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36話 その2
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ラーズ軍の陣営で暴れていたラーダはフィリアのいる本陣に向かって突進した。
兵と士官達が必死に止めようとするがラーダの強力な突進力によって飛ばされてしまった。
「随分と暴れているね…興奮剤でも飲ませたかしら?さあーて!私も…ん?」
バルトゥールがラズリックのスカートを引っ張ってなにか不満そうな表情で見ていた。
「なんです?ディシポーネー?」
「おい…私だけ放置されるのはすんごくいやだけど…」
「うーーん、まあいいか!それじゃ!貴女にあの馬を任せるわ」
「わかった!任せて!」
バルトゥールは鼻歌を歌いながらラーズ陣営に歩いて行った。
ラーズの兵士は神獣相手では逃げる回るだけで精一杯で本陣からそれを見ていたフィリアも撃つ手がないようにただ見ているだけだった。
「お馬さーん、お馬さ~ん♪」
バルトゥールがラダーに手を振りながら呼びかけると邪気に反応したラダーは猛突進して来た。
「うわーっ!急にこっちに走って来た!」
「ガキ!何やってる!早く逃げろ!死んでも知らんぞ!!」
一人の少女が戦場の真ん中を歩いている姿を見たフィリアは慌てて救助に向かおうとしたが近衛達に止められた。
「そんな!避難に遅れた少女が…早く助けに行かないと!あの神獣に殺されてしまう…」
「女王陛下!いけません!危険です!」
「ああ!ダメーー!逃げて!」
フィリアはこの距離では間に合わないと助ける事が出来なくて切なく叫び出した。
「お馬さーんお馬さ~ん~♪♪………ぺっ!死ねや!うりゃあぁ!」
「ひぃぃーん!」
バルトゥールの強力なスクリューアッパカットが炸裂し、それを食らったラダーは首がへし折れて空中に吹っ飛んだ。
「……に…げてー?」
「…」
「…」
フィリアと近衛達や本陣のラーズの将軍と将兵達も目を疑って呆然と立ってそれを見ていた。
空中から落ちてきたラダーは口から泡を吹きながらバルトゥールの前で倒れた。
「はっ?弱っ!本当にこいつ神獣なの?つまらんなー!そんじゃトドメを刺すか…」
腕をブンブン回したあとラダーの体に拳を突くと凄い衝撃波が発生し肉片となって飛び散った。
そして、足一本がバルトゥールの前に落ちた。
「えへへ!戦利品ゲットだぜ!お兄ちゃんに褒めて貰おう♪」
バルトゥールはそれを持って鼻歌を歌いながらハルトがいる場所に向かった。
「あ、あ、あれは幻…でしょうか?」
「そう思いたいです…」
バルトゥールの活躍によってフィリアとラーズ軍は神獣の攻撃から救われた。
一方、魔王軍陣営は魔法使いのような一人の女性と四人の戦士が神獣と交戦していた。
「くっ!さすが神獣…手強いな」
赤いショートヘアに後ろは長く編んでいて赤いローブにヤギのツノをしている魔人族の女性がフロトスと真っ向勝負をしていた。
「ガランディア軍はまだ士気が高い!ここのままだと我が軍は総崩れだ!なんとしてもこの神獣を倒さねばならない!皆!気合い入れろ!」
「はっ!」
「ガーウ~~!」
彼女達は神獣フロトスの素早い攻撃に苦戦していた。
フロトスは冷気を発生させて氷の矢を大量に作りだし、魔人族に放つとそれを回避したり打ち返しながらギリギリ防いだ。
その時…赤毛の魔法使いが体のバランスが崩れて倒れそうになった。
その隙を逃さずフロトスは魔法使に突進して鋭い爪で襲い掛かった。
「神獣と言え所詮ケモノ、それを待っていた!その罪!その魂まで燃やし尽くし、廃にせよ!地獄の烈火!」
赤毛の魔法使いは間一髪の距離でフロストの爪の攻撃から身を投げて避けたあと地面に滑りながら爆炎魔法を放った。
「ウォッーーーー!」
フロトスは強力な爆炎の中に吸い込まれてその周りの岩は溶けて木や草は廃となって風に飛ばされた。
「神獣でもその炎ではただでは済むまい…そのまま燃えろ」
「魔王様!ご無事ですか!」
「ああ…大丈夫だ」
魔王と呼ばれた赤毛の魔法使いは神獣を倒したと思って本陣に戻ろうとした。
「ハフゥーーーっ!」
「なに!しまっ!」
「魔王様!」
フロトスは冷気で爆炎を吹き飛ばして魔王に襲いかかって油断していた魔王は避けるには間に合わなかった。
「爆風の矢よ!」
「貫け!ソニックピアシングスピア!」
「キャーーン!」
魔王がやられる間一髪に双子の攻撃がフロストに炸裂して飛ばされた。
兵と士官達が必死に止めようとするがラーダの強力な突進力によって飛ばされてしまった。
「随分と暴れているね…興奮剤でも飲ませたかしら?さあーて!私も…ん?」
バルトゥールがラズリックのスカートを引っ張ってなにか不満そうな表情で見ていた。
「なんです?ディシポーネー?」
「おい…私だけ放置されるのはすんごくいやだけど…」
「うーーん、まあいいか!それじゃ!貴女にあの馬を任せるわ」
「わかった!任せて!」
バルトゥールは鼻歌を歌いながらラーズ陣営に歩いて行った。
ラーズの兵士は神獣相手では逃げる回るだけで精一杯で本陣からそれを見ていたフィリアも撃つ手がないようにただ見ているだけだった。
「お馬さーん、お馬さ~ん♪」
バルトゥールがラダーに手を振りながら呼びかけると邪気に反応したラダーは猛突進して来た。
「うわーっ!急にこっちに走って来た!」
「ガキ!何やってる!早く逃げろ!死んでも知らんぞ!!」
一人の少女が戦場の真ん中を歩いている姿を見たフィリアは慌てて救助に向かおうとしたが近衛達に止められた。
「そんな!避難に遅れた少女が…早く助けに行かないと!あの神獣に殺されてしまう…」
「女王陛下!いけません!危険です!」
「ああ!ダメーー!逃げて!」
フィリアはこの距離では間に合わないと助ける事が出来なくて切なく叫び出した。
「お馬さーんお馬さ~ん~♪♪………ぺっ!死ねや!うりゃあぁ!」
「ひぃぃーん!」
バルトゥールの強力なスクリューアッパカットが炸裂し、それを食らったラダーは首がへし折れて空中に吹っ飛んだ。
「……に…げてー?」
「…」
「…」
フィリアと近衛達や本陣のラーズの将軍と将兵達も目を疑って呆然と立ってそれを見ていた。
空中から落ちてきたラダーは口から泡を吹きながらバルトゥールの前で倒れた。
「はっ?弱っ!本当にこいつ神獣なの?つまらんなー!そんじゃトドメを刺すか…」
腕をブンブン回したあとラダーの体に拳を突くと凄い衝撃波が発生し肉片となって飛び散った。
そして、足一本がバルトゥールの前に落ちた。
「えへへ!戦利品ゲットだぜ!お兄ちゃんに褒めて貰おう♪」
バルトゥールはそれを持って鼻歌を歌いながらハルトがいる場所に向かった。
「あ、あ、あれは幻…でしょうか?」
「そう思いたいです…」
バルトゥールの活躍によってフィリアとラーズ軍は神獣の攻撃から救われた。
一方、魔王軍陣営は魔法使いのような一人の女性と四人の戦士が神獣と交戦していた。
「くっ!さすが神獣…手強いな」
赤いショートヘアに後ろは長く編んでいて赤いローブにヤギのツノをしている魔人族の女性がフロトスと真っ向勝負をしていた。
「ガランディア軍はまだ士気が高い!ここのままだと我が軍は総崩れだ!なんとしてもこの神獣を倒さねばならない!皆!気合い入れろ!」
「はっ!」
「ガーウ~~!」
彼女達は神獣フロトスの素早い攻撃に苦戦していた。
フロトスは冷気を発生させて氷の矢を大量に作りだし、魔人族に放つとそれを回避したり打ち返しながらギリギリ防いだ。
その時…赤毛の魔法使いが体のバランスが崩れて倒れそうになった。
その隙を逃さずフロトスは魔法使に突進して鋭い爪で襲い掛かった。
「神獣と言え所詮ケモノ、それを待っていた!その罪!その魂まで燃やし尽くし、廃にせよ!地獄の烈火!」
赤毛の魔法使いは間一髪の距離でフロストの爪の攻撃から身を投げて避けたあと地面に滑りながら爆炎魔法を放った。
「ウォッーーーー!」
フロトスは強力な爆炎の中に吸い込まれてその周りの岩は溶けて木や草は廃となって風に飛ばされた。
「神獣でもその炎ではただでは済むまい…そのまま燃えろ」
「魔王様!ご無事ですか!」
「ああ…大丈夫だ」
魔王と呼ばれた赤毛の魔法使いは神獣を倒したと思って本陣に戻ろうとした。
「ハフゥーーーっ!」
「なに!しまっ!」
「魔王様!」
フロトスは冷気で爆炎を吹き飛ばして魔王に襲いかかって油断していた魔王は避けるには間に合わなかった。
「爆風の矢よ!」
「貫け!ソニックピアシングスピア!」
「キャーーン!」
魔王がやられる間一髪に双子の攻撃がフロストに炸裂して飛ばされた。
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