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2章29話
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二人の邪神がバルトゥールを探しにビヒモスの近くまで来た…。
「アレークトー、やつの気配が近づいて来ているよ?」
「そうね…自ら来るとは奴らしな…ふふふ」
「逃げずに来ているんだ…そこは褒めてやろうじゃないか…んじゃ待とうか」
「そうね…下界をウロウロしたらランジュール様に怒られるしね…」
二人の邪神は待つ事にしてしばらく、バルトゥールが現れた。
「あら!お姉さん方…お久しぶりです♪」
「よう末子!イビルゲートから良く出て来られたな」
「あははは!全くだ…そのまま朽ち果てれば良かったのに…我らエリニューエスの面汚しめ…」
エリニューエス…アレークトー、メイガラ、ディシーポネー、三人の復讐の女神の通称…元は多数の女神だったが神々の大戦で残ったのはこの三人のみとなった。
バルトゥールはそのエリニュエスに最後の女神である。
「ほぇ……面汚しね、言わせておけば調子に乗りすぎだよ?お姉さん方よ…ククク」
「はっ?今なんと言った?我らの中で一番弱い奴が…」
「身の程知らずが…もう…やっちゃおう!メガイラ」
「あははは…最初からその為に来たんじゃなくて?」
「ほう…なら話しは早いな…」
言葉が終わる間も無くアレークトーはバルトゥールの背後に立っていた。
「ほぇ…時間加速か」
「お前は逃げ足だけは早いからな」
アレークトーはバルトゥールの両腕を締めて動きを封じた。
「やってしまいな…メイガラ」
「ふふふ…相変わらず弱すぎてつまらんな…出でよ憎悪の爪痕」
メイガラの手が魔獣の手のように変化し、その鋭く長い爪の手をバルトゥールの胸を狙って突き刺そうとした。
「炎魔よ廃にせい…」
バルトゥールは強力な光線をメイガラに向けて放ったが彼女は避けようとしなかった。
「あははは!そんな蛍の光のような弱い炎…きゃっ!」
バルトゥールの攻撃を直撃したメイガラは激痛で辛そうな顔をして体も震えていた。
「な、なんだ…この威力は…」
「メ、メイガラ!くえっ!」
両手を封じられたバルトゥールは小さい体を利用し、下半身をバウンドしてアレークトーの腹部にドロップキックを入れて拘束を解いた。
「くっ…」
「ふっ…私を舐めてますね…姉様方、真面目にやらないと…全身引き裂かれるぞ?」
「くっ!どいう事だ…あの弱虫のディシーポネーが…」
「まあまあ、落ち着いてアレークトー、ちょっと力つけたみたいだね…本気で行くよ」
「あら?まだ本気じゃないんだ!嬉しいな…暇潰しにはなりそう!掛かってらっしゃい♪」
バルトゥールは余裕のある表情で二人を挑発した。
「なんだと…貴様」
「頭に乗って…」
「さあ!早く来なさい…結果は同じだけどね…今までお前らの前では弱いフリするのも飽きたわ」
「あははは…ディシーポネーよ…お前の仲間の少年が今どうなっているかな…ふふ」
「今頃…痛い痛いー♪っと叫びながら泣いているかもね♪」
腹が立った二人の邪神はバルトゥールを挑発しようとした。
「お前ら…お兄ちゃんに何か仕掛けたか!」
「うふふ…私の使徒が今頃八つ裂きにしてるところだよ…キャハハ」
メイガラが腹を抱えて笑っていた。
「………ぷっ!なんだ!そんな事か…心配して損したわ…あははは」
それを聞いてバルトゥールも笑うと二人は戸惑う表情になった。
「はっ?なに笑ってる!」
「仲間じゃないの?まさか使い捨ての駒だったとか?」
「いやいや…心配しなくても私の一番大切な人だよ…プフフ」
その言葉を聞いた二人はさらに疑問に思った。
「なら…なんで笑うのさ!」
「まさか私の使徒が敗れると言いたいわけ?」
「うん、その通りだよ…お前らの使徒ごときがどうにか出来る人じゃないんでね…」
「なんだと?」
「メガイラ!後ろ!」
その瞬間メガイラの背後に人影が現れた。
後の何者から凄まじい殺気を浴びたメイガラはその人影に振り向いた。
「主様に不敬を働くとは…死刑確定だ」
「あやや…簡単に殺したらあかんやよ…ばーーちゃん」
「後でお前もお仕置きだ」
その者はバハムートとリヴァイアサンだった。
「アレークトー、やつの気配が近づいて来ているよ?」
「そうね…自ら来るとは奴らしな…ふふふ」
「逃げずに来ているんだ…そこは褒めてやろうじゃないか…んじゃ待とうか」
「そうね…下界をウロウロしたらランジュール様に怒られるしね…」
二人の邪神は待つ事にしてしばらく、バルトゥールが現れた。
「あら!お姉さん方…お久しぶりです♪」
「よう末子!イビルゲートから良く出て来られたな」
「あははは!全くだ…そのまま朽ち果てれば良かったのに…我らエリニューエスの面汚しめ…」
エリニューエス…アレークトー、メイガラ、ディシーポネー、三人の復讐の女神の通称…元は多数の女神だったが神々の大戦で残ったのはこの三人のみとなった。
バルトゥールはそのエリニュエスに最後の女神である。
「ほぇ……面汚しね、言わせておけば調子に乗りすぎだよ?お姉さん方よ…ククク」
「はっ?今なんと言った?我らの中で一番弱い奴が…」
「身の程知らずが…もう…やっちゃおう!メガイラ」
「あははは…最初からその為に来たんじゃなくて?」
「ほう…なら話しは早いな…」
言葉が終わる間も無くアレークトーはバルトゥールの背後に立っていた。
「ほぇ…時間加速か」
「お前は逃げ足だけは早いからな」
アレークトーはバルトゥールの両腕を締めて動きを封じた。
「やってしまいな…メイガラ」
「ふふふ…相変わらず弱すぎてつまらんな…出でよ憎悪の爪痕」
メイガラの手が魔獣の手のように変化し、その鋭く長い爪の手をバルトゥールの胸を狙って突き刺そうとした。
「炎魔よ廃にせい…」
バルトゥールは強力な光線をメイガラに向けて放ったが彼女は避けようとしなかった。
「あははは!そんな蛍の光のような弱い炎…きゃっ!」
バルトゥールの攻撃を直撃したメイガラは激痛で辛そうな顔をして体も震えていた。
「な、なんだ…この威力は…」
「メ、メイガラ!くえっ!」
両手を封じられたバルトゥールは小さい体を利用し、下半身をバウンドしてアレークトーの腹部にドロップキックを入れて拘束を解いた。
「くっ…」
「ふっ…私を舐めてますね…姉様方、真面目にやらないと…全身引き裂かれるぞ?」
「くっ!どいう事だ…あの弱虫のディシーポネーが…」
「まあまあ、落ち着いてアレークトー、ちょっと力つけたみたいだね…本気で行くよ」
「あら?まだ本気じゃないんだ!嬉しいな…暇潰しにはなりそう!掛かってらっしゃい♪」
バルトゥールは余裕のある表情で二人を挑発した。
「なんだと…貴様」
「頭に乗って…」
「さあ!早く来なさい…結果は同じだけどね…今までお前らの前では弱いフリするのも飽きたわ」
「あははは…ディシーポネーよ…お前の仲間の少年が今どうなっているかな…ふふ」
「今頃…痛い痛いー♪っと叫びながら泣いているかもね♪」
腹が立った二人の邪神はバルトゥールを挑発しようとした。
「お前ら…お兄ちゃんに何か仕掛けたか!」
「うふふ…私の使徒が今頃八つ裂きにしてるところだよ…キャハハ」
メイガラが腹を抱えて笑っていた。
「………ぷっ!なんだ!そんな事か…心配して損したわ…あははは」
それを聞いてバルトゥールも笑うと二人は戸惑う表情になった。
「はっ?なに笑ってる!」
「仲間じゃないの?まさか使い捨ての駒だったとか?」
「いやいや…心配しなくても私の一番大切な人だよ…プフフ」
その言葉を聞いた二人はさらに疑問に思った。
「なら…なんで笑うのさ!」
「まさか私の使徒が敗れると言いたいわけ?」
「うん、その通りだよ…お前らの使徒ごときがどうにか出来る人じゃないんでね…」
「なんだと?」
「メガイラ!後ろ!」
その瞬間メガイラの背後に人影が現れた。
後の何者から凄まじい殺気を浴びたメイガラはその人影に振り向いた。
「主様に不敬を働くとは…死刑確定だ」
「あやや…簡単に殺したらあかんやよ…ばーーちゃん」
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その者はバハムートとリヴァイアサンだった。
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