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第5話
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一カ月ほどの期間を経て、私たちは無事、母国へと帰還した。
私たち勇者パーティーの凱旋に国民は皆、喜び勇み、国の外門をくぐると同時に私たちは拍手喝采に包まれた。
それは王都に入ってから、私たちが王城へと入るまで続いた。
勇者も他の皆も国民の声にこたえるべく、手を振ったり笑顔を振りまいていたが、私は件の魔王の言葉がチラチラと頭をよぎり、上手く笑えなかった。
「どうしたんですか?シエラさん?やはり体調が悪いですか?」
勇者は私の目を見ながら、心配そうに声をかける。
「いや、少し疲れているだけだ。ありがとう。」
私は彼に余計な不安を与えぬよう、苦笑いを返すだけで精一杯であった。
「そうですよね………長旅でしたしね。無理もありません。」
私たちの会話にマルクスが私の心を代弁するように言葉を挟む。
私は「ああ」と適当な相槌を打ち、凱旋パレードで盛り上がる王城へと続く道を何も考えないように無心で歩いた。
やっと王城に着き、国から与えられた個々の部屋で一日休むと、次の日にはもう祝賀会が開かれると伝達された。
皆、長旅で疲れているというのに、王の命で急遽、祝賀会の日程は早まったそうだ。なんとも迷惑な話である。
勇者はその伝達に対し、「そうですか」と一言返すのみだった。私たちもそれに従う。
しかし、その時、勇者の口元が少し笑った気がした。
それは、魔王の言葉に囚われているからそう感じたのか、本当に彼が微笑を讃えていたのか、今の私には判断できなかった。
祝賀会の当日。
私は朝、早く起きて祝賀会が始まる前に自分の家を一度見に行った。
五年も人が住んでいない家はやはり、ボロが出て、家の周りも雑草が生い茂っていることだろうとその悲惨な姿を想像しながら暗澹たる気持ちで家路に就くも、そこには五年前と見紛うほどの私の家がそこにあった。
私と母の家である。
白い外装も剥げておらず、庭も雑草の絨毯ではなく、地がちゃんと見えて整備されており、何故か花が数輪咲いていた。
いや、改めて鑑みれば、これは出る前全く同じというわけではない。
出る前は外装には薄くヒビが入っていたし、庭も母の墓の周り以外は整えてはいなかった。しかし、今は綺麗に雑草は刈り取られ、私が母の墓石代わりに置いておいた数個の石も心なしか綺麗に磨かれていた。
私が住んでいた頃よりも明らかに綺麗になっていた。
私はおかしいなと訝し気に思いながら、自分の家に入ろうとドアを開くとやはり埃が舞って、咳き込んでしまう。
家の中は想像通りの五年放置した家であった。
では誰が私の家の周りを整理していたのだろう?
私は特に侍女も雇っていないし、誰かに家の管理を頼んでもいない。
誰かが、親切でやってくれたにしろ、私はそこまで親しい人間はこの国にいない。
私は不可思議な出来事に頭を悩ませつつも、祝賀会に向かった。
祝賀会は謁見の間にて行われ、それは大きな空間に無駄な装飾を施した、王の間の劣化版と頭に記憶していた部屋だ。
豪奢なシャンデリアや、有名な絵師が描いた絵画、赤い絨毯などあるものの、中央の奥に位置する王の椅子も気持ち程度の低い段差の上に取り付けてある。
王はその椅子にどっしり座ると、その腹の贅肉が揺れた。そして、自らの顎鬚を数回なでつけて、祝賀会の始まりを告げた。
やはり私はこの男の欲の分だけ刻まれた皺と、その嫌らしい目つきも嫌いだなぁと不敬なことを考えていた。
祝賀会は淡々と進み、勇者パーティーは意味もなく長い名前の賞状やら、勲章を貰い、王の言葉はその魔王討伐という偉大な功績を五分で片付けた。
私たちが死に物狂いであがき、五年もの歳月を要し、果たした偉業は彼の中では酒場の店主が麦酒を注いで客に出す時間と同じ価値であるということだ。
私は無意識に歯を食いしばり、両手の拳に力を入れていた。
また、祝賀会に参加していたラング親子の笑顔もあって苛立ちを覚えた。
その後、王に呼ばれた勇者が王のもとに向かう。
王の隣には三人の美女が並んでいた。その内、ピンクのドレスを着ている、金髪の女性が第一皇女である。しかし、その女性は恭しく笑うのみで、一言も発せず、前に出ては来なかった。
そして、緑のドレスを着ていた三女が勇者の前に躍り出た。彼女は勇者に微笑みかけて、一礼をする。そして、彼の手を取った。
彼はいつも通り笑いながら、彼女の手を掴んで跪いてキスをすると、王は満足したようにニヤリと笑った。
その様子を歯痒い思いで見つめ、しかしながら自分にはどうこう言う権利もなく、私は一人、悲痛な思いを堪え忍んだ。
その後、王の閉会の言葉と共に祝賀会は終わりを見せた。
勇者パーティーの皆も、もちろん私も、第一皇女ではないのかという疑念を持ち、うちの勇者はそこまで低く見られているのかと不満と、怒りに顔を顰めていた。
その他の参会者は勇者を見て、酷くさもしい笑みを浮かべていたが、私はそれに対しても苛立ちを覚えると同時に、私は彼が皆の前で卑下されていることに怒りよりも悲しみに襲われた。
それでも、彼がいつも通りの笑みを見せているので、私もパーティーの皆も気持ちを押し殺していられたのかもしれない。
こうして最悪な祝賀会は終わり、私も彼らも部屋へと戻った。
明日からは個々の勲章、褒美についての会合が改めて開かれ、私もそこに参会するわけである。
彼らは各々の道を進み、私も王により与えられた役職について、天寿を全うする。彼はあの三女と婚姻の儀を交わし、この国の礎となるのだろう。
私は彼への想いを封殺し、一人悲しく生きていく。
それは彼に想いを伝えたところで立場や家に縛られて、どうせ意味のないことだと諦めていた自分に重くのしかかった。
意味のないことだとしても気持ちを伝えていれば、ここまで気持ちが沈みはしなかったのかもしれない。
後悔の念に駆られて私は自室のベッドで泣いた。
しかし、何も解決はしないし、なにより何も問題は起きていないという考えに至ると、自分が惨めに思えてならない。
そうだ、これでいい。
彼らはこれから自分の生きる道に従って生きていく、私もそうだ。何も問題はない。こんな想いも一過性の病のようなものだ。
そう自らを納得させ、眠りに就いた。
私は最後まで弱い心をひきずっている。
小さいころから誰かの命令に従って生きて、自分で何かを起こしたことはない。後悔はあれど、生きるに困らない。
それは酷くもどかしくも、納得のいく明快な答えへとつながる。これでいいという諦観伴う自分の気持ちを殺す答えへの肯定だ。
しかしながら、私はベッドから起き上がると、私服に着替えて、自室を出た。
それは、王の勇者に対する仕打ちに怒りを覚えていたからか、もしくは全てが終わったことでよく分からない高揚感に包まれていたからなのか。
善悪、誠偽は分からねど、私は魔王の言葉に従って最後に何かに歯向かってみようと考えた。
幼いときは剣聖の一族に言われるがままに動き、今では剣聖という名の下に王の傀儡同然だ。
魔王の言葉に従うというのは王の命に背くということだ。
それを肯定し、自ら何かを選ぶのは恐怖と楽しみだと思う気持ちが同居している。
しかしながら、私はその夜に勇者の部屋に向かった。
これが私が誰のためでもなく、初めて何かを決心した瞬間だった。
最後のワガママである。
何か悪いことをしているからか、少し意地の悪い笑みを浮かべてしまう。
その顔はあの時に見た勇者の顔に似ているかもしれないなとふと思いながら、彼の部屋のドアをノックした。
「入っていいぞ」
と誰かの乱暴な声を聞き、私は意を決して扉を開けた。
そこには私の想像も及ばない不可思議な世界が広がっていた。
そう。
私は悪夢でも見ているのかもしれない。
ありえない出来事が起こっているのに対して私は空いた口がふさがらずにドアの前で突っ立っていると、「早く入りな。」と勇者が私に声をかける。
それはいつもの彼とは全く違う、勝気な青年というのか、酷く欲深そうな笑みを浮かべた人物がいた。
触れれば、こちらが壊されしまいそうな危うさを内に秘めた男が、鋭い眼光をこちらに向けて、「やっぱり来たな。」と勝ち誇ったように笑った。
そして、その隣に「いやぁ、よかったわ。これで全員揃ったんちゃうか?」と魔王が軽い口調で返事をし、椅子に腰かけている。
その隣には、ラングとその父のゼーラが麦酒を飲みながら、こちらに申し訳なさそうに一礼をし、マルクスとフィーネは苦笑いを浮かべながらこちらに手をこまねいた。
私は口からスースーと空気だけが吐き出されるように、空いた口が塞がらずにいると勇者がニヤっと笑った。
そして、とんでもない事を宣う。
「それじゃあ、さっそくだがこの国をぶっ壊そうか?」
確かに彼はそう呟いた。
私たち勇者パーティーの凱旋に国民は皆、喜び勇み、国の外門をくぐると同時に私たちは拍手喝采に包まれた。
それは王都に入ってから、私たちが王城へと入るまで続いた。
勇者も他の皆も国民の声にこたえるべく、手を振ったり笑顔を振りまいていたが、私は件の魔王の言葉がチラチラと頭をよぎり、上手く笑えなかった。
「どうしたんですか?シエラさん?やはり体調が悪いですか?」
勇者は私の目を見ながら、心配そうに声をかける。
「いや、少し疲れているだけだ。ありがとう。」
私は彼に余計な不安を与えぬよう、苦笑いを返すだけで精一杯であった。
「そうですよね………長旅でしたしね。無理もありません。」
私たちの会話にマルクスが私の心を代弁するように言葉を挟む。
私は「ああ」と適当な相槌を打ち、凱旋パレードで盛り上がる王城へと続く道を何も考えないように無心で歩いた。
やっと王城に着き、国から与えられた個々の部屋で一日休むと、次の日にはもう祝賀会が開かれると伝達された。
皆、長旅で疲れているというのに、王の命で急遽、祝賀会の日程は早まったそうだ。なんとも迷惑な話である。
勇者はその伝達に対し、「そうですか」と一言返すのみだった。私たちもそれに従う。
しかし、その時、勇者の口元が少し笑った気がした。
それは、魔王の言葉に囚われているからそう感じたのか、本当に彼が微笑を讃えていたのか、今の私には判断できなかった。
祝賀会の当日。
私は朝、早く起きて祝賀会が始まる前に自分の家を一度見に行った。
五年も人が住んでいない家はやはり、ボロが出て、家の周りも雑草が生い茂っていることだろうとその悲惨な姿を想像しながら暗澹たる気持ちで家路に就くも、そこには五年前と見紛うほどの私の家がそこにあった。
私と母の家である。
白い外装も剥げておらず、庭も雑草の絨毯ではなく、地がちゃんと見えて整備されており、何故か花が数輪咲いていた。
いや、改めて鑑みれば、これは出る前全く同じというわけではない。
出る前は外装には薄くヒビが入っていたし、庭も母の墓の周り以外は整えてはいなかった。しかし、今は綺麗に雑草は刈り取られ、私が母の墓石代わりに置いておいた数個の石も心なしか綺麗に磨かれていた。
私が住んでいた頃よりも明らかに綺麗になっていた。
私はおかしいなと訝し気に思いながら、自分の家に入ろうとドアを開くとやはり埃が舞って、咳き込んでしまう。
家の中は想像通りの五年放置した家であった。
では誰が私の家の周りを整理していたのだろう?
私は特に侍女も雇っていないし、誰かに家の管理を頼んでもいない。
誰かが、親切でやってくれたにしろ、私はそこまで親しい人間はこの国にいない。
私は不可思議な出来事に頭を悩ませつつも、祝賀会に向かった。
祝賀会は謁見の間にて行われ、それは大きな空間に無駄な装飾を施した、王の間の劣化版と頭に記憶していた部屋だ。
豪奢なシャンデリアや、有名な絵師が描いた絵画、赤い絨毯などあるものの、中央の奥に位置する王の椅子も気持ち程度の低い段差の上に取り付けてある。
王はその椅子にどっしり座ると、その腹の贅肉が揺れた。そして、自らの顎鬚を数回なでつけて、祝賀会の始まりを告げた。
やはり私はこの男の欲の分だけ刻まれた皺と、その嫌らしい目つきも嫌いだなぁと不敬なことを考えていた。
祝賀会は淡々と進み、勇者パーティーは意味もなく長い名前の賞状やら、勲章を貰い、王の言葉はその魔王討伐という偉大な功績を五分で片付けた。
私たちが死に物狂いであがき、五年もの歳月を要し、果たした偉業は彼の中では酒場の店主が麦酒を注いで客に出す時間と同じ価値であるということだ。
私は無意識に歯を食いしばり、両手の拳に力を入れていた。
また、祝賀会に参加していたラング親子の笑顔もあって苛立ちを覚えた。
その後、王に呼ばれた勇者が王のもとに向かう。
王の隣には三人の美女が並んでいた。その内、ピンクのドレスを着ている、金髪の女性が第一皇女である。しかし、その女性は恭しく笑うのみで、一言も発せず、前に出ては来なかった。
そして、緑のドレスを着ていた三女が勇者の前に躍り出た。彼女は勇者に微笑みかけて、一礼をする。そして、彼の手を取った。
彼はいつも通り笑いながら、彼女の手を掴んで跪いてキスをすると、王は満足したようにニヤリと笑った。
その様子を歯痒い思いで見つめ、しかしながら自分にはどうこう言う権利もなく、私は一人、悲痛な思いを堪え忍んだ。
その後、王の閉会の言葉と共に祝賀会は終わりを見せた。
勇者パーティーの皆も、もちろん私も、第一皇女ではないのかという疑念を持ち、うちの勇者はそこまで低く見られているのかと不満と、怒りに顔を顰めていた。
その他の参会者は勇者を見て、酷くさもしい笑みを浮かべていたが、私はそれに対しても苛立ちを覚えると同時に、私は彼が皆の前で卑下されていることに怒りよりも悲しみに襲われた。
それでも、彼がいつも通りの笑みを見せているので、私もパーティーの皆も気持ちを押し殺していられたのかもしれない。
こうして最悪な祝賀会は終わり、私も彼らも部屋へと戻った。
明日からは個々の勲章、褒美についての会合が改めて開かれ、私もそこに参会するわけである。
彼らは各々の道を進み、私も王により与えられた役職について、天寿を全うする。彼はあの三女と婚姻の儀を交わし、この国の礎となるのだろう。
私は彼への想いを封殺し、一人悲しく生きていく。
それは彼に想いを伝えたところで立場や家に縛られて、どうせ意味のないことだと諦めていた自分に重くのしかかった。
意味のないことだとしても気持ちを伝えていれば、ここまで気持ちが沈みはしなかったのかもしれない。
後悔の念に駆られて私は自室のベッドで泣いた。
しかし、何も解決はしないし、なにより何も問題は起きていないという考えに至ると、自分が惨めに思えてならない。
そうだ、これでいい。
彼らはこれから自分の生きる道に従って生きていく、私もそうだ。何も問題はない。こんな想いも一過性の病のようなものだ。
そう自らを納得させ、眠りに就いた。
私は最後まで弱い心をひきずっている。
小さいころから誰かの命令に従って生きて、自分で何かを起こしたことはない。後悔はあれど、生きるに困らない。
それは酷くもどかしくも、納得のいく明快な答えへとつながる。これでいいという諦観伴う自分の気持ちを殺す答えへの肯定だ。
しかしながら、私はベッドから起き上がると、私服に着替えて、自室を出た。
それは、王の勇者に対する仕打ちに怒りを覚えていたからか、もしくは全てが終わったことでよく分からない高揚感に包まれていたからなのか。
善悪、誠偽は分からねど、私は魔王の言葉に従って最後に何かに歯向かってみようと考えた。
幼いときは剣聖の一族に言われるがままに動き、今では剣聖という名の下に王の傀儡同然だ。
魔王の言葉に従うというのは王の命に背くということだ。
それを肯定し、自ら何かを選ぶのは恐怖と楽しみだと思う気持ちが同居している。
しかしながら、私はその夜に勇者の部屋に向かった。
これが私が誰のためでもなく、初めて何かを決心した瞬間だった。
最後のワガママである。
何か悪いことをしているからか、少し意地の悪い笑みを浮かべてしまう。
その顔はあの時に見た勇者の顔に似ているかもしれないなとふと思いながら、彼の部屋のドアをノックした。
「入っていいぞ」
と誰かの乱暴な声を聞き、私は意を決して扉を開けた。
そこには私の想像も及ばない不可思議な世界が広がっていた。
そう。
私は悪夢でも見ているのかもしれない。
ありえない出来事が起こっているのに対して私は空いた口がふさがらずにドアの前で突っ立っていると、「早く入りな。」と勇者が私に声をかける。
それはいつもの彼とは全く違う、勝気な青年というのか、酷く欲深そうな笑みを浮かべた人物がいた。
触れれば、こちらが壊されしまいそうな危うさを内に秘めた男が、鋭い眼光をこちらに向けて、「やっぱり来たな。」と勝ち誇ったように笑った。
そして、その隣に「いやぁ、よかったわ。これで全員揃ったんちゃうか?」と魔王が軽い口調で返事をし、椅子に腰かけている。
その隣には、ラングとその父のゼーラが麦酒を飲みながら、こちらに申し訳なさそうに一礼をし、マルクスとフィーネは苦笑いを浮かべながらこちらに手をこまねいた。
私は口からスースーと空気だけが吐き出されるように、空いた口が塞がらずにいると勇者がニヤっと笑った。
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確かに彼はそう呟いた。
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