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2章19話
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ハルトの魂に戻ったバルトゥールの兄の前に二人の男が現れた。
「ただいま戻りやした!右手の旦那」
「おう!左手、意外と早かったな…妹さんとちゃんと話しは出来たか?」
「旦那の予想通りでした…妹が罪を犯さずに済みました…ありがとうございます」
「まあ…兄を思っての事だ、未遂で済んだから良いではないか」
「へい…ありがとうございます」
バルトゥールの兄が右手の旦那と呼んでいる彼は燃えるような威厳が溢れる中年の男で兄が旦那と敬意を持って呼ぶには相当な人物に違いない。
「ええ、しかし、ここは出るのはさほど難しくないですが戻るのは苦労しますね…」
「そりゃ…30層の結界が張られているからな…でなきゃ既にバレてるぞ」
「奥方にですか?」
「その話しは辞めろ」
「へい…すみません」
「その話は二度と口に出すな…んじゃ!続きをやるか!」
彼は奥さんの話しを聞くと不機嫌は表情をしていたがすぐ機嫌が直って何か取り出した。
「へい、次は旦那の番でしたね…」
「うむ!…王手!」
取り出したもの…それは将棋盤だった。
「へい……ん?」
「ど、どうした?」
「あの…配置が変わってますが」
「ほぅ!先、手元が狂ってな…ひっくり返してしまってね…」
「そうでしたか…」
「あれ…こ、これで間違いなかったような…まあ…しかたないなぁ~最初からなり直すか!あははは」
右手の旦那は嘘が下手なようで顔から滝のような汗が出てその溢れる威厳はどっか行ってしまった。
[す、す、好きです!]
二人の隣から女性の声が聞こえた。
「告白シーン!やっと来たぁぁぁ!今度こそ…今度こそ落としてみせる!ウヘヘヘ!」
「おい…下半身…またそれか?」
「静かにして…今大事ところだから」
ブラボーステーション6……ビデオゲームでキャルゲーをやっているチャラ男がいる。
「女達に刺されて死にかけたやつが…ここに来てま…懲りないな」
「るっせ!これは二次元の女の子だ!あれと一緒にするな!ウヘヘヘ、可愛い子猫ちゃん!」
「……」
「……」
「ん?選択肢か?…どれどれ?」
告白された主人公の選択肢にチャラ男は悩んでいた。
「1は…そのまま自分も好きだと伝えるか……つまらん!そんなインパクトもない告白でいい訳ないだろ!」
「それでいいと思うぞ?」
「へい…」
「雑音いれるな!俺が決める!」
二人も気になったか見に来た。
「2は…消えろブス!っと怒鳴りそのまま頭突きをしてグーパンする…アボか!なんでやね!うーーん、でも…ちょっとそそるね…しかし!我慢しろよ俺!」
「…」
「…」
二人はゴミを見る目でチャラ男を見つめた。
「3は…そのまま押し倒し、彼女のパンツを脱がしたあとそれを被って踊りながら両想いを伝える?」
「なんだそりゃ?1しかないね」
「……へい」
「なんたる鬼畜!こ、これだ!これしかない!このゲーム製作者…やるな!」
「はあ?」
「……」
「個人的に興味もある!…今度やって見よう…これしかないでしょ!」
「お、おい!正気か!は、早まるな!」
「いけません!下半身の旦那!!」
「これで行こう!ぽっちとな!」
チャラ男は迷わず3を選んだ。
「イヒヒ、さぁ来い!エンディング♪俺の思いを受け止めやがれー♪」
「終わったな」
「へい…将棋の続きをやりましょうか?」
パトカーに乗せられて消える主人公…そのバットエンディングをチャラ男は眺めていた。
「うん…エンディングは来たが……な、何故だ!何故一人も攻略出来ない?数十万の女性達を征服した、この俺が!」
「はっ?その選択肢を選んぶ奴が…?」
「人それぞれかと」
二人は呆れた顔で将棋を再開した。
「だが!そこがいい!燃えるね!リベンジだ!待ってろよ!いやっふー♪」
すぐ立ち直ったチャラ男はまたそのゲームをやり直した。
「愉快な方ですね…噂は聞いてましたが…」
「あれがかつて天空を支配したやつだと思うと死にたくなる…」
「しかし、びっくりしまやした、いきなりここに二方が現れて…」
「ワシらも驚いたわい…先客がおると思ってなかったからな…」
右手の旦那と呼ばれていた彼は妻の浮気に絶えきれず家出、下半身と呼んでいる彼にしばらく世話になろうとした。
だが…彼は女誑しで怒った女達に刺されて瀕死の彼を連れて二人は時空の亀裂に逃げた。
そこでルルとハルトを見つけた。
ハルトが最初に見た光は雷獣ではなくこの二人である。
雷獣に襲われていた二人を助ける為にハルトの体に入ったが、そこで先客のバルトゥールの兄に会えた。
「まさか、あの子が破壊の女神だったとはな…手助け無用だったな…」
「でも…私はその気遣いでまた二方に出会えて嬉しいです」
「そうか…しかし…この子の世界は凄いな、こんな楽しい遊びが沢山で飽きない」
「だな…この数々のキャルゲー?で何百年は遊べる!!」
「次はチェスでもやるか?あれは自信あるぞ!」
「へい、旦那」
正体不明の二人とバルトゥールの兄は楽しくやっているようだ。
それと分離したハルトの体を動かしているのはこの三人である。
「ただいま戻りやした!右手の旦那」
「おう!左手、意外と早かったな…妹さんとちゃんと話しは出来たか?」
「旦那の予想通りでした…妹が罪を犯さずに済みました…ありがとうございます」
「まあ…兄を思っての事だ、未遂で済んだから良いではないか」
「へい…ありがとうございます」
バルトゥールの兄が右手の旦那と呼んでいる彼は燃えるような威厳が溢れる中年の男で兄が旦那と敬意を持って呼ぶには相当な人物に違いない。
「ええ、しかし、ここは出るのはさほど難しくないですが戻るのは苦労しますね…」
「そりゃ…30層の結界が張られているからな…でなきゃ既にバレてるぞ」
「奥方にですか?」
「その話しは辞めろ」
「へい…すみません」
「その話は二度と口に出すな…んじゃ!続きをやるか!」
彼は奥さんの話しを聞くと不機嫌は表情をしていたがすぐ機嫌が直って何か取り出した。
「へい、次は旦那の番でしたね…」
「うむ!…王手!」
取り出したもの…それは将棋盤だった。
「へい……ん?」
「ど、どうした?」
「あの…配置が変わってますが」
「ほぅ!先、手元が狂ってな…ひっくり返してしまってね…」
「そうでしたか…」
「あれ…こ、これで間違いなかったような…まあ…しかたないなぁ~最初からなり直すか!あははは」
右手の旦那は嘘が下手なようで顔から滝のような汗が出てその溢れる威厳はどっか行ってしまった。
[す、す、好きです!]
二人の隣から女性の声が聞こえた。
「告白シーン!やっと来たぁぁぁ!今度こそ…今度こそ落としてみせる!ウヘヘヘ!」
「おい…下半身…またそれか?」
「静かにして…今大事ところだから」
ブラボーステーション6……ビデオゲームでキャルゲーをやっているチャラ男がいる。
「女達に刺されて死にかけたやつが…ここに来てま…懲りないな」
「るっせ!これは二次元の女の子だ!あれと一緒にするな!ウヘヘヘ、可愛い子猫ちゃん!」
「……」
「……」
「ん?選択肢か?…どれどれ?」
告白された主人公の選択肢にチャラ男は悩んでいた。
「1は…そのまま自分も好きだと伝えるか……つまらん!そんなインパクトもない告白でいい訳ないだろ!」
「それでいいと思うぞ?」
「へい…」
「雑音いれるな!俺が決める!」
二人も気になったか見に来た。
「2は…消えろブス!っと怒鳴りそのまま頭突きをしてグーパンする…アボか!なんでやね!うーーん、でも…ちょっとそそるね…しかし!我慢しろよ俺!」
「…」
「…」
二人はゴミを見る目でチャラ男を見つめた。
「3は…そのまま押し倒し、彼女のパンツを脱がしたあとそれを被って踊りながら両想いを伝える?」
「なんだそりゃ?1しかないね」
「……へい」
「なんたる鬼畜!こ、これだ!これしかない!このゲーム製作者…やるな!」
「はあ?」
「……」
「個人的に興味もある!…今度やって見よう…これしかないでしょ!」
「お、おい!正気か!は、早まるな!」
「いけません!下半身の旦那!!」
「これで行こう!ぽっちとな!」
チャラ男は迷わず3を選んだ。
「イヒヒ、さぁ来い!エンディング♪俺の思いを受け止めやがれー♪」
「終わったな」
「へい…将棋の続きをやりましょうか?」
パトカーに乗せられて消える主人公…そのバットエンディングをチャラ男は眺めていた。
「うん…エンディングは来たが……な、何故だ!何故一人も攻略出来ない?数十万の女性達を征服した、この俺が!」
「はっ?その選択肢を選んぶ奴が…?」
「人それぞれかと」
二人は呆れた顔で将棋を再開した。
「だが!そこがいい!燃えるね!リベンジだ!待ってろよ!いやっふー♪」
すぐ立ち直ったチャラ男はまたそのゲームをやり直した。
「愉快な方ですね…噂は聞いてましたが…」
「あれがかつて天空を支配したやつだと思うと死にたくなる…」
「しかし、びっくりしまやした、いきなりここに二方が現れて…」
「ワシらも驚いたわい…先客がおると思ってなかったからな…」
右手の旦那と呼ばれていた彼は妻の浮気に絶えきれず家出、下半身と呼んでいる彼にしばらく世話になろうとした。
だが…彼は女誑しで怒った女達に刺されて瀕死の彼を連れて二人は時空の亀裂に逃げた。
そこでルルとハルトを見つけた。
ハルトが最初に見た光は雷獣ではなくこの二人である。
雷獣に襲われていた二人を助ける為にハルトの体に入ったが、そこで先客のバルトゥールの兄に会えた。
「まさか、あの子が破壊の女神だったとはな…手助け無用だったな…」
「でも…私はその気遣いでまた二方に出会えて嬉しいです」
「そうか…しかし…この子の世界は凄いな、こんな楽しい遊びが沢山で飽きない」
「だな…この数々のキャルゲー?で何百年は遊べる!!」
「次はチェスでもやるか?あれは自信あるぞ!」
「へい、旦那」
正体不明の二人とバルトゥールの兄は楽しくやっているようだ。
それと分離したハルトの体を動かしているのはこの三人である。
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