148 / 250
2章25話
しおりを挟む
僕達は脱獄したグラトニと遭遇して戦う事になった。
彼は僕に対して恨みや憎しみは一切感じなくて、頼まれた事は嘘ではないようだ。
「僕を殺せと…誰に頼まれたんですか?」
「ふっ!教える義理は無いんでね」
くっ!そのまま返された。
「私達は親切に教えてあげたのに!」
「男のくせにずるいです!」
バルちゃんの位置を隠さずに親切に教えた双子がグラトニに抗議した…。
「るっせよ!行くぞ!まとめてかかってこい!」
グラトニは鋭い爪を立てて僕に攻撃して来た
「うわっ!」
グラトニは凄いスピードで突進して来てびっくりした僕は思わず蹴り飛ばしてしまった…。
「くはぁあ!」
反射的に蹴ってしまったせいで力の加減が出来なかった。
それでグラトニはえらい遠くまで飛ばされたが…怪我は無さそうで安心した。
「………」
グラトニはすぐ立ち上がってまた僕に向かってテクテク歩いて来た。
「き、貴様…本当に人間か?この俺のスピードに反応できるとは…」
はい!まだ来ました!よく言われるその質問!
もう…自分にもわからなくなってきたよ!
「はっ?何を言ってる?人間に決まってるだろ?」
「なに馬鹿な事言ってますか?その目はお飾りですか?」
ああ…イリヤ、リリヤ…ありがとう!二人にそう言われるとまだ人間だと思えてきたよ…。
「ククク…最初はガキ相手だと思って拍子抜けだったが…いいじゃないか!」
グラトニの体から猛烈な邪気が発生した。
「この感じは!やはり貴方は邪神の手下になったのか!」
「ほぅ!良く気付いたな、兵士達にも邪気で強化してある、この戦は勝って当然だ」
なら僕を襲うと頼んだのは…邪神!
「まさか…その邪神の狙いは…」
「頭がいいガキだな」
「や、やばい!これはまずい!」
「ククク!慌てる気持ちはわかるが…その前に貴様の身の心配をするんだな!その幼女の後に続くがいい!」
いや…僕が心配してるのはバルちゃんじゃない。
ラプス族とダークエルフ族、アラミティアの民達だ。
バルちゃんは最初出会った時より比べられないほど強くなっている!
それに数々の神を葬ったあの最古の怪獣達…バハムートやリヴァイアサンもいる…。
邪神一人や二人…問題ないだろ…だが!
一般人がその戦いに巻き込まれるとひとたまりもない!
ああ…頼むから手加減してよ。
ガオーーーー!ガルルル…
グラトニには大きく叫び唸り声、凄い迫力のビーストクライだった。
人間の戦士が戦場で気合を入れる為に叫ぶ事と同じだが…獣人は更に一時的に能力向上効果もあると聞いた。
グラトニは素早く走り回って僕の隙を探り始めた。
その早い動きに目が回りそうだ。
「えいっ!」
たから……石を投げてやった。
「キャッン!」
あらやだ……ちょっと可愛い声!
「ちょ、ぉま!真面目に戦えよ!」
そう言われても…。
何故か獣人とはやる気になれないし、正直、この人はバルちゃんの被害者でもある。
それに…昔拾った猫に似ている。
父が動物アルレギーだったので飼えなかったけどね…。
タマ…元気に生きているだろうか…。
「ふふふ…見た目に寄らず強いな、実は俺は今、強い奴を探している!どうだ!俺と手を組まないか?貴様となら世界征服も出来そうだ」
世界征服?……いきなりのすごい申し入れだが、僕はそんな事には興味が無い。
「まずこの魔王国を手に入れたら貴様にやろう…魔王国の獣人は美人が多いぞ?好きにやりたい放題だ!どうた?」
ヤ、ヤ、ヤバイ!
なんか心が揺れまっくてきた!
コイツ!交渉が上手過ぎる!どうしよう!
「俺と組めば楽しく…グェ!」
そのステキな交渉の最中……イリヤが瞬速でグラトニの間合いに入ってライトストレートパンチを食らわせたあと地面に顔を叩き付けた。
続いて倒れたグラトニをリリヤが踏み付けた。
見事な双子のシンクロアタック。
「あっ?なにふざけた事言ってますか?」
「うちのハルトに悪い影響を与えるやつは死刑だわ」
お前らは僕の保護者かよ…。
「痛!痛!ちょ!やめ、やめろ!」
「これだから男はな!…ハルトはそんなの興味ない!」
「そうです!他を当たって下さい」
めっちゃあるんですが…もういいです、我慢します……。
「全く…あんた!お尻にミレナ命っと入れ墨までして…その人が可愛そうだわ!」
「そうです!本当に最低です!」
…お、お尻に入れ墨ですか…どうやって入れた?
まさか…そんな恥ずかしい入れ墨…人に頼んでないですよねー?
待ってよ?ミレナ…ミレナ?あっ!
「あの?ミレナって聖都の冒険者のミレナ姉さん?」
「は?貴様!何故ミレナを知ってる?」
…当たりのようだ。
「ネェ、ハルト…」
しまった!これはアレか?
「マタ、アタラシイオンナデスカ?」
はい!予感的中!
「いや…聖都で怪我してたから治してあげたたけだよ!お礼に耳とか尻尾をちょっと触ったあと…匂いも嗅いてもらったげと…」
うむ…余計なこと言ってしまった。
「ミレナの耳と尻尾を触って…に、に、に、匂いも嗅いただと?き、き、貴様!許さんぞ!俺も嗅いったことなかったのに!許さん…許さんぞ!うおおーっ!」
それを聞いたグラトニは悔しみと憎しみを込めた声で叫び出した。
グラトニは本気で本気で怒った!
それにあの目…アレだ。
ヴァレンタインデーにチョコ一つ貰えなかった男がリア充を見てる目…
中学の時隣の席のノグチ君の目…そっくりだ。
その嫉妬によってグラトニから激しく漏れ出した邪気が体に包まれた。
これは使徒の気配!まさか…邪神の使徒になったようで使徒化すると禍々しい姿に変わった
筋肉質の体が痩せ細くなって腕が長く伸びた…長く鋭い爪から白の液体がポタポタ落ちた。
きっと毒、それも相当な猛毒で違いない。
「ククク…ジェラシーパワーMAX!嫉妬の使徒グラトニ!参上!」
まあ…可愛そな人。
彼は僕に対して恨みや憎しみは一切感じなくて、頼まれた事は嘘ではないようだ。
「僕を殺せと…誰に頼まれたんですか?」
「ふっ!教える義理は無いんでね」
くっ!そのまま返された。
「私達は親切に教えてあげたのに!」
「男のくせにずるいです!」
バルちゃんの位置を隠さずに親切に教えた双子がグラトニに抗議した…。
「るっせよ!行くぞ!まとめてかかってこい!」
グラトニは鋭い爪を立てて僕に攻撃して来た
「うわっ!」
グラトニは凄いスピードで突進して来てびっくりした僕は思わず蹴り飛ばしてしまった…。
「くはぁあ!」
反射的に蹴ってしまったせいで力の加減が出来なかった。
それでグラトニはえらい遠くまで飛ばされたが…怪我は無さそうで安心した。
「………」
グラトニはすぐ立ち上がってまた僕に向かってテクテク歩いて来た。
「き、貴様…本当に人間か?この俺のスピードに反応できるとは…」
はい!まだ来ました!よく言われるその質問!
もう…自分にもわからなくなってきたよ!
「はっ?何を言ってる?人間に決まってるだろ?」
「なに馬鹿な事言ってますか?その目はお飾りですか?」
ああ…イリヤ、リリヤ…ありがとう!二人にそう言われるとまだ人間だと思えてきたよ…。
「ククク…最初はガキ相手だと思って拍子抜けだったが…いいじゃないか!」
グラトニの体から猛烈な邪気が発生した。
「この感じは!やはり貴方は邪神の手下になったのか!」
「ほぅ!良く気付いたな、兵士達にも邪気で強化してある、この戦は勝って当然だ」
なら僕を襲うと頼んだのは…邪神!
「まさか…その邪神の狙いは…」
「頭がいいガキだな」
「や、やばい!これはまずい!」
「ククク!慌てる気持ちはわかるが…その前に貴様の身の心配をするんだな!その幼女の後に続くがいい!」
いや…僕が心配してるのはバルちゃんじゃない。
ラプス族とダークエルフ族、アラミティアの民達だ。
バルちゃんは最初出会った時より比べられないほど強くなっている!
それに数々の神を葬ったあの最古の怪獣達…バハムートやリヴァイアサンもいる…。
邪神一人や二人…問題ないだろ…だが!
一般人がその戦いに巻き込まれるとひとたまりもない!
ああ…頼むから手加減してよ。
ガオーーーー!ガルルル…
グラトニには大きく叫び唸り声、凄い迫力のビーストクライだった。
人間の戦士が戦場で気合を入れる為に叫ぶ事と同じだが…獣人は更に一時的に能力向上効果もあると聞いた。
グラトニは素早く走り回って僕の隙を探り始めた。
その早い動きに目が回りそうだ。
「えいっ!」
たから……石を投げてやった。
「キャッン!」
あらやだ……ちょっと可愛い声!
「ちょ、ぉま!真面目に戦えよ!」
そう言われても…。
何故か獣人とはやる気になれないし、正直、この人はバルちゃんの被害者でもある。
それに…昔拾った猫に似ている。
父が動物アルレギーだったので飼えなかったけどね…。
タマ…元気に生きているだろうか…。
「ふふふ…見た目に寄らず強いな、実は俺は今、強い奴を探している!どうだ!俺と手を組まないか?貴様となら世界征服も出来そうだ」
世界征服?……いきなりのすごい申し入れだが、僕はそんな事には興味が無い。
「まずこの魔王国を手に入れたら貴様にやろう…魔王国の獣人は美人が多いぞ?好きにやりたい放題だ!どうた?」
ヤ、ヤ、ヤバイ!
なんか心が揺れまっくてきた!
コイツ!交渉が上手過ぎる!どうしよう!
「俺と組めば楽しく…グェ!」
そのステキな交渉の最中……イリヤが瞬速でグラトニの間合いに入ってライトストレートパンチを食らわせたあと地面に顔を叩き付けた。
続いて倒れたグラトニをリリヤが踏み付けた。
見事な双子のシンクロアタック。
「あっ?なにふざけた事言ってますか?」
「うちのハルトに悪い影響を与えるやつは死刑だわ」
お前らは僕の保護者かよ…。
「痛!痛!ちょ!やめ、やめろ!」
「これだから男はな!…ハルトはそんなの興味ない!」
「そうです!他を当たって下さい」
めっちゃあるんですが…もういいです、我慢します……。
「全く…あんた!お尻にミレナ命っと入れ墨までして…その人が可愛そうだわ!」
「そうです!本当に最低です!」
…お、お尻に入れ墨ですか…どうやって入れた?
まさか…そんな恥ずかしい入れ墨…人に頼んでないですよねー?
待ってよ?ミレナ…ミレナ?あっ!
「あの?ミレナって聖都の冒険者のミレナ姉さん?」
「は?貴様!何故ミレナを知ってる?」
…当たりのようだ。
「ネェ、ハルト…」
しまった!これはアレか?
「マタ、アタラシイオンナデスカ?」
はい!予感的中!
「いや…聖都で怪我してたから治してあげたたけだよ!お礼に耳とか尻尾をちょっと触ったあと…匂いも嗅いてもらったげと…」
うむ…余計なこと言ってしまった。
「ミレナの耳と尻尾を触って…に、に、に、匂いも嗅いただと?き、き、貴様!許さんぞ!俺も嗅いったことなかったのに!許さん…許さんぞ!うおおーっ!」
それを聞いたグラトニは悔しみと憎しみを込めた声で叫び出した。
グラトニは本気で本気で怒った!
それにあの目…アレだ。
ヴァレンタインデーにチョコ一つ貰えなかった男がリア充を見てる目…
中学の時隣の席のノグチ君の目…そっくりだ。
その嫉妬によってグラトニから激しく漏れ出した邪気が体に包まれた。
これは使徒の気配!まさか…邪神の使徒になったようで使徒化すると禍々しい姿に変わった
筋肉質の体が痩せ細くなって腕が長く伸びた…長く鋭い爪から白の液体がポタポタ落ちた。
きっと毒、それも相当な猛毒で違いない。
「ククク…ジェラシーパワーMAX!嫉妬の使徒グラトニ!参上!」
まあ…可愛そな人。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
約束の子
月夜野 すみれ
ファンタジー
幼い頃から特別扱いをされていた神官の少年カイル。
カイルが上級神官になったとき、神の化身と言われていた少女ミラが上級神官として同じ神殿にやってきた。
真面目な性格のカイルとわがままなミラは反発しあう。
しかしミラとカイルは「約束の子」、「破壊神の使い」などと呼ばれ命を狙われていたと知る事になる。
攻撃魔法が一切使えないカイルと強力な魔法が使える代わりにバリエーションが少ないミラが「約束の子」/「破壊神の使い」が施行するとされる「契約」を阻む事になる。
カタカナの名前が沢山出てきますが主人公二人の名前以外は覚えなくていいです(特に人名は途中で入れ替わったりしますので)。
名無しだと混乱するから名前が付いてるだけで1度しか出てこない名前も多いので覚える必要はありません。
カクヨム、小説家になろう、ノベマにも同じものを投稿しています。

神々に見捨てられし者、自力で最強へ
九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。
「天職なし。最高じゃないか」
しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。
天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる