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2章36話
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魔王城から出た僕達はバムさんに乗ってビヒモスに向かった。
「瞬間移動して帰ると思ったんだが…」
「ごめんね…お兄ちゃん。今ビヒモスには私の名を刻めたサンクチュアリーが発動してる最中でな…周りには霊力の乱れが激しくてね…瞬間移動は出来ないの」
「サンクチュアリー?」
「神域というか聖域?簡単に言うと…今ビヒモスは神都みたいな状態になっている、まあ、ちょっと劣化版みたいなものだが」
「神都!そんなの簡単に出来るの?」
「膨大な神力が必要だけど、邪神二人丸ごと使ってるから楽々だぜ!ヒヒヒ」
襲いに来たあれか…本当に可哀想に…。
聖域(サンチュアリー)が完成になるとビヒモスから周辺一帯にはバルちゃん以外の魔法や神術まで制限出来るらしい。
「サンチュアリーが完成したらどんな外敵が来ても大丈夫!あの牛ちちが来ても大丈夫!ククク」
牛ちちって…ルル姉の事か…まさかその為に聖域を立てた訳ではないよね?
どんだけルル姉に酷い目にあったか…ちょっとわかる気がする。
「あんたと一緒にいると飽きないわな…」
「あはは…こんな経験誰もが出来る訳ないです」
さすがの双子もバハームトに乗ってから顔色が悪い。
しかし、バムさん…デカすぎるだろ!
元の姿になった時、魔都の皆様は大パニックになってるし…。
普通に歩いて背中に乗ったら丸一日かかりそう!
「バム…大きな…」
つい口から出てしまった…。
「そうですか?大きさはかなり小さめにしたのですが…。」
かなり小さめでこれ?あ…だよな、天界を支える柱だったもんな…。
ポー~おぉぉんー♪
「…お、お兄ちゃん…」
「あ、主様!」
「……ゴホン!」
「…は、ハルト?」
「……」
オナラの音がした…しかもめっちゃ臭くて皆んなドン引きしている。
「ちゃうわ!僕じゃないから!」
鎧の中に寝ていたマトニーを出して皆んなに見せた。
「マトニーだよ!皆んなも可愛がってくれよ」
「あははは!なんだ…こいつだったの!本当に…」
「うふふ、投げ捨てます?」
「……おい」
双子は未だにマトニーが気に食わないようでいい加減許して欲しいと切実に頼んだら考えておくと言ってくれた。
「何?お兄ちゃんのペット?ゴルジィガ…ん?こいつは自然な魔獣じゃないね」
バルちゃんがマトニーをじっと見つめて何か思い出そうとした。
「ああ!こやつ…私にボコられたグラ…何ちゃらってやつじゃん!」
「ええー!なんでわかったの?」
「なるほど…メイガラが言ってたやつか…使徒化に失敗して魔獣になったってところだな…うける!」
凄い…全部当てやがった。
寝てるマトニーの肉球を触りながら可愛がってるとレヴィが急に不機嫌になってマトニーに殺気放ってぶつぶつ呟いた。
「私もまだ主様にナデナデして貰ってないのに新入りの分際で…」
ごめん!ビリビリ系はトラウマ背負ってるんで…撫でるのは無理だ!
「まあ…レヴィはマトニーのお姉さんになるから…仲良くしてくれよ」
「え?私がお姉さん……」
レヴィは急に殺気が消えて機嫌が良くなった。
「んじゃ…レヴィにマトニーのしつけを任せようかな?」
「わかりました!任せて下さい!マトニーちゃん!私がお姉ちゃんですよー♪」
レヴィは姉になったのがすごく嬉しいようでマトニを抱きついて燥ぎ出した。
そんなレヴィの姿は新鮮で微笑ましいと感じた。
「お兄ちゃん…あやつにしつけを任せるとは…あやつの命の灯火もそのうち…」
しまった!つい…その場凌ぎでレヴィに任せると言ってしまったが、海の狂龍にしつけを任せるとは…僕の一生の不覚!
既にレヴィはマトニを猫掴みしてブンブン回したり空の果てまで投げてキャッチして遊んでいた。
ごめん、マトニー…強く生きるんだぞ。
バムのお陰でビヒモスまですぐ到着した。
「お兄ちゃん。メディアは公務館にいるから案内するから付いて来て…あと早くここの名前決めてちょーだい♪」
「わかった、考えておくよ」
僕はビヒモスの新たな名を考えながら拠点の公務館に向かった。
…それにしてもここの名前って…何がいいかな?
名付けのセンスがない僕としてはこれは至難の任務だった。
「瞬間移動して帰ると思ったんだが…」
「ごめんね…お兄ちゃん。今ビヒモスには私の名を刻めたサンクチュアリーが発動してる最中でな…周りには霊力の乱れが激しくてね…瞬間移動は出来ないの」
「サンクチュアリー?」
「神域というか聖域?簡単に言うと…今ビヒモスは神都みたいな状態になっている、まあ、ちょっと劣化版みたいなものだが」
「神都!そんなの簡単に出来るの?」
「膨大な神力が必要だけど、邪神二人丸ごと使ってるから楽々だぜ!ヒヒヒ」
襲いに来たあれか…本当に可哀想に…。
聖域(サンチュアリー)が完成になるとビヒモスから周辺一帯にはバルちゃん以外の魔法や神術まで制限出来るらしい。
「サンチュアリーが完成したらどんな外敵が来ても大丈夫!あの牛ちちが来ても大丈夫!ククク」
牛ちちって…ルル姉の事か…まさかその為に聖域を立てた訳ではないよね?
どんだけルル姉に酷い目にあったか…ちょっとわかる気がする。
「あんたと一緒にいると飽きないわな…」
「あはは…こんな経験誰もが出来る訳ないです」
さすがの双子もバハームトに乗ってから顔色が悪い。
しかし、バムさん…デカすぎるだろ!
元の姿になった時、魔都の皆様は大パニックになってるし…。
普通に歩いて背中に乗ったら丸一日かかりそう!
「バム…大きな…」
つい口から出てしまった…。
「そうですか?大きさはかなり小さめにしたのですが…。」
かなり小さめでこれ?あ…だよな、天界を支える柱だったもんな…。
ポー~おぉぉんー♪
「…お、お兄ちゃん…」
「あ、主様!」
「……ゴホン!」
「…は、ハルト?」
「……」
オナラの音がした…しかもめっちゃ臭くて皆んなドン引きしている。
「ちゃうわ!僕じゃないから!」
鎧の中に寝ていたマトニーを出して皆んなに見せた。
「マトニーだよ!皆んなも可愛がってくれよ」
「あははは!なんだ…こいつだったの!本当に…」
「うふふ、投げ捨てます?」
「……おい」
双子は未だにマトニーが気に食わないようでいい加減許して欲しいと切実に頼んだら考えておくと言ってくれた。
「何?お兄ちゃんのペット?ゴルジィガ…ん?こいつは自然な魔獣じゃないね」
バルちゃんがマトニーをじっと見つめて何か思い出そうとした。
「ああ!こやつ…私にボコられたグラ…何ちゃらってやつじゃん!」
「ええー!なんでわかったの?」
「なるほど…メイガラが言ってたやつか…使徒化に失敗して魔獣になったってところだな…うける!」
凄い…全部当てやがった。
寝てるマトニーの肉球を触りながら可愛がってるとレヴィが急に不機嫌になってマトニーに殺気放ってぶつぶつ呟いた。
「私もまだ主様にナデナデして貰ってないのに新入りの分際で…」
ごめん!ビリビリ系はトラウマ背負ってるんで…撫でるのは無理だ!
「まあ…レヴィはマトニーのお姉さんになるから…仲良くしてくれよ」
「え?私がお姉さん……」
レヴィは急に殺気が消えて機嫌が良くなった。
「んじゃ…レヴィにマトニーのしつけを任せようかな?」
「わかりました!任せて下さい!マトニーちゃん!私がお姉ちゃんですよー♪」
レヴィは姉になったのがすごく嬉しいようでマトニを抱きついて燥ぎ出した。
そんなレヴィの姿は新鮮で微笑ましいと感じた。
「お兄ちゃん…あやつにしつけを任せるとは…あやつの命の灯火もそのうち…」
しまった!つい…その場凌ぎでレヴィに任せると言ってしまったが、海の狂龍にしつけを任せるとは…僕の一生の不覚!
既にレヴィはマトニを猫掴みしてブンブン回したり空の果てまで投げてキャッチして遊んでいた。
ごめん、マトニー…強く生きるんだぞ。
バムのお陰でビヒモスまですぐ到着した。
「お兄ちゃん。メディアは公務館にいるから案内するから付いて来て…あと早くここの名前決めてちょーだい♪」
「わかった、考えておくよ」
僕はビヒモスの新たな名を考えながら拠点の公務館に向かった。
…それにしてもここの名前って…何がいいかな?
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