【コミカライズ】人違いで求婚された令嬢は、円満離縁を待ち望む

渡波みずき

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 昼の日差しがコルネリアの肌に陰影をつくる。中途半端に脱がされた服をどうにかしようとするのに、フェリクスの動きに反応して、思考がまとまらなくなる。

「フェリクス、さまぁ。お願い、……ひぁあっ」

 ちゃんと脱がせてくれと、ねだることもできずに、与えられる感覚に溺れる。

「かわいらしい声をもっと聞かせて。おいで、コルネリア」

 隣に腰かけたフェリクスに軽々と抱きあげられる。彼をまたぐように座らされて、支えを求めて胸に寄りかかるように両手をつく。彼の手がドレスの裾をたくし上げて、足をなぞるくすぐったさと紙一重のぞわぞわとした快感に、からだがこわばる。

「ふぅぅ、やッ、それは、ダメぇ!」

 完全にふとももまで晒されて、さわさわと撫でまわされながら、胸の先を口に含まれる。

「~~~~~ッ!」

 声にならない喘ぎが喉を抜ける。れろ、と、舌がそれを転がすたびに、こらえきれないものがからだを走る。衣擦れの音がして、フェリクスが体勢を変えた。コルネリアの下着をあっさりと取り去って、自分も服をくつろげる。

 ぴと……っと、熱いものが秘所にあたる。フェリクスが腰を小さく揺らすと、熱い何かに密着して、入り口がぬるぬると擦られていく。

「ああ、あ……、あ、アッ」

 くちびるを半開きにして、声が出ていくのに任せる。気持ちよかった。知らないうちにフェリクスが胸をいじるのをやめ、腰の動きも止めたのに、強い快感が続いていた。自分が彼を真似て腰を振っていることに気づいたのに、やめられなかった。

「う、うぅ、フェリクスさまぁ、わたくし……っ」

 にゅるにゅると彼を擦り上げておきながら、恥ずかしさに涙が出る。からだが勝手に、快楽を追求する。助けを求めたつもりだったのに、フェリクスはうっとりとして、コルネリアの両頬を手で包んだ。

「愛しているよ、かわいいコルネリア。気持ちよさそうなあなたを見ると、こんなにもうれしくてしかたがないものなんだな」

 フェリクスがふたたび動いたとたんに、はからだを割り開いて奥まで入りこんだ。彼がうめく。コルネリアのほうはといえば、初夜のような痛みはなく、つれるような違和感だけがあった。

 深く繋がった満足感に浸り、フェリクスの額を撫でる。くちびるでも触れ、身を委ねる。
 ぽつりと、彼が言った。

「離縁するなんて、もう言わないでくれ」
「では、わたくしもお仕事の場に連れていってくださいます?」

 答えは、あえて確かめる必要もなかった。
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