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どろりんぱ
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私は30歳にもかかわらず家に引きこもり親のスネをかじって生きている。世間一般的にいうニートである。
夜はだいたい朝の4時くらいに寝て夕方の5時くらいに起きている。起きている間はネットゲームをするか漫画を読んでいるかネットサーフィンをして過ごしている。
親には呆れられているようで最近では就職のことなど何も言わなくなった。ただ、引きこもり支援の団体と密かに連絡を取り合っているらしく追い出されるのも時間の問題である。
ある夜のことである。夢に神様と名乗るが出てきた。その夢の中で神様は私に不思議な力をくれた。「どろりんぱ」という言葉を発するだけで人を簡単に殺すことができる能力だ。
次の日の目覚めはやけにすっきりしていた。さらに、本当に人を簡単に殺せる能力が備わっているような感覚を覚えた。
試しに母親と父親の前で「どろりんぱ」と言ってみた。両親の体は粉々に砕け散った。「こりゃいいや」と私は笑みを浮かべながら思った。
本当に力が備わっているのだと私は感動した。今までの人生では何の活力も湧かなかったが、急に生きていることを実感することができた。
それから私はこの能力を使って人を殺し続けた。コンビニ店員、映画館のスタッフ、警察官、学生など私を苛立たせる周りの人間を殺していった。私は人間の命を操れるようになったのだ。
--------------------------------------
そんなとき私は、中学時代に私のことをいじめていた人間をSNS上で見つけた。名前はZ男だ。今はXY商事に勤めているとプロフィールには書いてある。
住所はSNS上の写真から地元にまだ住んでいることがわかったので、早速会いにいくことにした。
家の前まで来て玄関のチャイムを鳴らした。私をいじめていた男が出てきた。
「俺のことを覚えているか?」
「ああ、覚えているよ」
「どろりんぱ」
俺の体は粉々に砕け散った。能力が備わっていたのは俺だけではなかった。
神様は気まぐれだ。
夜はだいたい朝の4時くらいに寝て夕方の5時くらいに起きている。起きている間はネットゲームをするか漫画を読んでいるかネットサーフィンをして過ごしている。
親には呆れられているようで最近では就職のことなど何も言わなくなった。ただ、引きこもり支援の団体と密かに連絡を取り合っているらしく追い出されるのも時間の問題である。
ある夜のことである。夢に神様と名乗るが出てきた。その夢の中で神様は私に不思議な力をくれた。「どろりんぱ」という言葉を発するだけで人を簡単に殺すことができる能力だ。
次の日の目覚めはやけにすっきりしていた。さらに、本当に人を簡単に殺せる能力が備わっているような感覚を覚えた。
試しに母親と父親の前で「どろりんぱ」と言ってみた。両親の体は粉々に砕け散った。「こりゃいいや」と私は笑みを浮かべながら思った。
本当に力が備わっているのだと私は感動した。今までの人生では何の活力も湧かなかったが、急に生きていることを実感することができた。
それから私はこの能力を使って人を殺し続けた。コンビニ店員、映画館のスタッフ、警察官、学生など私を苛立たせる周りの人間を殺していった。私は人間の命を操れるようになったのだ。
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そんなとき私は、中学時代に私のことをいじめていた人間をSNS上で見つけた。名前はZ男だ。今はXY商事に勤めているとプロフィールには書いてある。
住所はSNS上の写真から地元にまだ住んでいることがわかったので、早速会いにいくことにした。
家の前まで来て玄関のチャイムを鳴らした。私をいじめていた男が出てきた。
「俺のことを覚えているか?」
「ああ、覚えているよ」
「どろりんぱ」
俺の体は粉々に砕け散った。能力が備わっていたのは俺だけではなかった。
神様は気まぐれだ。
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