異世界で僕…。

ゆうやま

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一章 50話

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主神の謁見の間は細かく赤いレイラ血肉の粉で蔓延しいる。

「そう来ると思いましたよ!本当に期待を裏切らないおバカね…」

本当の計画は超光速移動のレイラをぶつけたあと、その衝撃で空間の乱れの隙間にハルトを送り込むとの計画だった。

ラズリックはレイラの行動を予想して逆に教えた。

成功の確率はかなり低い一か八かの博打だったが、ハルトはなんとか中に進入する事が出来たようだ。

しかし、真っ赤に染まった主神の謁見の間を見ている主神と大神達はドン引きしていた。







無の空間はまるで宇宙のように壊れた星の破片が流れていた。

全てを呑み込み、そして消滅する。

ここは星々の墓場であり、それが無の空間だった。

「もう諦めて全て委ねよう…」

「うるさい…もう付き纏わないでくれるかな?迷惑だ!そんなのはレイラで間に合ってるから…だから!私から出ていけ!」

無の神は灰色の長い髪に青白い肌色…少し地味な雰囲気の女性とルルは言い争っていた。

「もういいではないか…長く苦しんだであろう?」

「貴様に言われるとムカつくね…お前がいなかったらもうちょっと楽に生きてたわ!クソ!体が動かない…侵蝕が大分進んでしまったか…」

ルルは徐々に力が抜けて体の機能が麻痺していくように見えた。

「もうわかったであろう?この世には貴女の居場所などない事を…」

「黙れ!死に損ないの亡霊が!」

「また、貴女の大切な者がこんな世界に苦しめられる事になる」

「私がなんとかする!」

「レナードはなんとかできた?」

ルルはその言葉を聞いて激しく怒り出した。

「黙れ黙れ!黙れぇー!」

「次は…あの少年か?」

「何を…言ってる…やめろ………」

「四六時中守れる?自分の事で一杯であろう?」

「やめろ…それ以上言うな!黙れ!」

「あの少年もレナードと同じようになる可能性は無いと言える?」

「ハルト君が……居なくなる…」

「もう良いではないか…そのような悲劇…見たくなかろう?」

「私の…ハルト君が…レナードのように…」

ルルはハルトの事で心が揺れてしまった。

「くっ!卑劣な!あぁ…侵蝕が大分進んでしまった.もうダメかも…ん?なに?あれ?」

「ん?そんなバカな!誰も入れない私の空間に!なんだあれは?」

何か得体知らない物がルルの方に流れて来ていた。

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