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一章 49話
しおりを挟む僕達は主神の方に向かい空間に入れる唯一の方法を提案しに行った。
「主神様…」
「ラズリックか…すまぬ、ルナを守れずこの有様で…」
「いいえ、それより、無の空間に入れる方法が見つかりました」
「なに!その方法とはなんだ?」
「この空間は我々神を拒絶しています…それでハルト君とレイラが適任でこの二人に委ねたいと思ってます」
「うむ…確かに二人は神ではない…成功率は?いや、そんな事考える場合ではないなr
「はい、一個を争う事態です、主神様の権限でレイラの力の解放を許して下さい!彼女の最大速度の超光速移動なら無の空間の入り口に弾けられず入れる可能性が高いと思います、そこにシムラハルトとレイラがルナ様を救うとの考えです」
「そうか…そなたの提案通り二人に任せるしかなさそうだ…我ながら不甲斐ない」
打つ手がないと判断した主神と大神達はその方法に賭けるしかなくて全員賛成した。
「我々は結界の維持に協力しよう…レイラよ!余の権限で其方の力の解放を許す!」
「はっ!天翼解放…最大!!」
銀色に輝くその翼は以前より大きくなって少し羽ばたくだけで飛ばされそうな猛烈な風が吹いた。
「レイラ…いいの?死ぬかもしれないのよ?」
ラズリックさんは心配そうな顔でレイラに話しかけて、やはり同僚だなと思った。
「はははは!主様と貴様に今まで何百万回殺されたと思う?もう一度死んだってどうて事はないわ!」
レイラさんは死に過ぎて死の感覚に麻痺しているようだ。
(うーん、消滅するかもとの事なんだが…しぶといし死なない可能性もあるし、びびって失敗したら困るしね…やはり黙っておこう)
そして、僕と天翼のフルチャージが終わったレイラは無の空間に飛び込む支度が整った。
「いい?レイラ、最初に接触した方が突入する可能性が高いのよ!まずハルト君を先に送って欲しい…」
「後に突入した方は?」
「運が悪かったら……ね?」
入れなかったら死ぬと…レイラさんもそれに気付いたようた。
「やはり人間には危険過ぎるではないか?」
「だからお願いね…レイラ」
「仕方ない…奴が死ねば主様も悲しむしな」
レイラさんは後に飛び込む事にしてくれた。
「ありがとう…レイラさん」
「礼などいらない」
「準備はいい?ルナ様を感じだ方向にに全速で飛び込むのよ!レイラ!」
「了解した!」
レイラさんの翼は凄い勢いで大気中の魔力を吸い込み始めて眩しいほど輝いて本当に美しい翼だと見惚れた。
記念で羽一本欲しくなったけが…怒られそうで諦めた。
「レイラ、ハルトちゃん!頼みますね!」
「妹を…ルナを頼んだ、少年、レイラよ」
「お兄ちゃん!必ず!無事に帰ってきてね!あの女はどうでもいいけど…世界が滅んだらお兄ちゃんと一緒にいられないし」
「本音は隠せよ!」
「えへへ」
「皆んな!ちょっとうちの女神様救いに行って参ります!」
そして、必ずルル姉を連れて帰ると決心して神々の期待と希望を背負って出発しようとした。
「最初からフルパワーで発進する!いくーぞぉ!」
「はい!レイラさん!」
「アルクビエレ・ドライブ!」
僕を背負ったままレイラさんは全速力で無の空間に飛び込んだ。
最大の力で無の空間に飛び込んた衝撃波は凄まじくレイラさんの反対側の主神の聖域の半分が破壊された。
(死ね!ハルトめ!主様を救うのはこの私だ!)
話と違ってレイラは僕をを後ろにして先に入ろうとした。
ぺっちゃっ!
レイラは空間に入れず、無の空間の入り口に超光速でぶつかって原子レベルまで分解された。
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