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3章8話
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そして…日が暮れてゲートを開く時間になった。
僕は完全装備をしてイビルゲートを立ち上げる場所に向かった。
この鎧を着た感触、オゥカスの重み…本当に久しぶりで感動した。
その場所に着いた僕は見覚えがある方を目にした。
「イヤーン!ハルトちゃん!」
「ラズリック姉さん…何故ここに?」
「ルナ様と天界のお偉い方々が視察に来るから下準備でね…」
「えっ?お偉いさん?そんな大げさな!」
「そりゃそうだろ…今天界と邪神界までここを注目している」
「お、お久しぶりです…」
レイラさんまで来て、相変わらず僕を見る目は冷たくて怖い。
「呆れるほど馬鹿な事抜かしてやがる、貴様は我が主!ルナ様を誑かして、バハムートとレヴィヤタン、ジズに元邪神君主とラグレシア、財欲の竜、エリニューエスの三女神までその魔の手にかけて我々が黙ってみないふりをすると思うか?」
「……す、すみません」
「それより一番問題は…まだお見栄にならないようだが…神カオス様だ!今天界と邪神界は大騒ぎだ!」
予想以上カオスの滞在は大問題になっているらしく、今後道見の振り方をするか考えるだけで胃が痛くなった。
「まったく!ここで貴様は一体何がしたいん…くえっ」
「黙れ、私とハルトちゃんの話を邪魔しないでくれる?」
僕を目の敵にしか見てないレイラさんをラズリック姉さんは蹴り飛ばした。
その蹴りは前より威力とキレが増して、鋭さは最早神話の領域に達している。
「ラズリックさん…助かりました」
「あのバカがごめんなさいね、私達はゲートが開くまであっちで見ていましょう」
僕とラズリックさんはVIP席のような派手な席に座って天界から視察が来るまで待つとバルちゃん達はゲートを開く準備を始めた。
「そろそろ始めるか、みんな準備はいいか?」
「ああ…問題ない、お前ら失敗るとイビルゲートの核にするからな…」
「ひ、ひぃ…!」
「オーディン様…」
いよいよイビルゲートの立ち上げが始まって、オーディンとバルちゃん、アレークトーとメガイラは円を描くように大きく回りながら歩いた。
「我らは願う…四罪四凶の扉よ開け…一つの罪と凶…窮奇と共工に命じる」
まず…オーディンが四罪四凶の一角、窮奇と共工を呼び出して具現化した。
「我らは求める…一つの罪と凶…混沌と驩兜
に命じる」
続けてバルちゃんも混沌と驩兜を呼び出しす事に成功した。
「我らは汝らを拒まぬ…一つの罪と凶…檮杌と鯀に命じる」
「我らは汝らを認める…一つの罪と凶…饕餮と三苗に命じる」
アレークトーとメガイラはかなり辛そうに息を切らしている様子だが、具現化には成功した。
「四罪四凶を持って魔境の門よ…ここに現れたまえ!」
儀式が終わると四罪四凶は地の底に入って、そのあと大きい地鳴りが始まった。
そして、地の底から歪な空間が現れてナーズラ村で見たイビルゲートと似たような門が現れた。
空間が消えたあと四人の邪神達に共鳴しているようにイビルゲートが光って門が開いた。
これがイビルゲート…あの中から凄い数の魔物の気配を感じた。
「あはは…これは大当りのようだね」
「うむ…中々の規模だ、よく頑張った」
力尽きたアレークトーとメガイラは器に戻って、オーディンがまた復活させた。
、
、
、
ゲームで夢中だった廃人組3人もイビルゲートの出現を感知した。
「カオス様、無事にイビルゲートを開いたようです」
「うん、上手くいったようだな…それより、そろそろ奴等が来るだろうな」
「そうですね…しかし、カオス様はどうなさるお考えですか?」
「決まってるたろ…ここが奴等にやられる前に先手を打って皆殺する」
「私も手遅れなる前にそうした方がいいと思います」
「だな…ふふふ」
「あはは…」
カオスとナイアは怖い顔で氷のように笑っていた。
[[緊急クエスト発生…オーガとサイクロプスの群れから村を守れ!制限時間20分…あと1分後に始まります]]
「き、来たぞ!ナイアは北門に行って殲滅しろ!1匹も漏らすなよ」
「へい!カオス様は正門を頼みます!」
「今回は時間が短いな……全力でいくぞ!皆殺しだぁぁああ!」
「イエスマム!」
二人はイビルゲートの出現には興味すらなさそうで、発生した緊急クエストを始めた。
「なあ…カオス」
「なんだ?今忙しい、この!この!」
「アプスーから連絡が来たけど…ギルタフリルを連れてこっちに向かったいるってさ」
「へぇ…そう?」
ウラノスからアプスーの連絡を聞いた二人は急に目付きが変わった。
「カオス様、そういえば…旦那のお屋敷は前の襲撃で廃墟になりましたね…」
「そうだね…ナイア!今うちに奴のレア素材を全部くすねておこうぜ!」
「へい!」
「……おまえら…最低だな」
ウラノスはナイアとカオスをゴミを見る目で見つめていた。
僕は完全装備をしてイビルゲートを立ち上げる場所に向かった。
この鎧を着た感触、オゥカスの重み…本当に久しぶりで感動した。
その場所に着いた僕は見覚えがある方を目にした。
「イヤーン!ハルトちゃん!」
「ラズリック姉さん…何故ここに?」
「ルナ様と天界のお偉い方々が視察に来るから下準備でね…」
「えっ?お偉いさん?そんな大げさな!」
「そりゃそうだろ…今天界と邪神界までここを注目している」
「お、お久しぶりです…」
レイラさんまで来て、相変わらず僕を見る目は冷たくて怖い。
「呆れるほど馬鹿な事抜かしてやがる、貴様は我が主!ルナ様を誑かして、バハムートとレヴィヤタン、ジズに元邪神君主とラグレシア、財欲の竜、エリニューエスの三女神までその魔の手にかけて我々が黙ってみないふりをすると思うか?」
「……す、すみません」
「それより一番問題は…まだお見栄にならないようだが…神カオス様だ!今天界と邪神界は大騒ぎだ!」
予想以上カオスの滞在は大問題になっているらしく、今後道見の振り方をするか考えるだけで胃が痛くなった。
「まったく!ここで貴様は一体何がしたいん…くえっ」
「黙れ、私とハルトちゃんの話を邪魔しないでくれる?」
僕を目の敵にしか見てないレイラさんをラズリック姉さんは蹴り飛ばした。
その蹴りは前より威力とキレが増して、鋭さは最早神話の領域に達している。
「ラズリックさん…助かりました」
「あのバカがごめんなさいね、私達はゲートが開くまであっちで見ていましょう」
僕とラズリックさんはVIP席のような派手な席に座って天界から視察が来るまで待つとバルちゃん達はゲートを開く準備を始めた。
「そろそろ始めるか、みんな準備はいいか?」
「ああ…問題ない、お前ら失敗るとイビルゲートの核にするからな…」
「ひ、ひぃ…!」
「オーディン様…」
いよいよイビルゲートの立ち上げが始まって、オーディンとバルちゃん、アレークトーとメガイラは円を描くように大きく回りながら歩いた。
「我らは願う…四罪四凶の扉よ開け…一つの罪と凶…窮奇と共工に命じる」
まず…オーディンが四罪四凶の一角、窮奇と共工を呼び出して具現化した。
「我らは求める…一つの罪と凶…混沌と驩兜
に命じる」
続けてバルちゃんも混沌と驩兜を呼び出しす事に成功した。
「我らは汝らを拒まぬ…一つの罪と凶…檮杌と鯀に命じる」
「我らは汝らを認める…一つの罪と凶…饕餮と三苗に命じる」
アレークトーとメガイラはかなり辛そうに息を切らしている様子だが、具現化には成功した。
「四罪四凶を持って魔境の門よ…ここに現れたまえ!」
儀式が終わると四罪四凶は地の底に入って、そのあと大きい地鳴りが始まった。
そして、地の底から歪な空間が現れてナーズラ村で見たイビルゲートと似たような門が現れた。
空間が消えたあと四人の邪神達に共鳴しているようにイビルゲートが光って門が開いた。
これがイビルゲート…あの中から凄い数の魔物の気配を感じた。
「あはは…これは大当りのようだね」
「うむ…中々の規模だ、よく頑張った」
力尽きたアレークトーとメガイラは器に戻って、オーディンがまた復活させた。
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ゲームで夢中だった廃人組3人もイビルゲートの出現を感知した。
「カオス様、無事にイビルゲートを開いたようです」
「うん、上手くいったようだな…それより、そろそろ奴等が来るだろうな」
「そうですね…しかし、カオス様はどうなさるお考えですか?」
「決まってるたろ…ここが奴等にやられる前に先手を打って皆殺する」
「私も手遅れなる前にそうした方がいいと思います」
「だな…ふふふ」
「あはは…」
カオスとナイアは怖い顔で氷のように笑っていた。
[[緊急クエスト発生…オーガとサイクロプスの群れから村を守れ!制限時間20分…あと1分後に始まります]]
「き、来たぞ!ナイアは北門に行って殲滅しろ!1匹も漏らすなよ」
「へい!カオス様は正門を頼みます!」
「今回は時間が短いな……全力でいくぞ!皆殺しだぁぁああ!」
「イエスマム!」
二人はイビルゲートの出現には興味すらなさそうで、発生した緊急クエストを始めた。
「なあ…カオス」
「なんだ?今忙しい、この!この!」
「アプスーから連絡が来たけど…ギルタフリルを連れてこっちに向かったいるってさ」
「へぇ…そう?」
ウラノスからアプスーの連絡を聞いた二人は急に目付きが変わった。
「カオス様、そういえば…旦那のお屋敷は前の襲撃で廃墟になりましたね…」
「そうだね…ナイア!今うちに奴のレア素材を全部くすねておこうぜ!」
「へい!」
「……おまえら…最低だな」
ウラノスはナイアとカオスをゴミを見る目で見つめていた。
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