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14話 その3
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実は…この力を解き放つと僕の怠けた体ではついていけなくて凄い反動がくる。
僕も最近毎日体を鍛えてはいる!
腹筋10回!
腕立て5回!
ストレッチ10秒…。
呼吸は24時間フル稼動♪
これが運動嫌いの僕としては限界だった。
「さあ!雑魚は片付けた!残りは変種のオーガーのみ!イリヤ、リリヤ、行くぞ!」
「う、うん」
「はい…」
僕は口に付いたゲロを拭きながらオーガーに飛び込んで休む暇を与えず剣を振り続けた。
しかし、オーガーは太い槍を持って僕達の攻撃を受け流して対した致命傷は与えられずイリヤの槍は最早、使い物にならないほど刃が欠けひび割れた。
「あの槍…なんって固さなのよ!それに魔物のくせに槍術の真似事までするね…参ったわね」
「矢も尽きました…どうしよう」
奴の力も相当なもので解放した僕でも防ぐと骨が響くほどとこの太くて頑丈な剣すら刃のあたりがかなりへこんだ。
だが…勝てない相手ではない、動きは僕の方が何段上で少しずつ奴の攻撃にも慣れてきた。
オーカーが大振りしたその瞬間…かなりの隙が出て、それを見逃さず素早い動きでオーガーの飛び込んで頭を狙った。
だが、それは奴のフェイクですでに槍の先は僕に向けてられていた。
「ハルト!危ない!」
「ハルトさんっ!」
その時…また加護解放の反動が来た。
「ゲロゲロゲロゲロゲロ」
「クォオ??」
僕はオーガーの顔にゲロをぶっかけてしまった。
オーガーが顔に付いた僕のアレを拭き取る隙にトドメを刺して倒した。
「ふぅ…危なかったぜ」
「……」
「………」
双子はまた残念な表情で僕から顔を逸らした。
まあ、勝ったからいいんだよ…ちぇっ!
とにかく、救助と変種討伐を無事終了した僕達は魔核や素材を回収して切り上げる事にした。
しかし、ひび割れたイリヤの槍の修理代が心配た。
当人もかなりへこんでいるで倒した魔物から出来るだけ沢山素材を取って帰ろうとした。
それで倒した変種のオーガーの魔核を取ろうとした時、落ちていた奴の槍が目に入った。
僕の剣やイリヤの槍を負かしたその槍は店で売ってるどの物よりいい感じで、こんなに太さがあるにも関わらずかなり軽かった。
「ねぇ!イリヤ!この槍どう思う?」
「どっさりついているあんたのゲロを拭いてから見せてちょうだい」
「う、うん…」
イリヤはその槍を少し振ってみると目が輝いた。
「これ…きっと超高価なレア素材でてきてるよ!帰ったら鑑定しよ」
「おおー!まじか…やったな!」
これでイリヤの槍の修理代は心配なくなって帰りの足が軽くなりそうだった。
しかし、僕は加護の解放の反動で歩けない状態だったせいでイリヤがおんぶして帰る事になった。
「背中にゲロを吐いたら絶対許さないからね!」
「だ、大丈夫…もう吐き出す物も残ってないよ…」
「うふふっ」
帰還中に退却していた中級冒険者達が僕達が心配になって応援を連れて戻って来た。
全て終わった後だが、帰りに護衛してくれたおかげで無事にイビルゲートから出られた。
そして、ギルド内の鍛冶屋に槍の鑑定した結果。
「こ、これは…中々お目にかからないシロモノだな…この槍の素材は高純度のクォツアイロンでてきてる」
「クォツアロン!」
僕はその言葉を聞いて本当に驚いた。
何故なら、その金属名を僕は知っているからだ。
クォツアイロンとは…大昔、ヨロッパの北欧からスカンジナビア半島、イングランド、フィンランド、ユトランド半島まで…コトアイアン、コツアロン、コッドアイロンなど様々な呼び名があるが、身につけたり、ドアにぶら下げて病魔や悪霊避けに使われた。
それを文献学者であり考古学にも詳しいジョン・フランシス・ロウエル・トールキンがそれを参考にして彼の小説に名前を変えて登場させた。
その名はミスリル…。
僕はこの異世界でその名前を聞けると思ってなかった。
「これを売れば何年か贅沢して暮らせるぞ…どうする?」
売ると凄くいい値で買取してくれるらしいが、売るのをやめて別の使い方を考えた。
「あの…それを修理に出した槍のサイズに変えてもらいたいですが…」
「出来なくはないが…削ったり切り取った残りはどうする?」
「あまりは弓を作って欲しいんですが…可能ですか?」
「これほどの太さなら問題ない」
「では、お願いします」
売って山分けすると思った双子は僕と鍛冶屋のやり取りを聞いてびっくりしていた。
「へぇ…うちらに武器を作ってくれるなんって気が利くじゃん…しかし、あんな高価な素材、あんたにいくら払えばいいかわからないんだけど?」
「いや…いいよ、二人が新しい武器を欲しがって色んな鍛冶屋に回っている事は知ってたからプレゼントするよ」
「う、嬉しい話しですが…それではハルトさんがあまりも損するじゃないですか!」
この二人には本当に沢山助けてもらった。
この世界の事を何一つ知らなかった僕にあれこれ嫌な顔一つせずに色々教えてくれて、いつも先走る僕を止めてくれて命拾いした事も沢山あった。
二人に出会わなければ臆病な僕はまだ5階層でオーク狩りをしていたかも知れない。
それにこれからも頼らないといけない事が沢山あると思う。
「大丈夫!その分、これからもずっと沢山迷惑かけて頼るからその前払いだと思ってくれ」
「あんたってやつは…そう言われると断れないじゃん…」
「はい!ずっと頼って下さい!」
「早速だが宿まで運んでくれ…立っているのも辛い…もう限界だよ」
「うん…」
「はい…」
二人に交代されながら僕を宿まで運んでくれて後、ペットの中で体を鍛える事が急務と思って筋トレの回数を一回だけ増やそうと決めた。
僕も最近毎日体を鍛えてはいる!
腹筋10回!
腕立て5回!
ストレッチ10秒…。
呼吸は24時間フル稼動♪
これが運動嫌いの僕としては限界だった。
「さあ!雑魚は片付けた!残りは変種のオーガーのみ!イリヤ、リリヤ、行くぞ!」
「う、うん」
「はい…」
僕は口に付いたゲロを拭きながらオーガーに飛び込んで休む暇を与えず剣を振り続けた。
しかし、オーガーは太い槍を持って僕達の攻撃を受け流して対した致命傷は与えられずイリヤの槍は最早、使い物にならないほど刃が欠けひび割れた。
「あの槍…なんって固さなのよ!それに魔物のくせに槍術の真似事までするね…参ったわね」
「矢も尽きました…どうしよう」
奴の力も相当なもので解放した僕でも防ぐと骨が響くほどとこの太くて頑丈な剣すら刃のあたりがかなりへこんだ。
だが…勝てない相手ではない、動きは僕の方が何段上で少しずつ奴の攻撃にも慣れてきた。
オーカーが大振りしたその瞬間…かなりの隙が出て、それを見逃さず素早い動きでオーガーの飛び込んで頭を狙った。
だが、それは奴のフェイクですでに槍の先は僕に向けてられていた。
「ハルト!危ない!」
「ハルトさんっ!」
その時…また加護解放の反動が来た。
「ゲロゲロゲロゲロゲロ」
「クォオ??」
僕はオーガーの顔にゲロをぶっかけてしまった。
オーガーが顔に付いた僕のアレを拭き取る隙にトドメを刺して倒した。
「ふぅ…危なかったぜ」
「……」
「………」
双子はまた残念な表情で僕から顔を逸らした。
まあ、勝ったからいいんだよ…ちぇっ!
とにかく、救助と変種討伐を無事終了した僕達は魔核や素材を回収して切り上げる事にした。
しかし、ひび割れたイリヤの槍の修理代が心配た。
当人もかなりへこんでいるで倒した魔物から出来るだけ沢山素材を取って帰ろうとした。
それで倒した変種のオーガーの魔核を取ろうとした時、落ちていた奴の槍が目に入った。
僕の剣やイリヤの槍を負かしたその槍は店で売ってるどの物よりいい感じで、こんなに太さがあるにも関わらずかなり軽かった。
「ねぇ!イリヤ!この槍どう思う?」
「どっさりついているあんたのゲロを拭いてから見せてちょうだい」
「う、うん…」
イリヤはその槍を少し振ってみると目が輝いた。
「これ…きっと超高価なレア素材でてきてるよ!帰ったら鑑定しよ」
「おおー!まじか…やったな!」
これでイリヤの槍の修理代は心配なくなって帰りの足が軽くなりそうだった。
しかし、僕は加護の解放の反動で歩けない状態だったせいでイリヤがおんぶして帰る事になった。
「背中にゲロを吐いたら絶対許さないからね!」
「だ、大丈夫…もう吐き出す物も残ってないよ…」
「うふふっ」
帰還中に退却していた中級冒険者達が僕達が心配になって応援を連れて戻って来た。
全て終わった後だが、帰りに護衛してくれたおかげで無事にイビルゲートから出られた。
そして、ギルド内の鍛冶屋に槍の鑑定した結果。
「こ、これは…中々お目にかからないシロモノだな…この槍の素材は高純度のクォツアイロンでてきてる」
「クォツアロン!」
僕はその言葉を聞いて本当に驚いた。
何故なら、その金属名を僕は知っているからだ。
クォツアイロンとは…大昔、ヨロッパの北欧からスカンジナビア半島、イングランド、フィンランド、ユトランド半島まで…コトアイアン、コツアロン、コッドアイロンなど様々な呼び名があるが、身につけたり、ドアにぶら下げて病魔や悪霊避けに使われた。
それを文献学者であり考古学にも詳しいジョン・フランシス・ロウエル・トールキンがそれを参考にして彼の小説に名前を変えて登場させた。
その名はミスリル…。
僕はこの異世界でその名前を聞けると思ってなかった。
「これを売れば何年か贅沢して暮らせるぞ…どうする?」
売ると凄くいい値で買取してくれるらしいが、売るのをやめて別の使い方を考えた。
「あの…それを修理に出した槍のサイズに変えてもらいたいですが…」
「出来なくはないが…削ったり切り取った残りはどうする?」
「あまりは弓を作って欲しいんですが…可能ですか?」
「これほどの太さなら問題ない」
「では、お願いします」
売って山分けすると思った双子は僕と鍛冶屋のやり取りを聞いてびっくりしていた。
「へぇ…うちらに武器を作ってくれるなんって気が利くじゃん…しかし、あんな高価な素材、あんたにいくら払えばいいかわからないんだけど?」
「いや…いいよ、二人が新しい武器を欲しがって色んな鍛冶屋に回っている事は知ってたからプレゼントするよ」
「う、嬉しい話しですが…それではハルトさんがあまりも損するじゃないですか!」
この二人には本当に沢山助けてもらった。
この世界の事を何一つ知らなかった僕にあれこれ嫌な顔一つせずに色々教えてくれて、いつも先走る僕を止めてくれて命拾いした事も沢山あった。
二人に出会わなければ臆病な僕はまだ5階層でオーク狩りをしていたかも知れない。
それにこれからも頼らないといけない事が沢山あると思う。
「大丈夫!その分、これからもずっと沢山迷惑かけて頼るからその前払いだと思ってくれ」
「あんたってやつは…そう言われると断れないじゃん…」
「はい!ずっと頼って下さい!」
「早速だが宿まで運んでくれ…立っているのも辛い…もう限界だよ」
「うん…」
「はい…」
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