41 / 250
13話 その2
しおりを挟む
血の色でで見間違いじゃないかと思って綺麗に拭いてもう一度確認した。
「本当…赤いですね!」
「………」
いつもなら一番燥ぐイリヤが黙り込み僕をじっと見た。
「ん?…どうしたんだろ?嬉しくないのか?金貨20枚ゲットだけど」
「う、嬉しいに決まってるじゃん…ちょっとびっくりしただけよ」
「よぉし!さあ!気を取り直して頑張ろ!行ってくるよ!」
「はいはい…いってらー」
「あまり無理はしないで下さいね」
リリヤは本当にいい子や…双子なのになんでこんなに違うんだ?
レア魔核が出て我がパーティーは元気を取り戻したようで、僕ははどんどん集めて運んだ。
「よぉし!回収するか!ふっん!」
イリヤはナイフを手にしてトロールの胸を思い切り刺した。
「おっ!気合い入ってますな」
「オホホ…お前の魔核は何色だ?真っ赤なのか?赤だろ!赤と言ってよ!きゃははは~♪」
イリヤは欲深い顔で僕の真似をした。
「お、お姉ちゃん…」
リリヤは見てられなくまた顔を逸らしていた。
「ねぇ…赤、赤だよ!」
「本当に赤だ!」
「えーーー!!」
連続でレア獲得し僕達は思わず歓声を上げていた。
「ハルトぉ!これ運が上がる魔法の儀式か何かなの?ちょっと楽しくて癖になりそう!」
「でーしょー?何気に楽しくなるよね!」
イリヤはいつもように元気に燥ぐとリリヤも嬉しくて拍手を送った。
「今度、リリヤもやって見てよ!」
「お、お姉ちゃん?」
リリヤも姉の嬉しいそうな顔で勧められてやるハメになった。
姉に弱い妹で不憫だな…。
「イヒ……ヒ 貴、貴様の魔咳は…なに色…もうだめ恥ずかしくて無理だよー!!」
恥ずかしくて続けられなかったリリヤはそのまま魔核を取り出した。
「リリヤ……赤だよ…」
「えっ?」
まさかの3連続レアゲット!
「ハルトぉ!」
「イェス!マム!」
僕と双子は頑張った!尽きるまで狩り続けた!
楽しく笑いながら魔核を取り出し続けた!
一人除く…。
それで…ついに赤い核5個を手に入れた!
「はぁはぁ…やったわ!リリヤ…ハルトぉ」
「お姉ちゃん…ハルトさん…」
二人は僕に抱きついて泣きながらありがとう…と感謝の言葉を言い続けた。
これで二人は奴隷にならずに済む…彼女達は自由の身になったと思うと僕も嬉しくて胸が熱くなった。
「皆んな帰ろう…」
「うん!」
「はい!」
僕達は見事に目標を達成してギルドに戻った。
次の日…彼女達の村に行って義父の借金を全額返済した双子は自由の身となった。
養子を売り払った自称親は街の衛兵と一緒に王都に連行された。
核を集めてギルドに戻ったあと、おじさんにその事を話したら凄い勢いでどこか走って行って…しばらくあと戻ってきた。
おじさんが何かやってくれたようだった。
双子もトロールの魔核の件で実力を認められて正式に冒険者に認定されて彼女達もこれから冒険者を続けるらしい。
一件落着か…柄にもない人助けをしてしまった。
「ハルト!!」
「ハルトさん!」
「ああ…イリヤ、リリヤ 」
荷物をまとめて村から出た双子とナーズラ村に向かう馬車を乗った。
「ハルト…」
「何?」
「……あんたとのパーティー楽しかったよ」
「ああ…僕も楽しかったよ」
「あのね、それでね……これからも一緒にパーティーを組んであけても…いいわよ?」
この異世界でもツンデレか存在するとは!
イリヤはまた一緒にパーティーを組んで欲しいようで、その典型的なツンデレの姿に僕は感動してちょっと意地悪したくなった。
「えーー?どうしよかなぁー?」
わざとらしく悩むフリをしてみた。
「ほう?リリヤから聞いたわよ…」
「ん?何を?」
「初めて会った時の事!私に何かしたでしょ?」
あっ!!あれか…医療行為!
「リリヤにやらせば良かったのに…ねぇ?」
「あの…リリヤさん?」
僕は助けを求めてリリヤに激しく救助の視線を送った。
「ごめんなさい!つい口が滑ってしまって…」
リリヤはちょっと可愛く笑って顔を逸らした。
いやはや…この子!絶対策士だ!
「すみませんでした!是非パーティー組ませ下さい」
僕は土下座してイリヤに謝った。
「よろしい…」
「これから宜しくお願いします!ハルトさん」
「あはは…うん」
これで…僕は双子とパーティーを継続する事になった。
まあ…正直、またボッチにならずに済んで僕も嬉しかった。
ナーズラ村に戻ってギルドに依頼を見に行くと冒険者たちがある噂で騒いでいた。
「聞いたか?イビルゲートの噂」
「ああ…本当ならどんでもない事だな」
「噂は本当だ!お俺と俺の仲間も見たんだ!考えるだけでゾックとする」
「マジかよ…」
僕達も気になってその噂を聞いた。
12階層で恐ろしい悪魔三体が闇の儀式をしていたらしく、通りすがり冒険者がその影を目撃した。
「12階層?うちがレア核を集めた場所じゃん!」
「危うく遭遇する所だったね」
「よかったです…」
ギルド内はその話で持ち切るでみんなその先輩の話しで騒ついていた。
「怖くて姿までは確認出来なかったが…心臓がどうだら…赤いなんたら鳥肌立つほど邪悪に笑って喋ってたよ!!影も凄まじい形だった」
先輩冒険者はそれを思い出して恐怖に震えていた…。
待てよ?12階層で赤と笑い?
「あっ!」
「けっ…」
「……」
僕達はそれに思い当たりがある。
「おい!先発調査団は支度終わったらささっと出発しろ!遠征団は後を続け!」
おじさんは緊迫な表情で完全武装して調査団と一緒にイビルゲートに向かった。
その事の真実を言えず僕達は黙って宿に戻った。
その後…僕とイリヤはリリヤに大変お叱りを受けた後、二度とその儀式をしないよう誓約書まで書かされた。
「本当…赤いですね!」
「………」
いつもなら一番燥ぐイリヤが黙り込み僕をじっと見た。
「ん?…どうしたんだろ?嬉しくないのか?金貨20枚ゲットだけど」
「う、嬉しいに決まってるじゃん…ちょっとびっくりしただけよ」
「よぉし!さあ!気を取り直して頑張ろ!行ってくるよ!」
「はいはい…いってらー」
「あまり無理はしないで下さいね」
リリヤは本当にいい子や…双子なのになんでこんなに違うんだ?
レア魔核が出て我がパーティーは元気を取り戻したようで、僕ははどんどん集めて運んだ。
「よぉし!回収するか!ふっん!」
イリヤはナイフを手にしてトロールの胸を思い切り刺した。
「おっ!気合い入ってますな」
「オホホ…お前の魔核は何色だ?真っ赤なのか?赤だろ!赤と言ってよ!きゃははは~♪」
イリヤは欲深い顔で僕の真似をした。
「お、お姉ちゃん…」
リリヤは見てられなくまた顔を逸らしていた。
「ねぇ…赤、赤だよ!」
「本当に赤だ!」
「えーーー!!」
連続でレア獲得し僕達は思わず歓声を上げていた。
「ハルトぉ!これ運が上がる魔法の儀式か何かなの?ちょっと楽しくて癖になりそう!」
「でーしょー?何気に楽しくなるよね!」
イリヤはいつもように元気に燥ぐとリリヤも嬉しくて拍手を送った。
「今度、リリヤもやって見てよ!」
「お、お姉ちゃん?」
リリヤも姉の嬉しいそうな顔で勧められてやるハメになった。
姉に弱い妹で不憫だな…。
「イヒ……ヒ 貴、貴様の魔咳は…なに色…もうだめ恥ずかしくて無理だよー!!」
恥ずかしくて続けられなかったリリヤはそのまま魔核を取り出した。
「リリヤ……赤だよ…」
「えっ?」
まさかの3連続レアゲット!
「ハルトぉ!」
「イェス!マム!」
僕と双子は頑張った!尽きるまで狩り続けた!
楽しく笑いながら魔核を取り出し続けた!
一人除く…。
それで…ついに赤い核5個を手に入れた!
「はぁはぁ…やったわ!リリヤ…ハルトぉ」
「お姉ちゃん…ハルトさん…」
二人は僕に抱きついて泣きながらありがとう…と感謝の言葉を言い続けた。
これで二人は奴隷にならずに済む…彼女達は自由の身になったと思うと僕も嬉しくて胸が熱くなった。
「皆んな帰ろう…」
「うん!」
「はい!」
僕達は見事に目標を達成してギルドに戻った。
次の日…彼女達の村に行って義父の借金を全額返済した双子は自由の身となった。
養子を売り払った自称親は街の衛兵と一緒に王都に連行された。
核を集めてギルドに戻ったあと、おじさんにその事を話したら凄い勢いでどこか走って行って…しばらくあと戻ってきた。
おじさんが何かやってくれたようだった。
双子もトロールの魔核の件で実力を認められて正式に冒険者に認定されて彼女達もこれから冒険者を続けるらしい。
一件落着か…柄にもない人助けをしてしまった。
「ハルト!!」
「ハルトさん!」
「ああ…イリヤ、リリヤ 」
荷物をまとめて村から出た双子とナーズラ村に向かう馬車を乗った。
「ハルト…」
「何?」
「……あんたとのパーティー楽しかったよ」
「ああ…僕も楽しかったよ」
「あのね、それでね……これからも一緒にパーティーを組んであけても…いいわよ?」
この異世界でもツンデレか存在するとは!
イリヤはまた一緒にパーティーを組んで欲しいようで、その典型的なツンデレの姿に僕は感動してちょっと意地悪したくなった。
「えーー?どうしよかなぁー?」
わざとらしく悩むフリをしてみた。
「ほう?リリヤから聞いたわよ…」
「ん?何を?」
「初めて会った時の事!私に何かしたでしょ?」
あっ!!あれか…医療行為!
「リリヤにやらせば良かったのに…ねぇ?」
「あの…リリヤさん?」
僕は助けを求めてリリヤに激しく救助の視線を送った。
「ごめんなさい!つい口が滑ってしまって…」
リリヤはちょっと可愛く笑って顔を逸らした。
いやはや…この子!絶対策士だ!
「すみませんでした!是非パーティー組ませ下さい」
僕は土下座してイリヤに謝った。
「よろしい…」
「これから宜しくお願いします!ハルトさん」
「あはは…うん」
これで…僕は双子とパーティーを継続する事になった。
まあ…正直、またボッチにならずに済んで僕も嬉しかった。
ナーズラ村に戻ってギルドに依頼を見に行くと冒険者たちがある噂で騒いでいた。
「聞いたか?イビルゲートの噂」
「ああ…本当ならどんでもない事だな」
「噂は本当だ!お俺と俺の仲間も見たんだ!考えるだけでゾックとする」
「マジかよ…」
僕達も気になってその噂を聞いた。
12階層で恐ろしい悪魔三体が闇の儀式をしていたらしく、通りすがり冒険者がその影を目撃した。
「12階層?うちがレア核を集めた場所じゃん!」
「危うく遭遇する所だったね」
「よかったです…」
ギルド内はその話で持ち切るでみんなその先輩の話しで騒ついていた。
「怖くて姿までは確認出来なかったが…心臓がどうだら…赤いなんたら鳥肌立つほど邪悪に笑って喋ってたよ!!影も凄まじい形だった」
先輩冒険者はそれを思い出して恐怖に震えていた…。
待てよ?12階層で赤と笑い?
「あっ!」
「けっ…」
「……」
僕達はそれに思い当たりがある。
「おい!先発調査団は支度終わったらささっと出発しろ!遠征団は後を続け!」
おじさんは緊迫な表情で完全武装して調査団と一緒にイビルゲートに向かった。
その事の真実を言えず僕達は黙って宿に戻った。
その後…僕とイリヤはリリヤに大変お叱りを受けた後、二度とその儀式をしないよう誓約書まで書かされた。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
約束の子
月夜野 すみれ
ファンタジー
幼い頃から特別扱いをされていた神官の少年カイル。
カイルが上級神官になったとき、神の化身と言われていた少女ミラが上級神官として同じ神殿にやってきた。
真面目な性格のカイルとわがままなミラは反発しあう。
しかしミラとカイルは「約束の子」、「破壊神の使い」などと呼ばれ命を狙われていたと知る事になる。
攻撃魔法が一切使えないカイルと強力な魔法が使える代わりにバリエーションが少ないミラが「約束の子」/「破壊神の使い」が施行するとされる「契約」を阻む事になる。
カタカナの名前が沢山出てきますが主人公二人の名前以外は覚えなくていいです(特に人名は途中で入れ替わったりしますので)。
名無しだと混乱するから名前が付いてるだけで1度しか出てこない名前も多いので覚える必要はありません。
カクヨム、小説家になろう、ノベマにも同じものを投稿しています。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる