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01 金髪ギャルのアイデンティティ

初めての…

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 「すごい…こんなに濡れてるなんて…」
 女子トイレの洋式便器に腰掛けてパンツを下ろした椿姫は、自分の股間から滴ったものの量に驚いていた。
 今まで、ここまで濡れた経験はない。
 (それより…どうしよう…。オナニーしたくてたまらないよ…)
 まだ淫らな気分は鎮まらない。
 自慰をしない限り、もやもやした気持ちは治りそうになかった。

 (こんなえっちな気分のままじゃ帰れないし…しょうがないよね…)
 意を決した椿姫は、自分の花びらに指を這わせる。
 「あ…やん…!」
 軽く触れるだけで、全身に電量が走るようだった。
 大きな声が出そうになるのをかろうじてこらえる。
 (すごい…こんなに敏感になってるなんて…)
 信じられないことだった。
 今まで、生理が近くてもここまで体が敏感になったことはない。
 「ああ…感じるよ…気持ちいいよお…」
 一番敏感な突起を転がすと、頭の中が真っ白になっていくようだった。
 (すごいわ…。これならもしかしてイけるかも…)
 それまでオーガズムを経験したことのない椿姫の体は、未知の感覚に向けて急速に駆け上がっていく。
 (これは治明の指…治明の指…)
 無意識に、椿姫は治明に愛撫されているところを想像していた。
 不思議だが、そうすると信じられないほど心地良いのだ。
 (だめだめ…イくイく…イっちゃう!)
 「あああ…ああああああああっ…!」
 敏感な突起をつまんでしごいた瞬間、目の前が白く弾けた。
 椿姫はおどろくほどあっさりと、生まれて初めてのオーガズムを迎えていた。
 反射的に口を左手で押さえていなければ、トイレ中に響く大声を出していただろう。
 (き…気持ち良かった…。これがイくってことなんだ…。
 治明のマッサージのおかげかな…)
 今まで、自慰をしてもどうしてもオーガズムを迎えることができなかった椿姫は、そんなことを思っていた。

 「におい…残ってないよね…?」
 ビデで念入りに自慰の跡を洗浄した椿は、ふしだらなにおいが残っていないか確かめる。
 汚してしまったパンツは、トイレットペーパーを大量に使って拭くしかなかった。
 (しかし…治明に指マンされるのを想像してイっちゃうなんて…。
 これじゃあたし、治明のこと好きみたいじゃん…)
 女にも賢者タイムと言うものはある。
 学園のトイレで自慰をして果てたことに軽い自己嫌悪を感じつつ、椿姫は考える。
 (ほんとのとこ、どうなんだろ…?)
 手を洗い、鏡とにらめっこになりながら椿姫は自分に問いかける。
 自分は治明をどう思っているのか。
 いわゆる処女ビッチであった自分が、今までに感じたことのない思いが、胸の中に芽生えている。
 だが、その思いがなんなのか。
 それはまだ椿姫自身にもわからなかった。

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