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番外編 腐ってるけど旦那ラブだったあたしがレズ墜ち女便所になるまで
2 豪雨の夜の誘惑に
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その後、明人は度々姪を送迎に来るようになった。
「雨ひどいですね……。よければ送って行きましょうか?」
「いいんですか? じゃあお願いしようかな……」
それはある雨の日だった。朝晴れていたのがうそのように、横殴りの雨風が保育園のガラスを叩いている。
すでに園児はみな帰宅している。後は明人の姪だけだ。両親もおじも仕事が忙しく、遅くなってしまったのだという。
「実は嫁が今日は泊まりなんです。よければなんか作りますから食べていきませんか?」
姪を妹夫婦の家まで送り、タワーマンションにたどり着いた時明人が切り出す。
「ええと……。じゃあお言葉に甘えて……」
北条家へのお招きに応じることにする。今日は譲が夜遅くまで仕事で戻らない。この雨だし、夕飯をどうしたものかと思っていたのだ。
「あはは……。やっぱり……こういうのなしですかねえ……?」
「いやいや、いいじゃないですか。美緒さんはなかなかセンスがいいかも」
明人の料理は町の飲食店がかすむほど美味だった。オーブンで焼いただけのチキンソテーなのに、驚くほど味が深い。なお、隠し味は秘密だそうだ。
白ワインも良く合っていて、つい進んでしまう。
なんと言っても、明人はとても聞き上手で話し上手だった。話しているだけでこんなに楽しいとは、意外だった。
短大に通っていたころ、金持ちの子である友人のお誘いで行ったことのあるホストクラブを思い出す。トークで女を喜ばせる訓練を積んでいるプロたち。
が、明人に比べるとどうしてもつたなく思えてしまう。
「あたし……少し酔ったかなあ……」
「いやいや、まだ宵の口ですよ」
隣家の夫の美貌に、ポーッとなってしまう。
そして……。
「美緒……。♡かわいいよ……!♡ 感度いいんだな……中がギュッてしてるぜ……」
「ああああああーーーっ……!♡ あんっ……。明人さんが上手だからあ……!♡」
いつの間にか、本当にいつの間にか美緒は明人と寝室のベッドで裸で触れ合っていた。
対面騎乗位で隣家の夫とつながり、AV女優のように卑猥に腰を振っている。
(すごい……。♡明人さんすごく上手……。感じ過ぎちゃう……)
隣人との不倫に、恍惚としてしまう。
夫の譲はセックスが下手ではないが、若いためにまだ未熟なところがある。
なにより、美緒は譲以外の男を知らない。
明人の手管にたちまち夢中になってしまった。指でアクメを迎えさせられてしまうなど、初めてのことだった。
酒が入っていたせいもあるだろう。普段はセックスの時も恥ずかしがってしまう美緒はすっかりリラックスして、快感を受け入れていた。
(気持ちいい……。♡気持ちいいのお……)
これが不倫であることなど忘れていた。ここが隣人夫婦の愛の巣だという事実など吹き飛んでしまっていた。
酒でぼんやりした意識の中での、セックスの快感が二十三歳の若妻を支配していた。
「で……? 相手は誰だと思う……?」
翌日、白木家のリビング。
美緒は、隣家の嫁である絵美香に詰問されていた。
テーブルの上には使用済みのコンドームと、どこを探しても見つからなかったマグネットピアスが置かれている。(保護者の中には忌避感を持つ者もいるため、保育園の規則でピアスは禁止されている)
不倫の動かぬ証拠だった。
「よっぽど慌てたのねえ。コーヒーの粉こぼした振りしてアレのにおいをごまかそうとしてたけど、却って怪しいわよ。で、ゴミ袋の奥を調べたらビニールにくるまれたこれが出てきたってわけね」
美貌の隣人の言葉が、美緒の外堀を埋めていく。
「も……申し訳ありませんでした……!」
床に平伏し、頭をこすりつける。こんなことで許されるとは思わない。だが、そうせずにはいられなかった。
(もし慰謝料を請求されたら……? 裁判なんてことになったらみんなにバレちゃう……。ゆず君に知られたら……離婚……?)
若妻の背筋に嫌な汗が伝う。一夜の過ちなどというどこかロマンチックなものではない。絵美香の出方によっては、自分は破滅だ。
職場も辞めざるを得ないかも知れない。
なにより、譲を今でも愛しているのだ。一時の勢いで不倫をしておいてなんだが、彼と別れるのは絶対に嫌だった。
「美緒さん。なんでも言うこと聞けるなら……考えてあげてもいいけど?」
嘆息した絵美香が、怒りをかろうじて抑えた調子で言う。
「は……はい……! なんでもします……なんでも言ってください!」
その返答が、淫らな非日常の始まり、そして二度と戻れない倒錯した快楽の世界への片道切符だった。
「雨ひどいですね……。よければ送って行きましょうか?」
「いいんですか? じゃあお願いしようかな……」
それはある雨の日だった。朝晴れていたのがうそのように、横殴りの雨風が保育園のガラスを叩いている。
すでに園児はみな帰宅している。後は明人の姪だけだ。両親もおじも仕事が忙しく、遅くなってしまったのだという。
「実は嫁が今日は泊まりなんです。よければなんか作りますから食べていきませんか?」
姪を妹夫婦の家まで送り、タワーマンションにたどり着いた時明人が切り出す。
「ええと……。じゃあお言葉に甘えて……」
北条家へのお招きに応じることにする。今日は譲が夜遅くまで仕事で戻らない。この雨だし、夕飯をどうしたものかと思っていたのだ。
「あはは……。やっぱり……こういうのなしですかねえ……?」
「いやいや、いいじゃないですか。美緒さんはなかなかセンスがいいかも」
明人の料理は町の飲食店がかすむほど美味だった。オーブンで焼いただけのチキンソテーなのに、驚くほど味が深い。なお、隠し味は秘密だそうだ。
白ワインも良く合っていて、つい進んでしまう。
なんと言っても、明人はとても聞き上手で話し上手だった。話しているだけでこんなに楽しいとは、意外だった。
短大に通っていたころ、金持ちの子である友人のお誘いで行ったことのあるホストクラブを思い出す。トークで女を喜ばせる訓練を積んでいるプロたち。
が、明人に比べるとどうしてもつたなく思えてしまう。
「あたし……少し酔ったかなあ……」
「いやいや、まだ宵の口ですよ」
隣家の夫の美貌に、ポーッとなってしまう。
そして……。
「美緒……。♡かわいいよ……!♡ 感度いいんだな……中がギュッてしてるぜ……」
「ああああああーーーっ……!♡ あんっ……。明人さんが上手だからあ……!♡」
いつの間にか、本当にいつの間にか美緒は明人と寝室のベッドで裸で触れ合っていた。
対面騎乗位で隣家の夫とつながり、AV女優のように卑猥に腰を振っている。
(すごい……。♡明人さんすごく上手……。感じ過ぎちゃう……)
隣人との不倫に、恍惚としてしまう。
夫の譲はセックスが下手ではないが、若いためにまだ未熟なところがある。
なにより、美緒は譲以外の男を知らない。
明人の手管にたちまち夢中になってしまった。指でアクメを迎えさせられてしまうなど、初めてのことだった。
酒が入っていたせいもあるだろう。普段はセックスの時も恥ずかしがってしまう美緒はすっかりリラックスして、快感を受け入れていた。
(気持ちいい……。♡気持ちいいのお……)
これが不倫であることなど忘れていた。ここが隣人夫婦の愛の巣だという事実など吹き飛んでしまっていた。
酒でぼんやりした意識の中での、セックスの快感が二十三歳の若妻を支配していた。
「で……? 相手は誰だと思う……?」
翌日、白木家のリビング。
美緒は、隣家の嫁である絵美香に詰問されていた。
テーブルの上には使用済みのコンドームと、どこを探しても見つからなかったマグネットピアスが置かれている。(保護者の中には忌避感を持つ者もいるため、保育園の規則でピアスは禁止されている)
不倫の動かぬ証拠だった。
「よっぽど慌てたのねえ。コーヒーの粉こぼした振りしてアレのにおいをごまかそうとしてたけど、却って怪しいわよ。で、ゴミ袋の奥を調べたらビニールにくるまれたこれが出てきたってわけね」
美貌の隣人の言葉が、美緒の外堀を埋めていく。
「も……申し訳ありませんでした……!」
床に平伏し、頭をこすりつける。こんなことで許されるとは思わない。だが、そうせずにはいられなかった。
(もし慰謝料を請求されたら……? 裁判なんてことになったらみんなにバレちゃう……。ゆず君に知られたら……離婚……?)
若妻の背筋に嫌な汗が伝う。一夜の過ちなどというどこかロマンチックなものではない。絵美香の出方によっては、自分は破滅だ。
職場も辞めざるを得ないかも知れない。
なにより、譲を今でも愛しているのだ。一時の勢いで不倫をしておいてなんだが、彼と別れるのは絶対に嫌だった。
「美緒さん。なんでも言うこと聞けるなら……考えてあげてもいいけど?」
嘆息した絵美香が、怒りをかろうじて抑えた調子で言う。
「は……はい……! なんでもします……なんでも言ってください!」
その返答が、淫らな非日常の始まり、そして二度と戻れない倒錯した快楽の世界への片道切符だった。
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