120 / 250
ニ章 1話その2
しおりを挟む
バルちゃんは釣りには全く興味がないようで、ただ僕に抱きついて一人で喜んでる…。
この笑顔は本当に可愛いけど、まだちょっと怖いのが本音だ。
大分時間が経ったが…ウキが全く動かない。
この異世界に来てからお魚料理は食べてなくて、こっちの魚はどんな味か気になって仕方ない。
刺身食いたい!刺身刺身刺身!
刺身が食べたい僕は大物を釣ると気合を入れた。
一時間ほど経ってようやくイリヤの竿に反応があった。
「イリヤ!ウキが動いたよ!ヒットじゃない?」
「しっ!まだよ…奴は警戒してる」
「へぇ…そんなのもわかるの?」
イリヤは慎重に竿を少しずつ動かして手の感覚に集中した。
しばらく睨み合いが続いてから糸が海の下に引っ張られて竿が大きく曲がった。
「よっしゃ!来た!」
「頑張って!」
魚とイリヤの息がつまるような戦いが始まった。
引っ張ったり離して糸が切れないように全神経を使い集中していた。
それでイリヤは汗まみれになって下着が少し透けて見えた。
ちょっと角度変えると鮮明に見えるはず…コックリ。
しかし!バルちゃんが抱きついているから動けない…。
離してくれないかな…。
ずっと海と空しか見てないから別の物が見たいんだが…。
数分後、見た事ないお魚が水面からその姿を見せて釣り上げると1メートルほどの大物だった。
「イリヤ!凄いよ!大物だよ!」
「お姉ちゃん!やったね!」
リリヤは自分が釣ったように喜んでイリヤを褒めた。
勿論僕も嬉しい!これで刺身が食べられる♪
「ふーん、まあまあね……♩」
っと言ってるがイリヤもかなり嬉しいそうだった。
それにバックから紙を取り出し魚に黒い液体を塗って乗せた。
魚拓…この世界にもあるんたね。
そのあと自慢するようにいつものドヤ顔して見せた。
イリヤの挑発するこの表情は本当にムカッと来る!
その時、イリヤが取った魚をバルちゃんが海に投げ捨てた。
ああ……さ、刺身が…。
「あーー!私の魚!このババァ!何をしやがる」
「キャッチアンドリリース…知らんのか?」
「そんな事言ったら漁夫さん達は飢え死するわ!それにキャッチアンドリリースだと?アレを見ろ!」
投げられた魚は…バルちゃんの力によって肉片に変わって流れている。
「命あるもの土に還るのがこの世の理」
「ここ海だけど」
「あ…そうだったね、てへっ!」
「ふん!まあいい…また釣ればいいし」
イリヤは意外と怒らずにまた釣りを始めた。
「勿体なかったね…」
「アレぐらいならすぐ取れるわ、ハルトにはちょっと難しいけどね!うふふっ!」
「ほぉ!いいぜ!その挑発、受けてたとう!」
僕は大物用のエサに変えて竿を投げた。
「オホホホ!やれるならやって見せなさい!」
「待ってろよ!絶対凄いやつ釣ってやる!」
「初心者がそんな大物用のエサで釣れる訳ない、釣り舐めんなよ!オホホホ!」
いつも通りの僕達のやり取りを楽しそうに見てるリリヤは僕の隣に来てイリヤの昔話しを語った。
「お姉ちゃんは子供の頃から釣りが大好きで父とよく釣りに行ってたんですよ」
「へぇ…釣りが好きな女の子ってなんかカッコいいね!」
「それにすぐ上達して村一の釣り師と言われましたよ」
「まじかよ!イリヤすごいな!」
リリヤは懐かしそうな表情でイリヤとの思い出話しをしてくれた。
この笑顔は本当に可愛いけど、まだちょっと怖いのが本音だ。
大分時間が経ったが…ウキが全く動かない。
この異世界に来てからお魚料理は食べてなくて、こっちの魚はどんな味か気になって仕方ない。
刺身食いたい!刺身刺身刺身!
刺身が食べたい僕は大物を釣ると気合を入れた。
一時間ほど経ってようやくイリヤの竿に反応があった。
「イリヤ!ウキが動いたよ!ヒットじゃない?」
「しっ!まだよ…奴は警戒してる」
「へぇ…そんなのもわかるの?」
イリヤは慎重に竿を少しずつ動かして手の感覚に集中した。
しばらく睨み合いが続いてから糸が海の下に引っ張られて竿が大きく曲がった。
「よっしゃ!来た!」
「頑張って!」
魚とイリヤの息がつまるような戦いが始まった。
引っ張ったり離して糸が切れないように全神経を使い集中していた。
それでイリヤは汗まみれになって下着が少し透けて見えた。
ちょっと角度変えると鮮明に見えるはず…コックリ。
しかし!バルちゃんが抱きついているから動けない…。
離してくれないかな…。
ずっと海と空しか見てないから別の物が見たいんだが…。
数分後、見た事ないお魚が水面からその姿を見せて釣り上げると1メートルほどの大物だった。
「イリヤ!凄いよ!大物だよ!」
「お姉ちゃん!やったね!」
リリヤは自分が釣ったように喜んでイリヤを褒めた。
勿論僕も嬉しい!これで刺身が食べられる♪
「ふーん、まあまあね……♩」
っと言ってるがイリヤもかなり嬉しいそうだった。
それにバックから紙を取り出し魚に黒い液体を塗って乗せた。
魚拓…この世界にもあるんたね。
そのあと自慢するようにいつものドヤ顔して見せた。
イリヤの挑発するこの表情は本当にムカッと来る!
その時、イリヤが取った魚をバルちゃんが海に投げ捨てた。
ああ……さ、刺身が…。
「あーー!私の魚!このババァ!何をしやがる」
「キャッチアンドリリース…知らんのか?」
「そんな事言ったら漁夫さん達は飢え死するわ!それにキャッチアンドリリースだと?アレを見ろ!」
投げられた魚は…バルちゃんの力によって肉片に変わって流れている。
「命あるもの土に還るのがこの世の理」
「ここ海だけど」
「あ…そうだったね、てへっ!」
「ふん!まあいい…また釣ればいいし」
イリヤは意外と怒らずにまた釣りを始めた。
「勿体なかったね…」
「アレぐらいならすぐ取れるわ、ハルトにはちょっと難しいけどね!うふふっ!」
「ほぉ!いいぜ!その挑発、受けてたとう!」
僕は大物用のエサに変えて竿を投げた。
「オホホホ!やれるならやって見せなさい!」
「待ってろよ!絶対凄いやつ釣ってやる!」
「初心者がそんな大物用のエサで釣れる訳ない、釣り舐めんなよ!オホホホ!」
いつも通りの僕達のやり取りを楽しそうに見てるリリヤは僕の隣に来てイリヤの昔話しを語った。
「お姉ちゃんは子供の頃から釣りが大好きで父とよく釣りに行ってたんですよ」
「へぇ…釣りが好きな女の子ってなんかカッコいいね!」
「それにすぐ上達して村一の釣り師と言われましたよ」
「まじかよ!イリヤすごいな!」
リリヤは懐かしそうな表情でイリヤとの思い出話しをしてくれた。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

空間使いは暴虐の使徒
火魔人
ファンタジー
気が付くと異世界の森にいた。空間使いという異能(高性能です)。異能を成長させ、森を脱出し、異世界の人族と遭遇。不幸?な巡り合わせで、暴虐キャラに。俺の邪魔をする障害物は全て叩き壊す!
ただし、その暴虐には使徒としての役割があった。主人公はこの先どうなっていくのやら。暴虐の限りを尽くしつつも、スッキリ楽しく人生を謳歌します!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
約束の子
月夜野 すみれ
ファンタジー
幼い頃から特別扱いをされていた神官の少年カイル。
カイルが上級神官になったとき、神の化身と言われていた少女ミラが上級神官として同じ神殿にやってきた。
真面目な性格のカイルとわがままなミラは反発しあう。
しかしミラとカイルは「約束の子」、「破壊神の使い」などと呼ばれ命を狙われていたと知る事になる。
攻撃魔法が一切使えないカイルと強力な魔法が使える代わりにバリエーションが少ないミラが「約束の子」/「破壊神の使い」が施行するとされる「契約」を阻む事になる。
カタカナの名前が沢山出てきますが主人公二人の名前以外は覚えなくていいです(特に人名は途中で入れ替わったりしますので)。
名無しだと混乱するから名前が付いてるだけで1度しか出てこない名前も多いので覚える必要はありません。
カクヨム、小説家になろう、ノベマにも同じものを投稿しています。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる