異世界で僕…。

ゆうやま

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3章 27話

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海から戻った数日が経ち…僕は予定通りこれからティルナノークの発展の為にみんなにそれぞれの役割りをお願いした。

まず聖都な脅威になっているオフィスを鎮める為にレヴィにヨルムンガンドの捜索と説得を任せたが…不安なのでジズも一緒に行かせた。

「レヴィ…くれぐれも手荒な事はしないでね?」

「わかってますよー♪」

「ハルトちゃん!行ってくるね」

今まで特に目的もなくただ長い時を生きてきたレヴィとジズもティルナノークの発展を楽しみにしているようだ。

キング様もここに来てから大分変わって引きこもる事はなくなった。

しかし、日に日に僕に対して依存症が酷くなった。

それで…アプスーの命令で為に双子と一緒に他の都市に見学に行く事にした。

「父上!嫌です…ここから出たくない!」

「いい加減に離れんか!お前は人に取り憑いた怨霊か?この子から離れろ!」

「いやだよー!」

「痛い痛い痛い!うぎゃー!」

僕から離れる事を嫌がるキング様をアプスー様と双子が無理矢理引き離した。

おかけさまて僕は首が折れて体は真っ赤な痣だらけになった。

「若旦那様…大丈夫ですか?」

「うん…なんとか死なずに済んだよ」

「それでは私達も目的を果たしにいってきます!」

「バム…プァプニールの事は頼んだよ」

「はい!任せてください」

「なんだよ!私を子供扱いして…」

プァプニールとバムにはイビルゲートから取って来た素材を各地に売りながらティルナノークの噂を流すように頼んだ。

そのあと工房に向かってラグレシアに頼んだ事を見に行くと…ルル姉が入り口でウロウロしていた。


「あれ?ルル姉?ここに何か用事でもあるの?」

「おお…ハルト!丁度いい所に来てくれたよ!」

「ん?どうしたの?」

「これ…ちょっと改良してほしくてね」

ルル姉はミョルニルを出して僕に渡した。

「前に試し打ちに行った時ね…威力は問題なかったけど…ちょっと軽い感じがしてね…もうちょっとひとまわり大きくして欲しい」

「なるほど…ラグレシア様には頼み辛くて困っていた訳ね」

「えへへ…その通りだよ」

「わかったよ…私が頼んでおくよ」

「おお!ありがとう!ハルト君…愛してる♪」

ラグレシアにはまた負担をかける事になるが…ルル姉の喜ぶ顔を見るとなんとかしてあげたくなった。

「んじゃ…私も自分の仕事をしに行くわ」

「お願いします」

ルル姉には天界に行ってヨルムンガンドとオフィスを会わせる事を伝えてその協力を頼みに行かせた。

「お疲れ様です…」

「あら?ハルト?いらっしゃい」

工房に入るとラグレシアとトルゥーガは相変わらず汗塗れで一番働いていた。

「あの頼んでおいた件の事ですが…」

「ハルト…この注文はなんだ?今は各地の建築資材と金具を作るたけで一杯一杯なのよ?」

ラグレシアにはこれから来る冒険者達がみんな欲しがるほどいい武器や防具を鍛冶屋達に制作の依頼をした。

もちろん数量限定でかなりの高値で売る。

「今この工房にはかなりの人手不足でしょ?」

「うん…それはそうだか?」

「ラグレシア様が作った武具を見てここに修行しに来る鍛冶屋が増えると思いますよ」

「なるほど…人材確保か!それなら文句はないが…この数だけでいいのか?」

「あまり沢山作ると他の鍛冶屋が潰れて恨まれるのは愚策だと思いますので…」

「そうだね…創造の女神の私が鍛冶屋に被害を与える訳にはいかないのね」

「では…宜しくお願いします」

「うむ!こんなのちょろいわ!任せて」

「さすがラグレシア様!ではこれもお願いします!」

「ん?ん?なに?」

僕は調子に乗ったラグレシアにミョルニルと改良内容を書いたメモを残して素早く工房から立ち去った。

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