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第10話
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「どういうことですか?……二度目?何を馬鹿なことを?」
彼女は近づいてくる俺にたじろぎながらも、何とかその場に足を付け、こちらを睨む。
公園に人工的に植えられた、木々に隠れて月の光はこちらまで届かない。
街灯の下に二つの影が浮かび上がる。
俺は彼女に近づき、彼女の顔を見つめる。
こんな時に、何を言ってんだと思うが、至近距離で見る彼女の顔は綺麗だった。夜の街灯の下に照らされた泣き顔すら、俺の目には美しく映った。
「俺は一回、死んでいて。今は何故か、二度目の高校生活を送っているんだ。馬鹿なことを言っているのは分かっている。でも、そうなんだ。それは変な記憶を見ることで気が付いた事だ」
「………」
彼女は俺の話を聞き、一度は否定しものの、今はただ聞いて、目を瞑り、沈黙する。
それは完全に俺の話を信じた訳ではないだろうが、俺の真剣な表情に気圧された故か、それとも彼女もこの馬鹿馬鹿しい話に何か思うことがあるのかもしれない。
そうして、俺は彼女に問いかける。
「なぁ。宮藤さんはあの晩。何を見たんだ?」
彼女は目を開き、こちらを見る。そして、恐る恐る話し始めた。
それは俺を信用していたのではなく、ただ藁にもすがる思いだったのかもしれない。
「男の人………髪が長くて、無精ひげを生やした……鋭い目つきの。でも、顔はよく見えなかったんです」
「男の人?」
「はい。男の人です。低い声で何かを言ってるんです。全然理解できないことを。私を罵るようなことをです」
「罵る?」
「はい。身に覚えのないことをずっと叫びながら………それで……それで……すいません」
「いいよ。ゆっくりでいい。それで?」
彼女は途中、言葉に詰まりながらも、なんとか話を続ける。
「はい。それで、その人が刃物を持って私を追いかけてくるんです。私はすぐに逃げだして………でも、全く知らないものだらけで………私の知らない土地で、私の知らない服を着ていたので」
「知らない服に知らない土地?」
「はい。見覚えのないものだらけで………それで、私はその男の人から逃げて……逃げて……でも何かを庇いながら逃げていて……それでも最後は捕まって、胸を斬られて、それでも何かを守って、最後には………そういう映像です。いえ、記憶ですか?……夢のような話ですが………あれは夢ではなかったんです。今でも思い出せます。あの時の切迫とした状況と、息も切れ切れに走っている女性に私はなっていたんです………すいません。上手く説明できません」
「なるほど………」
話し終えた彼女は眉間に皺が寄り、苦しそうにしていたが、大きく深呼吸すると、また少し落ち着きを取り戻した。
それは俺が今まで見たことのない内容の記憶であった。
であるならば、これは俺の前の記憶とは関係ないのではないだろうか?
その彼女の言う記憶が俺と同じように前の記憶であるならば、彼女も分かっていないだけで二度目の人生を生きていると考えられないだろうか?
そう考えるのが妥当だと思えてきた。いや早計か?
話を聞く限り、俺は彼女の記憶に関係がないように思える。これは彼女だけの記憶である。ならば、そう結論付けても問題ない。
俺はうーむと唸って考えを巡らせていると、彼女は俺の顔を覗き込んでいた。
「………あの上原くん?」
「あ、悪い。いや………ちょっと考えていて。それで、その記憶だけ?他には何か見たりしていない?」
彼女は考え事に夢中になっていた俺に声をかける。
「他に?」
「ああ。俺は何故か、あれ以来、色んな記憶を思い出すようになってしまったから、宮藤さんはどうなのかなって」
「うーん。そういえば、最近、他にも変なものを見ます。いえ、変な既視感?」
「それってテレビのニュースとか?電化製品とか?大雑把に言うと、目に付く物ってこと?」
「あ、はい。そうです。ちょっとしたことなんですけど………上原君と会って以降です」
それは俺があの頭痛以降、覚えている既視感ではないだろうか?
彼女も同じようにその既視感を覚えているならば、彼女もそうなのか?やはり彼女も一度、死んでいるのだろうか。
「俺もそれを感じることがある。あの変な既視感。カラオケに行った時の曲や、アニメだったり。どこかで観た記憶がある」
「上原くん、アニメ観るんですか?」
「ああ。なんか前、観てたみたいで。今も好きで、たまに観てるな」
「そうですか………以外です」
彼女は今まで深刻しそうに俯いていたが、ふと表情が和らいで、微かに笑った。その顔は魅力的で俺は顔を背けた。
多分、今の俺は相当気持ちの悪い顔をしているだろうから。
そして、それを隠すようにわざと咳払いをし、落ち着いた声を出し、話を戻す。
「多分だけど………俺は宮藤さんも同じじゃないかと思う」
「同じ?」
「ああ。宮藤さんも俺と同じように死んだときの記憶を見て、変な既視感に襲われている」
「上原君も死ぬ記憶が見えたのですか?………だからあの時、涙を………」
彼女に言われて、思い返す。
そうだ。
あの日、彼女と会った日にも記憶を見た。
しかし、アレは自分が死ぬ記憶ではなかった。
ではなぜ、あのように心を締め付けられたのだろう。あれは自分の死よりも嫌な記憶であった。
苦しくて、切なくて、悲しくて、痛ましい。
そして何かに激しく後悔した記憶。
ただ嫌な記憶であった覚えがある。
「いや。違う。その記憶じゃない。……俺は何を見たのだろう………確か、いつもと同じ日常で………ごめん。思い出せない」
「いえ。何か上原くん、苦しそうです。大丈夫ですか?」
「え?………いや。大丈夫だ」
「あの………一つ思い出したことがあるんです」
彼女は急にそんなことを言い、顔を真っ赤にしていた。どうしたというのだろう。俺はまた変な記憶でも見たのかと心配になって彼女を見る。
すると、次の瞬間、彼女はこちらに詰め寄り、俺の手を掴んできた。
「あの………あの時も、上原くんが私に触れたとき、変な記憶を見たので、こうすれば、何か分か………分かるかと思って」
彼女は瞬きを繰り返しながら、上擦った声で、早口で言う。
俺は突然のことに動くことができず、ただ彼女に手を握られて固まっていた。
不良だなんだと、喧嘩しておきながら、彼女にすぐに捕まってしまうというのは情けない。
が、そんな事は全く頭になく、ただただ当惑していた。
「えっと………どう?」
なんとか声を出す。
それでも至近距離にいる彼女の顔も見れない。手汗が出てきて、彼女に申し訳ない気持ちでありながら、それでも手を離さない彼女は何かを見ているのだろうか。
「いえ。………でも。こんなこと言うと変ですけど。何か落ち着きました」
「へ?」
「いえ。ここ何カ月か、ずっと不安で。不安で押しつぶされそうだったんです。目に見える男の人、みんなが怖くて。………でも今は、何故か落ちついています。何故でしょう?」
彼女は不思議そうに小首をかしげる。
「なぜって………それは俺に聞かれても」
俺は彼女の顔、話し方、仕草、それらすべてに惚れているわけであり、この状況で冷静に分析して話せるような胆力は持ち合わせていない。
そして、今、最高に気持ちの悪い、鼻の下を伸ばした顔をした自分を彼女に見られたくない。
「あ!………すいません」
彼女はずっと手をつなぎ合っていることに気がついたのか、素早く手を引いた。やっと緊張感から解放されたという思いと、惜しいという気持ちの両方に苛まれながらも、自らの手を背に隠した。
彼女は気恥ずかしそうに、小さく謝って、赤く熱くなった顔を夜風で冷ますように薄く空気を吐きながら、目を閉じていた。
彼女は近づいてくる俺にたじろぎながらも、何とかその場に足を付け、こちらを睨む。
公園に人工的に植えられた、木々に隠れて月の光はこちらまで届かない。
街灯の下に二つの影が浮かび上がる。
俺は彼女に近づき、彼女の顔を見つめる。
こんな時に、何を言ってんだと思うが、至近距離で見る彼女の顔は綺麗だった。夜の街灯の下に照らされた泣き顔すら、俺の目には美しく映った。
「俺は一回、死んでいて。今は何故か、二度目の高校生活を送っているんだ。馬鹿なことを言っているのは分かっている。でも、そうなんだ。それは変な記憶を見ることで気が付いた事だ」
「………」
彼女は俺の話を聞き、一度は否定しものの、今はただ聞いて、目を瞑り、沈黙する。
それは完全に俺の話を信じた訳ではないだろうが、俺の真剣な表情に気圧された故か、それとも彼女もこの馬鹿馬鹿しい話に何か思うことがあるのかもしれない。
そうして、俺は彼女に問いかける。
「なぁ。宮藤さんはあの晩。何を見たんだ?」
彼女は目を開き、こちらを見る。そして、恐る恐る話し始めた。
それは俺を信用していたのではなく、ただ藁にもすがる思いだったのかもしれない。
「男の人………髪が長くて、無精ひげを生やした……鋭い目つきの。でも、顔はよく見えなかったんです」
「男の人?」
「はい。男の人です。低い声で何かを言ってるんです。全然理解できないことを。私を罵るようなことをです」
「罵る?」
「はい。身に覚えのないことをずっと叫びながら………それで……それで……すいません」
「いいよ。ゆっくりでいい。それで?」
彼女は途中、言葉に詰まりながらも、なんとか話を続ける。
「はい。それで、その人が刃物を持って私を追いかけてくるんです。私はすぐに逃げだして………でも、全く知らないものだらけで………私の知らない土地で、私の知らない服を着ていたので」
「知らない服に知らない土地?」
「はい。見覚えのないものだらけで………それで、私はその男の人から逃げて……逃げて……でも何かを庇いながら逃げていて……それでも最後は捕まって、胸を斬られて、それでも何かを守って、最後には………そういう映像です。いえ、記憶ですか?……夢のような話ですが………あれは夢ではなかったんです。今でも思い出せます。あの時の切迫とした状況と、息も切れ切れに走っている女性に私はなっていたんです………すいません。上手く説明できません」
「なるほど………」
話し終えた彼女は眉間に皺が寄り、苦しそうにしていたが、大きく深呼吸すると、また少し落ち着きを取り戻した。
それは俺が今まで見たことのない内容の記憶であった。
であるならば、これは俺の前の記憶とは関係ないのではないだろうか?
その彼女の言う記憶が俺と同じように前の記憶であるならば、彼女も分かっていないだけで二度目の人生を生きていると考えられないだろうか?
そう考えるのが妥当だと思えてきた。いや早計か?
話を聞く限り、俺は彼女の記憶に関係がないように思える。これは彼女だけの記憶である。ならば、そう結論付けても問題ない。
俺はうーむと唸って考えを巡らせていると、彼女は俺の顔を覗き込んでいた。
「………あの上原くん?」
「あ、悪い。いや………ちょっと考えていて。それで、その記憶だけ?他には何か見たりしていない?」
彼女は考え事に夢中になっていた俺に声をかける。
「他に?」
「ああ。俺は何故か、あれ以来、色んな記憶を思い出すようになってしまったから、宮藤さんはどうなのかなって」
「うーん。そういえば、最近、他にも変なものを見ます。いえ、変な既視感?」
「それってテレビのニュースとか?電化製品とか?大雑把に言うと、目に付く物ってこと?」
「あ、はい。そうです。ちょっとしたことなんですけど………上原君と会って以降です」
それは俺があの頭痛以降、覚えている既視感ではないだろうか?
彼女も同じようにその既視感を覚えているならば、彼女もそうなのか?やはり彼女も一度、死んでいるのだろうか。
「俺もそれを感じることがある。あの変な既視感。カラオケに行った時の曲や、アニメだったり。どこかで観た記憶がある」
「上原くん、アニメ観るんですか?」
「ああ。なんか前、観てたみたいで。今も好きで、たまに観てるな」
「そうですか………以外です」
彼女は今まで深刻しそうに俯いていたが、ふと表情が和らいで、微かに笑った。その顔は魅力的で俺は顔を背けた。
多分、今の俺は相当気持ちの悪い顔をしているだろうから。
そして、それを隠すようにわざと咳払いをし、落ち着いた声を出し、話を戻す。
「多分だけど………俺は宮藤さんも同じじゃないかと思う」
「同じ?」
「ああ。宮藤さんも俺と同じように死んだときの記憶を見て、変な既視感に襲われている」
「上原君も死ぬ記憶が見えたのですか?………だからあの時、涙を………」
彼女に言われて、思い返す。
そうだ。
あの日、彼女と会った日にも記憶を見た。
しかし、アレは自分が死ぬ記憶ではなかった。
ではなぜ、あのように心を締め付けられたのだろう。あれは自分の死よりも嫌な記憶であった。
苦しくて、切なくて、悲しくて、痛ましい。
そして何かに激しく後悔した記憶。
ただ嫌な記憶であった覚えがある。
「いや。違う。その記憶じゃない。……俺は何を見たのだろう………確か、いつもと同じ日常で………ごめん。思い出せない」
「いえ。何か上原くん、苦しそうです。大丈夫ですか?」
「え?………いや。大丈夫だ」
「あの………一つ思い出したことがあるんです」
彼女は急にそんなことを言い、顔を真っ赤にしていた。どうしたというのだろう。俺はまた変な記憶でも見たのかと心配になって彼女を見る。
すると、次の瞬間、彼女はこちらに詰め寄り、俺の手を掴んできた。
「あの………あの時も、上原くんが私に触れたとき、変な記憶を見たので、こうすれば、何か分か………分かるかと思って」
彼女は瞬きを繰り返しながら、上擦った声で、早口で言う。
俺は突然のことに動くことができず、ただ彼女に手を握られて固まっていた。
不良だなんだと、喧嘩しておきながら、彼女にすぐに捕まってしまうというのは情けない。
が、そんな事は全く頭になく、ただただ当惑していた。
「えっと………どう?」
なんとか声を出す。
それでも至近距離にいる彼女の顔も見れない。手汗が出てきて、彼女に申し訳ない気持ちでありながら、それでも手を離さない彼女は何かを見ているのだろうか。
「いえ。………でも。こんなこと言うと変ですけど。何か落ち着きました」
「へ?」
「いえ。ここ何カ月か、ずっと不安で。不安で押しつぶされそうだったんです。目に見える男の人、みんなが怖くて。………でも今は、何故か落ちついています。何故でしょう?」
彼女は不思議そうに小首をかしげる。
「なぜって………それは俺に聞かれても」
俺は彼女の顔、話し方、仕草、それらすべてに惚れているわけであり、この状況で冷静に分析して話せるような胆力は持ち合わせていない。
そして、今、最高に気持ちの悪い、鼻の下を伸ばした顔をした自分を彼女に見られたくない。
「あ!………すいません」
彼女はずっと手をつなぎ合っていることに気がついたのか、素早く手を引いた。やっと緊張感から解放されたという思いと、惜しいという気持ちの両方に苛まれながらも、自らの手を背に隠した。
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