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♡♀ 第十四章 また死ぬ彼女と決戦彼女 ♀♡
34話
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そこに現れた少女の姿を見ると、シホ達から自然と笑みが零れた。
「「メリランダ!」」
メリランダは二人にニコッと笑顔を返す。
「大カタコンベを出られたというのに、また戦いですか?懲りないですねぇ。さっさとイチャついたらどうですか?」
シホは少し不思議そうに彼女を見る。
「ていうかメリランダ、どうして此処が?それに蝿の中から現れたように見えたけど」
「細かい話は後です。困っているのでしょう?」
メリランダに詰め寄るエルテ。
「シホの村が大変。この邪神って呼ばれてるの倒さないとみんな危ない」
「なるほど。お二人の敵であるなら、私の敵でもあります」
そう言って杖を構えだした彼女にシホは注意を促す。
「待って、あいつ完全耐性持ってるの。聖魔法も効かないよ」
「そうですか。なら私の聖魔特攻を試すには丁度良いですね」
「あとそれとね、あいつ倒す度に・・・・」
話半ばでメリランダは詠唱を始める。
「天より下りし言霊は剣となり鉄槌となり・・・・、以下省略!メルカバ・イグニス!」
邪神へと向けられた大きな魔法陣から高出力の巨大な光の束が射出される。
収まった光の残像と爆風の中に、体の八割程を失った邪神が見えた。だが瞬時にその体の全てが復元すると、シホはメリランダの胸ぐらを掴んでグラグラと揺らす。
「倒す度に強くなるんだって!私とエルテに出来る事無くなっちゃうでしょ⁉話最後まで聞きなさいよ!」
「これは失礼、つい試してみたくて。でも見ましたか?完全耐性を貫通しました!」
「そう、しかも一撃でねって、そういう事じゃないの!」
「あの邪神、一瞬は死んでいる様でしたよ?という事はシホさんなら殺せるのでは?」
「ん・・・・?ああ、死者継承!」
「そうです。タイミングこそ厳しいですが、あの邪神の死の瞬間にシホさんが触れる事さえ出来れば滅ぼせるはずです」
「メリランダ、今のあと何回撃てる?」
「2回程でしょうか」
「私が本体にしがみ付くから撃って」
「耐性貫通効果を取得してしまいましたから、当たればシホさんも死にますよ⁉」
「メリランダを信じる!いつでも撃てるよう頼んだよ!」
そう言ってシホは邪神の巨大な肉塊に向かい駆け出すと、エルテも一緒に並走してきた。
「なら邪魔な触手は引き受ける。シホ、信じる!行って」
「ありがと!」
シホは襲い来る触手達を躱しては斬り進んでいく。後方ではエルテもシホの負担を減らそうと奮闘している。メリランダも援護の魔法攻撃を行う。
シホが距離を詰めると、肉塊は再び浸食する炎をあちこちにばら撒く。範囲魔法を連発し、それらを処理するシホだったが、その最中、足元に小さな魔法陣がある事に気が付く。だが、他に気を取られていたためそれを思わず踏んでしまった。
足元からシホの体は石化していく。肉塊まであと僅かな距離にいる彼女の異変に二人は気づいた。自分の名を叫ぶ二人にシホは大声で合図する。
「エルテ逃げて!メリランダお願い!」
腰まで石化が進む中、片腕で自分の髪の毛を掴んだシホは、自らの首を刎ねた。そして勢い良く自分の頭を邪神の肉塊に向かい放り投げる。残った身体は完全に石になったようだ。
頭だけになったシホは大きく口を開けると、肉塊へと力強く噛みついた。意識が薄れていく中、メリランダの強烈な攻撃に曝される。
◆やば、流石に肉体を失い過ぎてる・・・・。再生も追いつかない、死ぬかも。エルテ・・・、エルテ・・・・!
無我夢中で噛みついていると、大きな肉塊は細かい光の粒子となって消えた。そしてシホの意識は無くなり、その頭がゴロンと地面に落ちる。
直後、シホの体が復元される。うつ伏せで倒れる彼女は、何故かフードの付いたボロ切れにしか見えない生地の服を纏っていた。
エルテとメリランダがシホの名を呼びながら駆け寄ってくる。シホは少しぼーっとしながら起き上がるとエルテを見た。
「あれ?エルテ、体の傷が消えてる・・・・」
「今のでレベルが上がったら、組織修復習得した。それよりシホ大丈夫?雰囲気変わってる」
「え?」
自分が身に着けている服をキョロキョロと見るシホ。ここに鏡があれば前髪の一部が白髪に変化していた事にも気づいただろう。
メリランダも彼女の変化が気になった。
「シホさんは一体何者になったのでしょうか。私が魔王になった時と似たようなものを感じますが・・・・」
そう言いながら彼女はシホに解析魔法をかけた。
個体識別 :シホ
種別 :神系・死神
レベル :110
能力値 :体力300・力270・魔力340
耐性・弱点 :物理以外の属性80・聖100・闇100・弱点なし
スキル :表示上限を超えています
固有アビリティ:死者継承・肉体保持・組織修復・死からの目覚め
「不死系でなく死神⁉どういう事でしょう・・・・?邪神を倒した影響でしょうか」
そう驚くメリランダの前で、シホは立ち上がると苦笑いをする。
「服以外の変化は自分でもよくわからないや。とりあえず村に戻るのに困るから、裸で復活しないでよかった」
「ちっ、明るい場所で拝めると思ったのに・・・」
◆今、メリランダの小声が聞こえた気が・・・・。それはそうと、
「村のみんなはどうなっただろう。治ってるといいけど」
「「メリランダ!」」
メリランダは二人にニコッと笑顔を返す。
「大カタコンベを出られたというのに、また戦いですか?懲りないですねぇ。さっさとイチャついたらどうですか?」
シホは少し不思議そうに彼女を見る。
「ていうかメリランダ、どうして此処が?それに蝿の中から現れたように見えたけど」
「細かい話は後です。困っているのでしょう?」
メリランダに詰め寄るエルテ。
「シホの村が大変。この邪神って呼ばれてるの倒さないとみんな危ない」
「なるほど。お二人の敵であるなら、私の敵でもあります」
そう言って杖を構えだした彼女にシホは注意を促す。
「待って、あいつ完全耐性持ってるの。聖魔法も効かないよ」
「そうですか。なら私の聖魔特攻を試すには丁度良いですね」
「あとそれとね、あいつ倒す度に・・・・」
話半ばでメリランダは詠唱を始める。
「天より下りし言霊は剣となり鉄槌となり・・・・、以下省略!メルカバ・イグニス!」
邪神へと向けられた大きな魔法陣から高出力の巨大な光の束が射出される。
収まった光の残像と爆風の中に、体の八割程を失った邪神が見えた。だが瞬時にその体の全てが復元すると、シホはメリランダの胸ぐらを掴んでグラグラと揺らす。
「倒す度に強くなるんだって!私とエルテに出来る事無くなっちゃうでしょ⁉話最後まで聞きなさいよ!」
「これは失礼、つい試してみたくて。でも見ましたか?完全耐性を貫通しました!」
「そう、しかも一撃でねって、そういう事じゃないの!」
「あの邪神、一瞬は死んでいる様でしたよ?という事はシホさんなら殺せるのでは?」
「ん・・・・?ああ、死者継承!」
「そうです。タイミングこそ厳しいですが、あの邪神の死の瞬間にシホさんが触れる事さえ出来れば滅ぼせるはずです」
「メリランダ、今のあと何回撃てる?」
「2回程でしょうか」
「私が本体にしがみ付くから撃って」
「耐性貫通効果を取得してしまいましたから、当たればシホさんも死にますよ⁉」
「メリランダを信じる!いつでも撃てるよう頼んだよ!」
そう言ってシホは邪神の巨大な肉塊に向かい駆け出すと、エルテも一緒に並走してきた。
「なら邪魔な触手は引き受ける。シホ、信じる!行って」
「ありがと!」
シホは襲い来る触手達を躱しては斬り進んでいく。後方ではエルテもシホの負担を減らそうと奮闘している。メリランダも援護の魔法攻撃を行う。
シホが距離を詰めると、肉塊は再び浸食する炎をあちこちにばら撒く。範囲魔法を連発し、それらを処理するシホだったが、その最中、足元に小さな魔法陣がある事に気が付く。だが、他に気を取られていたためそれを思わず踏んでしまった。
足元からシホの体は石化していく。肉塊まであと僅かな距離にいる彼女の異変に二人は気づいた。自分の名を叫ぶ二人にシホは大声で合図する。
「エルテ逃げて!メリランダお願い!」
腰まで石化が進む中、片腕で自分の髪の毛を掴んだシホは、自らの首を刎ねた。そして勢い良く自分の頭を邪神の肉塊に向かい放り投げる。残った身体は完全に石になったようだ。
頭だけになったシホは大きく口を開けると、肉塊へと力強く噛みついた。意識が薄れていく中、メリランダの強烈な攻撃に曝される。
◆やば、流石に肉体を失い過ぎてる・・・・。再生も追いつかない、死ぬかも。エルテ・・・、エルテ・・・・!
無我夢中で噛みついていると、大きな肉塊は細かい光の粒子となって消えた。そしてシホの意識は無くなり、その頭がゴロンと地面に落ちる。
直後、シホの体が復元される。うつ伏せで倒れる彼女は、何故かフードの付いたボロ切れにしか見えない生地の服を纏っていた。
エルテとメリランダがシホの名を呼びながら駆け寄ってくる。シホは少しぼーっとしながら起き上がるとエルテを見た。
「あれ?エルテ、体の傷が消えてる・・・・」
「今のでレベルが上がったら、組織修復習得した。それよりシホ大丈夫?雰囲気変わってる」
「え?」
自分が身に着けている服をキョロキョロと見るシホ。ここに鏡があれば前髪の一部が白髪に変化していた事にも気づいただろう。
メリランダも彼女の変化が気になった。
「シホさんは一体何者になったのでしょうか。私が魔王になった時と似たようなものを感じますが・・・・」
そう言いながら彼女はシホに解析魔法をかけた。
個体識別 :シホ
種別 :神系・死神
レベル :110
能力値 :体力300・力270・魔力340
耐性・弱点 :物理以外の属性80・聖100・闇100・弱点なし
スキル :表示上限を超えています
固有アビリティ:死者継承・肉体保持・組織修復・死からの目覚め
「不死系でなく死神⁉どういう事でしょう・・・・?邪神を倒した影響でしょうか」
そう驚くメリランダの前で、シホは立ち上がると苦笑いをする。
「服以外の変化は自分でもよくわからないや。とりあえず村に戻るのに困るから、裸で復活しないでよかった」
「ちっ、明るい場所で拝めると思ったのに・・・」
◆今、メリランダの小声が聞こえた気が・・・・。それはそうと、
「村のみんなはどうなっただろう。治ってるといいけど」
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