異世界で僕…。

ゆうやま

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29話 その2

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破壊の女神の聖地でラズリックは飽きずにはるハルトのストーカー行為を続けて、水晶球に顔を貼り付けてヨダレを垂らしていた。

「オ、オ、オゥマイガーッ!今見た!見たよね!ハルトちゃんの超激レア笑顔!!レイラ!ちゃんと録画した?」

「そんな機能などついてないよ…」

「なっ!!このポンコツバッテリーめ!ああああぁぁ!あぁ…もうー回見れるならいくら積んでもいいのに!」

レイラは体をバラバラにされて万里眼の水晶球のデバイスに使われていた。

イビルゲートは邪神の領域で天界の神は中を覗くのは不可能だが、ラズリックが改良した万里眼の水晶球とレイラの魔力を運用することで、覗けるようになった。

「もう休ませてくれよ…限界まで来てる…」

「もうちょっと頑張りなさい、もうすぐ最深部よ、最深部に待ち伏せている奴はどんな魔物かちょっときになるね」

しかし、イビルゲートの中を覗くには魔力の負荷が半端ないようでレイラの顔は何日も徹夜したように窶れて青白くなっていた。

「なに!こ、これは?あり得ない!そんなバカな!ハルトちゃんが危ない!」

「どうした?何があった?ラズリック………あっ!もう…タメだ」

「そんな!ハルトちゃん!ダメ!逃げて!あれと戦っては絶対ダメ!」

ラズリックは急に慌てて、魔力の負荷が限界に達したレイラは意識を失い、万里眼の水晶球も機能を停止した。

.
.
.

40階層で双子と合流して意気投合し、勢いに乗った僕達は時間すら忘れて体力が尽きれば休憩し、また降りての繰り返しをしていた。

「随分と降りてきた気がするけど…今何階層?」

「はぁはぁ……80までは数えたけどもう面倒くさいからやめたわよ…」

「しかし…ここは一つ部屋のようで下へ行く道が見当たりませんよ…」

リリアの話に僕とイリヤも下への入り口を探したがやはり見つからなかった。

「嫌な予感がします」

「ここに降りてから変な寒気して嫌な感じが止まらないわ…」

「イリヤ!リリヤ!回復を最大して道具の補充を急げ!イリヤはリリヤの護衛に!」

「わ、わかったわ」

僕達はポーションを飲み、速やかに使った分補充すると二人もここが最深部だと気が付いたようで警戒した。

「僕の指示があるまで攻撃しないで!」

「了解!」

「はい!」

僕は最深部の事より今感じている気配に焦りを隠せなかった。

僕達はポーションを飲み…速やかに使った分補充した。

異質で少し違うがこの感じがするがこの気配はつい最近に感じて身に覚えがあった。

この嫌な予感は外れて欲しいと切実に願った。

でなければ敵は間違いなく…。

神の使徒か、でなければ神そのものだ。
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