異世界で僕…。

ゆうやま

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2章56話

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バムとレヴィがみんなの為に話の場を作ってくれている。

バムは岩を適度に切り取ってレヴィヤタンが鱗で超音波振動を利用してあっという間に立派なテーブルと椅子が出来た。

「ん?バム、レヴィ…椅子が一つ足りないが」

「主様と破壊の女神、オーディンヤロ!の分ですが…」

「……」

オーディンは文句を言いたい表情だったがバハムートの殺伐とした雰囲気に黙り込んだ。

「バム、レヴィ…お前らはよくわかってるじゃん!よいしょ…やっぱここが一番いいや♪」

バルトゥールはハルトの膝に座って抱きついた。

「ふんっ!」

「イタタタタ!放せ!潰れる!まじ潰れるって!」

バルトゥールがハルトにの体に抱きつくのが気に食わなかったルルはアイアンクローで本気で頭を握り潰そうとした。

「ば、バム、レヴィ!バルの椅子を5秒で用意しろ…それがバルの頭の強度の限界だ!」

二人は急ぎ椅子を作ったが6秒で出来上がってバルトゥールの頭は指跡のような穴が出来てそこから血が吹き出して倒れていた。

「1秒遅かったよ…だが潰れるのは免れたな…」

「チッ…2秒遅らせるつもりだったのに…下手したら間に合う所…あっ!」

「レヴィ……お前な…覚えておえてろよ!」

「それにしても…余の椅子だけ可笑しくないか?」

オーディンの椅子は死神が鎌を持って魂を抜き取ろうとしている形の不吉な椅子オーラを放っていた。

「ん?何を文句を言っている?これは我らの今の気持ちを込めて作った快心の傑作だ!」

「ふむ……今の気持ちね……」

「光栄に思って早く座って蜂の巣になれよ」

「今蜂の巣っと言ったか?」

「あっ!しまった!」

オーディンが椅子にそっと近付くと座面と背もたれから高速で回転するドリルが出てきた。

「うむ…確かに快心の傑作だな」

「ふ、ふむ!であろう?」

「さあさあ!覚悟決めて座ってしまって!」

「座れるかよー!」

「まあ…バム、レヴィ…新しい椅子を持って来なさい」

主の命令でバムとレヴィは渋々に新しい椅子を作って持って来た。

「チッ…これなら文句ないだろ!」

「本当面倒なやつだな!」

「………」

オーディンが座った椅子は遊園地の回転木馬になった…。

「こいつら…おもしれぇ!ククク」

ルルはそれを見て笑いを必死にこらえていた。

「な、な、なんの羞恥プレイだ…」

「なに!なんと贅沢な奴だ!これでも文句を言うか!」

「キラキラネオンサインと退屈しないように上げ下げ機能も追加したのに!こんな超特別席に文句を言うとは…悪質なクレーマーなの?」

「確かに無駄に豪華だが!こんなのに座って話が出来るか!」

「バム、レヴィ、新しい椅子を持ってきなさい」

[[かしこまりました!オップションはどのように?]]

[[うむ…任せる!]]

主犯はバルトゥールの兄だった。

「なら主様…超高速回転機能と大気圏まで発射する機能を……あっ!」

レヴィは念話で話さず口に出してしまった。

「おい…ナイア、平然と知らない顔して……お、お前の差し金か!」

「こ、ごめんなさい!主様」

「まあバレてしまったのは仕方ない…普通の椅子を持って来てくれるか?」

「はぁ?何も無かったようにサラッと流すのか?相変わらず神経図太いな!」

「黙れオーディン…これじゃ話が進まない」

「そのセリフ…お前が言うかっ!」

呆れて怒る事を諦めたオーディンは新しく持って来た普通そうな椅子に座ってナイアは話しを始めた。

[[レヴィ…アレは仕込んだ?]]

[[抜かりなく…ふふふ]]

二人はまたオーディンの椅子に何か仕掛けたようだ。

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