僕らの恋愛経過記録

藤宮りつか

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Final Season

    永遠に輝け! 五つ星☆(3)

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「いや、もうほんと……マジで尊敬するよ、Five S」
 俺達がせっせとサイン書きにいそしみ始めてから三日。既に全員がノルマの半分をこなし、ひたすら自分との闘いに没頭している姿を見た湊さんは、全く陽平に相手をしてもらえなくて暇なのか、テーブルに着いて黙々とサインを書き続けている俺達に感心しているのか、呆れているのかわからない顔だった。
「デビューしたてでそれをやっているならわかるけど、デビュー三周年記念のイベントでそれをやる? 普通、その発想はないと思うんだけど」
「うるせーな。見てわかんだろ。俺達は今忙しいの」
 ここ数日。CROWNは写真集の撮影で海外に行っていたわけだけど、帰って来るなりこうして俺達の家に顔を出すということは、湊さんも陽平に会いたくて仕方がなかったんだろうな。
 ところが、せっかく帰って来ても陽平が全然相手をしてくれないから寂しいのだと思う。
 でも、せっかく海外から帰って来た恋人に対し、少し冷た過ぎたと反省したのだろうか。陽平は邪険にした直後の湊さんに向かって
「あと百枚書いたら休憩にするから。それまではおとなしくしてろよ。休憩になったら相手してやるから」
 と付け加えていた。
 その言葉を聞いた湊さんの顔がパッと明るくなる。
 何だかんだと、ここの二人も仲良くやっているみたいで結構なことだ。
「やったぁぁぁ~っ! ノルマ達成っ! 俺、終了~っ! 俺、頑張ったぁ~っ!」
 陽平が再びペンを握り、黙々とサインを書き始めてから数分後。ついにメンバー最初のノルマ達成者が出た。
 初日からただならぬやる気を見せていた悠那である。
 初日は俺と同じ数のサインを書いて終わった悠那は、二日目、三日目には更にペースを上げてきて、一人二千枚のノルマを三日で達成してしまったのだ。
 ほんと、やる気を出した時の悠那は凄まじい。
 かくいう俺は、初日こそ好調なスタートを見せたものの、ペースはそれっきり上がったり下がったりもしなくて、今現在で千五百枚程度。あと五百枚は残っているけれど、残り五百枚になると終わりが見えてきた感じでもある。
 ちなみに、悠那以外のメンバーの進捗具合はどんぐりの背比べ。海がちょっと遅れ気味ではあるけれど、隣りで律が優しく励ましてあげているので、まだまだ心は折れていなかった。
 イベントまではあと四日残っているから、どうにか間に合いそうである。
 陽平の言った「あと百枚」に乗っかった俺達も、ひたすらペンを動かしながらサインを書き続け、その目標を達成したところで一度ペンを置くことにした。
「お茶淹れたよ~。湊さんも一緒にお茶にしよ~」
 過酷なノルマを達成したばかりだというのに、悠那は俺達が黙々とサインを書き続けている間に、お茶の用意をしてくれていた。
 一番乗りでノルマを達成した悠那の顔は誇らしげで、晴れやかだった。
「ほんと、お前の本気は尊敬するわ」
「まあ、夏休みの宿題も三日で終わらせるような人ですからね。本気を出した時の悠那さんが凄いことは認めます」
「悠那君にとって、三日という期間が一番集中できるのかもしれないですね」
「そうかも~。三日坊主ならぬ三日集中だよね」
「そんな言葉はありませんけど」
 今日も今日とて、暇さえあればサインを書き続けている俺達は、最早一生分のサインを書いた気分だった。
 俺達がサインを書き始めて三日ということは、マネージャーの元にも大量のお菓子が届いた後で、事務所に届いた大量のお菓子の袋詰め作業も始まっているわけだけど、その手伝いには俺達の後輩、Seven Heavenも助っ人に来てくれているらしい。
 もちろん、仕事の合間を縫ってではあるけれど、先輩に力を貸してくれる後輩の存在は有り難いし嬉しい。
「しかしまあ、本当に無謀っていうか、すげーことを考えたものだよね。俺が海外で写真集の撮影をしている間に、陽平達がそんな事を始めているとは思わなかったよ。もうすぐデビュー記念イベントだってことは知っていたけど」
「仕方ねーじゃん。司が急に言い出したし、俺達もその気になっちまったんだから」
「ま、イベントに来たファンが確実に喜ぶいいアイデアだとは思うけどね。でも、俺はちょっと真似できないかも」
「別に真似する必要はないだろ。CROWNにはCROWNのやり方があるんだから」
「それもそうだよね」
 悠那の淹れてくれたお茶で休憩にするため、一度テーブルの上を片付けた俺達は、お茶のお供に湊さんから貰ったお土産を開けることにした。
 湊さんからのお土産はクッキーとチョコレートだった。ちょうど甘いものを欲していた俺の口にはぴったりである。
「写真集の撮影はどうだったんですか? 仕事で海外に行けるなんて羨ましいです~」
 俺達の半年後にデビューをしたCROWNは、今回が二度目の写真集発売になる。一冊目も二冊目も海外での撮影となり、Zeusの写真集は海外で撮ることにでもなっているの? と思ってしまった。
 一方、俺達Five Sも写真集は一冊出しているけれど、すべて国内で撮られた写真ばかりで、俺達はまだ仕事で海外に行ったことがない。
 個人的には海外旅行に興味がないし、興味がないどころか恐怖心すらある俺は、国内の仕事だけで充分だと思っている。
 だって、言葉が通じないって怖いじゃん。何かあったらどうするの? 迷子になったらどうすればいいんだよ。俺、怖くて泣いちゃうかもしれない。水や食べ物が口に合わなくても嫌だし。
 でも、そう思っているのは俺だけかもしれない。俺以外のメンバーは全員海外旅行経験ありだから。そのうち「海外に行ってみよう」って話になるのかもしれない。
「そう言えば、Five Sはまだ仕事で海外に行ったことがないんだっけ? 写真集とかミュージックビデオとかを海外で撮影しようって話にはならないの?」
「今のところはないですね。何せ、パスポートすら持っていない人もいますし」
「う……」
 言わずもがな、俺のことである。これまで一度も海外に行ったことがない俺には必要がなかったし、海外旅行の予定もないのにパスポートを作る理由がないから、パスポートそのものを持っていなかった。
「え。何? 司って海外未経験者? 今時珍しくない?」
「って言われても……。俺に海外旅行をしたい願望なんてなかったし。家族旅行も国内ばっかりだったから……」
 最近の人達はわりと気軽に海外旅行に行くイメージだけど、世の中には俺みたいに海外旅行に行ったことがない人間だって沢山いる。「海外旅行に行ったことがない」というだけで、そんなに驚かれるようなことでもないと思う。
 そもそも、旅行なんて行きたい人間が行くもので、実家で暮らしている時は出不精のインドア派だった俺は「旅行に行きたい」と思うことすらなかったというのに。
 まあ、仕事でいろんな場所に行くようになったから、旅行には慣れてきたところはあるし、悠那と一緒ならプライベートでも旅行をしたいと思うようにもなってきたけれど。
「別にいいじゃん。司は日本が大好きなんだよ。ね♡」
 海外旅行に行ったことがない俺のことを馬鹿にしているわけではないけれど、「行ったほうがいい」と言わんばかりの湊さんに悠那が言い返していた。
「いやいや。司の場合は“日本が大好き”とかいう理由じゃなくて、単純に旅行に行くのが面倒臭いタイプだぞ」
「そうそう。結構臆病なので、海外旅行を怖がっているようにも思いますし」
「多分、言葉が通じないのが嫌なんですよ。だって司さん、たまに外国人タレントと一緒になった時とかずっとそわそわしていますもん」
「見るからに国籍が違う人を前にした時の司って可愛いよね♡ 顔に思いっきり“どうしよう”って書いてあるんだもん」
「スポーツ選手ならまだしも、日本で活動している外国人タレントなら、日本語だって普通に通じるのにな」
「~……」
 もっとも、その直後に始まったメンバーからの反対意見に、あっさり同調してしまっている悠那だった。
 さすが三年半も寝食を共にしているメンバー達だ。俺のことはよくわかっていらっしゃるし、よく見てもいらっしゃる。全部当たっているから何も言い返せない。
 だって、仕方ないじゃん。俺ってそんなに勉強熱心なほうではなかったし、高校も途中で辞めちゃってるから、自分の語学力に全く自信がないんだもん。英語の授業は苦手だったし。
「司って身体は大きいのに小心者なところがあるもんな。ま、そのうちFive Sにも海外で仕事をする日が来るかもしれないから、その時に備えて国外の勉強もしておいたら? 日本の外に目を向けるのはいい事だし」
「うん……そうする……」
 湊さんに海外での仕事はどうだったのかを聞いたはずなのに。それがどうして俺のチキンっぷりの披露に繋がってしまったのやら……だ。
「で? 写真集撮影はどうだったんだよ」
「ん? ああ、楽しかったよ。いい写真もいっぱい撮れたし。発売されたら陽平にもプレゼントするね」
「いらねー」
「え。正気?」
「わりと」
「……………………」
「嘘嘘。一応貰ってやるから」
 結局、肝心な湊さんの海外での撮影の感想は「楽しかったよ」の一言で終わってしまい、俺達と湊さんを含む六人は、三十分ほど和気藹々と談笑をしてから、再びサイン書きを再開させた。
 また湊さんをほったらかしにしてしまう状況になってしまうのだが、今回は一抜けした悠那が一緒だから、湊さんも退屈をしないで済むようだった。
 悠那の彼氏である俺としては、たとえ湊さん相手でも悠那が俺以外の男と一緒にいる状況は落ち着かないから、サインを十枚書くたびに悠那を見て、湊さんが悠那に良からぬことをしていないかと監視した。
 そうやって、俺が何度も何度も気を散らすものだから
「そんなに心配しなくても、取って食われたりなんかしねーよ。俺の目だってあるんだから」
 と陽平に呆れられた。
 それは俺もわかっているんだけれど、湊さんってちょっと馴れ馴れしいっていうか、悪気なく悠那にお触りすることもあるから、俺としては油断ならないところがあるんだよね。
 前にもTシャツ一枚姿の悠那のシャツの裾を捲って、悠那の生尻を見たことがあるし。
 まあ、今は悠那もちゃんと服を着ているし、みんなの邪魔にならないよう、湊さんと静かにお喋りしているだけみたいだから大丈夫そうだけど。
 それに
「どう? 司。今日中に終わりそう?」
 定期的に湊さんから離れ、俺の様子を見に来る悠那が、「頑張って」の代わりに俺のほっぺたにキスをしてくれるから、俺もその都度やる気を出させてもらっている。
 しかし、今度はそれを見た海が羨ましそうな顔になり、横目でチラチラと律を見ては
「しないよ。全部書き終わったらご褒美をあげる」
 と冷たくあしらわれていたりする。
 でも、一応ノルマを達成した時はご褒美が貰えるようなので、その言葉を聞いた海はやる気を出していた。
 今、ここには三組のカップルがいるのだけれど、人によって恋人同士の形は違うものなんだな、としみじみ思う。
 彼氏に素っ気ない陽平と律のところが少し似ているような気もするけれど。それでも、やっぱり陽平と湊さんには二人なりの恋人の形があるし、律と海のところもまたしかり。
 唯一、人前でも平気でイチャイチャし放題な俺のところが異色って感じで、海や湊さんからは羨ましがられるけれど、陽平と律には呆れられている。
「ねえ、悠那。どうやったら陽平が悠那みたいに俺とイチャイチャしてくれると思う?」
「え? うーん……陽平はちょっと無理じゃない? 陽平とはかれこれ三年半一緒に暮らしてきたけれど、陽平に俺要素って全然ないんだもん」
「だよねぇ……。ま、素っ気なくされても、俺と付き合ってくれているから良しとするか」
「そうだよ。あんな態度を取っていても、自分が湊さんの彼女だっていう自覚はあるみたいだし。ヤることもヤってるんだからいいじゃない」
「それもそうだな」
 黙々とサイン書きをしている俺達の邪魔をしないようにと、二人の会話は至って静かなものだったけれど、俺達が全くの無言だったため、その会話は自然と俺達の耳に入ってきてしまい
「おいっ! そこっ! 何の話をしていやがるんだっ!」
 今度は陽平が気を散らしていた。





 結局、今日中にノルマを達成できたのは悠那一人だったけれど、俺は残り百五十枚になり、陽平と律は二百枚。海は三百五十枚になったところで、今日のサイン書きは終了にした。
 あと少しでノルマ達成だから頑張って終わらせてしまっても良かったんだけれど、さすがに手が疲れて限界だった。
 でも
(この枚数なら明日には終わるな)
 と思うから、もうノルマを達成したも同然の気分だった。
 幸い、明日は雑誌の撮影が一本と、デビュー記念イベントに向けての最後のレッスンが入っているだけだから、サイン書きをする時間は結構ある。早めに終わらせてしまって、少しでもマネージャーの手伝いをしたいところだ。
「なんか俺、この三日間で物凄く手が鍛えられた気がする。高校を卒業してからは字を書く機会が減っちゃったから、久し振りに沢山字を書くと疲れちゃうよね」
「確かに。俺もこんなに長時間ペンを握ったのなんて久し振り。思った以上に書けるものだとは思ったけれど、学生の頃に比べて字を書く力が衰えているように感じたよ」
「大人になるにつれて、当たり前のようにしていたことをやらなくなるのも不思議だよね。大人になったらやらなくなることなのに、どうして子供の時はしなくちゃいけないんだろう、って思うっちゃう」
「それはまあ、大人になってから必要な教養やら何やらを身につけるためじゃない?」
「でも、学校を卒業した後に必要な知識って、算数と読み書き、地理くらいじゃない?」
「うーん……選ぶ職業にもよると思う」
「昔の人は勉強なんかしなくても生きて行けたのにね」
「確かに。人類がまだ原始人だった頃は、生きるために最低限必要なことだけをすれば良かったのにね。知能が高いだけに進化しちゃって、人の生活が複雑で面倒臭くなっていっちゃったのかも」
「だからって、今更原始人みたいな生活は無理だし、したいとも思わないけどね」
「言えてる」
 サイン書きを終了した後は、それぞれの恋人同士で順番にお風呂に入った。
 いつもなら律と海は一緒にお風呂に入らないし、陽平も湊さんと一緒にお風呂に入ることをかたくなに嫌がる。
 でも、今日は全員お風呂に入るタイミングが重なってしまったし、湊さんもいた。
 陽平と一緒にお風呂に入れるチャンスを逃したくない湊さんが
『今から一人ずつお風呂に入るのも後がつかえちゃうから、二人一組でサクッと入っちゃおうよ』
 と言い出せば、海もそれに乗っかろうとした。
 もちろん、陽平と律の二人は嫌がっていたし、陽平が
『だったらお前が海と一緒に入れよ。俺が律と一緒に入るから』
 なんて言い出したから、海が断固阻止の姿勢を見せてきた。
 そして、そこから「一緒に入る」「入らない」の悶着の末、湊さんの言い分が通ることになったのである。
 いつも当たり前のように悠那と一緒にお風呂に入っている俺からしてみれば
(恋人同士なんだから、お風呂くらいさっさと一緒に入っちゃえばいいのに……)
 としか思えない案件だった。
 ジャンケンの末、律と海、俺と悠那、陽平と湊さんの順でお風呂に入ることになった俺は、今し方、悠那と一緒にお風呂場から部屋に戻って来たところで、お風呂上がりにお肌のお手入れをする悠那の髪をタオルで拭いてあげているところだった。
 元々悠那はお肌のお手入れを欠かさない子だったようだけど、アイドルになってからは更に気を遣うようになり
「次は司も~♡」
 自分のお肌のお手入れと一緒に、俺のお肌のお手入れもしてくれるようになった。
 俺が悠那の髪の毛を乾かしてあげる代わりに、悠那は俺のお肌のお手入れをしてくれる仕組みだ。
 “髪を乾かす”とか“お肌のお手入れ”にかこつけて、ただイチャイチャしているだけとも言える。それが俺と悠那の日常でもあるんだけれど。
「でも、人類が進化してくれて良かったよね。人類の進化があったからこそ、俺は今、司とこうして幸せな毎日を送ることができているんだもん♡」
「そうだね。悠那と同じ時代を一緒に生きられて良かったって思うし、悠那と出逢えて良かったと思うよ」
「ふふふ♡」
 サイン書きの話から原始人が出てくるあたりが謎だったりもするんだけれど、要は悠那と一緒にいられて幸せ、という話だった。
「人類が進化したみたいに、もうすぐ三周年記念を迎える俺達も、もっともっと進化していかなくちゃいけないよね」
 そして、そんな言葉で綺麗に話をまとめてしまった悠那は、俺の顔を両手で挟み、チュッ、とキスをしてきた。
「そうだね」
 悠那からの触れるだけのキスにお返しをする俺は、ただ軽く触れ合うだけのキスじゃ物足りなくて……。
 タオルからドライヤーに持ち替えたばかりの手からドライヤーを離すと、悠那の背中に腕を回した。
「ん……」
 せっかく髪の毛を乾かしてあげようと思っていたのに。それどころじゃなくなってしまった俺達は、ただ触れるだけではない本格的なキスを重ねていく。



 Five Sのデビュー記念日まであと四日。
 果たして俺達はこの三年間でどれだけ進化をして、新しく始まる四年目でどこまで進化していけるのだろう。


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