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2章71話
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バルちゃんの兄さんの返事を待ていたルル姉は痺れを切らしたように椅子に座って凄い貧乏揺すりをしている。
それで…またバルちゃんの頭を握ってを睨んだ
「私、そろそろ…限界だ」
「ちょ…ちょっと!やめろ!それにまだ3分も経ってないわ!」
…ルル姉は本当に短気過ぎる。
[待たせたな…バル、無事で良かった]
「お兄ちゃん…先頭がくちゃっとなったよ」
「すまん!」
「って…解決法は?」
「単刀直入に言うと…その目はもう手遅れだ」
その言葉に僕もみんなも無言で固まってしまった。
[残念だが…取り除くしかない]
「バカ言え!そんな事…」
[それにハルトは神カオスと異常なほどパス率が高すぎる…その意味は分かるだろ?]
「なんだと!それはつまり…ハルト君が憑代になる可能性が高いと?」
「そんなバカな…神カオスの降臨!そんな事になったら全天体が狂い出すわ!」
「そうなる前に手を打たないと…」
[ああ…でもこれは…ここだけの極秘だ]
その話しがどんなに恐ろしい事かこの時僕は分からなかった。
しかし、みんな慌てている姿と深刻な表情を見て途轍もなく大変な事になるだけはわかった。
[それで対策として…神カオスの思念体を移す器を用意する必要がある]
「本体に帰って頂いた方がいいと思うが?」
[破壊の女神よ…無茶言わないでくれ]
「うん…すまん」
「はぁ~思念体だけと言っても…神カオスの思念体に耐えれる強度の物となると高純度オレイカルコスぐらいだ!そんな物どこで手に入ると?」
ラグレシアは深いため息をした。
オレイカルコス…通称オリハルコン。
神の血を吸い取った金属が何百何千年の長い時を過ぎて変質した最高の金属…。
そんなシロモノは簡単に手に入らないだろ…。
「それなら心当たりがあります」
「えっ?あるの?…さすがセレブ達の女王だな」
「ラグレシアお前もかよ!その呼び方はやめんか!」
バムってそう呼ばれていたの?すげぇ…。
確かにビヒモスの広さでも狭いと言ってたぐらいだし…。
「昔…神々が私に呪いをかけに来た事があっただろ?」
「あはは♪あのボンクラ共ね」
レヴィは笑っていたが…何故か凄く怖い気配を放っていた。
「その時…私の爪にやられて背中に落ちた何人かの神が大量の血をぶち撒いた」
[それなら…今頃いい物に出来上がっているだろう!創造の女神よ…器の製作を頼みたい]
「わかったわ」
本当にこの方達の話しは頭がついていけない話しばかりだ。
[憑代にならずに済む方法は見つかったが…しかし、その目を何とかしないと意味がない]
「だな…完全にカオスから切り離さないと…」
結局…取るしかないようだ。
しかし…それから誰もそれを口から出さず沈黙した。
それで僕は自らの手で左目を抉り取って握り潰した。
「くっ……うううう」
めっちゃ痛かったが…下半身が分離される痛みよりは大したことはなかった…。
「は、は、ハル…ああ…」
「お、お、お兄ちゃ…ああ…」
ルル姉とバルちゃんがショックで泡を吹いて気絶してしまった。
「ルル姉!バルちゃん!」
「あ、主様!」
「ああ…血が…お目が!」
僕は…これ以上みんなに迷惑かけたくなかった…。
これは力に自惚れて双子を死なせた挙句…カオスの言葉に耳を向けてその力を借りた僕のせい…。
この滑稽な物は自分で処理しないといけない。
これは自分への戒めだ。
[ハルトよ…力になれずすまん!オーディン…眼が再生しないように神カオスの残留思念を浄化してくれるか]
「それをしたら…この少年は永遠に左目を失うが…」
「僕は構いません…」
「あいわかった…」
オーディンはカオスの残留思念を消して僕は左目を完全に失った。
[バムとレヴィはオレイカルコスの採取を頼んでいいか?]
「承りました!直ちに…」
「すぐ取って来ます!」
バムとレヴィはオレイカルコスを取りに出て気絶していたルル姉とバルちゃんが起きた。
二人は僕を見た瞬間…立ちくらみでもあったように体がふらついた。
「ルル姉、バルちゃん…ごめんなさい」
「バカ!自らの出で…なんて事するんだよ!」
「ぷはっ!」
「お、お兄ちゃーーーん!」
ルル姉にビンタされた…。
結果はもちろん…僕は地の底に深く埋まってしまった。
そこで知人に会った。
「は、ハルト様?何をなさってますか?」
「うん…穴掘りに目覚めてしまってね…」
エムライ族長だった…。
僕はダークエルフの里まで深く埋められた…。
さすが怪力のルル姉だった。
それで…またバルちゃんの頭を握ってを睨んだ
「私、そろそろ…限界だ」
「ちょ…ちょっと!やめろ!それにまだ3分も経ってないわ!」
…ルル姉は本当に短気過ぎる。
[待たせたな…バル、無事で良かった]
「お兄ちゃん…先頭がくちゃっとなったよ」
「すまん!」
「って…解決法は?」
「単刀直入に言うと…その目はもう手遅れだ」
その言葉に僕もみんなも無言で固まってしまった。
[残念だが…取り除くしかない]
「バカ言え!そんな事…」
[それにハルトは神カオスと異常なほどパス率が高すぎる…その意味は分かるだろ?]
「なんだと!それはつまり…ハルト君が憑代になる可能性が高いと?」
「そんなバカな…神カオスの降臨!そんな事になったら全天体が狂い出すわ!」
「そうなる前に手を打たないと…」
[ああ…でもこれは…ここだけの極秘だ]
その話しがどんなに恐ろしい事かこの時僕は分からなかった。
しかし、みんな慌てている姿と深刻な表情を見て途轍もなく大変な事になるだけはわかった。
[それで対策として…神カオスの思念体を移す器を用意する必要がある]
「本体に帰って頂いた方がいいと思うが?」
[破壊の女神よ…無茶言わないでくれ]
「うん…すまん」
「はぁ~思念体だけと言っても…神カオスの思念体に耐えれる強度の物となると高純度オレイカルコスぐらいだ!そんな物どこで手に入ると?」
ラグレシアは深いため息をした。
オレイカルコス…通称オリハルコン。
神の血を吸い取った金属が何百何千年の長い時を過ぎて変質した最高の金属…。
そんなシロモノは簡単に手に入らないだろ…。
「それなら心当たりがあります」
「えっ?あるの?…さすがセレブ達の女王だな」
「ラグレシアお前もかよ!その呼び方はやめんか!」
バムってそう呼ばれていたの?すげぇ…。
確かにビヒモスの広さでも狭いと言ってたぐらいだし…。
「昔…神々が私に呪いをかけに来た事があっただろ?」
「あはは♪あのボンクラ共ね」
レヴィは笑っていたが…何故か凄く怖い気配を放っていた。
「その時…私の爪にやられて背中に落ちた何人かの神が大量の血をぶち撒いた」
[それなら…今頃いい物に出来上がっているだろう!創造の女神よ…器の製作を頼みたい]
「わかったわ」
本当にこの方達の話しは頭がついていけない話しばかりだ。
[憑代にならずに済む方法は見つかったが…しかし、その目を何とかしないと意味がない]
「だな…完全にカオスから切り離さないと…」
結局…取るしかないようだ。
しかし…それから誰もそれを口から出さず沈黙した。
それで僕は自らの手で左目を抉り取って握り潰した。
「くっ……うううう」
めっちゃ痛かったが…下半身が分離される痛みよりは大したことはなかった…。
「は、は、ハル…ああ…」
「お、お、お兄ちゃ…ああ…」
ルル姉とバルちゃんがショックで泡を吹いて気絶してしまった。
「ルル姉!バルちゃん!」
「あ、主様!」
「ああ…血が…お目が!」
僕は…これ以上みんなに迷惑かけたくなかった…。
これは力に自惚れて双子を死なせた挙句…カオスの言葉に耳を向けてその力を借りた僕のせい…。
この滑稽な物は自分で処理しないといけない。
これは自分への戒めだ。
[ハルトよ…力になれずすまん!オーディン…眼が再生しないように神カオスの残留思念を浄化してくれるか]
「それをしたら…この少年は永遠に左目を失うが…」
「僕は構いません…」
「あいわかった…」
オーディンはカオスの残留思念を消して僕は左目を完全に失った。
[バムとレヴィはオレイカルコスの採取を頼んでいいか?]
「承りました!直ちに…」
「すぐ取って来ます!」
バムとレヴィはオレイカルコスを取りに出て気絶していたルル姉とバルちゃんが起きた。
二人は僕を見た瞬間…立ちくらみでもあったように体がふらついた。
「ルル姉、バルちゃん…ごめんなさい」
「バカ!自らの出で…なんて事するんだよ!」
「ぷはっ!」
「お、お兄ちゃーーーん!」
ルル姉にビンタされた…。
結果はもちろん…僕は地の底に深く埋まってしまった。
そこで知人に会った。
「は、ハルト様?何をなさってますか?」
「うん…穴掘りに目覚めてしまってね…」
エムライ族長だった…。
僕はダークエルフの里まで深く埋められた…。
さすが怪力のルル姉だった。
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