36 / 122
枝話
《Asseus》罪と責務① 後 「クライマックス(?!笑)前に整理しよーぜっ」
しおりを挟む
なんか話がややこしくなってきてねぇ?
作者の更新ペースめちゃくちゃだしさw
どーせエタ話だし、細かいこたいいかぁ
なんて、実は訳わかんなくなりつつ適当に読んで来てたけど……
みたいな人、いない? いるんじゃね? 俺もそう!
なんて! いや、でも、俺もたまに忘れてたりとか、勘違いとか
分かってないまま、悩んでたり考えてたりするもんww
なんせ、ややこしぃんだよ。
ファンタジー初めてだとこうなるんだなww
分かりにくいのはいかんよなぁ、うん。
ってことで、整理しよーぜっ
な企画してみましたぁ~(*ノ゚∀゚)人(*≧∀≦)人(*゚∀゚*)人(´ω`*)ィェーィ!
え、別に分かってるし、必要無いけど……みたいなインテリジェントな方は、スルーして次話へGOしてくれな!
えぇっと、時系列で行くか。
⬛ 昔々、何百年も前の話。
巨人族の一人、オージンが自分達に似せた生き物として人間を創って人間社会を造らせた。けど、巨人族は人間を滅ぼそうとして人間狩りを始めた。そのうち、巨人族自ら狩ることは止め、南の魔山に呼び寄せた魔物を使って人間を滅ぼそうとした。
オージンは魔物と戦う人間に力を貸すことにした。ワルキューレと呼ばれるオージンの娘が何人か人間を率いて戦い、人間対魔物の大戦争となった。何年かかかって魔山の魔物を殲滅しかけたけれど、何故かワルキューレはオージンの館ヴァルハラに帰ってしまった。大戦争はぐずぐずになり、人間側は撤退。ありがたいことに魔物側からの反撃は無く、決着がつかず今に至っている。
これが誰でも知ってる神話な。
ワルキューレが勝利を目前にして帰ってしまったことは、最大の謎として伝わっている。中には、オージンは初めから巨人族との取引のためにワルキューレを使わせたとする説もある。
自ら創った人間が滅亡させられるのは堪え難い、だが魔物を全て倒して巨人族と争いになる訳にも行かない。人間を滅ぼさないという協定を結ぶためだけにワルキューレで介入した、所詮神オージンにとって人間など戯れの存在なのだよ、と。
でー、それが、実はこうだったんだよーっと、
ワルキューレの子孫の一族にはひっそり伝えられていたんだな。
ベルゲンのソルベルグ家の当主カルホルディも幼い時に口伝を受けていて、
今回俺たちに教えてくれた。
⬛ ソルベルグ家に伝わる史実
半人半神の戦乙女と言われたワルキューレは、オージンの娘ではなかった。オージンが人間の一族に一代限りで神の血を授けた戦士で、もとは人間の乙女だったんだ。ワルキューレは戦いの経過とともに徐々に増えていき、最終的には十二人、十一の有力豪族から選ばれていた。最初と最後がアセウスの家系、セウダのエイケン家だった。
ところが、何が起こったのか知らんが、エイケン家のワルキューレ(初代)はオージンの信頼を裏切って子どもを作った。裏切りがオージンの知るところとなり、オージンは授けた神の血の回収を決めた。ワルキューレには、神としてヴァルハラで生きるか、人として消滅するか、の二択が与えられ、初代以外の全員が半神を選びヴァルハラに帰った。初代は半人半神のまま失踪。
人間で唯一神の力を持つ存在になった赤子は、エイケン家の子として継承されることになった。魔物から命を狙われるだろうことは明らかだったが、慈悲深きオージンが魔剣を授け、神の力を封印して守ってくれた。それによって、神の血を持つ人間は平穏に一生を過ごし、何百年も継承され続けている。
裏切者の存在はワルキューレ伝承から消され、オージンのワルキューレは十一人とされた。すべての元凶であるエイケン家だけが特別な一族のまま残り、他の十家は「ワルキューレの一族」だった、という名だけが残った。この史実の伝承も、他のワルキューレ一族との関わりも、何百年という経過の中でバラバラになり、ソルベルグ家以外の九家はすべてエイケン家との関わりを断った。
ビックリだよなぁ。だけど、最大の謎が、至極納得とともに解明されたってわけだ。
ワルキューレが人間で、助けてくれた神様を裏切っちゃうなんてなぁ。
俺はワルキューレが人間だって部分を先に聞いてたから、ビックリが半分で済んだけど
一度にこれ全部聞いたら、しばらく頭が放心状態になりそう!
こんなもん5歳で聞かされたカルホルディって……大人びるのも納得かぁーっ
ソグンの話とも合致してて内容の信憑性は高そうだと思った。
エイケン家のワルキューレの話を上手く誤魔化されたことも腑に落ちるし。
これはさすがに伝承されないよなって思う内容だっただけに、何百年も失わずに伝えてきたソルベルグ家の信頼性と循環参照関係になる気がした。
……えっちしたってことだよなぁ……誰だよそんなチャレンジャー、て思ったけど、カルホルディもアセウスも気にならなかったのか全く触れられなかった。初代は同じワルキューレからも崇高な存在って特別視されてるみたいだし、普通に考えたら人間だった時に既に恋仲だった相手か、……神様くらいしかないんじゃないかなって俺は思うんだけど。
この世界はよく分からんけど、前世の神話の記憶だと、神様の恋慕ってかなり気まぐれでえげつなくない?
初代の失踪もちょっとひっかかった。
初代にも二択が許されてたのか? て点が曖昧だったし、オージンは強制的に神の血を回収する訳にはいかなかったんだろうか? 裏切者なんだったら、合意なく消滅させたとしても良いような気がするし。
失踪ってなってるけど、本当はもう消滅してたり……。
だとすると、何故失踪したことにしてるのか逆の疑問が生まれるけど。
これも正直疑問でしかなかったんだけど、ワルキューレと誰かの子は何故エイケン家に引き継がれたのだろう。オージンがわざわざ魔剣を授け、魔力を封印して守ってまで。
え? 俺気にし過ぎ? 別にひっかからない?
そうかなぁー、確かに前世でもそういう傾向はあった……
ちょっと気になっちゃうと、モヤモヤしちゃうんだよなぁ、俺。
お陰でいらん衝突も多かった。だろうなって? うっせぇ
この辺はあんまり気にしない方がいいかぁ。
謎が一つ解ければ、また新たな謎が生まれる。
めんどくせぇ話だ。
これを繰り返していったら、いつかはすべて明らかにされ事実をしることが出来るんだろうか。
本来なら途方もない話だけど、俺は運良いことにソグンという情報屋を得てる。
やり方次第ではまだまだ積まない。
アセウスの力になれるはずだ。
情報は最大の武器だもんな!
武器になる情報には正確性が重要だ。
前世でもネット社会で有名だったインフルエンサーが「嘘」がさも根拠のありそうな情報のふりして溢れてるってよーなことを言ってた。
「嘘」を「嘘」と見抜けなければ情報戦では負ける。
言い伝えなんてものは基本信用できないからな。当然疑ってかかった方がいい。
そう分かりやすく教えてくれる例が、アセウスに口伝されていたエイケン家の伝承だ。
掟の部分は、エルドフィンとの会話で小出しに聞いたこともあったけど、全部をきちんと聞いたのは今回が初めてだった。アセウスのやつ、意識的に隠してたんだなって知った。まぁ、俺も同じ状況だったら隠すだろうなって思うし。……エルドフィンはそういう話を聞かせたくない奴なんだよな。
コンプレックスの全くない人間なんていない、って俺は思う。よっぽどイっちゃってる奴は知らねぇけど、誰だって陰の部分を抱えてる。でも、その自分に付きまとうコンプレックスのせいで、光みたいに眩しく見える人間ってのがいるんだ。俺にとってアセウスがそうなように、アセウスには現世のエルドフィンがそういう、自分の黒い影を写しちゃいけない存在だったんだと思う。…………わりぃ、余計な脱線したわ。
えぇと、エイケン家のご都合改変伝承だったな。
⬛ エイケン家に伝わる一族の掟
ワルキューレ伝承でも有名な人間対魔物の戦争に、エイケン家は有力な豪族の一つとして参加していた。その時、人間を代表して神から祝福を与えられ、その証に神器である魔剣を授かった。同時に人間の罪も負わせられた。
その祝福と罪を担いし者は「贄」と呼ばれ、魔剣に守られ、神の定めた時にのみ死ぬ。贄が生命を落とす時、必ず新しい贄が産まれ、エイケン家の一族には常に一名、贄となる者が存在する。
つまり、贄はエイケン家が神に選ばれた特別な一族であることの象徴なのだ。
贄には外見上の特徴があって、親や親族に関係なく、プラチナブロンドの髪とブルーグレーの瞳の似た容貌で産まれる。だから、同じ一つの名が引き継がれ、『罪の責務』を継承する者としてエイケン家の当主となる。血筋に関わらず贄の父親がその中継ぎで当主を務める。
また、エイケン家の当主は、争いに関わる意思がないことを神に示すために、一切の戦闘やそれを連想させることに関わることが禁じられた。
だいぶソルベルグ版から省かれていて、良くこんな謎だらけの伝承を続けてきたなと逆に感心する。
代々の『Asseus』の存在ありきなんだろうな、とは分かるけど初代の罪を隠したいがためにワルキューレ自体を省いてしまうとか、強引過ぎる。
本当なら、ソルベルグの伝承で感じた疑問点を解消する何かが伝わってていいのがエイケン家の伝承だ。それが逆にソルベルグ家の伝承に補完されるレベルだからな、むしろ謎が深まるだろ。
ただ、アセウスは祖先にワルキューレとなった者がいたことを知っていた風があるんだよなぁ。
あと、ザル過ぎる伝承なのに、「争いに関わらない」って点だけやけにしっかり伝えられてきたことも不自然に感じる。ソルベルグ家の伝承からすると、力の封印とか、魔物から守るため、ってことに絡んだ掟なんだろうとは思うんだけど、そんなに大事なことなんだろうか?
……エイケン家にはもっと何かある。
全部丸裸にしてやんねぇと。転生者の名にかけて!! ピィーーーンッッ
(タラリタンタン タンタンリタララン)
⬛ 何百年後の現在
アセウスの代になって、掟が破られたんだよな。
アセウスは戦士、《冷たい青布》になったし、魔物と戦うこともある。
それでも何も変わらなかった。ように見えてた。つい最近まで。
それが3日前から怒涛の急展開だ。
はぐれハイリザードマンと遭遇して、死闘をするハメになった。(ピィーーーンッッ)
でドロップした青い塊、俺はこいつに何かある、と思ってる。(ピィーーーンッッ)
魔物がアセウスを拐いに来たのもその夜だし。(ピィーーーンッッ)
神の力に匹敵するくらいの魔力で持ち主を守ってくれた。(ピィーーーンッッ)
ゴンドゥルが現れて、力を使った二回とも、魔剣と青い塊とアセウス、3つが揃った時だった。
アセウスにもタイミングを見て話そうと思ってるんだけど、
この青い塊、オージンに関わる何かなんじゃないかと思うんだ。
全体を俯瞰してる皆的にはどう? 俺はかなり核心をついてるんじゃと思ってるんだけど。
もしかしたら青い塊が封印を解く鍵になるんじゃないか?
昨夜は結局青い塊のことをソグンに聞きそびれた。
途中で寝ちったからなぁ。
湖がなぁ、すげぇー疲れたからなぁ
おっと、妓夫太郎が来ちゃうぜ。逢坂にはビビったよなぁ。
はぁ。
正直ソグンをアセウスの目の前に呼び出して問いただしたい。
でも、それには……
アセウスぅー、話してなかったんだけど、実はエイケン家からワルキューレになった最初と最後の二人のうち、一人と俺会ったことあるんだよぉー。最初の人がお前の祖先の消息不明の人なら、最後の人は魂だけの半神になってヴァルハラに戻った後も、エイケン家の人々を見守りにこの世界に来ていたみたいなんだっ。お前のこと守りたかったみたぁーいっ。で、イーヴル・アイが来た時、俺と契約してさぁ、お前の身体乗っ取って、むっちんぷりんな身体で俺を誘惑しながら、敵全部倒してくれるんだわー。だから、魔物との戦いは心配しなくてい・い・ぜ! ぜっ❤️
でもぉー、まだ何もしてないけどぉ、俺も男の子だしさぁ、キャッ///。そのうちチューしたりエッチなことしたりしちゃうかもーっ。お前の身体だけど、中身も外形も変わってるからいいよな!
あ、それでさー、それから他のワルキューレも見えるようになってさ!
ジトレフの守護霊してる、ランドヴィーク家のワルキューレ、呼び出せるようになったから呼っぶねー!!
っって、話せねぇ……
ぜっっってぇー話せねぇーーっっ
今の俺には友情の方が尊い!!
ソグンは後で一人の時に呼び出して丸裸にするとして、
ええっと、それぞれの伝承が受け継がれた何百年の間、
ヴァルハラに帰ったワルキューレたちは、
たまーに人間界を訪れては、自分の一族の様子を見守っていた。
エイケン家のことはゴンドゥルに聞くのが一番なんだろうなぁ。
オージンの不興を買いかねない俺との契約のことも……
うん、よし、なんとなく整理できたぞ!
みんなも出来たよな? え? 脱線多くてかえって訳が分からねぇ?!
おっかしいなぁ、俺、本たっくさん読んでるし(←ほぼほぼラノベ)
文章力高いはずなんだけど。おかしいなぁ。
そーいえば前世の職場でも話通じなくて会話にならねぇ奴ら多かったな。
箇条書きで良いからメモにしてくれとか言ってくるやついたし……
本はやっぱり読んどいた方が良いな、うん。
てことで、整理おわりっっ
万全の態勢で、次話へGOだぜっっ
作者の更新ペースめちゃくちゃだしさw
どーせエタ話だし、細かいこたいいかぁ
なんて、実は訳わかんなくなりつつ適当に読んで来てたけど……
みたいな人、いない? いるんじゃね? 俺もそう!
なんて! いや、でも、俺もたまに忘れてたりとか、勘違いとか
分かってないまま、悩んでたり考えてたりするもんww
なんせ、ややこしぃんだよ。
ファンタジー初めてだとこうなるんだなww
分かりにくいのはいかんよなぁ、うん。
ってことで、整理しよーぜっ
な企画してみましたぁ~(*ノ゚∀゚)人(*≧∀≦)人(*゚∀゚*)人(´ω`*)ィェーィ!
え、別に分かってるし、必要無いけど……みたいなインテリジェントな方は、スルーして次話へGOしてくれな!
えぇっと、時系列で行くか。
⬛ 昔々、何百年も前の話。
巨人族の一人、オージンが自分達に似せた生き物として人間を創って人間社会を造らせた。けど、巨人族は人間を滅ぼそうとして人間狩りを始めた。そのうち、巨人族自ら狩ることは止め、南の魔山に呼び寄せた魔物を使って人間を滅ぼそうとした。
オージンは魔物と戦う人間に力を貸すことにした。ワルキューレと呼ばれるオージンの娘が何人か人間を率いて戦い、人間対魔物の大戦争となった。何年かかかって魔山の魔物を殲滅しかけたけれど、何故かワルキューレはオージンの館ヴァルハラに帰ってしまった。大戦争はぐずぐずになり、人間側は撤退。ありがたいことに魔物側からの反撃は無く、決着がつかず今に至っている。
これが誰でも知ってる神話な。
ワルキューレが勝利を目前にして帰ってしまったことは、最大の謎として伝わっている。中には、オージンは初めから巨人族との取引のためにワルキューレを使わせたとする説もある。
自ら創った人間が滅亡させられるのは堪え難い、だが魔物を全て倒して巨人族と争いになる訳にも行かない。人間を滅ぼさないという協定を結ぶためだけにワルキューレで介入した、所詮神オージンにとって人間など戯れの存在なのだよ、と。
でー、それが、実はこうだったんだよーっと、
ワルキューレの子孫の一族にはひっそり伝えられていたんだな。
ベルゲンのソルベルグ家の当主カルホルディも幼い時に口伝を受けていて、
今回俺たちに教えてくれた。
⬛ ソルベルグ家に伝わる史実
半人半神の戦乙女と言われたワルキューレは、オージンの娘ではなかった。オージンが人間の一族に一代限りで神の血を授けた戦士で、もとは人間の乙女だったんだ。ワルキューレは戦いの経過とともに徐々に増えていき、最終的には十二人、十一の有力豪族から選ばれていた。最初と最後がアセウスの家系、セウダのエイケン家だった。
ところが、何が起こったのか知らんが、エイケン家のワルキューレ(初代)はオージンの信頼を裏切って子どもを作った。裏切りがオージンの知るところとなり、オージンは授けた神の血の回収を決めた。ワルキューレには、神としてヴァルハラで生きるか、人として消滅するか、の二択が与えられ、初代以外の全員が半神を選びヴァルハラに帰った。初代は半人半神のまま失踪。
人間で唯一神の力を持つ存在になった赤子は、エイケン家の子として継承されることになった。魔物から命を狙われるだろうことは明らかだったが、慈悲深きオージンが魔剣を授け、神の力を封印して守ってくれた。それによって、神の血を持つ人間は平穏に一生を過ごし、何百年も継承され続けている。
裏切者の存在はワルキューレ伝承から消され、オージンのワルキューレは十一人とされた。すべての元凶であるエイケン家だけが特別な一族のまま残り、他の十家は「ワルキューレの一族」だった、という名だけが残った。この史実の伝承も、他のワルキューレ一族との関わりも、何百年という経過の中でバラバラになり、ソルベルグ家以外の九家はすべてエイケン家との関わりを断った。
ビックリだよなぁ。だけど、最大の謎が、至極納得とともに解明されたってわけだ。
ワルキューレが人間で、助けてくれた神様を裏切っちゃうなんてなぁ。
俺はワルキューレが人間だって部分を先に聞いてたから、ビックリが半分で済んだけど
一度にこれ全部聞いたら、しばらく頭が放心状態になりそう!
こんなもん5歳で聞かされたカルホルディって……大人びるのも納得かぁーっ
ソグンの話とも合致してて内容の信憑性は高そうだと思った。
エイケン家のワルキューレの話を上手く誤魔化されたことも腑に落ちるし。
これはさすがに伝承されないよなって思う内容だっただけに、何百年も失わずに伝えてきたソルベルグ家の信頼性と循環参照関係になる気がした。
……えっちしたってことだよなぁ……誰だよそんなチャレンジャー、て思ったけど、カルホルディもアセウスも気にならなかったのか全く触れられなかった。初代は同じワルキューレからも崇高な存在って特別視されてるみたいだし、普通に考えたら人間だった時に既に恋仲だった相手か、……神様くらいしかないんじゃないかなって俺は思うんだけど。
この世界はよく分からんけど、前世の神話の記憶だと、神様の恋慕ってかなり気まぐれでえげつなくない?
初代の失踪もちょっとひっかかった。
初代にも二択が許されてたのか? て点が曖昧だったし、オージンは強制的に神の血を回収する訳にはいかなかったんだろうか? 裏切者なんだったら、合意なく消滅させたとしても良いような気がするし。
失踪ってなってるけど、本当はもう消滅してたり……。
だとすると、何故失踪したことにしてるのか逆の疑問が生まれるけど。
これも正直疑問でしかなかったんだけど、ワルキューレと誰かの子は何故エイケン家に引き継がれたのだろう。オージンがわざわざ魔剣を授け、魔力を封印して守ってまで。
え? 俺気にし過ぎ? 別にひっかからない?
そうかなぁー、確かに前世でもそういう傾向はあった……
ちょっと気になっちゃうと、モヤモヤしちゃうんだよなぁ、俺。
お陰でいらん衝突も多かった。だろうなって? うっせぇ
この辺はあんまり気にしない方がいいかぁ。
謎が一つ解ければ、また新たな謎が生まれる。
めんどくせぇ話だ。
これを繰り返していったら、いつかはすべて明らかにされ事実をしることが出来るんだろうか。
本来なら途方もない話だけど、俺は運良いことにソグンという情報屋を得てる。
やり方次第ではまだまだ積まない。
アセウスの力になれるはずだ。
情報は最大の武器だもんな!
武器になる情報には正確性が重要だ。
前世でもネット社会で有名だったインフルエンサーが「嘘」がさも根拠のありそうな情報のふりして溢れてるってよーなことを言ってた。
「嘘」を「嘘」と見抜けなければ情報戦では負ける。
言い伝えなんてものは基本信用できないからな。当然疑ってかかった方がいい。
そう分かりやすく教えてくれる例が、アセウスに口伝されていたエイケン家の伝承だ。
掟の部分は、エルドフィンとの会話で小出しに聞いたこともあったけど、全部をきちんと聞いたのは今回が初めてだった。アセウスのやつ、意識的に隠してたんだなって知った。まぁ、俺も同じ状況だったら隠すだろうなって思うし。……エルドフィンはそういう話を聞かせたくない奴なんだよな。
コンプレックスの全くない人間なんていない、って俺は思う。よっぽどイっちゃってる奴は知らねぇけど、誰だって陰の部分を抱えてる。でも、その自分に付きまとうコンプレックスのせいで、光みたいに眩しく見える人間ってのがいるんだ。俺にとってアセウスがそうなように、アセウスには現世のエルドフィンがそういう、自分の黒い影を写しちゃいけない存在だったんだと思う。…………わりぃ、余計な脱線したわ。
えぇと、エイケン家のご都合改変伝承だったな。
⬛ エイケン家に伝わる一族の掟
ワルキューレ伝承でも有名な人間対魔物の戦争に、エイケン家は有力な豪族の一つとして参加していた。その時、人間を代表して神から祝福を与えられ、その証に神器である魔剣を授かった。同時に人間の罪も負わせられた。
その祝福と罪を担いし者は「贄」と呼ばれ、魔剣に守られ、神の定めた時にのみ死ぬ。贄が生命を落とす時、必ず新しい贄が産まれ、エイケン家の一族には常に一名、贄となる者が存在する。
つまり、贄はエイケン家が神に選ばれた特別な一族であることの象徴なのだ。
贄には外見上の特徴があって、親や親族に関係なく、プラチナブロンドの髪とブルーグレーの瞳の似た容貌で産まれる。だから、同じ一つの名が引き継がれ、『罪の責務』を継承する者としてエイケン家の当主となる。血筋に関わらず贄の父親がその中継ぎで当主を務める。
また、エイケン家の当主は、争いに関わる意思がないことを神に示すために、一切の戦闘やそれを連想させることに関わることが禁じられた。
だいぶソルベルグ版から省かれていて、良くこんな謎だらけの伝承を続けてきたなと逆に感心する。
代々の『Asseus』の存在ありきなんだろうな、とは分かるけど初代の罪を隠したいがためにワルキューレ自体を省いてしまうとか、強引過ぎる。
本当なら、ソルベルグの伝承で感じた疑問点を解消する何かが伝わってていいのがエイケン家の伝承だ。それが逆にソルベルグ家の伝承に補完されるレベルだからな、むしろ謎が深まるだろ。
ただ、アセウスは祖先にワルキューレとなった者がいたことを知っていた風があるんだよなぁ。
あと、ザル過ぎる伝承なのに、「争いに関わらない」って点だけやけにしっかり伝えられてきたことも不自然に感じる。ソルベルグ家の伝承からすると、力の封印とか、魔物から守るため、ってことに絡んだ掟なんだろうとは思うんだけど、そんなに大事なことなんだろうか?
……エイケン家にはもっと何かある。
全部丸裸にしてやんねぇと。転生者の名にかけて!! ピィーーーンッッ
(タラリタンタン タンタンリタララン)
⬛ 何百年後の現在
アセウスの代になって、掟が破られたんだよな。
アセウスは戦士、《冷たい青布》になったし、魔物と戦うこともある。
それでも何も変わらなかった。ように見えてた。つい最近まで。
それが3日前から怒涛の急展開だ。
はぐれハイリザードマンと遭遇して、死闘をするハメになった。(ピィーーーンッッ)
でドロップした青い塊、俺はこいつに何かある、と思ってる。(ピィーーーンッッ)
魔物がアセウスを拐いに来たのもその夜だし。(ピィーーーンッッ)
神の力に匹敵するくらいの魔力で持ち主を守ってくれた。(ピィーーーンッッ)
ゴンドゥルが現れて、力を使った二回とも、魔剣と青い塊とアセウス、3つが揃った時だった。
アセウスにもタイミングを見て話そうと思ってるんだけど、
この青い塊、オージンに関わる何かなんじゃないかと思うんだ。
全体を俯瞰してる皆的にはどう? 俺はかなり核心をついてるんじゃと思ってるんだけど。
もしかしたら青い塊が封印を解く鍵になるんじゃないか?
昨夜は結局青い塊のことをソグンに聞きそびれた。
途中で寝ちったからなぁ。
湖がなぁ、すげぇー疲れたからなぁ
おっと、妓夫太郎が来ちゃうぜ。逢坂にはビビったよなぁ。
はぁ。
正直ソグンをアセウスの目の前に呼び出して問いただしたい。
でも、それには……
アセウスぅー、話してなかったんだけど、実はエイケン家からワルキューレになった最初と最後の二人のうち、一人と俺会ったことあるんだよぉー。最初の人がお前の祖先の消息不明の人なら、最後の人は魂だけの半神になってヴァルハラに戻った後も、エイケン家の人々を見守りにこの世界に来ていたみたいなんだっ。お前のこと守りたかったみたぁーいっ。で、イーヴル・アイが来た時、俺と契約してさぁ、お前の身体乗っ取って、むっちんぷりんな身体で俺を誘惑しながら、敵全部倒してくれるんだわー。だから、魔物との戦いは心配しなくてい・い・ぜ! ぜっ❤️
でもぉー、まだ何もしてないけどぉ、俺も男の子だしさぁ、キャッ///。そのうちチューしたりエッチなことしたりしちゃうかもーっ。お前の身体だけど、中身も外形も変わってるからいいよな!
あ、それでさー、それから他のワルキューレも見えるようになってさ!
ジトレフの守護霊してる、ランドヴィーク家のワルキューレ、呼び出せるようになったから呼っぶねー!!
っって、話せねぇ……
ぜっっってぇー話せねぇーーっっ
今の俺には友情の方が尊い!!
ソグンは後で一人の時に呼び出して丸裸にするとして、
ええっと、それぞれの伝承が受け継がれた何百年の間、
ヴァルハラに帰ったワルキューレたちは、
たまーに人間界を訪れては、自分の一族の様子を見守っていた。
エイケン家のことはゴンドゥルに聞くのが一番なんだろうなぁ。
オージンの不興を買いかねない俺との契約のことも……
うん、よし、なんとなく整理できたぞ!
みんなも出来たよな? え? 脱線多くてかえって訳が分からねぇ?!
おっかしいなぁ、俺、本たっくさん読んでるし(←ほぼほぼラノベ)
文章力高いはずなんだけど。おかしいなぁ。
そーいえば前世の職場でも話通じなくて会話にならねぇ奴ら多かったな。
箇条書きで良いからメモにしてくれとか言ってくるやついたし……
本はやっぱり読んどいた方が良いな、うん。
てことで、整理おわりっっ
万全の態勢で、次話へGOだぜっっ
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
元邪神って本当ですか!? 万能ギルド職員の業務日誌
紫南
ファンタジー
十二才の少年コウヤは、前世では病弱な少年だった。
それは、その更に前の生で邪神として倒されたからだ。
今世、その世界に再転生した彼は、元家族である神々に可愛がられ高い能力を持って人として生活している。
コウヤの現職は冒険者ギルドの職員。
日々仕事を押し付けられ、それらをこなしていくが……?
◆◆◆
「だって武器がペーパーナイフってなに!? あれは普通切れないよ!? 何切るものかわかってるよね!?」
「紙でしょ? ペーパーって言うし」
「そうだね。正解!」
◆◆◆
神としての力は健在。
ちょっと天然でお人好し。
自重知らずの少年が今日も元気にお仕事中!
◆気まぐれ投稿になります。
お暇潰しにどうぞ♪
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
だって私、悪役令嬢なんですもの(笑)
みなせ
ファンタジー
転生先は、ゲーム由来の異世界。
ヒロインの意地悪な姉役だったわ。
でも、私、お約束のチートを手に入れましたの。
ヒロインの邪魔をせず、
とっとと舞台から退場……の筈だったのに……
なかなか家から離れられないし、
せっかくのチートを使いたいのに、
使う暇も無い。
これどうしたらいいのかしら?
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる