしたところで、遅かれ早かれ結末は──「ごめん」と片付いていたことだろう。……それが、あの日だったっていう、それだけの話。
たとえ何かの間違いで付き合うことになったとしても、私達の関係性はすぐに変化しない。学校での、あの優劣順位が変わらない限り……私達は、きっと変われない。
執着心が他人より強い私のことだ。きっと……晴斗を困らせることにもなっていたかもしれないから。
だから今は、あの返事でよかったって思ってる。あくまでも、今は。
「言わなかったのは私がそうしたかったからだからね。いくら振った張本人だとしても、私がそんなにネチネチ恨みとか抱えると思うの?」
「いや……やりそうじゃね?」
「酷い! そこまではっきりと肯定しなくてもよくない? いや、これって寧ろ肯定というより否定の方じゃない?」
「ボソボソ言う陽キャの図」
「うるさいよインドア派! それに春休み中、部屋から出てこない誰かさんと違ってアウトドアだから爽快感があるのよ。さっきも言ったけど外に出るのはいいことだよ?」
「悪かったな、インドア派で。こちとら、アウトドア派の爽快感とやらが理解出来ない万年“根暗ぼっち”なんですよーだ」
「いじけないの! 別に悪いなんて言ってないじゃない」
少し拗ねてしまった晴斗にフォローを入れる。
インドア派が悪いとは言わないけれど、読書ばかりじゃなく偶には外に出て欲しい。……というか、あそこまで引き籠もりやっててどうして運動神経抜群なんだろうか。神経系が異次元いってるんじゃないの?
──けど今は、こうして私の隣で座りながらベンチでのんびりしている。
陽の当たる真昼間から、普段引き籠もり気味な生活を送っている晴斗とこうして散歩が出来るのが嬉しい。こういうのを、ずっと夢見ていた分、その効力は想像の倍以上。
本日は快晴でほとんど雲もない。青空が広がる小春日和の真下で、ふと空を見上げる。
こんな澄み渡った空の中──思わず手を伸ばしかかった腕を引っ込めた。
……その理由は、言わずもがなだ。
「──渚?」
「は、はい──っ!?」
突然真隣から声が掛かり、うっかり声が裏返ってしまった。
い、いきなり呼ばないでよぉ……!! 変な声出ちゃったじゃな~い……!!
「どうした。そんなに浮かない顔して」
「え、そ、そう……?」
「上の空っていうか。心ここに在らずって感じだったぞ?」
……こういう聞き方、本当にズルいと思う。
今のは“隠す必要性”が無いから話をしたけど、晴斗はそうじゃない。私には話してくれない『隠し事』があるのは確か。彼の表情の変化を見れば、一目瞭然である。
でも私は……迂闊に訊けない。言おうと思えば言えるけど、返ってくる確率に非常に低いと断言出来る。
晴斗の、普段は綺麗黒い瞳が──語ろうとしてくれていないから。
人には機嫌を取るみたいに言っておいて、その実私には何も言ってくれない……。
「…………何で、話してくれないの?」
──そんな晴斗にムカつく……!
──こんな考えがある私に腹が立つ……!
「……何で、って?」
「だって! 晴斗、私に何か隠してることあるでしょ! 昨日、私に『先に帰れ』って言ったときかなり怪しかったし……! あんな風に接せられたら、何か隠してるって思うに決まってるじゃん! なのに、全然話してくれないし!!」
「……知ってたのか」
「知ってた、っていうか……確信したっていうか」
「…………もう、終わったことだから。どうでもいいだろ」
「……っ!?」
ほら……そうやって避けようとする。
どうして何も言ってくれないの……? 何でそうやって、私を信用してないみたいな。そんな……反応しかしてくれないの?
こういう対応が1番嫌いだって、晴斗自身がよくわかってるくせに……!!
好きな人に何かを隠し事されるのって……浮気されたみたいに、とっても辛いんだよ?
でもこの痛みは、私を特別好きじゃない晴斗には判りっこない感情なのかもしれないけど……。
「…………ごめん。やっぱ、何でもない」
私は大人しく、その感情を鎮めた。
気分転換のつもりでここに来たのに、前と違って……状況悪化しちゃったよ。
晴斗……どうして何も言ってくれないの?
私だって、晴斗の全部を知ってるわけじゃないから。だから──知りたいのに。
その変わりに私達の間に出来た溝は、リビングにおいて出来た空気よりも、深いものとなってしまった。……とても、とても深い溝に。
普段見ない泣き顔とか。
少しだけ緩んだときの笑い顔とか。
私だけしか知らない晴斗の顔が……私の中で、少しずつ崩壊していく音がする。
──けど、晴斗のことが好きだということを認めてしまったこの気持ちにかかる衝動は、本当に抑えが効かない……!
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