異世界で僕…。

ゆうやま

文字の大きさ
上 下
14 / 250

一章 4話

しおりを挟む
アルケーミュス…。

ここはルルがいた世界、生命の根源地として、始まりの星でらある。

アルケーミュスには膨大に広い三つの大陸、レガリア、マムンティア、ダースアクリアの中で様々な種族が生きて、神々も実存している…。

その三大陸の中、人間が一番多く、神への信仰が厚い大陸がレガリア大陸である。

レガリア大陸の最南部には絶対不可侵の神々を祀っている神都があり、そこには数え切れないほどの聖職者が16の大神の神殿配属されてその中で住んでいる。

その16の大神とは主神ウラディンーファナリーの元で集う15の上位神である。

ここには神々の加護に守られて軍も必要なく、侵略しようと思う者もいない。

ここの正式な住民は神官と司祭、その関係者のみだが、イビルゲートというダンジョンに潜る冒険者やそこから入手出来る素材を求めに来た商人も滞在している。

その16の大神殿の一つ、破壊を司る女神の大神殿で司祭が女神像の前で祈りを捧げていた。

「我らの女神ルナファナリールッカ様…我々を導いて下さい…」

黒い神官服にブロンドの長い髪、落ち着いた雰囲気の女性だった。

「イッセリナ司祭長…おはようございます!」

「あら…ラネースおはようございます!」

「相変わらず早いですね…」

「この神都エデールの皆さんはみんな早いのですよ」

ラネースは元気そうで活発な雰囲気の彼女は黒い羽が生えている翼人でこの神殿に配属されて間がない新人司祭で彼女の主な仕事は司祭長のお使いや掃除など雑務を任されている。

「今日も助けを求めて来る方々の為に頑張りましょう」

「あの…私が配属されてもう半年だってますがこの神殿尋ねて来る者は怪我した極一部の亜人冒険者しか見た事ありませんが…」

「祈りを捧げて助けを求める者を待つのは我々の仕事です」

「分かってますが…皆んな他の神殿に行くし…」

ラネースという女司祭はつい不満を吐くと司祭長の定番の説教が始まった。

「この神殿は、昔は王族や貴族から平民まで足跡が途絶えないほど栄えたました…しかし、2000年前の聖魔戦争が起こって女神ルナファナリールカ様が亜人達を救う為4人の大神との戦いで敗れ…封印されてから衰退しました…だが、その誇り高い意志を守るためにも、私達は頑張らないといけませんよ?」

「わ、分かってますよ…私もルカファナリールカ様を尊敬してますし…亜人の私が司祭になれたのはイッセリナ司祭長のお陰でこの神殿に配属されたのも私の望んだ事です……ですが!!あまりも暇過ぎますぅぅ!!」

他の神殿は朝から訪問者で賑わっているが破壊の女神の神殿は一人も訪ねて来なかった。

「あら…では神殿周りの掃除を頼めますか?」

「ふっ…綺麗サッパリやっておきましたよ…」

「では…壁や…」

「壁、床、天井、屋根までピッカピカに磨きました……」

「あらあら…」

「ねぇ…司祭長様、本当はもうルナファナリールカ様はもう…」

「それ以上言ってはなりません!!」

穏やかそうな司祭長がラネースの言葉を聞いて急に怖い顔し、大声で怒鳴ってその迫力にラネースは縮こまった。

「ひぃーごめんなさい…」

「ふぅ…気持ちは分かりますが…きっとルナファナリールカ様は健在です」

「司祭長様がそうおっしゃるなら間違いないや…えへへ」

「私達は信じて祈ればきっとお戻りになるでしょう…さあ一緒に祈りましょ!」

「はい……」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

性転のへきれき

廣瀬純一
ファンタジー
高校生の男女の入れ替わり

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

約束の子

月夜野 すみれ
ファンタジー
幼い頃から特別扱いをされていた神官の少年カイル。 カイルが上級神官になったとき、神の化身と言われていた少女ミラが上級神官として同じ神殿にやってきた。 真面目な性格のカイルとわがままなミラは反発しあう。 しかしミラとカイルは「約束の子」、「破壊神の使い」などと呼ばれ命を狙われていたと知る事になる。 攻撃魔法が一切使えないカイルと強力な魔法が使える代わりにバリエーションが少ないミラが「約束の子」/「破壊神の使い」が施行するとされる「契約」を阻む事になる。 カタカナの名前が沢山出てきますが主人公二人の名前以外は覚えなくていいです(特に人名は途中で入れ替わったりしますので)。 名無しだと混乱するから名前が付いてるだけで1度しか出てこない名前も多いので覚える必要はありません。 カクヨム、小説家になろう、ノベマにも同じものを投稿しています。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~

k33
ファンタジー
初めての小説です..! ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

処理中です...