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第3話 エクスペンダント
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その日の朝食。
俺は父親のゴーリス・サリュとその3人の妻、8人の兄弟たちと、共に朝食をとっていた。
「父上。冒険者学校に入学するにあたって、自分を鍛えるため、天眼山脈でしばらく魔物を狩る生活を送りたく思います。天眼山脈の麓にあるイーブ村の別荘の使用許可をいただきたい」
俺がそう提案すると、父親は手に持ったナイフとフォークをかちゃりと落とす。
「さ、サルヴァ……あの怠惰でやる気がなかったお前が突然やる気を出すなんて、一体どうしたというのだ? それにその口調はどうした?」
「いえ……自分も、サリュ家の一員として恥ずかしくない振る舞いの出来る男になりたいと、そう決心した次第です」
「なんと……そのようなめでたい事があるとは、予想していなかった。お前の事は半ば見捨てていたが、力をつけるようであれば、わが息子として認めよう。努力せよ」
「は、ありがたき幸せ」
兄弟たちも、妻たちも、俺を不審そうな目で眺めていた。
無理もないだろう。
自分を磨くという言葉からは最も縁遠い所にいたのが、このサルヴァなのだ。
*****
サリュ家の邸宅が存在するサリュ領の領都マーク。
父親の許可を得た俺は領都の街に出ていくつか準備をする事にした。
それにあたってデウスのストーリー展開を少し説明しようと思う。
デウスの1作目と2作目は、一般に冒険者学校編と呼ばれる。
主人公にヒロイン、仲間達ら様々なメンバーが集い、学校生活を送るのだ。
この冒険者学校のカリキュラムは変わっている。
学校の指示の元、主人公たちは各地に何度も旅に出るのだ。
この旅は、『修学課題』と呼ばれる。
旅先で学校の課題をこなす中で、生徒達は冒険者として成長していく。
そして、旅先では様々な悪事や陰謀などにも巻き込まれる。
それら悪事を、主人公達はずばっと解決する。
そういうストーリー展開で、デウスの序盤は構成されているのだ。
この領都マークもまた、主人公達の訪問先の一つだ。
マークの街の事はよく覚えている。
冒険者学校で、最初に旅に出かける場所が、このマークの街だからだ。
この街はデウスのストーリーにおいてのチュートリアル的役割を果たす。
主人公と仲間達は、喧嘩したりもしながら課題をこなそうとする。
だが、この街には、不穏な影があった。
この街に存在する大修道院を訪れた聖女の命が狙われているのだ。
偶然その現場に居合わせた主人公たちは、何者かの襲撃から聖女を守る。
犯人たちの行方を追うと、サリュ領の領主の家に辿り着く。
そう、先ほど朝食で会話していたゴーリスが黒幕なのだ。
だがゴーリスは当然それを認めない。
ゴーリスは腐っても大貴族であり、そう簡単には追い詰められないのだ。
そこでサルヴァが登場し、さんざん主人公達を馬鹿にするシーンもあった。
学生の力では、権力には勝てないのか。
そんな絶望感が一行に訪れるが、そこでさらなる事件が起こる。
大修道院に置かれた国の秘宝、「セインベル」という鐘が盗まれるのだ。
ゴーリスは管理責任を問われる立場なため、泡を食って鐘を探す。
学生達も、それを手伝うのが緊急の課題になる。
鐘は国境へと運ばれているらしきことが分かり、一行は天眼山脈へ向かう。
そこで、鐘を盗んだ犯人である謎の少女とのボス戦が起こる。
だがこのボスはHPを何割か減らすと本気を出し、主人公たちは敗北する。
そこで、学校が急遽雇ったA級冒険者たちが登場し、主人公たちを助ける。
主人公たちが時間を稼いだおかげで、一流の冒険者が間に合ったのだ。
鐘を守ったままでは形勢が悪いと判断した少女は、そこから逃げ出す。
主人公達の行いは学校やゴーリスにも評価され、表彰される。
一方、サルヴァは父親から役立たずだと罵倒される。
サルヴァはわんわん泣きながら、父親の元から逃げ出す。
そこでねじ曲がったサルヴァは、この後悪行を繰り返すようになったりする。
だが結局、ゴーリスが聖女の命を狙った件については、宙に浮いたままだ。
このゲームの序盤は、そうした汚い権力との葛藤を描いているのだ。
その後、聖女は主人公に興味を持ち、学校に転入してきたりもするのだが。
まあ今は関係のない話だ。
ついつい、デウスのストーリーを長々と語ってしまったが。
今関係があるのは、大修道院に聖女がいる事だ。
これはネタバレになってしまうのだが――
この聖女、〈円環の唄〉という作中に登場する世界的秘密結社の幹部である。
〈天の秘密を唄う使徒〉というのが彼女の正体だ。
この物語における黒幕的存在の一人なのである。
この事が明かされるのは、4作目の終盤だ。
あれは驚いた。
ちなみに、鐘を盗んだ謎の少女も、〈風の秘密を唄う使徒〉という幹部である。
この二人は、実は仲間同士なのだ。
聖女の命が狙われたのは、鐘を盗みやすくするための陽動で。
ゴーリスは、結社の人間に騙されてそれを実行しただけだったのだ。
俺が用があるのは、この聖女が持つ、とあるアイテムである。
4作目の終盤、この聖女とボス戦が起きる。
戦闘後、聖女は主人公にあるアクセサリーを残してその場を去る。
その名も、〈エクスペンダント〉。
このペンダントの効果は、全能力+100、全状態異常無効。
ちなみに、このゲームのパラメータは最大値999である。
つまりはチートアイテムだ。
このアイテム、普段はこの大修道院の聖女の部屋に仕舞われている。
聖女自身が後にそのように語っているセリフがあるのだ。
ちなみに、このペンダントは勇者の資格を証明する物という設定もある。
俺はそんな設定はどうでもいいが、このペンダントには用がある。
このゲーム、状態異常の対策はとにかく重要である。
いちいち状態異常の効果が強烈なのだ。
バフ・デバフが勝敗に大きく影響するゲーム性は、ユーザーには人気だった。
だが、実際に生きてこの世界に存在する身としては、冗談じゃない。
全状態異常を無効化できるアイテムは、この世にエクスペンダントだけ。
つまりは、俺にとって外す事は出来ないアイテムなのだ。
俺はこのペンダントを盗み出す事を既に決めている。
そのための準備として、シャイニングスライムを狩るのだ。
長々とストーリーを語ってきた理由は、この計画を説明するためである。
そして盗み方にも、俺は心当たりがあった。
闇Lv3、水Lv3、光Lv3で覚えられる魔法。
自らを影と一体化させて「インビジブル」状態にする、その名も――
「シェイドミラージュ」である。
俺は父親のゴーリス・サリュとその3人の妻、8人の兄弟たちと、共に朝食をとっていた。
「父上。冒険者学校に入学するにあたって、自分を鍛えるため、天眼山脈でしばらく魔物を狩る生活を送りたく思います。天眼山脈の麓にあるイーブ村の別荘の使用許可をいただきたい」
俺がそう提案すると、父親は手に持ったナイフとフォークをかちゃりと落とす。
「さ、サルヴァ……あの怠惰でやる気がなかったお前が突然やる気を出すなんて、一体どうしたというのだ? それにその口調はどうした?」
「いえ……自分も、サリュ家の一員として恥ずかしくない振る舞いの出来る男になりたいと、そう決心した次第です」
「なんと……そのようなめでたい事があるとは、予想していなかった。お前の事は半ば見捨てていたが、力をつけるようであれば、わが息子として認めよう。努力せよ」
「は、ありがたき幸せ」
兄弟たちも、妻たちも、俺を不審そうな目で眺めていた。
無理もないだろう。
自分を磨くという言葉からは最も縁遠い所にいたのが、このサルヴァなのだ。
*****
サリュ家の邸宅が存在するサリュ領の領都マーク。
父親の許可を得た俺は領都の街に出ていくつか準備をする事にした。
それにあたってデウスのストーリー展開を少し説明しようと思う。
デウスの1作目と2作目は、一般に冒険者学校編と呼ばれる。
主人公にヒロイン、仲間達ら様々なメンバーが集い、学校生活を送るのだ。
この冒険者学校のカリキュラムは変わっている。
学校の指示の元、主人公たちは各地に何度も旅に出るのだ。
この旅は、『修学課題』と呼ばれる。
旅先で学校の課題をこなす中で、生徒達は冒険者として成長していく。
そして、旅先では様々な悪事や陰謀などにも巻き込まれる。
それら悪事を、主人公達はずばっと解決する。
そういうストーリー展開で、デウスの序盤は構成されているのだ。
この領都マークもまた、主人公達の訪問先の一つだ。
マークの街の事はよく覚えている。
冒険者学校で、最初に旅に出かける場所が、このマークの街だからだ。
この街はデウスのストーリーにおいてのチュートリアル的役割を果たす。
主人公と仲間達は、喧嘩したりもしながら課題をこなそうとする。
だが、この街には、不穏な影があった。
この街に存在する大修道院を訪れた聖女の命が狙われているのだ。
偶然その現場に居合わせた主人公たちは、何者かの襲撃から聖女を守る。
犯人たちの行方を追うと、サリュ領の領主の家に辿り着く。
そう、先ほど朝食で会話していたゴーリスが黒幕なのだ。
だがゴーリスは当然それを認めない。
ゴーリスは腐っても大貴族であり、そう簡単には追い詰められないのだ。
そこでサルヴァが登場し、さんざん主人公達を馬鹿にするシーンもあった。
学生の力では、権力には勝てないのか。
そんな絶望感が一行に訪れるが、そこでさらなる事件が起こる。
大修道院に置かれた国の秘宝、「セインベル」という鐘が盗まれるのだ。
ゴーリスは管理責任を問われる立場なため、泡を食って鐘を探す。
学生達も、それを手伝うのが緊急の課題になる。
鐘は国境へと運ばれているらしきことが分かり、一行は天眼山脈へ向かう。
そこで、鐘を盗んだ犯人である謎の少女とのボス戦が起こる。
だがこのボスはHPを何割か減らすと本気を出し、主人公たちは敗北する。
そこで、学校が急遽雇ったA級冒険者たちが登場し、主人公たちを助ける。
主人公たちが時間を稼いだおかげで、一流の冒険者が間に合ったのだ。
鐘を守ったままでは形勢が悪いと判断した少女は、そこから逃げ出す。
主人公達の行いは学校やゴーリスにも評価され、表彰される。
一方、サルヴァは父親から役立たずだと罵倒される。
サルヴァはわんわん泣きながら、父親の元から逃げ出す。
そこでねじ曲がったサルヴァは、この後悪行を繰り返すようになったりする。
だが結局、ゴーリスが聖女の命を狙った件については、宙に浮いたままだ。
このゲームの序盤は、そうした汚い権力との葛藤を描いているのだ。
その後、聖女は主人公に興味を持ち、学校に転入してきたりもするのだが。
まあ今は関係のない話だ。
ついつい、デウスのストーリーを長々と語ってしまったが。
今関係があるのは、大修道院に聖女がいる事だ。
これはネタバレになってしまうのだが――
この聖女、〈円環の唄〉という作中に登場する世界的秘密結社の幹部である。
〈天の秘密を唄う使徒〉というのが彼女の正体だ。
この物語における黒幕的存在の一人なのである。
この事が明かされるのは、4作目の終盤だ。
あれは驚いた。
ちなみに、鐘を盗んだ謎の少女も、〈風の秘密を唄う使徒〉という幹部である。
この二人は、実は仲間同士なのだ。
聖女の命が狙われたのは、鐘を盗みやすくするための陽動で。
ゴーリスは、結社の人間に騙されてそれを実行しただけだったのだ。
俺が用があるのは、この聖女が持つ、とあるアイテムである。
4作目の終盤、この聖女とボス戦が起きる。
戦闘後、聖女は主人公にあるアクセサリーを残してその場を去る。
その名も、〈エクスペンダント〉。
このペンダントの効果は、全能力+100、全状態異常無効。
ちなみに、このゲームのパラメータは最大値999である。
つまりはチートアイテムだ。
このアイテム、普段はこの大修道院の聖女の部屋に仕舞われている。
聖女自身が後にそのように語っているセリフがあるのだ。
ちなみに、このペンダントは勇者の資格を証明する物という設定もある。
俺はそんな設定はどうでもいいが、このペンダントには用がある。
このゲーム、状態異常の対策はとにかく重要である。
いちいち状態異常の効果が強烈なのだ。
バフ・デバフが勝敗に大きく影響するゲーム性は、ユーザーには人気だった。
だが、実際に生きてこの世界に存在する身としては、冗談じゃない。
全状態異常を無効化できるアイテムは、この世にエクスペンダントだけ。
つまりは、俺にとって外す事は出来ないアイテムなのだ。
俺はこのペンダントを盗み出す事を既に決めている。
そのための準備として、シャイニングスライムを狩るのだ。
長々とストーリーを語ってきた理由は、この計画を説明するためである。
そして盗み方にも、俺は心当たりがあった。
闇Lv3、水Lv3、光Lv3で覚えられる魔法。
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