160 / 250
2章37話
しおりを挟む
ビヒモスに着いた僕達はまず現在の状況を把握する為メディアさんに会いに行った。
中央の拠点周りには亜人さん達が公務館を優先に建ててくれて、まだ施工を始めたばかりだが事務室は出来ていた。
その中からメディアが出迎い来た。
「おお!お帰りになられましたか!女神バルトゥール様!オニイチャン領主様!」
ん?……………はっ?
オニイチャン?何それ?おちょくってるの?
「あはは…メディアさんオニイチャンって…何ですか?」
「えっ?領主様のお名前ではないですか?」
はっ?
妹にお兄ちゃんと呼ばれるなら死んでも本望!
だが、名前がそれなら…痛々しくて生きていけないわ!
これは…きっとやつの仕業に違いない!
犯人らしき人物に目を向けると僕から背中を向けている。
「バルちゃん、どう言う事かな?」
「ごめん、お兄ちゃん…つい癖でな…皆んなの前でオニイチャンっと言ってしまったの」
絶対人前に出ない!領主やめる!
「オニイチャン様、それより至急会って欲しい方が居ますが…」
「ハルトです!シムラハルト!名前の訂正を要求…いや命令します!」
「えっ?…は、はい…ハルト様?でも…領民達にはバルトゥール様が宣言したので申し訳ないですが変更は不可能です…女神のお言葉を撤回することは威厳に関わります」
「お、お兄ちゃん…あ、あたし、サンチュアリーの状態を見に行かないと…ちょっと行って来るね」
バルちゃんはサンチュアリーを言い訳にして僕から逃げるように去った。
まあ、その事は無理やりでも変えると決めた。
それにしても会って欲しい人か…手紙に書いてあった鍛冶屋…どんな人かどう対応するか悩んだが目の前に勇敢な元聖女がいるので心配は要らないと安心した。
しかし、現在鍛冶屋は一人でも欲しい所で僕のエコーでみんなをここに呼びかけたので自分なりに…少しでも頑張ろうと思った。
「では、連れて来ますので執務室で少々お待ちください」
メディアは鍛冶士の所に行ってその間に僕と双子は執務室から外を眺めた。
「へぇ…皆んな頑張ってるね」
「ねぇ…ハルト」
「ん?どうしたのイリヤ」
「ハルトのお家はいつ建てるの?」
「そうですよ!領主の館が無いと…」
「領主の館?今は皆んな忙しいし、物資も不足してるからそんなの後でいいよ」
今はそれどころじゃないから後回しにしようと考えた。
「いけません!それは一大事です!いい場所があります!館の件はこの私にお任せを!」
バムは僕の居住処の建設に名乗り出た。
正直、フカフカなベッドと布団さえあれば洞窟でも僕は構わない…むしろ、薄暗くて狭い方が落ち着く。
しかし、バムの意欲に断れなかった僕はそれを承認した。
「う、うん、それはバムにお願いする、あまり無理はしないでね」
「お任せあれ!行くぞレヴィ!主様に相応しい城を作るぞ」
「私も行く行く!よぉし!がんばるぞ!」
うん?……城?館から城になったよ?
まあ、建築はそう甘くないからいくらバム達でもそう簡単には建てられないと、しばらく大人しくなるんじゃないかと思って安心した。
「あの…バハムートさん、私達も一緒に連れて行ってくれませんか?」
「私達もお手伝いをさせて下さい」
何故か双子も興味を持って手伝したいと言い出した。
「主様のお仲間の頼みなら勿論!良いですよ」
「ありがとう!バハムートさん」
「ありがとうございます」
「愛の巣♪愛の巣♪主様との愛の巣♪」
おい!双子の前で誤解を招くようなもの歌うなよ…。
双子とバム、レヴィは僕の居住処の建設の場所に出ていた。
皆んな…やる気があるのはいい事だけど…僕はボッチになった。
これから面談なのに一人で相手しなかんの?引きこもり卒業してアチアチホヤホヤの僕が?
それは無いわ…怖い爺さんとかだといやだな…。
まあ、メディアがいるからいいけど…。
中央の拠点周りには亜人さん達が公務館を優先に建ててくれて、まだ施工を始めたばかりだが事務室は出来ていた。
その中からメディアが出迎い来た。
「おお!お帰りになられましたか!女神バルトゥール様!オニイチャン領主様!」
ん?……………はっ?
オニイチャン?何それ?おちょくってるの?
「あはは…メディアさんオニイチャンって…何ですか?」
「えっ?領主様のお名前ではないですか?」
はっ?
妹にお兄ちゃんと呼ばれるなら死んでも本望!
だが、名前がそれなら…痛々しくて生きていけないわ!
これは…きっとやつの仕業に違いない!
犯人らしき人物に目を向けると僕から背中を向けている。
「バルちゃん、どう言う事かな?」
「ごめん、お兄ちゃん…つい癖でな…皆んなの前でオニイチャンっと言ってしまったの」
絶対人前に出ない!領主やめる!
「オニイチャン様、それより至急会って欲しい方が居ますが…」
「ハルトです!シムラハルト!名前の訂正を要求…いや命令します!」
「えっ?…は、はい…ハルト様?でも…領民達にはバルトゥール様が宣言したので申し訳ないですが変更は不可能です…女神のお言葉を撤回することは威厳に関わります」
「お、お兄ちゃん…あ、あたし、サンチュアリーの状態を見に行かないと…ちょっと行って来るね」
バルちゃんはサンチュアリーを言い訳にして僕から逃げるように去った。
まあ、その事は無理やりでも変えると決めた。
それにしても会って欲しい人か…手紙に書いてあった鍛冶屋…どんな人かどう対応するか悩んだが目の前に勇敢な元聖女がいるので心配は要らないと安心した。
しかし、現在鍛冶屋は一人でも欲しい所で僕のエコーでみんなをここに呼びかけたので自分なりに…少しでも頑張ろうと思った。
「では、連れて来ますので執務室で少々お待ちください」
メディアは鍛冶士の所に行ってその間に僕と双子は執務室から外を眺めた。
「へぇ…皆んな頑張ってるね」
「ねぇ…ハルト」
「ん?どうしたのイリヤ」
「ハルトのお家はいつ建てるの?」
「そうですよ!領主の館が無いと…」
「領主の館?今は皆んな忙しいし、物資も不足してるからそんなの後でいいよ」
今はそれどころじゃないから後回しにしようと考えた。
「いけません!それは一大事です!いい場所があります!館の件はこの私にお任せを!」
バムは僕の居住処の建設に名乗り出た。
正直、フカフカなベッドと布団さえあれば洞窟でも僕は構わない…むしろ、薄暗くて狭い方が落ち着く。
しかし、バムの意欲に断れなかった僕はそれを承認した。
「う、うん、それはバムにお願いする、あまり無理はしないでね」
「お任せあれ!行くぞレヴィ!主様に相応しい城を作るぞ」
「私も行く行く!よぉし!がんばるぞ!」
うん?……城?館から城になったよ?
まあ、建築はそう甘くないからいくらバム達でもそう簡単には建てられないと、しばらく大人しくなるんじゃないかと思って安心した。
「あの…バハムートさん、私達も一緒に連れて行ってくれませんか?」
「私達もお手伝いをさせて下さい」
何故か双子も興味を持って手伝したいと言い出した。
「主様のお仲間の頼みなら勿論!良いですよ」
「ありがとう!バハムートさん」
「ありがとうございます」
「愛の巣♪愛の巣♪主様との愛の巣♪」
おい!双子の前で誤解を招くようなもの歌うなよ…。
双子とバム、レヴィは僕の居住処の建設の場所に出ていた。
皆んな…やる気があるのはいい事だけど…僕はボッチになった。
これから面談なのに一人で相手しなかんの?引きこもり卒業してアチアチホヤホヤの僕が?
それは無いわ…怖い爺さんとかだといやだな…。
まあ、メディアがいるからいいけど…。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
約束の子
月夜野 すみれ
ファンタジー
幼い頃から特別扱いをされていた神官の少年カイル。
カイルが上級神官になったとき、神の化身と言われていた少女ミラが上級神官として同じ神殿にやってきた。
真面目な性格のカイルとわがままなミラは反発しあう。
しかしミラとカイルは「約束の子」、「破壊神の使い」などと呼ばれ命を狙われていたと知る事になる。
攻撃魔法が一切使えないカイルと強力な魔法が使える代わりにバリエーションが少ないミラが「約束の子」/「破壊神の使い」が施行するとされる「契約」を阻む事になる。
カタカナの名前が沢山出てきますが主人公二人の名前以外は覚えなくていいです(特に人名は途中で入れ替わったりしますので)。
名無しだと混乱するから名前が付いてるだけで1度しか出てこない名前も多いので覚える必要はありません。
カクヨム、小説家になろう、ノベマにも同じものを投稿しています。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる