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2章5話
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ラプス族の里に着いた僕は戦士達に囲まれて威嚇されている。
彼等もまた…皆んな痩せ細い体で今でも倒れそうな姿であった。
「待ってください!この方は敵ではありません!」
その通り!僕はモフモフを愛している無害な人間です。
「ラシュトルニ!レイミ!人族を里に連れて来るとは…何をしたか分かってるか!」
「何を考えているんだ!」
「待ってください!この方は敵ではありません!」
「そうだよ!ハルト様は私達を助けに来てくれたのよ!」
ラシュトルニとレイミは僕が無害だと訴えてくれたが、信じて貰えず責められている。
その大きい耳はお飾りか何かですかね…。
飾りなら僕も欲しいっす!…双子とルル姉につけてみたい!
「ハルト様は私達を助けてくれたよ!悪い人じゃないよ!」
「人族は我々亜人の敵だ!バカ言うな!」
「二人は騙されてるぞ!人族に善人などいる訳ない!」
益々険悪な雰囲気になって皆んな僕を…いや…人間を憎むような表情だった。
余程人族に酷い扱いをされたようだ。
このままではこの村に入れないところかラシュトルニとレイミに迷惑をかけそうだ。
それで、まずお近付きの賄賂…いや贈り物を差し出そうとした。
「皆さん!僕…この村に悪さをしに来たわけじゃありません…これ差し上げます」
僕はトロインド2頭をもって差し出した。
「うわ!化け物だ!こいつやばいよ!」
「き、気をつけろ!」
……化け物とか言われた。
そうだな…こんなデカイイノシシを片手で軽く持ち上げて前に出されたら引くわな。
もうちょっと丁寧に差し出せばよかった…。
ラプス族の戦士達は極度の緊張感と恐怖で益々険悪な表情になった。
ウサミミ達と仲良くなりたい!!いい方法は無いかな…。
「人族は出て行けよー!これ以上私達を苦しめないで!!」
「人族に里の位置が…もう終わりだよ…」
「もう…やるしかない」
ラプス族の戦士達は口封じのため僕に攻撃しようとした。
彼らを力で平伏せるのは簡単だ…でもラプス族は弱過ぎる。
抵抗したら怪我…いや、下手をしたら死人が出る恐れもある…。
それよりここで荒事をしたくない。
ラプス族達に嫌われずに受け入れて貰える方法は一つある!
だが…それだけは使いたくない。
「お、オレ達も手荒い真似はしたく無い!だけど…里がバレた以上は…」
「やるしかない…みんなやるぞ!」
ラプス族の戦士達は震えながら僕に近付いて来た。
このままでは衝突は避けられない…逃げる手もあるが…そうすると彼らはこの里を捨ててどこか行って危険に晒される。
やはりアレをやるしかなさそうだ。
仕方ない…こ、これの方法、この方法だけは使いたくなかった!!クソォォー!
僕は覚悟を決めて…全身に力を込めて悲しく叫び出した。
「ああああぁぁぁああ!!レッツ!パーージーッ!」
肩から血が吹き出した…。
あぁ…痛いわ。
そして…両腕が千切れて落ちた…。
超痛いわ…。
僕は体を分離することまでは意図的に出来るようになった。
船で暇だった時、色々試してみたが…僕がそう願って叫んだら分離してくれるようだ。
分離した僕の両腕は血を撒き散らかしながら…指で動き回った。
うううう…僕の腕だが…気持ち悪い。
「な、何だ!!」
「うわ!や、やめろ!!来るな!!」
「は、離して!!」
僕の腕は意外と強くてラプス族の攻撃を軽くよけながら追い回したあと何人か捕まえてジャグリングを始めた。
凄い光景だな…泣きそう。
しかし、体の分離は自在に出来るようになったがコントロールは全然出来なかった…。
これからどうしよう?
ごきっ!ごきっ!
その時、腰から異音が発生した…。
こ、これは!いかん!
「くっ!うわぁぁぁぁ!待って待って!や、やめろ!お前はいい!分離するな!」
下半身が360度回転して分離した。
超強烈に痛いっす…。
意識が飛びそうだった。
そして…下半身もラプス族の里を走り回った。
「キャぁぁ!気持ち悪い!!」
「なんだよ!これ…一体なんなのよ!」
凄く燥ぐ僕の下半身はラシュトルニとレーイミに前で急に止まった。
そして…また腰をMAXにハッスルし始めて…二人に近付いて行った。
「きゃっ!なによこれ!」
「こ、来ないで!何!なんか…へ、へ、変な物…硬くて生暖かい物を擦り付けてるよ!いやぁぁぁぁ!!」
ラシュトルニ…ごめんなさいごめんなさい!!硬くて生暖かいもの擦り付けて本当にすみません!
「うわわあああー」
「化け物だぁぁぁぁぁぁ」
ラプス族の里は…一瞬でカオスになった。
そして…胴体のみになった僕は戦士達に静かに問いかけた。
「うううう…このような人間…見た事ありますか?これでも…僕が人間に見えますか?」
虚しいく、悲しく、切なく、恥ずかしくて血の涙が出た。
「人間と誤解しました…許してください!すみませんでした!あやまりますから!アレを何とかして下さい!」
ラプス族の戦士達は素直に謝って武器を収めてくれた。
ラプス族と衝突は回避出来た…。
でも僕のガラスのハートは完全にひび割れた。
そして、遊び飽きた両腕はすぐ結合してくれたが欲求不満の下半身は逃げるラシュトルニとレーイミに、その硬くて生暖かい物をずっと擦り付けようとして離れてくれない…。
戦士達の協力を得て死力を尽くしてやっと抑えたあと結合に成功した。
「なんの騒ぎじゃ…!」
この騒ぎに老いたラプス族のおじいさんと里の人々が出て来た。
「族長!!こ、これは!」
「人間だ…里の位置が…バレてしまった…ああ!」
「まさか!里に人間が…なんて事を!」
ああ……ウサミミのパラダイスへの道は遠く険しいね。
繰り返す状況……僕はどうすれば宜しいでしょう?運命の神様は残酷過ぎるよ…。
そして…また僕は…悲しい泣き声で戦士達にまた問いました…。
「うううう…もう一回やりますか?」
「大丈夫です!絶対やめて下さい!」
「うん……うううう…ありがとう」
僕は安心して泣いてしまった。
彼等もまた…皆んな痩せ細い体で今でも倒れそうな姿であった。
「待ってください!この方は敵ではありません!」
その通り!僕はモフモフを愛している無害な人間です。
「ラシュトルニ!レイミ!人族を里に連れて来るとは…何をしたか分かってるか!」
「何を考えているんだ!」
「待ってください!この方は敵ではありません!」
「そうだよ!ハルト様は私達を助けに来てくれたのよ!」
ラシュトルニとレイミは僕が無害だと訴えてくれたが、信じて貰えず責められている。
その大きい耳はお飾りか何かですかね…。
飾りなら僕も欲しいっす!…双子とルル姉につけてみたい!
「ハルト様は私達を助けてくれたよ!悪い人じゃないよ!」
「人族は我々亜人の敵だ!バカ言うな!」
「二人は騙されてるぞ!人族に善人などいる訳ない!」
益々険悪な雰囲気になって皆んな僕を…いや…人間を憎むような表情だった。
余程人族に酷い扱いをされたようだ。
このままではこの村に入れないところかラシュトルニとレイミに迷惑をかけそうだ。
それで、まずお近付きの賄賂…いや贈り物を差し出そうとした。
「皆さん!僕…この村に悪さをしに来たわけじゃありません…これ差し上げます」
僕はトロインド2頭をもって差し出した。
「うわ!化け物だ!こいつやばいよ!」
「き、気をつけろ!」
……化け物とか言われた。
そうだな…こんなデカイイノシシを片手で軽く持ち上げて前に出されたら引くわな。
もうちょっと丁寧に差し出せばよかった…。
ラプス族の戦士達は極度の緊張感と恐怖で益々険悪な表情になった。
ウサミミ達と仲良くなりたい!!いい方法は無いかな…。
「人族は出て行けよー!これ以上私達を苦しめないで!!」
「人族に里の位置が…もう終わりだよ…」
「もう…やるしかない」
ラプス族の戦士達は口封じのため僕に攻撃しようとした。
彼らを力で平伏せるのは簡単だ…でもラプス族は弱過ぎる。
抵抗したら怪我…いや、下手をしたら死人が出る恐れもある…。
それよりここで荒事をしたくない。
ラプス族達に嫌われずに受け入れて貰える方法は一つある!
だが…それだけは使いたくない。
「お、オレ達も手荒い真似はしたく無い!だけど…里がバレた以上は…」
「やるしかない…みんなやるぞ!」
ラプス族の戦士達は震えながら僕に近付いて来た。
このままでは衝突は避けられない…逃げる手もあるが…そうすると彼らはこの里を捨ててどこか行って危険に晒される。
やはりアレをやるしかなさそうだ。
仕方ない…こ、これの方法、この方法だけは使いたくなかった!!クソォォー!
僕は覚悟を決めて…全身に力を込めて悲しく叫び出した。
「ああああぁぁぁああ!!レッツ!パーージーッ!」
肩から血が吹き出した…。
あぁ…痛いわ。
そして…両腕が千切れて落ちた…。
超痛いわ…。
僕は体を分離することまでは意図的に出来るようになった。
船で暇だった時、色々試してみたが…僕がそう願って叫んだら分離してくれるようだ。
分離した僕の両腕は血を撒き散らかしながら…指で動き回った。
うううう…僕の腕だが…気持ち悪い。
「な、何だ!!」
「うわ!や、やめろ!!来るな!!」
「は、離して!!」
僕の腕は意外と強くてラプス族の攻撃を軽くよけながら追い回したあと何人か捕まえてジャグリングを始めた。
凄い光景だな…泣きそう。
しかし、体の分離は自在に出来るようになったがコントロールは全然出来なかった…。
これからどうしよう?
ごきっ!ごきっ!
その時、腰から異音が発生した…。
こ、これは!いかん!
「くっ!うわぁぁぁぁ!待って待って!や、やめろ!お前はいい!分離するな!」
下半身が360度回転して分離した。
超強烈に痛いっす…。
意識が飛びそうだった。
そして…下半身もラプス族の里を走り回った。
「キャぁぁ!気持ち悪い!!」
「なんだよ!これ…一体なんなのよ!」
凄く燥ぐ僕の下半身はラシュトルニとレーイミに前で急に止まった。
そして…また腰をMAXにハッスルし始めて…二人に近付いて行った。
「きゃっ!なによこれ!」
「こ、来ないで!何!なんか…へ、へ、変な物…硬くて生暖かい物を擦り付けてるよ!いやぁぁぁぁ!!」
ラシュトルニ…ごめんなさいごめんなさい!!硬くて生暖かいもの擦り付けて本当にすみません!
「うわわあああー」
「化け物だぁぁぁぁぁぁ」
ラプス族の里は…一瞬でカオスになった。
そして…胴体のみになった僕は戦士達に静かに問いかけた。
「うううう…このような人間…見た事ありますか?これでも…僕が人間に見えますか?」
虚しいく、悲しく、切なく、恥ずかしくて血の涙が出た。
「人間と誤解しました…許してください!すみませんでした!あやまりますから!アレを何とかして下さい!」
ラプス族の戦士達は素直に謝って武器を収めてくれた。
ラプス族と衝突は回避出来た…。
でも僕のガラスのハートは完全にひび割れた。
そして、遊び飽きた両腕はすぐ結合してくれたが欲求不満の下半身は逃げるラシュトルニとレーイミに、その硬くて生暖かい物をずっと擦り付けようとして離れてくれない…。
戦士達の協力を得て死力を尽くしてやっと抑えたあと結合に成功した。
「なんの騒ぎじゃ…!」
この騒ぎに老いたラプス族のおじいさんと里の人々が出て来た。
「族長!!こ、これは!」
「人間だ…里の位置が…バレてしまった…ああ!」
「まさか!里に人間が…なんて事を!」
ああ……ウサミミのパラダイスへの道は遠く険しいね。
繰り返す状況……僕はどうすれば宜しいでしょう?運命の神様は残酷過ぎるよ…。
そして…また僕は…悲しい泣き声で戦士達にまた問いました…。
「うううう…もう一回やりますか?」
「大丈夫です!絶対やめて下さい!」
「うん……うううう…ありがとう」
僕は安心して泣いてしまった。
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