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ニ章 1話
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無の神からルル姉を解放し、その器を聖域に届ける使命を果たした僕はこの世界の人間と認められて自由になれて今、新たな旅に出た。
旅の目的地は亜人達の大陸と言われているマムンティア大陸でレガリア大陸から魔王軍の船を乗って移動中である。
魔王軍の母艦のデッキで僕とバルちゃんは潮風を感じている。
青い空、海の匂いと波の音、そして渡り鳥達の声…。
それを一週間の間ずっと同じ風景を見て、聞いて、感じている。
あ…退屈過ぎる。
「なんもないね…バルちゃん」
「うん、上も下も全て青いね…お兄ちゃん」
僕とバルちゃんは死んだ魚の目で果てしない水平線を見ている。
「まだ3日もかかるらしいよ…バルちゃん」
「お兄ちゃん…こいつら置いて私達だけでも先に行 行っちゃう?」
「そうしたいのは山々だが…我慢しようね」
「えーー、退屈すぎるよ」
バルちゃんの空間移動ならすぐマムンティア大陸まで行ける。
しかし、招待された身で勝手な行動は出来ない。
それにイリヤとリリヤを置いて行く訳にはいかないから我慢するしかない…。
その時…海を眺めている僕とバルちゃんの所に魔王テスラさんが来た。
「おっ!ハルト殿と妹様、そこにいたのてすか!」
テスラさんは僕達を探していた様子で何か長い棒を持って来た。
「テスラ姉さん…暇すぎて脳死しそうだよ」
「ん?脳死?お兄ちゃん、それは大変だ!人口呼吸しないと♡」
「大丈夫…酸素は足りてるよ」
「えーー残念…」
本当にこの子の頭の中は何でできてるか開いて見てみたいと思った。
「でも、お兄ちゃんと一緒にいるだけで私は幸せだよ」
「う、うん…そう?」
くっ!可愛い…。
僕より何百倍年上だけど…見た目は幼女だし、その仕草も表情も可愛い。
それに僕をお兄ちゃんと呼んでくれてる。
それで僕はアイデンティティ項目を追加する事にした。
可愛いも正義なり♪
「はははは!仲睦まじいですな…兄離れしないと」
「あ?なにをほざいてる?身体ごと摩り下ろして魚の餌にするぞ?」
「すみません…勘弁してください」
バルちゃんの頭に手を乗せて撫で始めた。
こうするとすぐ機嫌が治る。
「えへへ、お兄ちゃんの撫で撫で好き!」
「テスラ姉さんを困らせないでね…」
「はーい」
現在、僕だけがバルちゃんの暴走を止めれる唯一の存在なのでこの子から目が離せない…。
「ん?それって竿ですか?」
「はい!今、イリヤ殿とリリヤ殿も釣りを楽しむ最中でしてハルト殿もいかがかと…」
「いいですね!やります!やります!」
「お兄ちゃんがやるなら私もやる!」
丁度いい暇つぶしができて助かった。
僕とバルちゃんは竿を持って船の後尾に行くと先に釣りを始めていた双子が見えた。
双子も釣りを始めてばかりかまだ一匹も釣れてない。
イリヤは飲み物を飲みながらウキをじっと眺めていた。
「まだ釣れてないみたいだね…」
「釣りは魚を釣るのじゃない、時間を釣るものよ」
「へぇ…格好いいセリフだね」
「ふふふ、でしょ」
「でもじじくさい」
「はあ?」
イリヤの釣りの姿は渋いおじさんのようで釣りの経験が豊富なベテランのように見えた。
「んじゃ、うちらもやるか!」
「何が釣れるか楽しみ♪」
僕とバルちゃんも釣りを始めた。
旅の目的地は亜人達の大陸と言われているマムンティア大陸でレガリア大陸から魔王軍の船を乗って移動中である。
魔王軍の母艦のデッキで僕とバルちゃんは潮風を感じている。
青い空、海の匂いと波の音、そして渡り鳥達の声…。
それを一週間の間ずっと同じ風景を見て、聞いて、感じている。
あ…退屈過ぎる。
「なんもないね…バルちゃん」
「うん、上も下も全て青いね…お兄ちゃん」
僕とバルちゃんは死んだ魚の目で果てしない水平線を見ている。
「まだ3日もかかるらしいよ…バルちゃん」
「お兄ちゃん…こいつら置いて私達だけでも先に行 行っちゃう?」
「そうしたいのは山々だが…我慢しようね」
「えーー、退屈すぎるよ」
バルちゃんの空間移動ならすぐマムンティア大陸まで行ける。
しかし、招待された身で勝手な行動は出来ない。
それにイリヤとリリヤを置いて行く訳にはいかないから我慢するしかない…。
その時…海を眺めている僕とバルちゃんの所に魔王テスラさんが来た。
「おっ!ハルト殿と妹様、そこにいたのてすか!」
テスラさんは僕達を探していた様子で何か長い棒を持って来た。
「テスラ姉さん…暇すぎて脳死しそうだよ」
「ん?脳死?お兄ちゃん、それは大変だ!人口呼吸しないと♡」
「大丈夫…酸素は足りてるよ」
「えーー残念…」
本当にこの子の頭の中は何でできてるか開いて見てみたいと思った。
「でも、お兄ちゃんと一緒にいるだけで私は幸せだよ」
「う、うん…そう?」
くっ!可愛い…。
僕より何百倍年上だけど…見た目は幼女だし、その仕草も表情も可愛い。
それに僕をお兄ちゃんと呼んでくれてる。
それで僕はアイデンティティ項目を追加する事にした。
可愛いも正義なり♪
「はははは!仲睦まじいですな…兄離れしないと」
「あ?なにをほざいてる?身体ごと摩り下ろして魚の餌にするぞ?」
「すみません…勘弁してください」
バルちゃんの頭に手を乗せて撫で始めた。
こうするとすぐ機嫌が治る。
「えへへ、お兄ちゃんの撫で撫で好き!」
「テスラ姉さんを困らせないでね…」
「はーい」
現在、僕だけがバルちゃんの暴走を止めれる唯一の存在なのでこの子から目が離せない…。
「ん?それって竿ですか?」
「はい!今、イリヤ殿とリリヤ殿も釣りを楽しむ最中でしてハルト殿もいかがかと…」
「いいですね!やります!やります!」
「お兄ちゃんがやるなら私もやる!」
丁度いい暇つぶしができて助かった。
僕とバルちゃんは竿を持って船の後尾に行くと先に釣りを始めていた双子が見えた。
双子も釣りを始めてばかりかまだ一匹も釣れてない。
イリヤは飲み物を飲みながらウキをじっと眺めていた。
「まだ釣れてないみたいだね…」
「釣りは魚を釣るのじゃない、時間を釣るものよ」
「へぇ…格好いいセリフだね」
「ふふふ、でしょ」
「でもじじくさい」
「はあ?」
イリヤの釣りの姿は渋いおじさんのようで釣りの経験が豊富なベテランのように見えた。
「んじゃ、うちらもやるか!」
「何が釣れるか楽しみ♪」
僕とバルちゃんも釣りを始めた。
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