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Season 3
終わり良ければ総て良しっ!(5)
しおりを挟む「んっ……ぁ、んっ……んんっ……っ!」
ベッドの上にうつ伏せになり、お尻だけ高く突き出した状態になっている俺は、司の操るアナルビーズに中をぐりぐり掻き回されて、身体がぷるぷると震えてしまっていた。
「これ使うと、悠那のお尻がどんな風に感じてるのかがよくわかるね」
「やだぁ……見ないでよぉ……」
入り口を押し拡げて入ってくる玉をやり過ごしたかと思ったら、すぐ次が入ってくる感覚におかしくなりそう。出て行く時も一緒で、玉が一つ出て行くたびに、俺はイきそうな声を上げながら、その感触をやり過ごすのに必死だった。
いつも司に指で解してもらったり、たまには舌を使われたりもするけれど、そのどちらとも違う感触。硬くて無機質な物に中を犯される感覚は、ローターを使われた時以来だった。
去年、司の誕生日に初めて使ったローターを、その後も何度か使われたことはあるけれど、俺はやっぱり玩具なんかより司がいいと思うし、俺がそう言うと司もあまり使わなくなったから、ここ最近は引き出しの奥で眠っている。
なのに、ここへきてまた玩具である。朔夜さんは俺と司をどうしたいんだよ。
まさかとは思うけど、こうして俺のお尻の成長を促しているわけではないよね?
そもそも、俺は“お尻が育つ”っていう現象も、“エッチなお尻”がどんなものなのかもよくわかっていないんだけど、朔夜さんが俺のお尻を執拗に揉んでくるのは、自分のプレゼントを司がちゃんと使ってくれているかの確認だったりする?
だとしたら、心の底からやめて欲しい。
「あんんっ! あっ…ん……やあぁ……っん」
余計なことを考えていたら、それを咎めるように、司が玉一個分奥までアナルビーズを押し込んできたから、俺は息が止まりそうになってしまった。
これ、司がいつもいっぱい突いてくれる場所より、更に奥まで届いちゃってるよぉ……。こんな奥まで物が入ってきたら、俺の身体が壊れちゃいそう。
「いつもより奥まで挿入ってるでしょ? 生身の身体じゃ届かない場所を責められるのってどんな感じ?」
「ゃっ……やだぁ……苦しいよぉ……」
「苦しいんだ。じゃあ、あんまり奥まで挿れない方がいいのかな?」
「ぁんんっ!」
ゆっくり押し込んだアナルビーズを一気に引き抜かれた俺は、入り口を擦りながら出て行く玉に、泣きそうな声を上げた。
一気に引き抜かれるとイっちゃいそうになる。
「ぁ……あー……」
「今の気持ち良かったんだ。やっぱり悠那ってエッチな玩具との相性がいいんだね。そんなだらしない顔しちゃって」
「お尻……お尻が変になっちゃう……」
「変になっちゃうくらいに感じちゃう?」
「わかんないよぉ……」
引き抜いたアナルビーズを再び俺の中へと押し込んできた司は、今度は奥より少し手前の場所で、玉二、三個分をゆっくり出し入れしたりする。
「ぁんっ……ゃっ、あ……んんっ……あぁん……っ」
ボコボコした物が何度も俺の中を擦る感触は、いつもしているエッチとはまた違った感覚で、奥をいっぱい突かれるというよりは、中全体を容赦なく擦られているような感じがして、気持ちいいのが止まらなくなりそう。
こんなわけのわからないグッズを使われることに、最初は抵抗があった俺だけど、いざ使われるとしっかり気持ち良くなってしまう自分が嫌になっちゃう。
「んんっ……中っ……お尻……気持ちいいよぉ……」
「うん。凄く気持ち良さそうで可愛いよ。奥まで挿れない方が悠那は感じるみたいだね」
「んっ……ぅんっ……奥は……司に突いてもらう方が好き……好きぃ……」
「かわい」
「ぁんんっ……」
俺の反応に満足する司は、アナルビーズを持っていない方の手で俺のお尻をむにゅって掴んでくると、入り口を開くように引っ張りながら、中のアナルビーズを小刻みに震わせてきた。
「ぁっ、あんっ……それっ……やぁっ、んんっ……」
「悠那の好きなとこ、これでいっぱい擦ってあげるね」
「ダメっ……ダメなのっ……それされると……あぁぁんっ!」
連なった玉が前立腺とそのちょっと奥をいっぱい刺激してきて、嫌でも感じちゃう俺は、身体をきゅうぅっと絞りながら絶頂を迎えた。
「ぁ……あ……あー……」
でも、絶頂を迎えた後もずっと気持ちいいのが続いてて、落ちそうになった俺の腰を抱えて、相変わらず中を掻き回してくる司に、半分意識が飛んでしまっていた。
「出さずにイっちゃったね。でも、悠那は出さずにイく方が気持ち良くて好きだよね」
「ぁ、ん……んんー……」
「あらら。意識飛んじゃってる? そんなに気持ち良かったの?」
全身の力が抜けてしまった俺は、司の腕に支えられて、辛うじて膝を立てていることができているけれど、司の腕に支えられていなければ、すぐにでもベッドの上に沈んでしまいそうだった。
「お尻……もうダメ……もう嫌ぁ……」
「嘘ばっかり。意識飛んじゃうくらいに気持ちいい癖に」
「あー……んん……ぁ、ん……」
呂律も怪しくなっている俺のだらしない顔が見たくなったのか、司は俺の腰から腕を離し、一度ベッドの上に俺をうつ伏せのまま寝かせると、俺の身体をベッドの上で反転させ、仰向けにしてから俺の脚を開かせた。
その間も、俺の中にはアナルビーズが入ったままになっていて、身体を動かされるたびに、中の玉がゴリゴリと内側を擦ってくるから、その刺激に何度もイくような感覚に襲われた。
「すっかり蕩けた顔になったね。もっと気持ち良くしあげる」
「ゃんっ……ぁあっ、ん……」
一体いつになったらアナルビーズを抜いてくれるんだろう。これはこれで確かに気持ちいいけど、俺は司にいっぱい突いて欲しい。
なんて思っていると……。
「ぁっ、あ……やだっ……ぁんん……っ」
「ココ刺激すると、悠那のミルクが押し出されてくる。さっきイく時出してないから、いっぱい溜まってるんだね」
「やっ……ゃんっ……押すのやだぁ……」
司がアナルビーズの玉で、前立腺の上にある精嚢を押してくるから、俺の先端の孔からは司に押される動きに合わせて、白い液体が溢れ出してくる。
「押しても押しても出てくるね。どれだけ出せるか試してみようか?」
「やだぁ……もう押さないで……出しちゃやだよぉ……」
射精ほどの勢いはないけど、勃ち上がったままの先端から何度も精液を押し出されると、その回数だけ射精しているような感じがして頭がおかしくなりそう。
もう半分おかしくなりかけているのに、更におかしくされちゃったら、俺の脳味噌が本当にどうにかなっちゃいそうで怖いよ。
「もうやだぁ……やだよぉ……司ぁ……」
こんなに気持ちいいのが続いたら、普通の生活に戻れなくなりそうな気すらしてきた俺は、泣きながら司に訴えた。
俺は司とするエッチが大好きだし、気持ちいいのも大好きだけど、だからこそ、気持ちいいに溺れ過ぎたら、それなしでは生きていけなくなってしまいそう。そうなると、司との日常にも絶対支障を来たしちゃうよね。
「っ……司っ……司ぁ……もうやっ……もうやめてぇ……」
「ごめんごめん。泣かせるつもりはなかったんだよ。悠那があんまり可愛いからつい……」
「うー……」
俺が本気で泣き始めたとわかった司は、慌てて俺の中からアナルビーズを引き抜いて、子供みたいな顔で泣く俺を、あやすみたいに抱き締めてくれた。
俺は司にギュッと抱き付くと、司の胸におでこを押し付けながら、スンスンと鼻を啜った。
「気持ち良くなりすぎて怖くなっちゃったんだね」
「うん……」
「怖がらせてごめんね」
「うん……」
司は俺が泣き止むまでずっと俺の頭を撫でてくれて、少しずつ俺が落ち着いてくると、今度は「ごめんね」のキスをいっぱいしてきてくれた。
怖くなって泣き出してしまった俺だけど、だからって気持ちが萎えたわけではなかった。むしろ、泣いてる間も気持ちいいのは継続してるような感覚がしていて、司にキスされているうちに、再び気持ちも昂ぶってきた。
「今度は司で気持ち良くなりたい」
すっかり泣き止んだ俺が言うと
「わかったよ」
司もすぐに応えてくれて、さっきまでアナルビーズを咥え込んでいた場所に、熱くなった自分を押し付けてきてくれた。
ローターやアナルビーズみたいなエッチな玩具もたまにはいいけど、俺、やっぱり司が一番いい。俺の中に司が挿入ってるんだって感じられるのが、一番気持ちいいし、感じちゃう。だから――。
「エッチな玩具もほどほどにしてね。俺は司が一番好きだし、一番感じちゃうんだから」
あんまり朔夜さんに乗せられないでね、ということを、遠回しに伝えると
「気を付けるね」
司も素直に反省を示してくれた。
でも、自分からエッチな玩具を買うことがない司は、朔夜さんからエッチな玩具をプレゼントされてしまったら、使ってみたいという好奇心に負けちゃうんだろうな、とは思った。
だけどまあ、気を付けてくれるならそれでいっか。俺としても、エッチな玩具を使いたくないわけじゃないし、使ってみたいという好奇心はある。ただ、使い方というか、使い過ぎには注意して欲しいって感じかな?
エッチな玩具だけで気持ち良くなっちゃうのは嫌だし、司と一つになる前に、わけがわからなくはなりたくないんだよね。
「ぁ……んんっ……」
入り口を押し拡げながら挿入ってきた司が、俺の中に根元まで埋められてしまうと、それだけで物凄く満たされた気持ちになれた。
そう。この感覚が俺は好き。玩具だと感じられないこの生身の感覚が、俺は堪らなく愛しく感じるんだ。
「悠那……」
「司……」
少し苦しそうな顔をして俺を抱き締めてくる司を、俺はぎゅうぅ~って抱き返した。
「司、大好き……俺の大好きな司でいっぱい気持ち良くして……」
作り物では感じられない温もりだったり、細かい変化や一体感。それが好きな人と一つになってるって感覚を教えてくれるから、俺は何度も司に抱かれたいって思ってしまう。
今日、二十歳の誕生日を迎えた司は、一生のうち、あと何回俺を抱いてくれるんだろう……。
今は旺盛過ぎる性欲も、いつかは落ち着いたり、衰えてしまう日が来るとは思うけど――。
(数を数えるのも嫌になるくらい、いっぱい司とエッチができますように)
司の誕生日であるクリスマスイブの夜。未だにちょっとだけ信じているサンタさんに、司に抱かれながらそう願う俺だった。
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