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2章49話
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2匹の狼ケリとフレキ、愛馬スレイプニル…彼を象徴してる神具…勝戦の槍グングニール。
邪神君主ランジュールの正体はオーディンだと僕は確信した。
ヴァルハラの最高神オーディン…。
愚者であり賢者、欲望を憎みながら知識欲にまみれ…左目を失い、秩序の維持の為なら手段を選ばない矛盾の神…。
その故に巨人達との約束を破りラグナロクの火種を巻いた張本人…。
そんな奴に目を付けられる覚えは無いよ!
「あの…人違いですよ?僕は平和を愛するただのチキンです」
「……」
さらっと無視された。
それに…オーディンの視線は僕を見ているが僕では無いなにかを見てる感じがした。
でも…今はそれはどうでも良かった…。
オーディンが放ってる殺気に比べると些細な問題だ。
「目覚めよグングニール」
グングニールの全身に文字が刻まれて7つの魔法陣を纏った。
オーディンの得意のルーン魔法…。
この世界の魔法とは完全異なる魔法…。
力の出し惜しみしたら一瞬で終わるし…魔神同調では歯が立たない相手…。
なので…バルちゃんの兄の力を借りる事にした。
アストラルライン全開!
魔力活性化最大!
ドクンドクンドクンドクンドクン!
「うおおぉぉー!」
僕の体から激しい黒オーラが出て抑えきれないほどの力が湧いてきた。
これが…バルちゃんの兄さんの力?
まるで自分ではない違和感と怖いと思うほど凄まじい力を感じだ。
「ハ…ハルト?」
「ハルトさんですよね?」
それは僕だけでなく、双子もそう感じたようだ。
その僕の姿を見たオーディンは狂気に染まったような笑い顔になった。
「やはり貴様か!そのオーラ、その魔力、忘れやしない、やっと…やっとこの恨み!晴らす時ぐ来たぁぁ!あはははははは!」
まさか…オーディンの狙いはバルちゃんの兄のようだ…。
、
、
、
ハルトの魂の中でバルトゥールの兄と右手の旦那も状況を見ていた。
「あやつ復讐に目が眩んで邪神君主の神業を放棄しやがったな…愚かな」
「オーディン…奴らしい選択ですね」
「お主とオーディンとは仲が良かったじゃないか?やつの最高神就任式の隣にお主がいた覚えがあるぞ?」
「あはは…へい、奴が若いごろから親友でした」
「なるほど…お主もあやつの相手で色々苦労しただろう?」
「御明察通りです…何かしらやらかして後始末が大変でした…あと時が懐かしいですね」
バルトゥールの兄はオーディンとの思い出を思い出しながら笑った。
そして…急に怒り出してイライラしながら凄く不機嫌になった。
オーディンの世話に大変苦労したようだ。
「……………ん、まてよ?」
「へい?」
右手の旦那はバルトゥールの兄の顔をじっと見つめていた。
「ワシの結婚式の時も…お主がおったぞ」
「……コホン!」
「あと!混沌の時代の終戦式の時も…」
「それは…」
「それと…邪神界誕生式にも…あと神族の!」
「まあまあ…細かい事はいいではないですか…それよりオーディンは暴走をどう止めるか考えましょう!」
バルトゥールの兄は慌てて話しをすり替えった。
「フム…まぁいい、そうだな!それにしてもいいのか?ハルトに任せておいて…相手はオーディンだぞ?」
「大丈夫でしょ…私の力を使い熟すようになってるし…それにオーディンは私の力と最悪の相性でして…易々やられたりしませんよ」
「まぁ…やつは神具が凄いだけで…実際策略専門だしな…」
「策士と言ってる割にはかなりおバカですけどね…」
「ぷははは!そうそう!違いない!クク」
バルちゃんの兄ははオーディンを思い出しながら必死に笑いを堪えた。
「お主が言うからには心配ないだろう…お主はこのワシの妻にも勝った事もあるしな…」
「そ、それは…」
「うちの子にひどいことして…まあ過ぎた事だ」
「す、すみません…」
「しかし…うちの女房と戦うって正気じゃないな…」
「いやいや…!本当に生きた心地がしませんでした」
「あやつはとても優しいが…ものすんこーく根に持つタイプだから気をつけろよ…」
「へ、へい…」
「さあ…この戦いどうなるやら」
「しかし…オーディンは何故無謀な戦いを…何か別の意図があるんでしょうか?」
「わからん…おい!下半身お前も一言言ったらどうた?」
「うるさい…今子猫ちゃんと愛を育んでる…あとちょっとでトゥルーエンディングだ…はぁはぁ」
下半身の旦那は戦いに全く興味がないようでひたすらギャルゲーの攻略に励んでいた。
「すまんな…親友があんなんで…」
「いえいえ!むしろ助かります」
「そうだな…お主はやつの息子を…」
「コホン!ハルトが反撃するようです」
「ああ…うむ」
バルトゥールの兄はまた慌てて話しをすり替えた。
邪神君主ランジュールの正体はオーディンだと僕は確信した。
ヴァルハラの最高神オーディン…。
愚者であり賢者、欲望を憎みながら知識欲にまみれ…左目を失い、秩序の維持の為なら手段を選ばない矛盾の神…。
その故に巨人達との約束を破りラグナロクの火種を巻いた張本人…。
そんな奴に目を付けられる覚えは無いよ!
「あの…人違いですよ?僕は平和を愛するただのチキンです」
「……」
さらっと無視された。
それに…オーディンの視線は僕を見ているが僕では無いなにかを見てる感じがした。
でも…今はそれはどうでも良かった…。
オーディンが放ってる殺気に比べると些細な問題だ。
「目覚めよグングニール」
グングニールの全身に文字が刻まれて7つの魔法陣を纏った。
オーディンの得意のルーン魔法…。
この世界の魔法とは完全異なる魔法…。
力の出し惜しみしたら一瞬で終わるし…魔神同調では歯が立たない相手…。
なので…バルちゃんの兄の力を借りる事にした。
アストラルライン全開!
魔力活性化最大!
ドクンドクンドクンドクンドクン!
「うおおぉぉー!」
僕の体から激しい黒オーラが出て抑えきれないほどの力が湧いてきた。
これが…バルちゃんの兄さんの力?
まるで自分ではない違和感と怖いと思うほど凄まじい力を感じだ。
「ハ…ハルト?」
「ハルトさんですよね?」
それは僕だけでなく、双子もそう感じたようだ。
その僕の姿を見たオーディンは狂気に染まったような笑い顔になった。
「やはり貴様か!そのオーラ、その魔力、忘れやしない、やっと…やっとこの恨み!晴らす時ぐ来たぁぁ!あはははははは!」
まさか…オーディンの狙いはバルちゃんの兄のようだ…。
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ハルトの魂の中でバルトゥールの兄と右手の旦那も状況を見ていた。
「あやつ復讐に目が眩んで邪神君主の神業を放棄しやがったな…愚かな」
「オーディン…奴らしい選択ですね」
「お主とオーディンとは仲が良かったじゃないか?やつの最高神就任式の隣にお主がいた覚えがあるぞ?」
「あはは…へい、奴が若いごろから親友でした」
「なるほど…お主もあやつの相手で色々苦労しただろう?」
「御明察通りです…何かしらやらかして後始末が大変でした…あと時が懐かしいですね」
バルトゥールの兄はオーディンとの思い出を思い出しながら笑った。
そして…急に怒り出してイライラしながら凄く不機嫌になった。
オーディンの世話に大変苦労したようだ。
「……………ん、まてよ?」
「へい?」
右手の旦那はバルトゥールの兄の顔をじっと見つめていた。
「ワシの結婚式の時も…お主がおったぞ」
「……コホン!」
「あと!混沌の時代の終戦式の時も…」
「それは…」
「それと…邪神界誕生式にも…あと神族の!」
「まあまあ…細かい事はいいではないですか…それよりオーディンは暴走をどう止めるか考えましょう!」
バルトゥールの兄は慌てて話しをすり替えった。
「フム…まぁいい、そうだな!それにしてもいいのか?ハルトに任せておいて…相手はオーディンだぞ?」
「大丈夫でしょ…私の力を使い熟すようになってるし…それにオーディンは私の力と最悪の相性でして…易々やられたりしませんよ」
「まぁ…やつは神具が凄いだけで…実際策略専門だしな…」
「策士と言ってる割にはかなりおバカですけどね…」
「ぷははは!そうそう!違いない!クク」
バルちゃんの兄ははオーディンを思い出しながら必死に笑いを堪えた。
「お主が言うからには心配ないだろう…お主はこのワシの妻にも勝った事もあるしな…」
「そ、それは…」
「うちの子にひどいことして…まあ過ぎた事だ」
「す、すみません…」
「しかし…うちの女房と戦うって正気じゃないな…」
「いやいや…!本当に生きた心地がしませんでした」
「あやつはとても優しいが…ものすんこーく根に持つタイプだから気をつけろよ…」
「へ、へい…」
「さあ…この戦いどうなるやら」
「しかし…オーディンは何故無謀な戦いを…何か別の意図があるんでしょうか?」
「わからん…おい!下半身お前も一言言ったらどうた?」
「うるさい…今子猫ちゃんと愛を育んでる…あとちょっとでトゥルーエンディングだ…はぁはぁ」
下半身の旦那は戦いに全く興味がないようでひたすらギャルゲーの攻略に励んでいた。
「すまんな…親友があんなんで…」
「いえいえ!むしろ助かります」
「そうだな…お主はやつの息子を…」
「コホン!ハルトが反撃するようです」
「ああ…うむ」
バルトゥールの兄はまた慌てて話しをすり替えた。
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