8 / 87
第一部
第7話「幼馴染とは謎の多い生き物らしい」
しおりを挟む
一之瀬は今日あった出来事を簡単に話し、そして僕がそれらを持ち前のラノベスキルで文章化していく。
そんな作業を進めること数十分──僕は無事、日誌作業を終えられた。
……次に日直が回ってきたときは、その日限定でクラスに解け込む努力をするか。変な目で見られるかもしれないが、これ以外に方法無いしな。
ふぅーっと息を吐き、「さてっ」と、声を出して立ち上がる。
面倒ではあるのだが、日誌を職員室まで持っていくのが日直の仕事だからな。本当に面倒だ。
すると、瞬時に一之瀬が僕の腕を掴んだ。
「……えっと?」
「……どこに行くの?」
「どこって、日誌持っていく場所なんて1つ──職員室だけだろ」
「…………本当に?」
どこに疑いをかけてんだこの女は。
……けれど、そんな彼女の表情は何故か曇っているように見えた。これはきっと気のせいじゃない。
僕が好きらしいこの幼馴染は、おそらく用があるのが本当に職員室だけなのかが疑問なんだろうな。何せこちとら、鞄まで背負ってるわけだし。
鞄まで持っていく理由なんて1つだけ──そのまま帰宅するため。
残りの日直作業は全て一之瀬が片付けてしまっていた。なので出しに行ってここに戻ってくるメリットなんて無いのである。
その証拠に、日誌に書く内容に困っている中でも進んでいた作業を、一之瀬は迅速に……ではなく、途中からのんびりしていた。多分、僕に合わせてくれていたのだろう。……ハズしてたらかなり恥ずかしいな、この仮説。
だが、そんな僕の心情を察知出来ていないらしく、一之瀬の表情は未だ暗いまま。
さて……これを直すためにはどうしたらいいものか。
「……なら、お前はどう言ったら信じてくれるんだ?」
「……えっ?」
「だから。僕の言うことを信じられないなら、どう言ったら信じるのかって訊いてるんだ」
自分で言ったことも曖昧になっているらしい。老化早いのか、こいつ?
……なんて、冗談言ってる場合でもないか。
「……えぇっと。……本当に、職員室に行くだけ?」
「あぁ」
「じゃ、じゃあ、その荷物はなに? 職員室に行くだけだったら、要らないはずだよね?」
「だって、ここに戻ってきてもやることないだろ」
「……えっ?」
「お前が全部やってくれたんだ。それぐらい知ってるぞ」
「~~~~~~っ!?」
何故驚く。こちとら何年お前の幼馴染をやってきたと思ってるんだ。嘗めないで頂きたい。
……あ、でもどうだろう。驚く観点はそこじゃない可能性もある。あまりにも臭い台詞は吐いたからかもしれない。
根暗ぼっちな僕が言ったって──「はいはい、わかりました」的にあっさり流されそうだし。……なんか、自分で言ってて切なく思えてきた。
「…………じゃあ、私も行く」
「勉強はしなくてもいいのか?」
「い、言ったでしょ? 今日は一緒に帰るって!」
「……勉強してからかと思ってた」
「勉強は家でも出来るもの。……それに、ハル君今日は部活じゃないから残る理由も無いし」
「……そっか」
一之瀬はいつも、1人残って勉強をしている。それが僕が文芸部の活動を終えてから一緒に帰る口実を作るためのものだということも、僕は知っている。
──まぁでも、勉強に関して一切手を抜いていないのも事実だ。
「なら、一緒に僕の家で勉強するか? 今日は遅いからあれだけど、明日は休日だから出来るだろ」
「い、行っていいの?」
気負う必要はないだろうに、一之瀬は少し戸惑っている様子だ。
「何か問題でもあるのか?」
「いや。確か明日、お兄さんが帰ってくるんじゃ……」
「……忘れてた。そうだったよ。バカ兄貴にかまってるほど暇じゃなかったし」
「可哀想」
「そういうお前が一番兄貴のこと軽蔑してますけど、その自覚はありますか?」
「当然。……お兄さんだからって、私のハル君にベタベタベタベタ……!!」
お前のじゃないんだけど。
僕には、3つ上の兄と1つ下の妹がいる。
僕は兄貴のことを“バカ兄貴”と呼んでいるが、本当はどこにも売れるほどの美貌を持った秀才だ。ちょっと嫉妬するぐらい、天才だ。
一方妹は、今年受験生である。
一応県内の高校を目指しているらしいが、志望校は謎。偶に一之瀬が勉強を教えているらしい。専属家庭教師ってやつだ。
そしてその兄貴が、明日休日という名目で寮ではなく家に戻ってくるつもりらしい。そんな連絡がきていたこと自体忘れてたが。
……うーん。まぁ、いっか。
「別にいいんじゃねぇか? 兄貴のことは僕が何とかするし、うるさかったら寮に強制送還させるから」
「……ハル君って、私よりお兄さんに当たり強くない?」
「いいのいいの、兄弟だから」
他人だったらまずいかもしれないが、一応僕はそんな兄の『弟』だから何をしても咎められない。それはたとえ──兄自身であったとしてもだ。
その理由は……すぐにわかる。
「んじゃ、戸締りして帰るぞ」
「……うん!」
一之瀬の元気いい声が教室に木霊する。1日眠くなる授業を聞かされて、よくそこまでの元気があまるものだ。
何でそこまで耐久力があるのか不思議でしかない。
教室の扉を閉め、職員室へ先生に日誌を提出をした後鍵を返し、現在帰路へと着いていた。
4月と言ってもまだまだ春。
夕方になるとそれなりに冷え込んでくるようだ。今日が新刊の発売日とかじゃなくてよかった……。
「あっ、そうだ。明日さ、その……勉強次いでとは言ってなんだけど、1日泊めてくれないかな?」
「なんで?」
大したドキドキもせずに即答で疑問を返す。
それもそのはず──幼馴染として付き合ってきた年月は伊達じゃない。それに隣の家同士だからな、お泊り会なんてしょっちゅうやっていた。
……小さい頃の話だけど。
「明日から、お父さん達が出張でいなくてね……。一人でいるのも暇だし退屈だし。だからいっそのこと泊まっちゃおうかな? と思って」
「……別にいいけど、寝るのは妹の部屋にしろよな」
「そこは『一緒に寝よ』って言ってよー!」
恋人同士じゃあるまいし、そんなことを僕が言えると本気で思っているんだろうか。
はぁ、とため息を吐いて、隣を歩く一之瀬をチラリと見る。
夕焼けに照らされ一層煌びやかな品質を表わし、黒だけど若干茶色が混ざる髪の艶は本当……幻想的だよな。男子共が惚れる理由もわかる。……僕も男子だが。
こういう彼女を目の当たりにすると、幼馴染という枠を超えて、恋人関係になっても構わないと思ってしまう。もちろん──僕にはそんな気持ち、1ミリも無いが。
……だが、そうなると益々疑問だ。
一之瀬は頑なに、何故僕が好きなのかを語らない。
そのため僕はこいつの真意や理由を知らない。訊いたら訊いたで、また流されそうだし。
──まさかとは思うが、幼馴染だから
なんていう古典的な理由で惚れてるんだろうか。
そうだとしたら、早めに目を覚まさせてやらないといけないんだが……多分、違うんだよな。
……やっぱりこの幼馴染は、謎が多い。
そんな作業を進めること数十分──僕は無事、日誌作業を終えられた。
……次に日直が回ってきたときは、その日限定でクラスに解け込む努力をするか。変な目で見られるかもしれないが、これ以外に方法無いしな。
ふぅーっと息を吐き、「さてっ」と、声を出して立ち上がる。
面倒ではあるのだが、日誌を職員室まで持っていくのが日直の仕事だからな。本当に面倒だ。
すると、瞬時に一之瀬が僕の腕を掴んだ。
「……えっと?」
「……どこに行くの?」
「どこって、日誌持っていく場所なんて1つ──職員室だけだろ」
「…………本当に?」
どこに疑いをかけてんだこの女は。
……けれど、そんな彼女の表情は何故か曇っているように見えた。これはきっと気のせいじゃない。
僕が好きらしいこの幼馴染は、おそらく用があるのが本当に職員室だけなのかが疑問なんだろうな。何せこちとら、鞄まで背負ってるわけだし。
鞄まで持っていく理由なんて1つだけ──そのまま帰宅するため。
残りの日直作業は全て一之瀬が片付けてしまっていた。なので出しに行ってここに戻ってくるメリットなんて無いのである。
その証拠に、日誌に書く内容に困っている中でも進んでいた作業を、一之瀬は迅速に……ではなく、途中からのんびりしていた。多分、僕に合わせてくれていたのだろう。……ハズしてたらかなり恥ずかしいな、この仮説。
だが、そんな僕の心情を察知出来ていないらしく、一之瀬の表情は未だ暗いまま。
さて……これを直すためにはどうしたらいいものか。
「……なら、お前はどう言ったら信じてくれるんだ?」
「……えっ?」
「だから。僕の言うことを信じられないなら、どう言ったら信じるのかって訊いてるんだ」
自分で言ったことも曖昧になっているらしい。老化早いのか、こいつ?
……なんて、冗談言ってる場合でもないか。
「……えぇっと。……本当に、職員室に行くだけ?」
「あぁ」
「じゃ、じゃあ、その荷物はなに? 職員室に行くだけだったら、要らないはずだよね?」
「だって、ここに戻ってきてもやることないだろ」
「……えっ?」
「お前が全部やってくれたんだ。それぐらい知ってるぞ」
「~~~~~~っ!?」
何故驚く。こちとら何年お前の幼馴染をやってきたと思ってるんだ。嘗めないで頂きたい。
……あ、でもどうだろう。驚く観点はそこじゃない可能性もある。あまりにも臭い台詞は吐いたからかもしれない。
根暗ぼっちな僕が言ったって──「はいはい、わかりました」的にあっさり流されそうだし。……なんか、自分で言ってて切なく思えてきた。
「…………じゃあ、私も行く」
「勉強はしなくてもいいのか?」
「い、言ったでしょ? 今日は一緒に帰るって!」
「……勉強してからかと思ってた」
「勉強は家でも出来るもの。……それに、ハル君今日は部活じゃないから残る理由も無いし」
「……そっか」
一之瀬はいつも、1人残って勉強をしている。それが僕が文芸部の活動を終えてから一緒に帰る口実を作るためのものだということも、僕は知っている。
──まぁでも、勉強に関して一切手を抜いていないのも事実だ。
「なら、一緒に僕の家で勉強するか? 今日は遅いからあれだけど、明日は休日だから出来るだろ」
「い、行っていいの?」
気負う必要はないだろうに、一之瀬は少し戸惑っている様子だ。
「何か問題でもあるのか?」
「いや。確か明日、お兄さんが帰ってくるんじゃ……」
「……忘れてた。そうだったよ。バカ兄貴にかまってるほど暇じゃなかったし」
「可哀想」
「そういうお前が一番兄貴のこと軽蔑してますけど、その自覚はありますか?」
「当然。……お兄さんだからって、私のハル君にベタベタベタベタ……!!」
お前のじゃないんだけど。
僕には、3つ上の兄と1つ下の妹がいる。
僕は兄貴のことを“バカ兄貴”と呼んでいるが、本当はどこにも売れるほどの美貌を持った秀才だ。ちょっと嫉妬するぐらい、天才だ。
一方妹は、今年受験生である。
一応県内の高校を目指しているらしいが、志望校は謎。偶に一之瀬が勉強を教えているらしい。専属家庭教師ってやつだ。
そしてその兄貴が、明日休日という名目で寮ではなく家に戻ってくるつもりらしい。そんな連絡がきていたこと自体忘れてたが。
……うーん。まぁ、いっか。
「別にいいんじゃねぇか? 兄貴のことは僕が何とかするし、うるさかったら寮に強制送還させるから」
「……ハル君って、私よりお兄さんに当たり強くない?」
「いいのいいの、兄弟だから」
他人だったらまずいかもしれないが、一応僕はそんな兄の『弟』だから何をしても咎められない。それはたとえ──兄自身であったとしてもだ。
その理由は……すぐにわかる。
「んじゃ、戸締りして帰るぞ」
「……うん!」
一之瀬の元気いい声が教室に木霊する。1日眠くなる授業を聞かされて、よくそこまでの元気があまるものだ。
何でそこまで耐久力があるのか不思議でしかない。
教室の扉を閉め、職員室へ先生に日誌を提出をした後鍵を返し、現在帰路へと着いていた。
4月と言ってもまだまだ春。
夕方になるとそれなりに冷え込んでくるようだ。今日が新刊の発売日とかじゃなくてよかった……。
「あっ、そうだ。明日さ、その……勉強次いでとは言ってなんだけど、1日泊めてくれないかな?」
「なんで?」
大したドキドキもせずに即答で疑問を返す。
それもそのはず──幼馴染として付き合ってきた年月は伊達じゃない。それに隣の家同士だからな、お泊り会なんてしょっちゅうやっていた。
……小さい頃の話だけど。
「明日から、お父さん達が出張でいなくてね……。一人でいるのも暇だし退屈だし。だからいっそのこと泊まっちゃおうかな? と思って」
「……別にいいけど、寝るのは妹の部屋にしろよな」
「そこは『一緒に寝よ』って言ってよー!」
恋人同士じゃあるまいし、そんなことを僕が言えると本気で思っているんだろうか。
はぁ、とため息を吐いて、隣を歩く一之瀬をチラリと見る。
夕焼けに照らされ一層煌びやかな品質を表わし、黒だけど若干茶色が混ざる髪の艶は本当……幻想的だよな。男子共が惚れる理由もわかる。……僕も男子だが。
こういう彼女を目の当たりにすると、幼馴染という枠を超えて、恋人関係になっても構わないと思ってしまう。もちろん──僕にはそんな気持ち、1ミリも無いが。
……だが、そうなると益々疑問だ。
一之瀬は頑なに、何故僕が好きなのかを語らない。
そのため僕はこいつの真意や理由を知らない。訊いたら訊いたで、また流されそうだし。
──まさかとは思うが、幼馴染だから
なんていう古典的な理由で惚れてるんだろうか。
そうだとしたら、早めに目を覚まさせてやらないといけないんだが……多分、違うんだよな。
……やっぱりこの幼馴染は、謎が多い。
2
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)
チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。
主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。
ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。
しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。
その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。
「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」
これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。
幼馴染と話し合って恋人になってみた→夫婦になってみた
久野真一
青春
最近の俺はちょっとした悩みを抱えている。クラスメート曰く、
幼馴染である百合(ゆり)と仲が良すぎるせいで付き合ってるか気になるらしい。
堀川百合(ほりかわゆり)。美人で成績優秀、運動完璧だけど朝が弱くてゲーム好きな天才肌の女の子。
猫みたいに気まぐれだけど優しい一面もあるそんな女の子。
百合とはゲームや面白いことが好きなところが馬が合って仲の良い関係を続けている。
そんな百合は今年は隣のクラス。俺と付き合ってるのかよく勘ぐられるらしい。
男女が仲良くしてるからすぐ付き合ってるだの何だの勘ぐってくるのは困る。
とはいえ。百合は異性としても魅力的なわけで付き合ってみたいという気持ちもある。
そんなことを悩んでいたある日の下校途中。百合から
「修二は私と恋人になりたい?」
なんて聞かれた。考えた末の言葉らしい。
百合としても満更じゃないのなら恋人になるのを躊躇する理由もない。
「なれたらいいと思ってる」
少し曖昧な返事とともに恋人になった俺たち。
食べさせあいをしたり、キスやその先もしてみたり。
恋人になった後は今までよりもっと楽しい毎日。
そんな俺達は大学に入る時に籍を入れて学生夫婦としての生活も開始。
夜一緒に寝たり、一緒に大学の講義を受けたり、新婚旅行に行ったりと
新婚生活も満喫中。
これは俺と百合が恋人としてイチャイチャしたり、
新婚生活を楽しんだりする、甘くてほのぼのとする日常のお話。

大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話
家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。
高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。
全く勝ち目がないこの恋。
潔く諦めることにした。

転校して来た美少女が前幼なじみだった件。
ながしょー
青春
ある日のHR。担任の呼び声とともに教室に入ってきた子は、とてつもない美少女だった。この世とはかけ離れた美貌に、男子はおろか、女子すらも言葉を詰まらせ、何も声が出てこない模様。モデルでもやっていたのか?そんなことを思いながら、彼女の自己紹介などを聞いていると、担任の先生がふと、俺の方を……いや、隣の席を指差す。今朝から気になってはいたが、彼女のための席だったということに今知ったのだが……男子たちの目線が異様に悪意の籠ったものに感じるが気のせいか?とにもかくにも隣の席が学校一の美少女ということになったわけで……。
このときの俺はまだ気づいていなかった。この子を軸として俺の身の回りが修羅場と化すことに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる