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序章
「人生で一番衝撃的な日」という始まり
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雫
が
一
つ
、
音もなく落ちてきた。
落ちた先の闇に溶け込んで、
波形 を 作る。
違う、闇 じゃない。 bitの集まりか?
無数のbitが黒い微細なグラデーションを描く。
……エルドフィン……
複雑に反射し合う波形の中から呼ばれる。
そうだ、これは俺の名前だ。
そして、そう呼ぶのは……
光輝く髪の青年が見えた。
懐かしさに目をこらすと、青年の表情は「絶望」を写していた。
「エルドフィン……っ嘘だ! 嘘だ嘘だ絶対信じないっっ!! お前が……っっ」
おい、アセウス、どうしたんだよ?
何があった?! そんな顔して、泣きそうじゃねーか。
聞こえないのか? なぁ、無視すんなよ。
俺はここに居んだよ。
止めてくれよっ、お前まで俺のこと見えてないみたいにしないでくれよ……っ
アセウスは俺を1ミリも見ないで虚空を見つめている。
周囲が吐きそうなほど重苦しい。
なんだよぉっ?!
俺は視線を追って振り向く。
視界に捉えたのは、鮮やかな赤毛の少年。
カルホフディか?
いや、少女かも……どっちか分からんけど、誰?
「お前なら、分かるはずだ」
いや、分からんって。誰だよお前。
つか、それ、アセウスの魔剣じゃ……
何でお前が持ってんだよっ、アセウスは?!
「さぁ、剣を取れよ。お前の役割を果たせ」
は? なんで。それはアセウスの魔剣だ。
俺の役割って、んなもん知らねぇよ。俺がここに居る意味は……
あれ? アセウス? どこ行った?
俺はアセウスを守れれば、何だって……
「私と戦うと言うのか、人間よ」
アセウスを探す視界に、白髪、白い髭の老人が出現する。
おわっっ! じーさん、どこから現れたんだ? ん? げっ
侵食するように増してくる魔力に、細胞が押し潰される。
目がおかしくなったか、ジジィが徐々に若返ってイケメンに……
あれ? タクミさんか? つばの広い帽子で顔が見えねぇ
でも、この桁違いの魔力、俺は知ってる気がする……っ
蛇に睨まれた蛙みたいに目を離せない俺の前に
少女が降り立つ。
「エルドフィンっっ!!」
あ、ソグン。お前、戻ったんじゃ……
ちょちょっ! オイオイオイ、また槍抜いて何をっ
「オージンに逆らうことなど、認められません!」
はっ?! オージンにって、じゃあ、このオッサンっ
「更なる罪を重ねるつもりか」
え? 今言ったの誰?
「運命には抗えないよ」
誰が誰に言った?
「さ迷いし者よ、選びなさい」
「選択肢なんてないんだよ」
待てよ! 全然訳が分かんねぇよっっ
「エルドフィンっっ!!」
「エルドフィンっっ!!!」
「エルドフィンっっ!!」
うるさいくらいに名前を呼ばれる。
それと同時にフラッシュバックみたいに俺を呼ぶ皆の顔が見える。
アセウス、ジトレフ、カルホフディ、見たことないけど俺が良く知ってるはずの奴ら。
ソグンと、まだ出会ってないヴァルキュリャ達。
戦いで傷付き倒れている姿も見える。
悲痛な、ただならぬ表情で何か言ってる。
なんだよこれっっ! 知らねぇよっっ! なんなんだよっっ! なにが……っ
――――って、本当に俺は知らないのか……?
ドクンッッ
俺の心臓は普通じゃない拍動をする。
ヤバいッ! これヤバいヤツ……っっ
心臓じゃなくて全身ががガガガ――
「エルドフィンっ!」
ハッと開かれた俺の目にアセウスの顔が映る。
「そんなまぢ寝したら夜眠れなくなるぞー? ほら、起きろよ。行こうぜ」
「ん……どこに?」
上体を起こして周囲を見回すと、ソルベルグ家の客室だった。
書斎机で眠り込んでしまったらしい。
「夕飯。ホフディの両親が誘ってくれた晩餐、準備が出来たって」
「あ、あぁ。今日は昼も夜も豪華だな」
「言えてる。本音言えば日を分けたいところだけど、滞在中は十分豪華な食事用意してくれるだろうからまぁいいか。タクミさんも配慮してくれて魚料理ほとんど無かったし」
「そういえば少なかったな、海鮮系」
「ベルゲンが本場だからねー。満喫出来るぜ~っ。めっちゃ楽しみ♪」
部屋の外へ出ると鎧を脱いだ普通のお兄さんジトレフが待っていた。
俺はアセウスをじっと見る。
前世24年、現世18年。
そのトータル42年で間違いなく一番、衝撃的な瞬間だった。
辟易した前世より何もない、不便で退屈な世界で、俺は雑兵として生きていくって決めた。
初めて出来た、友達みたいなアセウス一人のために。
それですら自分自身信じがたいのに、
降ってわいた二次元みたいな劇的な展開。
超絶可愛くて、エロくて、最強のヴァルキュリャと専属契約した。
彼女が守りたい形代の人間はアセウスで
スーパーハニー使い放題の対価は、俺のこの世界での存在意義と一緒だった。
てきとーに、決められた物語を追えばいいんだって思ってた。
ぼっちだった俺に、大事な人間ができて、毎日うるさいくらいにハートを騒がしてくれる仲間やヴァルキュリャに囲まれて、楽しい青春のやり直しか、なんて満更でもなく思ってた。
でも、そんな甘いものじゃないんだ、これは。
人の良い幼馴染みの背負ってる宿命はデカくて、重くて、危険過ぎた。
神も、人間も、それ以外も、前世以上に面倒くさくて。
チート能力で助けるはずが、そう簡単には物語は進んでくれない。
でも、もう、逃げる訳にはいかなくなった。
逃ゲタイ逃ゲタイ
大事な友達ってのは、枷鎖になるんだと知った。
逃ゲラレナイ!!
俺の選択が仲間の死を招くのか? (怖イ)
もしかしたら、俺がアセウスを追い詰めてしまうのか? (怖イヨ)
俺は、何のために? 誰かによってこの世界に転生させられたのか? (怖イッテバ)
この世界で俺は何をやらかすんだ? (怖イ怖イイヤダ)
どこか他人事みたいだった異世界人生が、現実になった。
先行き不安で、すぐ後ろに研ぎ澄まされた刃物が待ち構えているみたいだ。
決断や言動の一つ一つに逃げられない責任がつきまとう。
しかも、まだ見ぬ未来が、夢となって俺に何かを伝えようとしている……
怖イ怖イ怖イ怖イ怖イ怖イィィィイイイイッッッッ!!!!
「? エルドフィン? まだ寝惚けてんの?」
俺の視線に気づいたアセウスがそう声をかけた。
眩しくて温かい。
寝惚けてるのだろうか。
未来とおぼしきものが見えたという記憶はあるのに、
見た夢の記憶が一切ない。
何かとてつもない怖さと、ヤバさだけが俺を苛んでいる。
こんな、今までの人生で一番衝撃的な、未来に怯える日になるなんて。
三日前には思わなかったんだ、全ての始まりである、三日前には……。
が
一
つ
、
音もなく落ちてきた。
落ちた先の闇に溶け込んで、
波形 を 作る。
違う、闇 じゃない。 bitの集まりか?
無数のbitが黒い微細なグラデーションを描く。
……エルドフィン……
複雑に反射し合う波形の中から呼ばれる。
そうだ、これは俺の名前だ。
そして、そう呼ぶのは……
光輝く髪の青年が見えた。
懐かしさに目をこらすと、青年の表情は「絶望」を写していた。
「エルドフィン……っ嘘だ! 嘘だ嘘だ絶対信じないっっ!! お前が……っっ」
おい、アセウス、どうしたんだよ?
何があった?! そんな顔して、泣きそうじゃねーか。
聞こえないのか? なぁ、無視すんなよ。
俺はここに居んだよ。
止めてくれよっ、お前まで俺のこと見えてないみたいにしないでくれよ……っ
アセウスは俺を1ミリも見ないで虚空を見つめている。
周囲が吐きそうなほど重苦しい。
なんだよぉっ?!
俺は視線を追って振り向く。
視界に捉えたのは、鮮やかな赤毛の少年。
カルホフディか?
いや、少女かも……どっちか分からんけど、誰?
「お前なら、分かるはずだ」
いや、分からんって。誰だよお前。
つか、それ、アセウスの魔剣じゃ……
何でお前が持ってんだよっ、アセウスは?!
「さぁ、剣を取れよ。お前の役割を果たせ」
は? なんで。それはアセウスの魔剣だ。
俺の役割って、んなもん知らねぇよ。俺がここに居る意味は……
あれ? アセウス? どこ行った?
俺はアセウスを守れれば、何だって……
「私と戦うと言うのか、人間よ」
アセウスを探す視界に、白髪、白い髭の老人が出現する。
おわっっ! じーさん、どこから現れたんだ? ん? げっ
侵食するように増してくる魔力に、細胞が押し潰される。
目がおかしくなったか、ジジィが徐々に若返ってイケメンに……
あれ? タクミさんか? つばの広い帽子で顔が見えねぇ
でも、この桁違いの魔力、俺は知ってる気がする……っ
蛇に睨まれた蛙みたいに目を離せない俺の前に
少女が降り立つ。
「エルドフィンっっ!!」
あ、ソグン。お前、戻ったんじゃ……
ちょちょっ! オイオイオイ、また槍抜いて何をっ
「オージンに逆らうことなど、認められません!」
はっ?! オージンにって、じゃあ、このオッサンっ
「更なる罪を重ねるつもりか」
え? 今言ったの誰?
「運命には抗えないよ」
誰が誰に言った?
「さ迷いし者よ、選びなさい」
「選択肢なんてないんだよ」
待てよ! 全然訳が分かんねぇよっっ
「エルドフィンっっ!!」
「エルドフィンっっ!!!」
「エルドフィンっっ!!」
うるさいくらいに名前を呼ばれる。
それと同時にフラッシュバックみたいに俺を呼ぶ皆の顔が見える。
アセウス、ジトレフ、カルホフディ、見たことないけど俺が良く知ってるはずの奴ら。
ソグンと、まだ出会ってないヴァルキュリャ達。
戦いで傷付き倒れている姿も見える。
悲痛な、ただならぬ表情で何か言ってる。
なんだよこれっっ! 知らねぇよっっ! なんなんだよっっ! なにが……っ
――――って、本当に俺は知らないのか……?
ドクンッッ
俺の心臓は普通じゃない拍動をする。
ヤバいッ! これヤバいヤツ……っっ
心臓じゃなくて全身ががガガガ――
「エルドフィンっ!」
ハッと開かれた俺の目にアセウスの顔が映る。
「そんなまぢ寝したら夜眠れなくなるぞー? ほら、起きろよ。行こうぜ」
「ん……どこに?」
上体を起こして周囲を見回すと、ソルベルグ家の客室だった。
書斎机で眠り込んでしまったらしい。
「夕飯。ホフディの両親が誘ってくれた晩餐、準備が出来たって」
「あ、あぁ。今日は昼も夜も豪華だな」
「言えてる。本音言えば日を分けたいところだけど、滞在中は十分豪華な食事用意してくれるだろうからまぁいいか。タクミさんも配慮してくれて魚料理ほとんど無かったし」
「そういえば少なかったな、海鮮系」
「ベルゲンが本場だからねー。満喫出来るぜ~っ。めっちゃ楽しみ♪」
部屋の外へ出ると鎧を脱いだ普通のお兄さんジトレフが待っていた。
俺はアセウスをじっと見る。
前世24年、現世18年。
そのトータル42年で間違いなく一番、衝撃的な瞬間だった。
辟易した前世より何もない、不便で退屈な世界で、俺は雑兵として生きていくって決めた。
初めて出来た、友達みたいなアセウス一人のために。
それですら自分自身信じがたいのに、
降ってわいた二次元みたいな劇的な展開。
超絶可愛くて、エロくて、最強のヴァルキュリャと専属契約した。
彼女が守りたい形代の人間はアセウスで
スーパーハニー使い放題の対価は、俺のこの世界での存在意義と一緒だった。
てきとーに、決められた物語を追えばいいんだって思ってた。
ぼっちだった俺に、大事な人間ができて、毎日うるさいくらいにハートを騒がしてくれる仲間やヴァルキュリャに囲まれて、楽しい青春のやり直しか、なんて満更でもなく思ってた。
でも、そんな甘いものじゃないんだ、これは。
人の良い幼馴染みの背負ってる宿命はデカくて、重くて、危険過ぎた。
神も、人間も、それ以外も、前世以上に面倒くさくて。
チート能力で助けるはずが、そう簡単には物語は進んでくれない。
でも、もう、逃げる訳にはいかなくなった。
逃ゲタイ逃ゲタイ
大事な友達ってのは、枷鎖になるんだと知った。
逃ゲラレナイ!!
俺の選択が仲間の死を招くのか? (怖イ)
もしかしたら、俺がアセウスを追い詰めてしまうのか? (怖イヨ)
俺は、何のために? 誰かによってこの世界に転生させられたのか? (怖イッテバ)
この世界で俺は何をやらかすんだ? (怖イ怖イイヤダ)
どこか他人事みたいだった異世界人生が、現実になった。
先行き不安で、すぐ後ろに研ぎ澄まされた刃物が待ち構えているみたいだ。
決断や言動の一つ一つに逃げられない責任がつきまとう。
しかも、まだ見ぬ未来が、夢となって俺に何かを伝えようとしている……
怖イ怖イ怖イ怖イ怖イ怖イィィィイイイイッッッッ!!!!
「? エルドフィン? まだ寝惚けてんの?」
俺の視線に気づいたアセウスがそう声をかけた。
眩しくて温かい。
寝惚けてるのだろうか。
未来とおぼしきものが見えたという記憶はあるのに、
見た夢の記憶が一切ない。
何かとてつもない怖さと、ヤバさだけが俺を苛んでいる。
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