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Season 3
第8話 Let's party time!(1)
しおりを挟むデビューからちょうど一年半になる8月5日。その日、俺達は初の単独ライブ《The First Star》の朝を迎え、気持ち的に物凄く昂ぶっていた。
「これまでイベントなんかでミニライブみたいなのはやったことあるけど、ようやくちゃんとしたライブができるんだね」
「やっとライブできるくらいの持ち歌ができましたもんね」
「今回は単発ライブですけど、冬には全国六カ所を回るツアーができるのが楽しみですね」
初の単独ライブだから当然不安や緊張はあるけれど、それより何より“やっと”って気持ちが強いし、喜びや期待も大きかった。
Zeus養成所にいた頃、Abyssのバックダンサーとしてライブに参加したことのある俺は、自分達のライブができる日をずっと目標にしてきたから、ようやくその日が迎えられて本当に嬉しい。
マネージャーの運転する車で会場入りした俺達は、会場の広さに一瞬怖気づきそうになる。
ライブ会場によく使われる会場ではあるし、Abyssのライブに参加した時に来たことのある会場でもある。昨日はリハーサルにも使った会場だけど、改めて見ると本当に広い会場である。Abyssのライブは常に満席だったけど、俺達にこの会場をお客さんで埋めることができるんだろうか……。
「チケットは発売開始直後に即完売。ファンが待ち望んでいた初ライブよ。しっかりやりなさい」
練習はたくさんした。ライブ構成なんかも自分達で考えて、準備はしっかりしてきたつもりだ。昨日のリハーサルの感触からしても、全体的にいい仕上がりになっているとは思う。後は、やってきた全てを出し切るだけではある。
「さ、とりあえず中に入りましょ。もうすぐみんなの家族も到着するから、それまで控え室で待ってなさい。ご家族と顔を合わせた後、リハーサルになるから」
「はーい」
全員が若干の緊張を抱える中、悠那だけが全く緊張していない様子だった。
こいつ、年々神経が図太くなってないか? 普通ちょっとは緊張するだろ。実際は緊張してるのかもしんねーけど、全然そんな風に見えないのはなんなんだよ。
「なあ、司」
「うん?」
「悠那って緊張とかしないの?」
うきうきした足取りで歩く悠那の後ろ姿について歩く俺は、そんな悠那の背中を愛しそうな目で見詰めている司に聞いてみた。
「あれで悠那も緊張してるんだよ。でも、緊張するより楽しみたい派だから、傍から見ると緊張してるようには見えないのかもね」
ということらしい。緊張はしているんだそうだ。
控え室に入ると、そこには俺達が寛げる空間が広がっていて、張り詰めていた緊張感も少しは緩和されたような気がした。
「お菓子がいっぱいある~」
テーブルの上には飲み物や食べ物もたくさん用意されていて、早速悠那が興味を示した。
ちょっと前に朝飯食ったばっかりなのに、まだ食うつもりか。
「アイスもあるよ、司」
「ほんと? じゃあ食べようかな」
「~……」
お前もかよ、司。別にいいけど。
「はい、わかりました。では正面ゲートまでお願いします。お迎えにあがりますから」
控え室に入るなり、腰を落ち着ける前に飲み食いを始めてしまう司と悠那の奥で、マネージャーが電話でやり取りをしている姿が見えた。
今回招待した俺達の家族は、会場の最寄り駅まで来たところで、事務所の用意してくれた送迎バスに乗って会場まで来る手筈になっている。駅での集合時間はちょうど今くらいの時間だから、全員揃ったメンバーの家族を、今から会場まで送り届けるという連絡が入ったんだろう。
「10分後にご家族が到着されるわよ。それまで好きにしてなさい。私はちょっとお出迎えに行ってくるから」
「はーい」
ついにメンバーの家族とご対面である。司と悠那はお互いの家族と顔を合わせているけれど、それ以外のメンバーの家族に会うのは初めてのはずだ。
にも拘らず……。
「見て見て。このお菓子、オモチャ付きだよ」
「それ知ってる。子供の頃よく食べた。美味しいよ」
「こっちのお菓子は見たことないな。美味しいのかな?」
「食べてみたら?」
お菓子に夢中かよ。悠那だけじゃなく、司にも緊張感を感じられないな。
でもま、メンバーと一緒に住んでいてもやりたい放題の二人だから、どっちも図太い神経の持ち主ってことなんだろう。こいつらがあまりにも普通にしているおかげで、俺もなんだかリラックスした気分になれるから、今日のところは良しとしておこう。
「司さんと悠那さんは相変わらずだね」
「でも、二人のおかげであんまり緊張しなくて済むかも」
「それは言えてる」
律や海も俺と気持ちは一緒のようで、控え室に入ってからも表情が硬かった二人は、ようやくホッとした顔つきになった。
「ところでさ、みんなの家族って全員来るんだよね? 来られない人っているの?」
全く空腹感を感じない俺と違って、悠那は朝飯が足りなかったのか、お菓子爆食いである。
甘いものは別腹、とでも言う? 女子か。
「うちは兄が来られないですね。海外暮らしなので」
そう答えたのは律だった。
先日、共同生活二周年を迎えた俺達だけど、お互いの家族の話はあまりしてこなかったから、みんなの家族が何をしている人間なのかはよく知らない。家族構成くらいなら話したこともあるけれど。
そうか、律の兄ちゃんは海外暮らしなのか。格好いいな。
「へー。律のお兄ちゃんって海外で暮らしてるんだ。海外ってどこ? 何してる人?」
「ドイツのオーケストラでヴァイオリニストをしています」
「え⁈ 凄っ! 格好いいっ!」
おいおい。そんなスゲー兄貴がいるのかよ。それは是非お会いしたかったな。
律の音楽性が他のメンバーと比べて突出しているのは、身近に本格的の音楽家がいるからなんだろうか……。ドイツのオーケストラでヴァイオリニストとして生活しているくらいだから、子供の頃からヴァイオリンの練習はしていたんだろうし。
そう言えば、海に聞いたことがあるけど、律は歌だけじゃなく、ピアノの才能もあるらしい。残念ながら、俺は律がピアノを弾くところを見たことはないが、律もピアニストを目指していた時期があったんだろうか。今度律のピアノを聴かせてもらおうかな。
「律の家は音楽家族なんですよ。父親は作曲家ですし、母親はピアノの先生。兄はヴァイオリニストで、お姉さんは音楽教師ですよ」
「はぁ……それは初耳。律って音楽サラブレッドなんだね」
「音楽サラブレッドってなんですか? たまたま家族全員、音楽に携わる仕事を選んだだけですよ」
「たまたまでも凄いよ」
まさかうちのグループのメンバーの中に、音楽の申し子みたいな人間が混ざっているとは思わなかった。律の歌唱力が凄いのも納得だ。
「そういう悠那さんの家族は何をなさってるんですか?」
「え? うちは普通だよ。お父さんはサラリーマンだし、お母さんは専業主婦。お兄ちゃんは……何してるのかはよくわからないけど働いてるよ」
律の家族が何をしている人達なのかが明らかになったところで、会話は家族の職業話に流れていった。
聞かれたところで特に話すこともなさそうな悠那は、自分の兄ちゃんが何をしている人間なのかもよく知らないあり様だった。
司が言うには、悠那の兄ちゃんは悠那を溺愛してるという話だが、溺愛されている悠那本人は、あまり兄ちゃんのことに興味がないようである。その悠那の兄ちゃんというのも、俺が気になっているメンバーの家族のうちの一人だ。
っていうか、司と悠那の関係をあっさり認めてしまったという、悠那の両親にも非常に興味がある。悠那の我儘三昧、自由奔放な性格を考えても、相当悠那に甘い両親なんじゃないかと思っているが。
「っていうか、律の家族みたいに特殊な集まりは稀だと思うよ。司のお父さんは学校の先生だけど、それもそんなに珍しいって感じじゃないもんね」
「司さんのお父さんは学校の先生なんですか? それはちょっと意外でした」
「そう?」
司の父親が教師という話は、司本人から聞いたことがある。父親が教師という職業についていること自体には驚かなかったけど、その息子がこれ? と思ったことなら俺にもある。
だって司、教師である父親の元で育ったわりには、たまにスゲー非常識だし。モラルが若干欠けてるもんな。
日常的に迷惑を掛けられるほどの非常識さはないけれど、メンバーと共同生活しているにも拘わらず、悠那とセックス三昧な日々を送るところは、とても親が教師をしている息子のすることではない、と思ってしまう。
その後、海の家族の説明と、俺の家族の説明を簡単にしたところで、廊下の方が騒がしくなってきたのが聞こえた。
どうやら、俺達の家族が到着したようだ。
「初めまして。蘇芳司の父です。息子がいつもお世話になっております」
「いえいえ、こちらこそ。八神陽平の父です。こうしてご挨拶する機会が今日になってしまい、なんだか申し訳ない気分ですよ」
「こういう機会でもないと、集まる機会がなかなかないですからね。仕方ないですよ」
初めて会うメンバー家族ということで、どんな人達なのかと期待や不安はあったものの、実際会ってみるとあまり初対面って感じはしなかった。
それというのも、一目見た瞬間に、誰が誰の家族なのかというのがすぐにわかってしまうくらい、それぞれの家の特徴というか遺伝子を、うちのメンバー達はしっかり受け継いでいるのがわかったからだ。
もう二年も一緒に住んでいるメンバーの面影を感じる家族に、あまり初対面って感覚はない。
「わーっ! 陽菜ちゃんだ! 可愛いっ!」
家族の紹介が終わるなり、悠那はベビーカーの中ですやすや眠っている俺の妹、八神陽菜を覗き込むと、満面の笑みになってその寝顔を眺めたりする。
生まれたばかりの赤ちゃんと接する機会なんてないからか、赤ちゃんという存在に興味津々のようである。
「あんま煩くすんなよ。おとなしく寝てるんだから」
「わかってるもん。でも、可愛い~」
5月も終わる頃に生まれたばかりの陽菜は、生後二ヶ月経ったばかりで、一日の大半をまだ眠って過ごしている。
陽菜が生まれてからというもの、暇を見つけては実家に帰っている俺だけど、まだ陽菜の中では俺が兄ちゃんって認識はないんだろうな。
先週、ようやく「あー」とか「うー」くらいは言うようになったし、目で物を追ったり、手足を動かすようにもなった。起きている時の表情もちょっとだけ豊かになり、これからがまさに可愛い盛りになるだろう。
「悠那君は子供好き? いっぱい見てあげてね。悠那君の可愛いオーラ分けて欲しいな」
「俺のオーラでいいならいくらでも分けてあげる。でも、俺なんかより陽菜ちゃんの方がずっと可愛いよ」
「あら、嬉しい。陽菜が起きたら抱っこしてみる?」
「え⁈ してみたいけど……ちょっと怖いかも」
「平気よ。抱き方教えてあげる」
「本当?」
どうやら悠那は子供好きらしい。やりたい放題、我儘三昧の悠那は、自分がまだ子供みたいな存在だから、あまり子供に興味を示さないかと思ったのに。人は見かけによらないものだ。
陽菜にべったりな悠那を見て、司はさぞかし複雑な顔をしているのかと思いきや……。
「おい、貴様。その後、悠那に変なことはしてないだろうな」
「してませんよ。相変わらずですね、お兄さん」
「だからっ! お前に“お兄さん”なんて呼ばれたくないんだっ!」
司は司で悠那の兄ちゃんに捕まっており
「いい加減にしなさい、克己。司君に迷惑ばかり掛けるようなら摘まみ出すわよ」
「そうだぞ。それに、司君に絡んでると、また悠那に怒られても知らないぞ」
それを悠那の両親に助けられていたりする。
二人の関係を悠那の両親には認めてもらっているそうだが、こうして実際に司と悠那の両親のやり取りを目の当たりにすると、本当に司は悠那の恋人として、悠那の両親に歓迎されているのだということがよくわかった。
気になっていた悠那の兄ちゃんだが、悠那や司の言うように、悠那とは全然似てなくてびっくりした。悠那があんだけ性別不詳なのに、兄ちゃんの方はどっからどう見ても男だし、背が高くてガタイがいい。両親共に綺麗な顔立ちをしているから、顔は整っていると思うのに、言動がやや乱暴で暑苦しいところがあるようで、残念ながらイケメンって感じには見えないのがもったいないと思う。
でも
「くっ……悠那には怒られたくない……が、こいつを気に入らないことには変わりない。なんで悠那はよりによってこんな奴を……。納得ができん。俺の方が何億倍も悠那を愛しているのに」
一番残念なのは、傍目で見ていても引くくらいのブラコンってことだろうな。悠那の兄ちゃんの前ではあまり悠那に意地悪なことを言わないようにするのと、悠那の兄ちゃん自体に近付かないようにしよう。司みたいに絡まれたら堪ったもんじゃない。
それにしても、初めてメンバーと顔合わせした時にも思ったけど、この親にしてこの子あり、って感じだよな。俺の両親もそこそこ顔はいいと思っていたけれど、メンバーの両親といい、その兄、姉、妹といい、みんな美形揃いじゃん。この様子だと、今日は来ていないという律の兄ちゃんも、さぞかし美形なんだろう。なんたって、姉ちゃんがめちゃくちゃ美人だ。海の姉ちゃんと妹も可愛いし、そりゃメンバー全員美形揃いにもなるってもんだよな。
「悠那、ちょっと来なさい」
「はーい。何?」
陽菜にご執心だった悠那が母親に呼ばれ、渋々といった感じでベビーカーから離れると、今度は律と海の二人が陽菜の顔を覗きにきた。
今日の陽菜は大人気だ。
律と海が陽菜を覗きにくると、律や海の姉妹までも一緒に覗きにきて
「可愛いね~」
「ほんと。赤ちゃんってなんでこんなに可愛いんだろう」
みんな一緒に和んでいたりする。
律と海が幼馴染みってことは、ここの姉妹も全員幼馴染みみたいなものなんだろうな。家族ぐるみで仲良さそうなのが羨ましい。
さっきまで陽菜を愛でていた悠那はというと、家族に連れられ、司の家族と何やら話をしていた。
多分、ここで家族揃っての挨拶とかしてるんだろう。ここは知らんぷりしてやるのが優しさだろうな。
「そうだ、陽平さん」
「ん?」
「華がメンバーのサインが欲しいって言ってるんですけど、書いてもらってもいいですか? 受験のお守りにするらしいです」
「おう、いいよ。そっか。華ちゃん今年は受験生なんだ」
中学三年生だという海の妹の華ちゃんは、アイドル好きのようで、メンバーのサインを欲しがっているという話は前から聞いていた。
でも、自分からはなかなか言い出せないらしく、見兼ねた海が代わりに切り出したようだ。
うちでは最年少の海も、妹の前ではしっかりお兄ちゃんしてるところを見ると、微笑ましいし可愛い。
「一枚の色紙にみんなのサインがあればいいんだよね?」
「うん。それがあれば絶対合格する自信がある。ありがと、お兄ちゃん」
自分からは言い出せなかったが、色紙とペンは自分で用意していたようで
「お願いしますっ!」
色紙とペンを一緒に俺に差し出してくる華ちゃんに、俺は自然と顔が緩んでしまっていた。
ほんの少し前までは兄妹の感覚なんて全くわからなかった俺だけど、今は妹を想う兄の気持ちがわかる。
きっと、俺も陽菜が望むのであれば、自分のできることならなんでもしてあげたいって思うんだろうなぁ……。
「しまった。私も色紙持ってくれば良かった」
「そうね。うっかりしてたわ」
華ちゃんから受け取った色紙にサインをする俺を見て、そう言ったのは海の姉ちゃんの月乃ちゃんと、律の姉ちゃんの詩織さんだった。
「色紙ならありますよ。良かったら後でメンバーのサインを書いてお渡ししますよ」
「本当ですか?」
「嬉しい!」
結局、マネージャーの一言により、全員の家族の手に、メンバーのサイン入り色紙が配られることにはなったけど。
「さて。これからリハーサルを行いますので、もしご希望でしたら、お好きな席でリハーサルをご覧になってください。本番は関係者席で見ていただくことになりますが、リハーサルはどの席で見ていただいても構いませんよ」
今日のタイムスケジュールは、会場入りしたら家族との顔合わせ。その後に昨日気になったところをもう一度確認しつつチェックを行い、お昼を挟んでからリハーサル。そして、リハーサルが済んだらいよいよ本番……という流れだった。
本番前のリハーサルは流れを確認する程度で済ませる予定だし、衣装にも着替えないまま行うから、見ていてあまり面白くはないかもしれないけど、全員の家族がリハーサルを見学することを選択した。
ま、ライブ関係者以外でリハーサルを見られるのなんて、家族の特権みたいなものだもんな。
今後もライブに家族は招待するだろうけど、毎回こんなに特別扱いするわけにはいかないだろうから、この機を逃したら経験できない体験かもしれないし。
「母さんはどうする?」
「お父さんと交代で見るわ。ライブの音は陽菜にはまだ刺激が強すぎるし、別室にモニターを用意してくれてるみたいだから、陽菜にはそっちで見てもらうわ。でも、始まる前にちょっとだけ客席に連れてって、お兄ちゃんのするライブの雰囲気だけは感じさせてあげようかな」
「陽菜にライブはまだ早いもんな」
ここに来るまでの間もずっと眠っている陽菜は、ライブよりも睡眠が大事なお年頃である。
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