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一章 18話
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僕達は護衛依頼を受けてナーズラ村を出て、聖都に向かった。
ナーズラ村を出てからしばらく、広い草原と森や川…日本には見れない壮大な大自然だった。
「わー凄い景色!」
「良い景色ですね」
僕は馬に乗った事がなくて依頼主と馬車の中で護衛することになった。
「もしかしてハルト様はこのあたりは初めてですか?」
「はい!いつも暗いイビルゲートにこもっているので…」
そう言えばクイル兄さん達の依頼以外…村から出た事はほとんどなく、ここまで遠くには行った事もなかった。
家の引き篭もりからイビルゲートの引き篭もりに変わっただけのようで複雑な気分だ。
聖都に着いたら観光でもしよう…。
「お若いのに凄いです…怖くありませんか?」
「最初は怖かったですが…もう慣れてしまいました」
今の僕は指名の依頼もあるほど、ちょっと名が売れてる冒険者となった。
それに他の冒険者達にも信頼されて双子と一緒にパーティーに誘われたりもする。
「ハルト!この先に休憩出来る場所があるからそこで馬を休ませる」
「分かった!クイル兄さん」
外からクイル兄が休憩すると知らせて来た。
朝早くからナズーラ村を出て昼まで休まず走ったが…このペースでも聖都まで着くには最短で5日ほどかかると聞いた。
先に安全を確保しに行ったネイビー姉とマリーヌが戻って異常が無い報告を聞き、僕は休憩と食事の支度を始めた。
依頼主は12人の護衛と休憩場所にきた。
護衛全員、依頼主の家来と紹介されて凄い名家のお嬢さんかと思った。
それに全員綺麗な女性でクイル兄さんがちょっとウキウキしてネイビー姉さんに叱られていた。
「馬達が大分疲れてるのでしばらく動けないです」
「そうですか…仕方ないですね、では私達も休憩をするとしましょう」
「夜には次の国境都市まで着きたいですね…」
「そうですね…マリーヌ、皆さんに休憩を…」
「はっ!全員!休憩!あと食事とする!」
全員速やかに依頼主の周りを囲んで休憩に入った。
その節度ある動きはかなり訓練された軍人の動きで僕は感心しながら食事の支度をしたが…。
その後ろで何故かクイル兄とネイビー姉が空き皿を持って突っ立てる。
「ハルトシェフ…今日のメニューはなんでしょうか?」
来たか…食いしん坊達。
「うん?今日は軽くシチューと朝一焼いて持ってきたミルク千切パンとバターロールパンだよ」
「ふむ…ハルト、俺はお前を実の弟だと思ってる…お前もそう思うだろ?」
この筋肉ダルマ…ご飯の前にいつもそのセリフを吐きやがる。
「僕、独り子だし…そんなのわからない♪」
「ふ、ふむ…そのうち分かるようになる」
一生分からなくていいと思うけど、僕の料理を気に入ってくれてるから悪い気はしない。
「はいはい、多めに作ってるし、パンも沢山あるから」
「私達は可愛い弟ができて舌と胃袋が至福だよ!えへっ!」
「ネイビー姉さんまで…」
「だって…本当に美味しいんだもん」
「はいはい、ありがとうこぜぇます」
味にうるさい僕はこの世界の食事にかなり不満だった…。
この世界は料理文化はまだあまり栄えてない。
味付けは主に塩で素材の味を組み合わせた淡白で健康的な味。
正直、美味しくない。
美味しくて超美味しくて!舌がとろけそうな化学調味料のお味に慣れている僕には耐え切れなかった!
マックストルネードバーガーが食べたい…その一心で時間があれば、双子の村から取ってきた材料を試し、組み合わせてたりして色々研究した。
こんなに勉強したのは生まれて初めてだった!
その努力の成果もあって、数々の調味料が完全した。
それで今はなんとか満足な食事をしている。
クイル兄達は遠出の依頼がある時は必ず僕に声をかけている。
その理由は…この料理が目的だった。
「出来たよ…」
「ほぉ!いい匂いだ、頂きます!うまっ!」
「何!このパンなんでこんなに柔らかいの?ふいひいぃ…むぅぃく!(美味しい…もう一個)」
「飲み込んでから喋れよ」
二人はは口周りがリスのように口周りが破裂そうに詰め込んでいた。
この世界のパンは味がなくパサパサで硬かっだ…。
携帯食のパンは言われるまでもなく更に硬くて不味い。
そのパンを食べてる護衛達はどんな味覚してるか…不思議で仕方ない。
シチューの匂いに護衛達の目がこっちに向けられて自分達だけ料理を食べていると心苦しくて皆んなにも配ろうとした。
でも、護衛達は休憩時も武器を手離さないほど厳重だったので近寄り難く、受け取ってくれなかったらきっと僕は胸が引き裂かれたようなダメージで立ち直れない。
それで仕方なく、僕を怖がっていた村の姉さん達の対策で覚えたこの技…。
この奥義…今披露しよ!可愛く可愛く…よし!
姉キラーモード発動!
激カワオーラ全開!
レッツゴー!萌え萌え…ドライブ!
まずは一人を落としてからその反応を見た他の護衛達が釣る作戦である。
「お姉ちゃん…僕が頑張って作ったんだ~♪この料理食べてくれる?」
まず、もじもじしながら上目遣い。
「ああ!全部寄越せ!食べてやる!」
「胃袋が破裂するまで詰め込んでやるわ」
冬眠前の蛇かよ…。
食い足りなかったクイル兄とネイビー姉が料理を取ろうとして軽く蹴り飛ばして縛って放り出した。
ナーズラ村を出てからしばらく、広い草原と森や川…日本には見れない壮大な大自然だった。
「わー凄い景色!」
「良い景色ですね」
僕は馬に乗った事がなくて依頼主と馬車の中で護衛することになった。
「もしかしてハルト様はこのあたりは初めてですか?」
「はい!いつも暗いイビルゲートにこもっているので…」
そう言えばクイル兄さん達の依頼以外…村から出た事はほとんどなく、ここまで遠くには行った事もなかった。
家の引き篭もりからイビルゲートの引き篭もりに変わっただけのようで複雑な気分だ。
聖都に着いたら観光でもしよう…。
「お若いのに凄いです…怖くありませんか?」
「最初は怖かったですが…もう慣れてしまいました」
今の僕は指名の依頼もあるほど、ちょっと名が売れてる冒険者となった。
それに他の冒険者達にも信頼されて双子と一緒にパーティーに誘われたりもする。
「ハルト!この先に休憩出来る場所があるからそこで馬を休ませる」
「分かった!クイル兄さん」
外からクイル兄が休憩すると知らせて来た。
朝早くからナズーラ村を出て昼まで休まず走ったが…このペースでも聖都まで着くには最短で5日ほどかかると聞いた。
先に安全を確保しに行ったネイビー姉とマリーヌが戻って異常が無い報告を聞き、僕は休憩と食事の支度を始めた。
依頼主は12人の護衛と休憩場所にきた。
護衛全員、依頼主の家来と紹介されて凄い名家のお嬢さんかと思った。
それに全員綺麗な女性でクイル兄さんがちょっとウキウキしてネイビー姉さんに叱られていた。
「馬達が大分疲れてるのでしばらく動けないです」
「そうですか…仕方ないですね、では私達も休憩をするとしましょう」
「夜には次の国境都市まで着きたいですね…」
「そうですね…マリーヌ、皆さんに休憩を…」
「はっ!全員!休憩!あと食事とする!」
全員速やかに依頼主の周りを囲んで休憩に入った。
その節度ある動きはかなり訓練された軍人の動きで僕は感心しながら食事の支度をしたが…。
その後ろで何故かクイル兄とネイビー姉が空き皿を持って突っ立てる。
「ハルトシェフ…今日のメニューはなんでしょうか?」
来たか…食いしん坊達。
「うん?今日は軽くシチューと朝一焼いて持ってきたミルク千切パンとバターロールパンだよ」
「ふむ…ハルト、俺はお前を実の弟だと思ってる…お前もそう思うだろ?」
この筋肉ダルマ…ご飯の前にいつもそのセリフを吐きやがる。
「僕、独り子だし…そんなのわからない♪」
「ふ、ふむ…そのうち分かるようになる」
一生分からなくていいと思うけど、僕の料理を気に入ってくれてるから悪い気はしない。
「はいはい、多めに作ってるし、パンも沢山あるから」
「私達は可愛い弟ができて舌と胃袋が至福だよ!えへっ!」
「ネイビー姉さんまで…」
「だって…本当に美味しいんだもん」
「はいはい、ありがとうこぜぇます」
味にうるさい僕はこの世界の食事にかなり不満だった…。
この世界は料理文化はまだあまり栄えてない。
味付けは主に塩で素材の味を組み合わせた淡白で健康的な味。
正直、美味しくない。
美味しくて超美味しくて!舌がとろけそうな化学調味料のお味に慣れている僕には耐え切れなかった!
マックストルネードバーガーが食べたい…その一心で時間があれば、双子の村から取ってきた材料を試し、組み合わせてたりして色々研究した。
こんなに勉強したのは生まれて初めてだった!
その努力の成果もあって、数々の調味料が完全した。
それで今はなんとか満足な食事をしている。
クイル兄達は遠出の依頼がある時は必ず僕に声をかけている。
その理由は…この料理が目的だった。
「出来たよ…」
「ほぉ!いい匂いだ、頂きます!うまっ!」
「何!このパンなんでこんなに柔らかいの?ふいひいぃ…むぅぃく!(美味しい…もう一個)」
「飲み込んでから喋れよ」
二人はは口周りがリスのように口周りが破裂そうに詰め込んでいた。
この世界のパンは味がなくパサパサで硬かっだ…。
携帯食のパンは言われるまでもなく更に硬くて不味い。
そのパンを食べてる護衛達はどんな味覚してるか…不思議で仕方ない。
シチューの匂いに護衛達の目がこっちに向けられて自分達だけ料理を食べていると心苦しくて皆んなにも配ろうとした。
でも、護衛達は休憩時も武器を手離さないほど厳重だったので近寄り難く、受け取ってくれなかったらきっと僕は胸が引き裂かれたようなダメージで立ち直れない。
それで仕方なく、僕を怖がっていた村の姉さん達の対策で覚えたこの技…。
この奥義…今披露しよ!可愛く可愛く…よし!
姉キラーモード発動!
激カワオーラ全開!
レッツゴー!萌え萌え…ドライブ!
まずは一人を落としてからその反応を見た他の護衛達が釣る作戦である。
「お姉ちゃん…僕が頑張って作ったんだ~♪この料理食べてくれる?」
まず、もじもじしながら上目遣い。
「ああ!全部寄越せ!食べてやる!」
「胃袋が破裂するまで詰め込んでやるわ」
冬眠前の蛇かよ…。
食い足りなかったクイル兄とネイビー姉が料理を取ろうとして軽く蹴り飛ばして縛って放り出した。
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