異世界で僕…。

ゆうやま

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一章41話

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邪眼の影響で気を失っていた僕は双子とバルちゃんの争う声で目が覚めた。

目の前には女性陣に囲まれていて、みんな僕の意識が戻った事に喜んでいる…。

一人除いて…。

「目が覚めたかい…ハルト君」

「うん…ルル姉」

「しかし、まぁ、ここみんな女だらけだね」

「えっ?うん…そ、そうだね」

ルル姉は僕の周りの人間の構成状態を把握しているようにみんなを見ていた。

(むむむ…なんだ?この悶々としたピンク色のオーラは?やはりあの呪いの影響か?女神の私とラズリック…レイラは…あれは論外だから無視して、人間の双子の女の子と幼女の邪神、人間の女王、魔人族の女王…呪い効果半端ない!!ここは先に杭を打ち込む必要があるな……先手必勝!いざ参る!)

ルル姉は急に僕の左腕に抱きついて来た。

「ハルト君、必死にあ、た、し!を助ける為に命がけで努力してくれたね…ありがとう!あ、た、し!の為にイビルゲートまで攻略を成し遂げるとは!さすが、あ、た、し!のハルト君だ!」

「う、うん、ルル姉…」

全て自分の為だとアピールしている。

まぁ…そうですけど間違いないですけど…。

何故かその言葉を聞いたみんなの目が怖い!

凄く殺伐とした雰囲気でルル姉の言葉にみんなの表情が硬くなった。

(あらまあ?先手を打ってきましたね…さすが我が主!美味しいところだけ取りますね…)

そして…ラズリックさんも右腕に抱きつくとルル姉は不満気な表情になった。

「おいこら…離れんか、ラズリック」

「ルナ様…私もハルトちゃんの為に策を練って四六時中!1秒足りずともハルトちゃんをずーっと監視!いや…見守ってましたよ!当然な権利かと…」

「ラズリック…お前、自爆したぞ?」

「あらっ!」

この人…監視と言いましたよ!しかも四六時中!!ストーカーですか?やっぱラズリックさん怖いっす!

そこで、双子が立ち上がった!

「ハルトとは見習い冒険者から一緒だったよね?なぁ?リリヤ?」

「そうです!力を合わせてイビルゲートの元凶!白髪だらけの老婆を一緒に殺った仲です!」

「そう!命を預けられ程の信頼関係ってやつ?オホホホ」

「まさにその通りです!ねえ?ハルトさん?」

「う、うん…そうだね」

否定はしないが…その老婆は生きている…ピンピンし過ぎて困ってるいる。

ムカついたバルトゥールは双子に殴り掛かろうしたがそれを僕は必死に止めた。

今度はバルトゥールが僕に抱きついて双子に抗議した。

「死んでないわ!私生きてるわ!それに、こんなピッチピッチな老婆がいるか!!ふん!お前らな…兄弟の絆は何より強いのだ!君達が出る幕はない!ねぇ~お兄ちゃん!」

独り子で兄弟の絆とかわからないが妹は欲しいと思っている。

しかし、この子は邪神だ。

「ハルト様、王位の儀から此度我が国の危機にまで力を貸して頂きありがとうございます…是非我が国の国賓として!御迎えしたく存じます!!」

フィリア姉さんは女性らしく丁寧に…そして、女王の特権を乱用した。

護衛は依頼を受けてお金貰っているし、この戦いは僕達が巻き込んだようなものでちょっと気まずい。

「ラーズの女王よ!まずは聖魔戦争の勝利の貢献したハルト殿は魔王国が先に国賓で御迎えするのが筋であろう?ハルト殿!是非!」

魔王様は人族に負けたく無いらしい…。

しかし…亜人の国?ケモノミミモフモフ天国!是非行きたいと思った。

「ぺっ!チンケな人間一人ごときで騒がしいな…ちぇ………あっ!」

その時…僕の事が気に食わないようなレイラさんが無意識に不満の言葉がポロッと出た。
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